JPS622993Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は電動芝刈機の電動機冷却装置に関する。

この種の芝刈機は、略伏せ鉢状の芝刈機本体内
に収容した回転刈刃を、その本体上に搭載した電
動機により駆動するものである。この場合、電動
機は一般に非防水形のものが用いられ、カバー等
で覆つて雨水や散水等が電動機内に入らないよう
にしている。又電動機に設けたフアンにより上記
カバー内に外気を吸入して電動機を冷却している
（例えば特公昭53−18419号公報参照）。

ところが上記従来のものは、電動機内に冷却空
気を導入するものであるから、刈取つた芝や雨
水・散水等が侵入するおそれがあつた。また電動
機を冷却した空気を回転刈刃を収容した芝刈機本
体内に排出させるものであるから、その排出空気
によつて芝が倒伏してしまい効率よく刈取ること
ができない等の問題があつた。

本案は上記の問題を解決すると共に、電動機を
効率よく冷却することのできる冷却装置を得るこ
とを目的とする。

その目的を達成するために以下の構成としたも
のである。即ち、回転刈刃２を収容した略伏せ鉢
状の芝刈機本体１の上面に冷却フアン９付の電動
機３を取付け、その本体１の上にその本体上面と
で電動機３の略全面を覆う内外二重のカバー４・
５を設け、その内外カバー４・５間の空間６を仕
切７により吸気側６ａと排気側６ｂに区画し、そ
の吸気側空間６ａに外気を導入する外気吸入口８
を外カバー５の側面に設け、その外気吸入口８よ
りも上方において内カバー４の上部に上記吸気側
空間６ａと内カバー４内とを連通する開口１０を
設け、上記外気吸入口８と反対側の内外カバー
４・５の側面に前記排気側空間６ｂに連通する排
気口１１・１２を設けたことを特徴とする。

図示例はロータリ式芝刈機に適用した例を示す
もので、出力軸１３を略垂直にして芝刈機本体１
に搭載した電動機３の上部を内外カバー４・５で
覆い、内外カバー４・５間の空間６を内カバー４
と一体の仕切７で上下に区画して上方を吸気側空
間６ａ、下方を排気側空間６ｂとしたものであ
る。

１４は芝刈機本体１の上面にボルト１５・ナツ
ト１６で取付けた電動機支持板で、その支持板１
４に電動機３が絶縁板１７を介して取付けられて
いる。１８は電動機取付用絶縁ボルトを示す。上
記支持板１４と絶縁板１７は絶縁体で一体に形成
することもある。

内カバー４は上記絶縁板１７にねじ２０・埋込
ナツト２１で取付けられ、その内カバー４と絶縁
板１７とで電動機３の略全面を覆つて電動機３と
の間に空気通路２２を形成している。その通路２
２と前記吸気側空間６ａとを連通する開口１０は
内カバー４の上部に形成されている。

外カバー５は仕切７にねじ２３で取付けたもの
で、下部は絶縁板１７の上面に当接している。外
気吸入口８は上記開口１０の下方の外カバー後方
側部に形成されている。

上記内外カバー４・５は絶縁体で形成するを可
とし、図示例は各々別体に形成したが、一体に形
成することもある。

本案は上記の構成であるから、電動機３を駆動
して刈刃２を回転させると、同時にフアン９が回
転し、外気吸入口８から吸気側空間６ａ内に吸入
された空気は開口１０・フアン９を経て電動機３
の周囲に導かれ、電動機３を冷却した後内外カバ
ー４・５の排気口１１・１２から排出されるもの
で、前記従来のように電動機３内には冷却空気を
導入しないので、芝屑や雨水等が電動機内に侵入
するおそれがなく、しかも冷却空気は外カバー５
の側方に排出されるので前記従来のように回転刈
刃を収容した芝刈機本体内に排出させるもののよ
うに、排出空気で芝が倒伏してしまう等の問題が
解消される。さらに内外カバー４・５間の空間６
を仕切により吸気側と排出側とに区画したから、
カバー内に入つた空気とカバー外に排出される空
気とがカバー内で混ることがなく、電動機を効率
よく冷却できるものである。

又、外気吸入口８から外気と共に空間６ａ内に
雨水や散水等が入つた場合には内カバー４の外周
面等に当つて仕切７上に落ち外カバー５の内面を
伝わつてカバー５の下部と絶縁板１７との間から
外へ排水され、通気開口７から内カバー４内に入
るようなことがないものである。この場合、開口
１０の縁を図示例のように上方に延びる突縁に形
成すると、開口１０内への水等の浸入を防止する
上で更に効果的である。

なお図示例は外カバー５の下部内方全周に絶縁
体１７と一体の突壁２４を設けて、外カバー５の
下部から直接電動機３に水が吹き込むのを防いで
いる。又万一その突壁２４内に水が入つた場合に
は絶縁板１７の電動機３との当接部に形成した溝
２５を通つて軸穴２６から排水される。

更に電動機支持板１４の軸穴２７の穴縁を下方
に突出させ、その突出部下端に刈刃２の保持金具
２８の上端を接近させて、刈刃２ではね上げた水
が直接電動機３にかからないようにしている。

図中２９は内カバー４の排気口１１付近に設け
た電動機３のコンデンサ、３０は外カバー５に形
成した電源コード挿通孔、３１・３２は前後輪、
３３はハンドルである。

【図面の簡単な説明】

図は本案電動機冷却装置を備えたロータリ式芝
刈機の縦断面図である。 １は芝刈機本体、２は刈刃、３は電動機、４は
内カバー、５は外カバー、６は空間、７は仕切、
８は外気吸入口、９はフアン、１０は開口、１
１・１２は排気口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転刈刃を収容した略伏せ鉢状の芝刈機本体の
   上面に冷却フアン付電動機を取付け、その本体の
   上にその本体上面とで電動機の略全面を覆う内外
   二重のカバーを設け、その内外カバー間の空間を
   仕切により吸気側と排気側に区画し、その吸気側
   空間に外気を導入する外気吸入口を外カバーの側
   面に設け、その外気吸入口よりも上方において内
   カバーの上部に上記吸気側空間と内カバー内とを
   連通する開口を設け、上記外気吸入口と反対側の
   内外カバーの側面に排気側空間に連通する排気口
   を設けた電動芝刈機の電動機冷却装置。