JPS62268864A

JPS62268864A - 中空球形体

Info

Publication number: JPS62268864A
Application number: JP61108597A
Authority: JP
Inventors: 謙松山
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-05-14
Filing date: 1986-05-14
Publication date: 1987-11-21

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は吸音材やフィルター等として好適に用いられる
短繊維を積層した殻を有する新規な中空球形体に関する
。

〔従来の技術〕

従来、吸音材やフィルターとしてガラス繊維をフェノー
ル樹脂などの結合材でカサ高のフェルト状に集積させた
り、高密度のボード状、筒状や種々の形状に成形して市
況に供されているが、カサ高のフェルト状製品は繊維間
の結合力が弱い上、耐圧強度も小さく、厚さが外部圧力
や水ぬれで減少し、吸音、断熱の特性も悪化しやすく、
また、層間剥離や遊離繊維の飛散によるほこりやチクチ
クするなどの取り扱いにくさが問題点とされている。ま
た、高密度のボード状その他の成形品は重（なり、コス
トが大幅に上がる等の問題点を有している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、吸音材やフィルター等として用いた場合、吸音、濾
過特性に優れ、また取り扱いが容易で、軽量な新規な構
造を有する中空球形体を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の新規中空球形体はその殻が積層した短繊維で構
成されており、通気性を有することを特徴とする。

中空球形体の直径は５Ｂから４００、殻の肉厚は１１ｍ
から１０ｆｌ、殻の密度は５０ｋｇ／％から４００ｋｇ
／Ｃｒｒのものが好ましく、通気性の指標として、通気
抵抗は３０　ｒａｙｌｓ／ｃｍから２０００　ｒａｙｌ
ｓ／ｃｍのものが好ましい。通気性は短繊維を積層して
殻を形成したことにより生じるものであるが、通気抵抗
が３０　ｒａｙｌｓ／ｃｍ未満では吸音効果が得難（、
また形保持性、剛性に欠け、中空球形体として実用的で
なくなる。また、２０００　ｒａｙｌｓ／ｃｍを越える
と多孔質特性を失い、吸音材としてもフィルターａ材と
しても実用的でな（なるので好ましくない。通気性を表
す指標であるｒａｙｌｓの単位としては（ｄｙｎｅ−３
／　ｃｍ”　）が用いられ、ここでは、上記のｒａｙｌ
ｓを材料の厚みで割って補正したものをｒａｙｌｓ／ｃ
ｍで示した。測定はＪＩＳ　　Ａ　　６３００６の吸音
材の流れ抵抗測定方法により行った。

積層する短繊維の材質は、特に制限されないが、植物繊
維、合成繊維、カーボン繊維等の有機繊維、ガラス繊維
、岩石繊維、セラミック繊維等の無機繊維が用いられる
。これらはその使用目的、使用条件に合わせて適宜選択
され、例えば常温から１００℃程度までは化学繊維や天
然繊維の有機繊維が、低温、極低温から４００℃程度ま
ではガラス繊維が、４００℃を越える範囲ではセラミッ
ク繊維が好ましく用いられる。

繊維は短繊維状のものが用いられ、長さ５０ｍ以下、太
さ０．５〜１２μｍのものが好ましく用いられる。

上記の短繊維を結合材を用いて積層し、中空球形体の殻
を形成するのであるが、結合材としては、特に制限され
ないが、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂、セラミック等の無機材料が、用い
る短繊維の特性に応じて適宜用いられる。

本発明の中空球形体は、例えば、次のような方法で製造
することができる。

フェノール樹脂を含浸させたガラスの糸を用いて第２図
（ト）に示すような球状の骨組みを作成し、この上に結
合材としてフェノール樹脂をスプレーで付着させ、さら
に、短（カットされたガラスの糸を骨組みの上全面にふ
りかけてガラス短繊維を積層し、積層したガラス短繊維
にフェノール樹脂をスプレーして含浸させ、これを加熱
固化して中空球形体を得る。

従来の繊維製品は繊維自体を綿状で使用したり、一定の
空間に一定量の繊維そのものをバインダーを用いて固定
させ、繊維間で出来る微細空間をフィルターまたは吸音
材として利用していたのに比べ、本発明の中空球形体の
場合は、いったん短繊維を高密度の殻を有する中空球形
体のブロックとし、それを集合させて使用する。

したがって、本発明の中空球形体を使用した場合には、
繊維間の結合力も強く、耐圧強度も大きく、外部圧力や
水ぬれによる厚さの減少が防止される。また、層間剥離
や′ｉｒ！離繊維の飛散によるほこりやチクチクするな
どの問題も生じず、取り扱いが容易となる。さらに、本
発明のものは中空であるため、高密度であるにもかかわ
らず軽量であって、コストが低減化される。

このように、本発明の中空球形体により従来製品におけ
る問題点が解消されるのみならず、球形、中空としての
特長を発揮した以下のごとき新たな長所を付加すること
ができた。

吸音材やフィルターとして利用するときは、その表面積
の大きさが性能の向上に大きく関係する。

本発明の球形体の場合は、フェルト等の平面状のものに
対して表面積が約５割程度大きく、吸音特性、濾過特性
が大幅に向上する。

また、フィルターとして用いた場合、従来の連続面に対
して断続面であるので、目づまりが起こりにくく、また
目づまりが生じても洗浄が容易である。また、本発明の
球形体はそれ自体が通気性のある中空の球形品であるた
め空間占有率が非常に大きく、厚さ方向に積み重ねても
通気性が損なわれず、寿命をのばすことができる。また
高密度球形体であるので風圧に耐えるためのスペーサー
等の支持体を必要としない。

また、本発明の中空球形体は従来の繊維製品と異なって
球形で流動性があるので壁など狭い隙間に挿入しやすく
、振動によって下方に詰まり、空洞が出来る心配がない
。

ガラス繊維を使用した例では、繊維自体、化学繊維同様
にエレクトレフト化が可能であり、フィルター効果を一
層高めることが出来る。

また、吸音材として球形体の集合で使用すれば、吸音特
性を維持しながら空間率が高いので蓄熱しにくく、熱を
発生させる音源の吸音（コンプレッサー、エンジンエン
クロージャー等）には最適である。

さらに、中空であるので中間工程で他の材料を封入でき
、カプセルとしての働きもある。例えば、活性炭、高吸
水性樹脂、アルミ箔、鉛、エレクトふレフ繊維など、粉体、金属、繊維、微生物等を内部に封
入することによりさらに広い用途がひらける。

また、従来の繊維製品同様に中間製品として地材との複
合製品としても使用することができる。

〔実施例〕

以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。

第１図は本発明の中空球形体の一実施例の断面図で、９
本の半円形状の樹脂含浸繊維３と１本の直線状樹脂含浸
繊維４から形成される骨組の上にガラス短繊維を結合材
を用いて積層した殻１が設けられている。

史！ｌは畳（λ１遣第２図は本発明の新規中空球形体を製造する工程を示す
説明図である。以下図面に従って説明する。

（イ）１０本のガラス繊維の糸２に重量比５重量％以上
のフェノール樹脂水溶液５を含浸させる。

（ロ）樹脂を含浸させたガラス繊維を乾燥機６で水分が
４０重量％以下になるように予備乾燥させる。

（ハ）このガラス繊維の糸のうち９本には表面温度２０
０〜３００℃の半円柱状のホットプレス成形型７で直径
１８ｍの半円形状の押形をつけ、残りの１本は補強用と
して直線状のままにしておく。

（ニ）これらの糸をガイド８と内面に９等分の案内板９
がついたラッパ管１０を用いて直線状の糸を中心補強糸
としてその周囲に半円形状の糸を集束させて球状の連続
した骨組み１１を形成する。

（ホ）次に、球の両極の糸の集束部１２に接着材料１３
を付け、固化させて固定する。このとき、半円形部と次
の半円形部の間の糸の集束部の長さは３〜５　ｘｍとす
るのが好ましい。

（へ）糸の集束部の中央をカッター１４で切り離すと、
芯に１本、表面に９本のフェノール樹脂で固めたガラス
繊維の糸で囲まれた球状体が形成される。

（ト）この糸で囲まれた球状体にスプレーで接着剤とし
てフェノール樹脂１５を付着させる。

（チ）これに５〜２０ｔｍにカットされたガラス繊維の
糸１６を全面にふりかけ、２００〜３００　”Ｃで２０
〜６０秒間加熱する。そして、エアーまたはブラシなど
で固定されていない糸を取り除き、これを２〜３回繰り
返すと繊維で補強された籠状の球状体１７が出来上がる
。

（１月注射針状のサクションノズル１８を籠状球状体に
差し込み、内部を減圧させながら、解綿機で分散させた
ガラス短繊維１９をＷｌ状の球状体表面に集積させ、ク
シ状の内球面をもつ回転体で付着繊維の厚さを均一にす
る。

（ヌ）これにフェノール樹脂を吹付は離型処理をした割
型２０で加熱圧縮し固定すると、直径２゜龍、肉厚１．
　Ｑ　＋ｎ、密度１２０ｋｇ／ｍ、通気抵抗９５０　ｒ
ａｙｌｓ／ｃｍの中空球形体が得られる。

この中空球形体の耐圧強度は０．１２　ｋ、／ｃｆｆｌ
であった・吸音材特性本発明で得られた直径２０ｍ１の中空球形体を、厚さ４
０ｍｍ、充填個数を１００ｃｍ’当たり１２．５個に設
定し、垂直入射法により吸音率を測定したところ、２５
０）１ｚで０．１５であったが、５００Ｈｚで０．３０
．１０００Ｈｚで０．７５．２０００Ｈｚで０゜９２．
４０００Ｈｚで０．９５であり、すぐれた吸音性を有し
ており、吸音材として、極めて有効であることが判った
。

フィルター特性同様に、本発明で得られた中空球形体を、縦６１０關×
横６１０ｍｘ奥行１５０鶴のフィルター木枠に、充填個
数を、１００ｃｍ’当たり１２．５個に設定し、圧力損
失および捕集効率を測定したところ、圧力損失において
は、フィルター面風速０゜５ｍ／ｓで３．５　ｍＡｑ、
１．０　ｍ／ｓで１５　ｗＡｑ、　１．５　ｍ／Ｓで４
０ｆｌＡｑであった。また、捕集効率は、比色法により
測定した結果、粉塵粒径０．５μ爪で５０函％、１．５μｍで９０％、３．０μｍで９９．５であり
、圧力損失が低く、捕集効率も高く、フィルター濾材と
しても、有効であることが判った。

〔発明の効果〕

本発明の中空球形体は吸音材として用いたときには吸音
特性に優れ、またフィルターとして用いたときには濾過
特性に優れており、また強度、取り扱い性の面において
も優れており、本発明の実用的価値は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の中空球形体の断面図、第２図は本発明
の中空球形体を製造する方法を示す説明図である。符号の説明１、殻　　　　　　２．ガラス繊維の糸３、半円状樹脂
含浸繊維４、直線状樹脂含浸繊維５、　フェノール樹脂水溶液６、乾燥器　　　　７．　ホットプレス成形型８、糸ガ
イド　　　９．案内板

Claims

【特許請求の範囲】１、短繊維を結合材を用いて積層した通気性のある殻を
もつ中空球形体。２、殻の通気性が３０ｒａｙｌｓ／ｃｍから２０００ｒ
ａｙｌｓ／ｃｍである特許請求の範囲第１項記載の中空
球形体。