JPS62278899A - スピ−カ−用振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 産業上の利用分野 この発明は、原音を忠実に再生することができるスピー
カー用撮動板に関する。

従来の技術 スピーカー用振動板においては、いろいろな特性が要求
されるが、原音を忠実に再生することに特に重点をおい
た場合、縦波の伝播速度、つまり（Ｅ／ρ）　　　　（
Ｅ：弾性率、ρ：密度）を向上させることが必要になっ
てくる。すなわち、縦波伝播速度が高ければ高いほど高
忠実再生が可能になる。

縦波速度の向上は、従来、主として弾性率を大きくする
ことに着目して行われている。そのためには、高弾性繊
維の使用が最もてつとりばやい。

近年、炭素繊維を使用した振動板が提供されるようにな
ったのはそのためであるが、炭素繊維は自己接着性をも
たず、それのみで振動板を形成することができないので
、紙繊維や紙パルプと混抄したり、特開昭５０−５４３
２０号公報に記載されているように熱可塑性繊維と混抄
し、加熱して熱可塑性繊維を溶融したり、特開昭５８−
１７５３９７号公報に記載されているように熱可塑性樹
脂を被覆した炭素繊維を抄紙し、加熱して熱可塑性樹脂
を溶融したり、おるいは織物と樹脂との複合材料にした
りしている。つまり、炭素繊維同士を結着する、いわゆ
るバインダが必要なのである。

しかしながら、バインダは、振動板の弾性率の向上には
ほとんど全く寄与しないばかりか、密度を大きくしてし
まうので、炭素繊維がもっている高い弾性率を十分に利
用しきれず、縦波伝播速度は思ったほど向上しない。ま
た、炭素繊維は樹脂などとの接着性がよくないので、長
期使用に耐え難いという問題もおる。

発明が解決しようとする問題点 この発明の目的は、従来の撮動板の上記欠点を解決し、
（Ｅ／ρ）１／２が大きくて高い縦波伝播速度が得られ
、高忠実再生が可能でおるばかりか、耐久性に優れたス
ピーカー用振動板を提供するにおる。

問題点を解決するための手段 上記目的を速成するためのこの発明は、高弾性ポリエチ
レン繊維を自己接着せしめてなるスピーカー用Ｓ動板を
′ｖＩ徴とするものである。

この発明において高弾性ポリエチレンＩ維とは、弾性率
が１０トン／ｍｍ　２以上でおるポリエチレン繊維でお
り、たとえば次のようにして製造されるものである。

すなわち、重量平均分子量が７０万以上であるポリエチ
レンを溶媒に溶かし、ポリエチレンを１〜８重量％含む
溶液を調製し、この溶液をノズルから空気または不活性
雰囲気を介して凝固浴中に押し出しく紡糸）、ざらに溶
媒を抽出する。次に、その糸条を乱気流に晒して振動、
乾燥した後、８Ｏ〜１１０℃で緊張熱処理し、ざらに１
３５〜１４５°Ｃで、単糸繊度が０．１〜１デニールと
なり、かつ単糸強力が少なくとも５０ｇ／デニールにな
るのに十分な倍率で延伸する。繊維は、モノフィラメン
トで必っでもマルチフィラメントであってもいずれでも
よい。

上記ポリエチレン繊維は、実質的にポリエチレンからな
るものであればよく、少量の、通常使用される改質剤、
たとえば低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体や、アクリル酸等の極性基を
もつ七ツマーユニットを含むエチレン共重合体などを含
んでいてもよい。また、場合によっては、自己接着性を
助ける目的の、極く少量の、たとえば熱可塑性樹脂から
なるバインダを含んでいてもよい。

この発明の振動板をその製造方法とともにざらに詳細に
説明する。

この発明においては、まず、上述した高弾性ポリエチレ
ン繊維を互いに並行かつシート状に引き揃え、繊維の融
点よりも低い温度、好ましくは１００〜１２０℃で加熱
、加圧する。すると、繊維同士が仮接着され、繊維が一
方向に配向されたシートが得られる。次に、そのシート
から中心線が繊維方向になるように扇形のシートを切り
扱き、それを、たとえばコーン成形用の金型内にコーン
形状を形成するように並べ、再び繊維の融点未満の温度
、好ましくは１２０〜１６０’Ｃで加熱、加圧し、成形
する。すると、繊維同士が完全に自己接着され、繊維が
ほぼ稜線方向に配列されたコーン状ｊ辰動板が得られる
。このようにして得られた振動板は、半透明か、あるい
はほとんど透明であるが、繊維形状は、目視により、あ
るいｔ、ｔｇ光をかけることにより確認することができ
る。密度は、理論密度よりも低いが、内部に多数の空孔
ができてはあらず、もちろん、表裏に連通ずる空孔を有
することもない。

別の方法として、上述したポリエチレン繊維の短繊維マ
ットを使用することができる。その場合、繊維長は３〜
５Ｑｍｍ程度でおるのが好ましい。

また、織物を使用することもできる。この場合、表裏で
意匠図が同じである平織物であるのが好ましい。これら
マットや織物を用いる場合、待に織物を用いる場合には
仮接着は必ずしも必要でなく、それをそのまま形に入れ
て成形することでよい。

マットの目や織物の目は、成形によりなくなる。

この発明の振動板は、コーン状に作られるのが費通であ
るが、ドーム状や平板状撮動板として成形されることで
おってもよい。

及里辺四屡 この発明の振動板は、高弾性ポリエチレン繊維を自己接
着してなるものであるから、弾性率は高く、密度は低い
。そのため、高い縦波伝播速度が得られ、高忠実再生が
可能となる。縦波伝播速度は、上述した、炭素繊維を使
用した従来のものではせいぜい９０００〜９５００ｍ／
秒程度でおるが、この発明のものでは１２０００ｍ／秒
程度にもなり、金属１辰動板中で最も高い縦波伝播速度
をもつベリリウム振動板に匹敵するほどである。′］辰
動減衰係数も比較的大きく、音圧−周波数特性に大きな
山や谷が現われない。また、この発明のｊ辰動板は、繊
維同士が自己接着しているから、接着力は極めて強大で
、上述した従来の１辰動板のように他の繊維との接着性
を問題にすることがない。

そのため、長期間使用しても音質の低下がほとんどなく
、長期使用に耐える。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 高弾性ポリエチレン繊維を自己接着せしめてなるスピー
   カー用振動板。