JPS6227854Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子式はかり、特に、クレーンスケ
ールなどにおけるロードセルに関するものであ
る。

従来の電子式はかり、例えば、クレーンスケー
ルのロードセルは、添付図面の第１図にＣによつ
て示すように、上つり金具１と、下つり金具２と
の間に装着する方式が一般的に採られている。し
かしながら、このような従来の方式によると、上
つり金具１の下部にロードセルＣを装着している
ので、ロードセルＣの長さと、下つり金具２の長
さを加えた分だけクレーンの揚程が少なくなり、
背丈の高いつり荷は、つれなくなるという欠点、
及びロードセル以外に上・下つり金具、その連結
ピン等の構成部品等が増え、価格が高価となると
いう欠点もあつた。また、ロードセルＣの起わり
部に曲げ、ねじり等の力が加わり、測定精度が不
安定になるという欠点もあつた。

そこで、本考案は、従来の方式における以上の
ような欠点を無くし、測定精度を上げることので
きるつり金具一体型ロードセルを得ることを、そ
の目的とするものである。

本考案においては、この目的を達成するため
に、つり金具自体に起わい体を形成し、これによ
り、上・下つり金具とロードセルとが一体に構成
されるようにしたことを特徴とするものである。

以下、本考案をその１実施例を示す添付図面の
第２及び３図に基づいて説明する。

第２及び３図は、本考案をクレーンスケールの
引張り型ロードセルに実施した例を示すものであ
るが、本考案は同図に示すように、連結部１２
と、クレーン本体ブラケツトとを水平なピン１０
を介して首振り可能につり下げる。つり金具１１
の対向している平板状の各脚部分１３には、その
垂直二等分線Ｘ−Ｘをはさんで、左・右に透孔１
４をあける。この場合、透孔１４の中央には、あ
る幅の棒状部分１５及びそれより広い幅を有する
シーブ支持部分１６を連続して残し、外周壁も残
るような形状となるようにする。

なお、シーブ支持部分１６の周囲と、外壁と
は、ダイヤフラム１７によつて相互に連結してあ
る。

このようにして作られた対向する１対のシーブ
支持部分１６の間にシーブ１８を配置し、これを
シーブピン１９を介してシーブ支持部分１６によ
つて回転自在に保持する。

また、シーブピン１９には、その両端部に環状
のキーみぞ２０を設け、シーブ支持部分１６にね
じ止めされたそれぞれのキープレート２１が、キ
ーみぞ２０に係合することによつてその脱落を防
止するようにしてある。

更に、本考案においては、つり金具１１の脚部
分１３の透孔１４によつて形成された棒状部分１
５を起わい体とし、この棒状部分１５にストレー
ンゲージ２２を適宜はり付け、これによつてロー
ドセルとして構成するものとする。

なお、本実施例においては、各脚部分１３の透
孔１４内に１本の棒状部分１５が残されるものと
してあるが、これは、２本又はそれ以上でも良
く、また、その断面形状は、角形、あるいは、例
えば、直径20mm以上の円形であつても良い。更
に、棒状部分１５及びシーブ支持部分１６と、脚
部分１３とを一体に形成することなく、別体に形
成し、両者を強固に連結することもできる。

本考案は以上のような構成から成り立つている
が、次ぎにその作用を説明する。

品物の重さを測定するには、シーブ１８にワイ
ヤ２３を巻付け、その端部に品物を連結すると、
品物の重さに比例した荷重がワイヤ２３、シーブ
１８及びシーブピン１９を介して起わい体１５に
伝達される。この起わい体１５にストレーンゲー
ジ２２をはり付けることによりロードセルとな
り、このロードセルと指示計とを接続することに
よつて、つり荷重を計測することができる。な
お、この場合、ダイヤフラム１７は、シーブ１８
から伝わるスラスト荷重によつて起わい体１５に
曲げ力が加えられることを防止する。また、脚部
分１３の透孔１４を包囲する壁部分は、起わい体
１５が万一破断した場合に、シーブ１８等の落下
防止としての作用をするものである。

以上のように、本考案によるつり金具一体型の
ロードセルを、例えば、クレーンスケールに用い
ると、従来に比べ、巻上げ高さを減少することも
なく、部品の点数も少なく、しかも、安定した精
度の荷重測定が実施できるようになる。

なお、以上には、本考案をクレーンスケールの
引張り型ロードセルとして実施した場合について
説明及び図示したが、本考案は圧縮型などとして
も同様に応用することができるものであること
は、無論のことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のクレーンスケールの要部を示す
説明図、第２図は本考案の１実施例を示す正面
図、第３図は同じく縦断側面図である。 １１：つり金具、１３：脚部分、１４：透孔、
１５：棒状部分、１６：シーブ支持部分、１７：
ダイヤフラム、１８：シーブ、２２：ストレーン
ゲージ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ クレーンスケールなどにおいて、つり荷重検
   出用としてロードセルの起わい体１５をつり金
   具１１内にこれと一体に構成し、これにより、
   つり金具１１とロードセルとが兼用となるよう
   にしたつり金具一体型ロードセル。 ２ つり金具１１を対向する１対の平板状の脚部
   分１３及び連結部分１２から成る断面Ｕ字形の
   ものとし、連結部分１２でクレーン等の固定部
   分からつり下げるようにすると共に脚部分１３
   のそれぞれに棒状部分１５を設け、この棒状部
   分１５には、連結部１２とシーブ支持部１６な
   どと連続する形で残るよう透孔１４を設け、シ
   ーブ１８に加わつた荷重をシーブピン１９を介
   してシーブ支持部１６に伝わるようにし、この
   棒状部分１５を起わい体としこゝにストレーン
   ゲージ２２を適宜はり付けて成る実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のロードセル。 ３ 各脚部分１３に棒状部分１５を１個又は２個
   形成した実用新案登録請求の範囲第２項記載の
   ロードセル。 ４ 棒状部分１５の断面を角形、又は、円形とし
   た実用新案登録請求の範囲第２又は３項記載の
   ロードセル。 ５ 棒状部分１５のシーブ支持部分１６と透孔１
   ４との周囲をダイヤフラム１７を介して連結し
   た実用新案登録請求の範囲第２，３又は４項記
   載のロードセル。