JPS6227923B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、タイル等に孔を開ける工作機械に関
する。

タイル等を張る場合、特に浴室若しくは台所に
タイルを張る場合には、壁から突出している水導
接続部、ガス接続部及び電気接続部等を考慮し
て、たいてい通過開口を備えた若干のタイルが備
えられる必要があり、前記通過開口の開口幅が好
ましい外観を得るためにできるだけ隙間のないよ
うにそのつどの接続部の外径に適合させられてい
なければならない。しかしながらタイルに開口を
形成することは、従来公知の補助手段を用いた場
合には極めて時間をとりかつめんどうであり、こ
の場合特にしばしばタイルが破損せしめられる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第2503484号明細
書により、タイルに孔を開けるための手で操作さ
れる装置は公知であり、この装置は、通そうとす
る接続導管のそのつどの幾何学的状態に孔の直径
を正確に適合させること及び孔の中心を正確に位
置決めすることを可能にする。

本発明の目的は、タイル等に孔を開ける機械式
に駆動可能な安価な工作機械を提供することであ
る。

この目的を達成するために本発明の構成では、
電動式のハンドドリルのチヤツク内に緊締可能な
バイト保持体が設けられており、このバイト保持
体が心出しピンを備えており、ドリルスタンドの
足部に緊締可能な基板、スペーサによつて前記基
板から隔てられた工作物支持板及びこの工作物支
持板の長さにわたつて延びる工作物緊締部材が設
けられている。

所属のドリルスタンドを備えていてこれに緊締
され得る電動式のハンドドリルは、すでに職人並
びにタイル張り職人の通常の装備器である。ハン
ドドリルによつて駆動されるバイト保持体は、無
段に調節されてこれによつて所望の孔径に適合さ
せられ得るバイトを備えている。開口を設けよう
とするタイルは、工作物支持板と工作物緊締部材
との間に締付けられバイトに対して移動不能な位
置を占める。というのは工作物支持板が基板を介
してドリルスタンドの足部に緊く結合されている
からである。

本発明の有利な実施態様では、基板が方形に構
成されていてドリルスタンドの足部の側方から突
出しており、基板の側方端部の近くに基板から上
方に突出するそれぞれ１つのねじが設けられてお
り、このねじが工作物支持板を貫いて延びてお
り、基板と工作物支持板との間にねじによつて貫
通される円筒状のスペーサが設けられており、工
作物緊締部材がその狭幅側の端部範囲にねじ用の
貫通孔を有しており、かつ工作物支持板と工作物
緊締部材との間に前記ねじを取り囲むコイルばね
が設けられている。

基板、工作物支持板及び工作物緊締部材を前述
のように配置することによつて、これらがわずか
な個別部材を用いるだけで堅く結合される。工作
物緊締部材と工作物支持板との間のコイルばねに
よつて、タイルを工作機械の保持部分内にそう入
すること及び取り出すことが確実に容易に行われ
る。基板と工作物支持板との間のスペーサによつ
て一面では、ドリルスタンドにおける工作物緊締
装置の容易な取り付けが可能であり、他面ではタ
イルを貫通した後のバイトの損傷が避けられる。
タイルから切り出された円形のタイル片が基板と
工作物支持板との間の空間から容易に取り除かれ
得る。

本発明の別な実施態様により、工作物支持板の
上面及び工作物緊締部材の下面が、例えば溝をつ
けられたゴムより成る弾性的な支持部材を備えて
いる。このような支持部材によつてタイルが損傷
せしめられるおそれなしにバイトの下側で工作物
支持板と工作物緊締部材との間に堅くかつ不動に
締付けられる。

さらに本発明の実施態様では、工作物支持板及
び工作物緊締部材が中央部にそれぞれ１つの孔を
備えており、これらの孔の直径がバイト保持体の
直径よりも大きくなつている。このような処置に
より作業経過の視覚的な監視が容易にされかつ保
証され、バイト保持体が妨げられずに緊締装置を
通して案内され得る。

基板をドリルスタンドに緊締するために本発明
の実施態様では、基板の中央部に緊締ねじのため
の孔が設けられている。ドリルスタンドの足板が
通常の形式で中央開口を備えているので、基板が
この中央開口を通して導入されるねじを用いて緊
締される。選択的に本発明の別の実施態様では、
基板に８つの開口が、１つの円周上に等間隔に分
配されて設けられており、これらの開口のうちの
互いに直径方向で向き合つている２組の開口が、
基板側に対して平行に位置している平行線上に配
置されている。ドリルスタンドの足部が、互いに
直角に配置されていて中心軸線を足部の中心点で
交差されているスリツトを備えている。ドリルス
タンドの型式に応じてスリツトが足部の側に対し
て平行に若しくは足部の対角線上に配置されてい
る。工作物緊締装置を構成し得るすべてのタイプ
のドリルスタンドに取り付けるために、基板が、
１つの円周上に分配された８つの開口と中心の１
つの開口とを備えている。

本発明の特別な実施態様により、工作物支持板
及び基板が、例えば合成樹脂より一体に構成され
ていてよい。この場合工作物支持板に設けられた
孔は、基板の下側に前述の開口が設けられ得る程
度に深く構成されている。

さらに本発明の有利な実施態様では、心出しピ
ンがバイト保持体に交換可能に取り付けられるド
リル工具より成つている。このドリル工具がバイ
トを案内してタイルから正確な円形の面の切出し
を可能にする。

次に図面を用いて本発明の実施例を具体的に説
明する。

第１図に示されているように、ドリルスタンド
の足部１には工作物緊締装置２が取り付けられて
おり、かつドリルスタンドの支柱３には電気式の
ハンドドリル４が取り付けられている。ハンドド
リル４の頚部５がハンドドリル保持体６内に緊締
されている。ハンドドリル４のチヤツク７にはバ
イト保持体８が緊締されており、このバイト保持
体の下側からは３つのバイト９が突出している。
バイト保持体は、ハンドドリルの駆動軸の延長線
上に交換可能なドリル工具１０として構成された
心出しピンを有している。

工作物緊締装置２は、基板１１、工作物支持板
１２及び工作物緊締部材１３より構成されてい
る。基板１１は、その中央部分においてねじ１４
を用いてドリルスタンドの足部１にねじ締されて
いる。基板１１からはねじ１５が上方へ突出して
おり、このねじは基板１１の側縁の近くに配置さ
れている。ねじ１５にはスペーサ１６が差しはめ
られており、このスペーサが、同じくねじ１５に
取り付けられた工作物支持板１２と基板１１との
間隔を規定している。工作物支持板１２の上側に
はコイルばね１７が設けられており、このコイル
ばねが、ねじ１５によつて貫通されている工作物
緊締部材１３を工作物支持板１２から離す。ねじ
１５にねじはめられたちようナツト１８によつて
一面では３つの緊締装置部分、すなわち基板１
１、工作物支持板１２及び工作物緊締部材１３が
確実にまとめられかつ他面では工作物緊締部材１
３が、工作物支持板１２の上に載せられているタ
イル１９に向かつて押し付けられる。

第２図の分解斜視図においては、工作物緊締装
置２及びドリルスタンドの足部１が示されてい
る。基板１１、工作物支持板及び工作物緊締部材
１３が方形であつてかつ外側寸法を同じに構成さ
れている。基板１１がドリルスタンドの足部１の
上に載設された場合には、ねじ１５を保持してい
る狭側端部がドリルスタンドの足部１を越えて突
出している。基板１１の中央部には、横断面四角
形の貫通する開口２０が形成されており、この開
口には四角形の頚部及び凸レンズ状の頭部を備え
たねじ１４が差しはめられる。ねじ１４の、基板
から突出している端部は、ドリルスタンド足部１
の中央孔２２に差し込まれて下側からちようナツ
ト２３によつてねじ締られる。上方に突出してい
るねじ１５には、順次にスペーサ１６、工作物支
持板１２、コイルばね１７及び、貫通開孔２４を
備えた工作物緊締部材１３が取り付けられかつち
ようナツト１８によつて堅く締付けられる。工作
物支持板の上面は、ゴムより成る溝のつけられた
支持部材２５を備えている。対応する支持部材２
６が、工作物緊締部材の下面に取り付けられてい
る。工作物支持板１２は中央部に孔２７を備えて
おり、この孔の直径がバイト保持体８の直径より
も大きくなつている。同じく、工作物緊締部材１
３が直径の等しい孔２８を備えている。

バイト保持体８に設けられたバイト９は、半径
方向に向けられたスリツト２１内で移動させられ
得る。したがつて開口直径の変化幅を大きく保つ
ことが可能である。

中央開口２２を有していて開口２９を介して工
作台に取り付けられたドリルスタンド足部に工作
物緊締装置を緊定するためには、ドリルスタンド
足部１に例えば万力を固定するために設けられ対
角線上に延びるスリツト３０が、補助的に用いら
れる。このためにねじ３１の頭部が側方からスリ
ツト３０内に導入される。次いで上方に向いてい
るねじ３１には基板１１が開口３２を介して取り
付けられる。ちようナツト３３によつて基板がね
じ３１に向かつて締付けられる。ドリルスタンド
の足部が、対角線上に延びるスリツト３０のかわ
りに足部側に対して平行に延びる長孔３４を有し
ている場合には、ねじ３１がこの長孔内に導入さ
れ、かつ基板１１がそのために設けられた開口３
５を介してドリルスタンドの足部に緊定される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、タイル等に孔を開けるための本発明
による工作機械の正面図、第２図は、第１図の工
作機械の分解斜視図、第３図は、第１図のバイト
保持体の斜視図である。 １…（ドリルスタンドの）足部、２…工作物緊
締装置、３…支柱、４…ハンドドリル、５…頚
部、６…ハンドドリル保持体、７…チヤツク、８
…バイト保持体、９…バイト、１０…バイト工
具、１１…基板、１２…工作物支持板、１３…工
作物緊締部材、１４…ねじ、１５…ねじ、１６…
スペーサ、１７…コイルばね、１８…ちようナツ
ト、１９…タイル、２０…開口、２１…スリツ
ト、２２…中央開口、２３…ちようナツト、２４
…貫通孔、２５及び２６…支持部材、２７及び２
８…孔、２９…開口、３０…スリツト、３１…ね
じ、３２…開口、３３…ちようナツト、３４…長
孔、３５…開口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ タイル等に孔を開ける工作機械において、電
   動式のハンドドリル４のチヤツク７内に緊締可能
   なバイト保持体８が設けられており、このバイト
   保持体が心出しピンを備えており、ドリルスタン
   ドの足部１に緊締可能な基板１１、スペーサ１６
   によつて前記基板から隔てられた工作物支持板１
   ２及びこの工作物支持板１２の長さにわたつて延
   びる工作物緊締部材１３が設けられていることを
   特徴とするタイル等に孔を開ける工作機械。 ２ 基板１１が方形に構成されていてかつドリル
   スタンドの足部１の側方から突出しており、基板
   の側方端部の近くにそれぞれ１つのねじ１５が設
   けられており、これらのねじが基板１１から上方
   へ突出している特許請求の範囲第１項記載の工作
   機械。 ３ ねじ１５が工作物支持板１２を貫いて延びて
   おり、基板１１と前記工作物支持板１２との間に
   はねじ１５によつて貫通された円筒状のスペーサ
   １６が設けられている特許請求の範囲第２項記載
   の工作機械。 ４ 工作物緊締部材１３が、その狭幅側の端部範
   囲にねじ１５のための貫通孔２４を有しており、
   かつ工作物支持板１２と工作物緊締部材１３との
   間にコイルばね１７が設けられている特許請求の
   範囲第１項記載の工作機械。 ５ 工作物支持板１２の上面及び工作物緊締部材
   １３の下面が弾性的な支持部材２５，２６を備え
   ている特許請求の範囲第１項記載の工作機械。 ６ 工作物支持板１２及び工作物緊締部材１３が
   それぞれ１つの孔２７，２８を有しており、これ
   らの孔の直径がバイト保持体８の直径よりも大き
   くなつている特許請求の範囲第１項記載の工作機
   械。 ７ 基板の中央に緊締ねじのための開口２０が設
   けられている特許請求の範囲第１項記載の工作機
   械。 ８ 基板１１に８つの開口３２，３５が、１つの
   円周上に等間隔に分配されて設けられており、こ
   れらの開口のうちの互いに直径方向で向き合つて
   いる２組の開口３５が、基板側に対して平行に位
   置している平行線上に配置されている特許請求の
   範囲第１項記載の工作機械。 ９ 工作物支持板１２と基板１１とが、一体に構
   成されている特許請求の範囲第１項記載の工作機
   械。 １０ 心出しピンが、バイト保持体８に取り付け
   られる交換可能なドリル工具１０より成つている
   特許請求の範囲第１項記載の工作機械。