JPS6227195B2

JPS6227195B2 -

Info

Publication number: JPS6227195B2
Application number: JP58153792A
Authority: JP
Inventors: Yoji Iwayama
Original assignee: TANPEI SEIYAKU KK
Current assignee: TANPEI SEIYAKU KK
Priority date: 1983-08-22
Filing date: 1983-08-22
Publication date: 1987-06-12
Also published as: JPS6045684A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、糊の伸びが良好で、柔らかい肌触り
を与え、しかも垢が付着しにくい糊剤組成物に関
する。糊剤は、家庭における洗濯後の処理や繊維工業
における布帛の仕上げに際し広く使用されている
が、その仕上り状態、例えば柔軟度乃至硬さの程
度、帯電性の大小及び汚れのつき具合等は、使用
された糊の質により極めて大きく変化することが
知られている。ところで、糊剤は一般に単品で用いられるのが
普通であつて、例外的に極めて少量のシリコン油
が添加されることもあるが、本発明者は研究の結
果、特に低粘度の直鎖状ジメチルポリシロキサン
系のシリコン油（以下「シリコン油」又は「シリ
コンオイル」と略す。）が糊剤の全体に対し0.1〜
0.3％存在する場合、垢の付着が著しく小さくな
る他、糊剤が衣服や布帛に対して均等に付着しや
すく、かつアイロン掛けが容易になることを発見
した。即ち、ここに得られた糊剤組成物は、通常
の家庭用衣服、例えばワイシヤツなどに少量で良
く浸透し、アイロン掛けを滑らかにし、また実質
的に充分糊付けされているのにも拘わらず肌触り
が柔軟で、その上、これを着用したとき汚垢が付
着しにくいという、優れた性質を有する事実が見
出された。以上において、シリコン油は組成物中に充分分
散又は溶解していることが重要であつて、不完全
に分散又は溶解している状態では所期の成績が得
られない。従つて、シリコン油はなるべく予め界
面活性剤を用いて乳化又は可溶化された後、糊剤
溶液中に添加、混合されるのが好ましい。ここに
添加された界面活性剤（乳化剤又は可溶化剤）
は、糊液の繊維に対する浸透性を高めるので、濡
れが良好となり、このため、少量の糊剤を使用し
ても充分な仕上げ効果が得られる。本発明者の研究によれば、以上の効果を実質的
に期待するためには、シリコン油は糊液に対して
0.05％以上、自体分散され又は溶解された状態で
存在することが必要であり、このため、さらに該
シリコン油を分散させ又は溶解させるための分散
剤乃至可溶化剤の共存が必要である。なお所望に
より、使用された糊剤の種類や使用目的に応じて
保存料、防腐剤、螢光染料、芳香剤なども添加さ
れることができる。糊剤としては、澱粉、可溶性澱粉、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、澱粉グリコール酸
ナトリウム、澱粉リン酸エステルナトリウム、デ
キストリン、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アラビアゴム、トラガントゴ
ム、海藻粘液質、アルギン酸ナトリウムからなる
群から選ばれた高分子化合物の１種又は２種以上
が、水溶液又は低級アルコール類、低級脂肪属ケ
トン等の極性溶媒を含む水溶液の形で利用され
る。これらの糊剤の種類や濃度は、目的に応じ自
由に選択される。例えば、木綿地の衣服や布帛に
対しては澱粉系又はセルロース系の糊剤が適当で
ある。本発明において使用されるシリコン油は前述の
如く粘度500cps以下のものであることが必要で
あるが、特に200cps以下の低粘度のものである
のが好適である。以下、実施例により本発明の内
容をより具体的に説明するが、例示は固より説明
用のものであつて、発明精神の限定を意味するも
のではない。実施例１カルボキシメチルセルロースナトリウム12ｇ、
デキストリン80ｇ及び安息香酸５ｇを熱湯１に
溶解させる。別に、シリコンオイル（20cps）３ｇを水素化
ヒマシ油エチレンオキシド縮合物（HLB17.6）10
ｇとポリオキシエチレン（ｎ＝20）―セチルエー
テル４ｇとの混合物中に溶解した後、さらにこの
混合物にエタノール201mlを加える。以上２種の溶液を緊密に混合して均一な溶液と
し、常法に従いブタンガスと共にスプレー缶中に
充填して製品とする。この製品を用いてポリエス
テル／綿混織ワイシヤツを糊付けしたものを市販
の有名スプレー糊を用いた対照品と比較した結果
は次表の通りであつた。

【表】実施例２トウモロコシ澱粉20ｇ、デキストリン120ｇ安
息香酸５ｇ及び水１を常法に従つて糊液とす
る。別に、シリコン油（15cps）2.5ｇ、ポリソルベ
ート60 10ｇ及びセトマクロゴール―20 ４ｇを80
℃で混合した後、さらに水50mlを添加して均一
な溶液とし、この溶液に上の糊液を添加して緊密
に混ぜ合せて製品とする。以上の製品を水で倍量に薄め、普通に選択した
浴衣を糊付け後、天日で乾燥したものを、市販の
洗濯用糊で糊付けした対照の浴衣と対比したとこ
ろ、本例の糊剤は、糊付け効果、肌触り及び汚れ
にくさの諸点で対照の市販品に勝り、その上、再
洗濯時の汚れの脱着状態も良好であつた。

Claims

【特許請求の範囲】

１澱粉、可溶性澱粉、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム、
澱粉リン酸エステルナトリウム、デキストリン、
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、アラビアゴム、トラガントゴム、海藻粘液質
及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選ばれ
た高分子化合物の１種又は２種以上の水又は極性
溶媒を含む水溶液と、乳化され又は可溶化された
粘度500cps以下、好ましくは200cps以下の直鎖
状ジメチルポリシロキサン系の低粘度シリコン油
との緊密な混合物とから構成され、該シリコン油
の乳化物又は可溶化物は、シリコン油として全体
の0.05％以上含有することを特徴とするシリコン
油含有繊維用糊剤。