JPS62266091A

JPS62266091A - 洋バサミ

Info

Publication number: JPS62266091A
Application number: JP28526286A
Authority: JP
Inventors: 正人那須
Original assignee: Nikken Industry Co Ltd
Current assignee: Nikken Industry Co Ltd
Priority date: 1986-11-29
Filing date: 1986-11-29
Publication date: 1987-11-18
Also published as: JPH0562557B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、プレス機によって打抜かれたステンレス鋼板
製等の刃材と、この刃材が埋込まれる合成樹脂とからな
る洋バサミに関する。

（従来の技術）従来実用化されている洋バサミは鋳造又は鍛造による全
金属製のものが一般的であり、金属特有のしなりをもつ
ことから切れ味がよい利点はあるが、製造コストが高く
、またその製品は重量が増えて取扱いにくいという欠点
がある。

これに対して刃縁だけを金属製とした合成樹脂性の祥バ
サミは既に提案されているが、（例えば特公昭５６年４
３７２号）、合成樹脂にはそ成形時における収縮作用と
いうものがあり、これが紙等の切裁に実際に必要な刃部
の適度なしなりを無くしてしまうが、あるいは刃材が合
成樹脂から剥離し易いという欠点となっている。

（考案が解決すべき問題点）これに対処するためには、合成樹脂が収縮しないように
特別の充填剤を必要とするか、あるいは合成樹脂の収縮
を計算に入れた特別な製造方法（例えば刃材に所定深さ
の凹所を設ける）をとらざるを得す、製造工程が一層複
雑となって経済性を考慮すると実際上量産する段階にま
では未だ至ってぃないのが実状である。

（問題点を解決する手段）本発明は以上のような実状に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、製造工程が非常に簡単でしかも
所望の切れ味を有する合成樹脂製洋バサミを提案するも
のであり、その手段は、所定厚さの鋼板製の鋏刃部とこ
の鋏刃部が埋め込まれる合成樹脂とからなり、前記鋏刃部には合成樹脂部分を係止する１箇所以上の係
止穴を有してなり、前記係止穴には合成樹脂係止部分の抜け止め及び空所を
有していることを特徴とする洋ハサミである。

（実施例）以下に図面を参照して本発明について説明すると、第１
図には本発明に係るた洋バサミ（１０）が示されていい
る。この洋バサミ（１０）はステンレス鋼板等の鋼板に
より形成した刃部（２０）と、この刃部を埋設して保持
するＡＢＳ樹脂等の合成樹脂製のハサミ基部（３０）及
びこれと一体的な把持部（４０）とからなっている。

刃部（２０）は、ハサミ基部（３０）内に一体的に埋設
される以前には次のような加工が順次施こされて形成さ
れている。すなわち、まず所定厚さのステンレス鋼板を
大抜きして刃！　（２０）の外形を形成し、鋏刃部（２
１）とする（第２図参照）、なお、この鋏刃部（２りに
おいては、刃先部とは反対側に。

祥バサミ（１０）の基部（３０）及び把持部（４０）内
に埋設される鋏刃部端部（２２）が延出形成しである。

次に、この鋏刃部（２１）をプレス機の打抜き加工によ
り、円形の支点孔（２３）及びこの支点孔（２３）より
刃先側に本実施例では合成樹脂を係止する２箇所の長方
形の係止穴（２４）・（２４）を形成する。支点孔（２
３）は、洋バサミ（ｌＯ）の支点となるピン（１１）を
最後に取付けるためのもので、通常のプレス加工により
穿穴される。一方、各係止穴（２４）は、本実施例では
長方形状のダイスと、このダイスに対応する普通りリア
ランス（材料厚さの５〜１０％程度）のポンチの一部を
小さくして大きいクリアランスをも有する異形ポンチに
より穿穴される。従って、本実施例による各係止穴（２
０においては、第３図に示したように、支点孔（２３）
側においてはかえりのないきれいな穴となっているが、
刃先側（図示右方）裏面においては抜け止めのかえり（
２５）（２５）が出た状態となっている０次いで、鋏刃
部（２りをローラがけして、プレス抜き時の抜きひずみ
をとって平面化する。ところで、このローラがけによる
平面化時においては、第３図にて示した各かえり（２５
）が係止穴（２４）内に埋設する（第４図及び第５図参
照）、これにより、各係止穴（２０は、平たんな空所（
２４ａ）と、この空所（２４ａ）よりわずかに小さくか
つかえり（２５）による突起（２５ａ）がある小空所（
２４ｂ）とに分けられている。

この穴あけ加工の後は、鋏刃部（２１）の基端部（２２
）側（支点孔（２３）の図示左方）に目下加工を施す。

これは、洋バサミ（１０）として組立てたとき、鋏刃部
（２１）に所望のそり（しなり）を施すためのもので、
ハサミを構成する一対の鋏刃部（２１）のうちの一方に
上述したかえり（２５）とは反対側へプレス機により凸
部を形成するものである（第６図参照）。

この目下加工後は、プレス機によりひねり加工を行ない
、次いで熱処理加工を施す０両者は刃物として必要な処
理で通常行なわれるものであるが、特にひねり加工はハ
サミとして使用したとき刃先のみが常に合うようにする
ためのものである。

次に、この鋏刃部（２１）の表面加工を行なう、鋏刃部
（２１）の表面とは、ハサミとしたとき、互いにすり合
う面を指し、この実施例では、かえり（２５）が出るの
とは反対の面を言う、ところで、この表面加工は、見栄
えをよくするためのものであるから、パフによる研摩、
電解研摩、と石による研摩、メッキ加工等種々な方法が
採られる。

最後にこの鋏刃部（２１）に対して刃付加工を行なって
、次のプラスチック成形機に入れる。なお、−上述した
鋏刃部（２１）のひねり加工は、ハサミとしての作用を
すればよいのだから、研削によりしなりを出してひねり
加工に代えてもよい。

次に、上述した鋏刃部（２１）をプラスチック成形機に
より基部（３０）、把持部（４０）とともに一体にイン
サート形成する工程について説明する。

第７図は刃材（２１）がインサート成形される一対の射
出成形の用金型を示し、その一方の金型（５１）の刃部
成形面（５２）の大部分は鋏刃部（２１）と密着しかつ
鋏刃部（２１）の湾曲に沿う緩やかな円弧状に形成する
とともに、この刃部成形面（５２）に前記係止長孔（２
４）の空所（２４ａ）にのみ嵌合する位置決めビン（５
３）　（５３）を突設しである。

このようにした金型（５１）に、鋏刃部（２１）の係止
穴（２０を構成している空所（２４ａ）にのみビン（５
３）を差し込んで鋏刃部（２１）を装着し、合成樹脂を
射出することにより、洋ハサミ（１０）の一方を一体に
インサート成形する。

このとき、合成樹脂は多少収縮し、鋏刃部（２１）に対
して僅かであるが相対移動する。しかしながら、鋏刃部
（２１）に対する相対移動があったとしても、各係止穴
（２４）の小空所（２４ｂ）内に流入した合成樹脂係止
部分が、各係止長穴（２４）の空所（２４ａ）側へ移動
し得るため、その相対移動が吸収され、鋏刃部（２１）
のそり又はしなりを損なうことなく鋏刃部（２１）を係
止する。

また、空所（２４ａ）内においてはかえり（２５）が埋
設しているため、これが小空所（２４ｂ）内に流入した
合成樹脂係止部分の抜け止めの役割を果す。また、鋏刃
部（２１）の基端部（２２）が洋ハサミ（１０）の基部
（３０）及び把持部（４０）内に埋設されるため、鋏刃
部（２１）は基部（３０）及び把持部（４０）に確実に
保持されることとなり、金属製の鋏刃部（２１）と、合
成樹脂製の基部（３０）及び把持部（４０）とが互いに
剥離するようなことはない。

なお、上述のような合成樹脂が収縮する場合に備えて、
係止穴（２０を形成するに際してはかえり（２５）が刃
先側にできるようにした方がよいことは勿論である。

このように、鋏刃部（２りを合成樹脂製の基部（３０）
及び把持部（４０）と一体的に形成した後は、各支点孔
（２３）にベット又はビン（１１）等を通じて枢着する
ことにより洋ハサミ（ｌＯ）として組立てればよい。

（発明の効果）以上のように本発明に係る洋ハサミは、要するに空所と
抜け止めとによって収縮を吸収し、合成樹脂部分と鋏刃
部とをうまく一体化したところに特徴がある。そして、
製造工程が非常に簡単〒しかも合成樹脂に収縮があっも
所望の切れ味を保持する洋ハサミを提供できることは勿
論、次のような利点がある。

その第一点は、合成樹脂の収縮は係止穴の空所によって
吸収されるため、鋏刃部の強度を合成樹脂の収縮力に抗
する程強くする必要が全くなく、鋏刃部（２１）そのも
のはうすいものでも十分であり、従って洋ハサミ自体の
重量の軽減に役立つ。

第二点は、鋏刃部の射出成形機に対する位置決めは、係
止穴の空所側を利用すればよく、鋏刃部に位置決めビン
用の穴をわざわざ設ける必要はない、従って、鋏刃部の
強度はそのまま保持されることは勿論、位置決めビン用
の穿孔工程は不要となる。

なお、上記実施例中、特に第１図においては、鋏刃部の
先端が合成樹脂材料中に埋設しているものについて例示
したが、このようにした場合は幼児等に未熟者が使用す
る場合に安全ではあるが、特に細かい所の切断を要する
用ハサミが必要な場合には鋏刃部の先端が合成樹脂から
突出し得るように金型を変えて実施してもよい。

又、空所の大きさや形状、抜け止めの大きさや形状はハ
サミの大きさや用途に応じて適宜のものにすればよい。

以上詳述したとおり、本発明に係る洋ハサミは製造工程
が非常に簡単でしかも所望の切れ味を有し、刃部の部分
の強度はさ程要求されないので、より軽重化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる祥ハサミの斜視図、第２図は鋼
板を大抜きして形成した鋏刃部の底面図、第３図は第２
図の鋏刃部に穴あけ加工をした後の鋏刃部の底面図、第
４図は第３図の鋏刃部をローラがけした後の刃材の底面
図、第５図は第４図のＶ−ｖ線に沿ってみた鋏刃部の拡
大縦断面図、第６図は目下加工後の刃材の縦断面図で第
４図のＶｌ−Ｖｌ線の部分に対応している。また、第７
図は射出成形金型の縦断面図である。符　　　　号　　　　の　　　　説　　　　明１０・・
・洋ハサミ　　　　　１１・・・ピン（リベット）２１
・・・鋏刃部　　　　　　２４・・・係止穴２５・・・
かえり　　　　　　５１・・・金型５３・・・位置決め
ビン

Claims

【特許請求の範囲】所定厚さの鋼板製の鋏刃部とこの鋏刃部が埋め込まれる
合成樹脂とからなり、前記鋏刃部には合成樹脂部分を係止する１箇所以上の係
止穴を有してなり、前記係止穴には合成樹脂係止部分の抜け止め及び空所を
有していることを特徴とする洋バサミ。