JPS6226446B2

JPS6226446B2 -

Info

Publication number: JPS6226446B2
Application number: JP53157089A
Authority: JP
Inventors: Osamu Komya; Juji Ikuno; Hisao Ogyu; Takashi Tsukatani
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1978-12-19
Filing date: 1978-12-19
Publication date: 1987-06-09
Also published as: JPS5584141A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は先端構成部の構造を改良した内視鏡
に関する。

内視鏡にレーザ光照射装置を設け体腔内の患部
を観察しつつ、患部を焼灼するものが知られてい
る。しかして、レーザ光により患部を安全に焼灼
するには適正な出力と適正な焼灼時間と患部とレ
ーザ出射端との間の適正距離とが重要な要素とな
る。しかして、上記の要素のうち適正な出力と適
正な焼灼時間は制御可能であるが患部とレーザ出
射端との間の距離を適正値に保つことは従来の内
視鏡においては困難であつた。また、体腔内の患
部は一般に分泌液または出血した血液により覆わ
れているので、レーザ光により焼灼するに先立ち
前処理として洗滌水または空気または炭酸カス等
の気体を患部に噴射して汚れを除去する必要があ
る。しかるに従来の内視鏡においては、体腔内を
観察するための光学系と洗滌水または気体を噴出
する送水、送気口とが内視鏡の先端構成部の同一
先端面に設けられているため、患部を観察しなが
ら洗滌水または気体を正しく患部に指向すること
が困難であつた。したがつて必要以上に洗滌水ま
たは気体を噴出する結果となり患者に与える苦痛
を大きくしていた。また、従来の内視鏡は体腔内
の液体、気体を排出するための吸入手段が対物レ
ンズの先端面と同一面に設けられていたので完全
に排出する場合には内視鏡の先端面が分泌物、血
液等で汚され観察不可能になり対物レンズの前面
を排出の都度洗滌しなければならなかつた。さら
に、患部をレーザ光により焼灼する場合にレーザ
光を患部に正しく指向することが困難のため目的
とする患部以外の部位を焼灼する場合も発生して
いた。

この発明は上記の事情を考慮してなされたもの
で、その第１の発明の目的とするところは、内視
鏡の先端構成部から突出する囲壁を設け、上記囲
壁の内側には患部を洗浄するための水または患部
に付着する血液、分泌液等を飛散させるための気
体たとえば空気、炭酸ガスを噴射するための送
水、送気口を設け、送水、送気口を介して水また
は気体を患部に噴射して患部を清潔にすることに
より操作性のすぐれた内視鏡を提供するものであ
る。

また、第２の発明においては、内視鏡の先端構
成部から突出し確察方向およびレーザ焼灼方向を
突出する囲壁を設け、この囲壁の内側には患部を
洗滌するための水または患部に付着した血液、分
泌物等を飛散させるための気体たとえば空気、炭
酸ガスを噴射する送水、送気口を設けるとともに
レーザガイドから照射されるレーザ光によつて焼
灼することができる操作性の優れた内視鏡を提供
しようとするものである。

以下、この発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。

第１図中１は内視鏡本体で、この内視鏡本体１
には体腔内に挿入される挿入管２、内部に送水、
送気管、吸水管、光学フアイバ等が収納され、そ
れぞれ送水、送気源、吸水源および光源等に接続
されているユニバーサルコード３およびレーザ発
振装置４がレーザガイド５を介して接続されてい
る。しかして、ユニバーサルコード３内に収納さ
れた送水、送気管、吸水管および光学フアイバは
挿入管２内にも配管され先端構成部６に達するよ
うになつている。また内視鏡本体１の操作部７に
は操作つまみ８が設けられている。そして、挿入
管２を介して体腔内に送水、送気し、体腔内より
吸気吸水したり、または体腔内を照明し患部の観
察を可能にするとともに、患部にレーザ光を照射
して焼灼することができるようになつている。挿
入管２の先端には、第２図に示すように先端構成
部６が構成されている。この先端構成部６は一般
に金属製で、この先端構成部６には囲壁９が一体
に突設されている。上記囲壁９は先端構成部６の
先端面１０から円筒状に突出しており、先端面１
０には対物レンズ１１が設けられている。この対
物レンズ１１は内視鏡本体１の上部に設けられた
接眼レンズ１２と光学フアイバ１３によつて接続
され、観察光学系１４が構成されている。しかし
て上記対物レンズ１１の光軸は囲壁９の前端中心
部１５に指向されている。したがつて、第３図に
示すように体腔たとえば胃壁１６の患部１７を囲
壁９の中心においてとらえれば患部１７を鮮明に
観察することができるようになつている。しかし
て、先端面１０には対物レンズ１１の左右の位置
に図示しない照明用窓が設けられていて、接眼レ
ンズ１２から患部１７を容易に観察できるように
している。また、先端面１０にはプリズム１８が
設けられていて、レーザ発振装置４によつて発振
されレーザガイド５内に挿通された単繊維の光学
フアイバ１９によつて先端面まで導かれたレーザ
光を囲壁９の前端中心部１５に指向するようにな
つている。したがつて囲壁９の中心においてとら
えた患部１７にレーザ光を正確に照射することが
できるようになつている。上記プリズム１８はこ
のようにレーザ光を屈折させるのみでなく光学フ
アイバ１９が高温に直接さらされて損傷するのを
防止するようになつている。すなわち、組織を焼
灼する際のレーザ光の出力は30〜80Wに達し、焼
灼中に血液や粘膜等の混合物が光学フアイバ１９
の先端に付着すると炭化し、これが加熱されるこ
とによつて高温に達し光学フアイバ１９を損傷し
使用不可能となるのでプリズム１８を交換自在に
している。また、単繊維フアイバを用いたのは高
出力のレーザ光を伝達するため繊維束ではその端
面を接着する接着剤が燃焼するからである。また
Nd−YAGレーザの場合には繊維は石英フアイバ
が適当である。

つぎに、囲壁９の内側前方には送水、送気口２
０が囲壁９の前端中心部１５に指向して開口され
ている。したがつて囲壁９の中心においてとらえ
た患部１７に水または空気２１を正確に噴射し患
部１７を迅速に清浄化することができるようにな
つている。また、吸入口２２が囲壁９の内側の前
方近傍に設けられていて患部１７から落下する汚
れた水を体腔外に排出するようになつている。

しかして、上記のように構成された内視鏡の作
用について説明する。

まず、この内視鏡により体腔たとえば胃の内部
を観察するには挿入管２を胃内に挿入し、操作つ
まみ８により胃内部を照明し接眼レンズ１２を覗
き対物レンズ１１、光学フアイバ１３を介して患
部１７を視野の中央でとらえながら囲壁９の前端
を胃壁に押し付け、送水、送気口２０から血液と
同一濃度の生理的食塩水を噴射させ出血部位を洗
滌して露出血管２３をさがす。同時に血液、食塩
水を吸入し汚れた液体を排出する。

ついで、送水、送気口２０から空気または炭素
ガスを噴射して噴出している血液を吸入口２２側
へ向けさせレーザ光を照射して露出血管２３を焼
灼凝固させ、血管２３を閉塞し止血する。

また、第４図はこの発明の第２の実施例を示す
もので、レーザガイド５内において光学フアイバ
１９を進退可能にするとともにレーザガイド５の
先端開口軸５ａを対物レンズ１１の光軸１１ａと
交差するように設けられている。また、吸入口２
２はできるだけ囲壁９の前方に位置させて設けら
れている。

上記第２の実施例のようにすることにより、患
部１７とレーザ出射端との間の距離を調節できる
ので安全性を高めることができる。

また、第５図はこの発明の第３の実施例を示す
ものである。すなわち、囲壁９の内側に複数の送
水、送気口２０……と吸入口２２……とを設けそ
れぞれ囲壁９の前端中心に向うように設けたもの
である。

この第３実施例のような構成にすることにより
患部に対して正確に噴射可能にするとともに噴射
した水を吸入口２２の方向に向け排水を溶易にす
ることができる。

また第６図および第７図はこの発明の第４の実
施例を示したもので、側視形内視鏡を示す。図中
３０は囲壁で、この囲壁３０で患部を囲繞し、そ
の底面３１に沿つて設けられた観察光学系３２に
よつて観察するようになつている。観察光学系３
２は先端に設けられたプリズム３３、対物レンズ
３４および光学フアイバ３５で構成されている。
囲壁３０後方壁には送水、送気口３６が観察光学
系３２の光軸と上端面において交差するように指
向されている。また、上記囲壁３０の後方壁には
レーザ光がレーザガイド３７に挿通された光学フ
アイバ３８によつて導かれ上記観察光学系３２の
光軸と上端面において交差するように指向されて
いる。そして後方壁にはカバーガラス３９が設け
られていて、光学フアイバ３８の損傷を防止する
ようになつている。また、囲壁３０の前方壁の上
部に吸入口４０が開口し、送水、送気口３６から
患部に噴射した洗浄水を排水孔４１を介して排水
するようになつている。

上記のように構成することによつて囲壁３０に
よつて患部を囲繞することによつて患部の観察、
洗浄および焼灼を容易にかつ安全に行なうことが
できる。

第８図はさらにこの発明の第５の実施例を示し
たもので内視鏡の挿入管が可撓性を有しないいわ
ゆる硬性鏡に関するものである。図中５０は先端
構成部で、この先端構成部５０の前端には前方が
開放する囲壁５１が設けられている。この先端構
成部５０の前端面５２には観察用光学系５３とレ
ーザガイド５４とが設けられていて、これらの光
軸は囲壁５１の前端部の交差点５５において交差
するようになつている。また、囲壁５１の周壁に
は送水、送気口５６と吸入口５７とが上記前端部
上の交差点５５において交差するように開口され
ている。

上記のように構成されているので患部を先端構
成部５０の前端部に形成された囲壁５１で囲繞
し、視野内でとらえて観察しながら患部に確実に
水または気体を噴射し清潔にしたのちレーザ光を
正確に照射して焼灼することができる。

また、第９図はこの発明の第６の実施例を示し
たものである。図中６０は囲壁であるところの弾
性を有するフードであつて前端部分を肉薄とし先
端構成部６１に着脱可能に装着されるようになつ
ている。このフード６０は送水、送気孔６２と吸
入孔６３とを有していて、その先端はフード６０
の内側の送水、送気口６４および吸入口６５にお
いて開口しフード６０の前端部付近で交差するよ
うになつている。上記送水、送気孔６２と吸入孔
６３とはフード６０の後端面に開口していて、フ
ード６０を先端構成部６１に装着することによつ
て、先端構成部６１に設けられた送水、送気チヤ
ンネル６６および吸入チヤンネル６７に連通され
るようになつている。先端構成部６１の先端面６
８には観察用光学系６９およびレーザ光供給チヤ
ンネル７０が設けられている。レーザ光供給チヤ
ンネル７０の先端にはプリズム７１が設けられて
いて、レーザ光を上記フード６０の前端付近に指
向するようになつている。

上記第６の実施例のようにフード６０を弾力性
を有する材質としたので体腔たとえば胃壁７２に
押し付けた場合にやわらかく密着させることがで
き、胃壁を傷つけるおそれがない。また、フード
６０を着脱式としたので出血状態に応じてフード
６０を取り外し患部との距離を適宜調節すること
ができる。

以上説明したように、第１発明においては、先
端構成部から突出し観察方向を囲繞する胃壁を設
け、この囲壁の内側に送水、送気口および吸入口
を開口させるようにしたから、患部を囲壁の中心
においてとらえて安定して観察することができ
る。また、患部に付着した分泌物、血液を取り除
く場合には、囲壁の中心において患部をとらえた
状態において水または気体を噴射すれば送水、送
気口が上記のように、囲壁前端中心部に指向され
ているから、正確に患部に水または気体を噴射可
能となり少量の水または気体で迅速に清浄化する
ことができる。

また、第２発明はレーザ光の出射端を先端構成
部の先端面に有し出射端と患部との距離は一定し
ているから焼灼に対する安全度が著しく向上す
る。また、患部に対して送水、送気口が指向して
設けられているから上記のように患部の清浄化も
向上するので、レーザ光が患部に正確に指向して
設けていることと相俟つて焼灼が確実迅速に行わ
れ目的とする部位以外を焼灼するというおそれを
生じない。すなわち安全性が高く操作性の優れた
内視鏡を提供することができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の内視鏡の全体構成を示す斜
視図、第２図はこの発明の一実施例の先端構成部
の縦断側面図、第３図は上記一実施例の患部への
使用例を示す概略図、第４図は第２実施例の先端
構成部の一部の縦断側面図、第５図は同じく第３
実施例の先端構成部の一部の縦断側面図、第６図
は同じく第４実施例で側視形内視鏡の先端構成部
の縦断側面図、第７図は第６図の−線に沿う
横断正面図、第８図は同じく第５実施例で硬性内
視鏡の先端構成部の縦断側面図、第９図は同じく
第６実施例の縦断側面図、第１０図は第９図に対
する使用例の縦断側面図の一部である。５……レーザガイド、６……先端構成部、９…
…囲壁、１４……観察光学系、２０……送水、送
気口、２２……吸入口。

Claims

【特許請求の範囲】１先端構成部に設けられた観察光学系と、上記
先端構成部から突出され、観察方向を囲繞する囲
壁と、上記囲壁の端面より内側の内面から囲壁の
先端開口部に向つて、少なくとも水または空気の
いずれか一方を出射させる開口と、上記囲壁の端
面より内側に開口する吸引口を設けたことを特徴
とする内視鏡。２開口は、観察光学系の光軸と交差するように
設けられていることを特徴とする特許請求の範囲
第１項記載の内視鏡。３開口と観察光学系の光軸とが交差する位置が
囲壁の前端面であることを特徴とする特許請求の
範囲第２項記載の内視鏡。４囲壁が内視鏡の先端構成部に対して着脱自在
に設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
記載の内視鏡。５先端構成部に設けられた観察光学系およびレ
ーザガイドと、上記先端構成部から突出され、観
察方向およびレーザ焼灼方向を囲繞する囲壁と、
この囲壁の端面より内側の内面から囲壁の先端開
口部に向つて、少なくとも水または空気のいずれ
か一方を出射させる開口と、上記囲壁の端面より
内側に開口する吸引口を設けたことを特徴とする
内視鏡。６開口からの送水、送気方向軸と観察光学系の
光軸およびレーザ光の光軸とがある点で交差する
ことを特徴とする特許請求の範囲第５項記載の内
視鏡。