JPS6226402Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、証明写真等の撮影時に着用される撮影
用被服に関し、更に詳しくは撮影時に被撮影者が
簡便且つ迅速に正装姿へ着替えることができるよ
うに形成された撮影用被服に関するものである。

（従来技術とその問題点） 例えばパスポート用など各種の証明写真におい
ては、ワイシヤツにネクタイを締めた正装した背
広姿であることが望ましい。しかしながら被撮影
者は、証明写真の撮影を行う為に専門の撮影所へ
出向くときでも普段着で行くことが多分にある。
そこでこのような場合には、撮影所側が予め用意
して置くネクタイやワイシヤツ及び背広上衣によ
つて、被撮影者は正装状態に着替えてから撮影す
ることが通常行われている。しかしながらこれら
の着替えに際しては、例えば着用時には、先ずワ
イシヤツを着、次にネクタイを結び、その後背広
上衣を着るという手順を踏む必要があることか
ら、その着脱に手間暇がかかり、簡便且つ迅速に
着替えを行うことができないという問題点があつ
た。

（考案の目的） 本案は、このような従来の事情に鑑みて提案さ
れたものである。

従つて本案の目的は、ワイシヤツにネクタイを
結び且つ背広上衣を着用するという正装姿への着
替えにかかる被撮影者の手間暇を軽減し、この種
の正装姿への着替えを簡便且つ迅速に行えるよう
に形成した撮影用被服を提供することにある。

（考案の構成） 本案は、上記の目的を達成する為に次のような
構成を採るものである。

即ち本案は、ネクタイが装着されると共に開放
された背中心が面状フアスナーで開閉自在に形成
されたワイシヤツと、該ワイシヤツと同様に開放
された背中心が面状フアスナーで開閉自在に形成
された背広上衣とで形成され、上記ワイシヤツの
前身頃左右と、これらに夫々対応する上記背広上
衣の前身頃左右の裏面とが縫着されることによつ
て上記ワイシヤツと背広上衣とが一体に形成され
たものである。

（実施例） 以下、本案の構成を添付図面に示す好適な一実
施例に従つて説明する。

１は、ネクタイ２が装着されると共に開放され
た背中心１ａが面状フアスナー３で開閉自在に形
成されたワイシヤツである。２ａは、例えばＹ字
状に形成された上記のネクタイ２を、ワイシヤツ
１に対して着脱自在に装着させる夫々雄雌一対の
ネクタイ用面状フアスナーである。該ネクタイ用
面状フアスナー２ａの形成個所は、図示される如
くワイシヤツ１の左右の襟内とこの襟内に配置さ
れるネクタイ２の左右端２ｂ・２ｃ、及びワイシ
ヤツ１の前身頃中央位置とネクタイ２の本体中央
裏面とに雄雌が夫々対応するように配設されてい
るものである。

上記の面状フアスナー３は、背中心１ａの一方
の開放端１ｂ近傍に配設された雄片３ａと、該雄
片３ａに対応して咬着するよう他方の開放端１ｃ
の近傍に配設された雌片３ｂとで形成されてい
る。又該面状フアスナー３の配設個所は、この実
施例ではワイシヤツ１の襟の背後と、背中心１ａ
のほぼ中央位置との上下二個所である。

４は、背広上衣であり、該背広上衣４は、上記
のワイシヤツ１と同様に、開放された背中心４ａ
が面状フアスナー３で開閉自在に形成されている
ものである。この背広上衣４に使用されている面
状フアスナー３の構成及び配設個所は、この実施
例では上記のワイシヤツ１の場合と同様である。
即ち該面状フアスナー３は、背中心４ａの一方の
開放端４ｂ近傍に配設された雄片３ａと、該雄片
３ａに対応して咬着するよう他方の開放端４ｃの
近傍に配設された雌片３ｂとで形成され、又この
ように形成された面状フアスナー３が、背広上衣
４の襟の背後と、背中心４ａのほぼ中央位置とに
夫々形成されているものである。

又上記のワイシヤツ１と背広上衣４とは、ワイ
シヤツ１の前身頃左右１ｄ・１ｅと、これらに
夫々対応する背広上衣４の前身頃左右４ｄ・４ｅ
の裏面４d′・４e′とが縫着されることによつて一
体に形成されている。５は、夫々縫い目を示す。

尚６は、ワイシヤツ１のしわを展張して除去す
る為、背広上衣４の前身頃左右４ｄ・４ｅの裏面
４d′・４e′と、これに対応するワイシヤツ１の前
身頃左右１ｄ・１ｅの所定位置に夫々配設された
雄雌一対のしわ除去用面状フアスナーである。

次に本案の使用例を説明する。

被撮影者は、本案の被服を着用する場合には、
開放された背中心側からワイシヤツ１の袖及び背
広上衣の左右の袖に夫々手を通す。その後、ワイ
シヤツ１の背中心１ａを上記の面状フアスナー３
で閉塞し、次いで背広上衣４の背中心４ａを同様
に面状フアスナー３で閉塞する。尚この場合、背
広上衣４の前釦は、予め掛けて置く。又撮影後、
脱衣する場合には、このような着衣の場合と逆の
手順で行えば良い。尚第４図は、このようにして
本案の被服を着用後、証明写真を撮影する場合の
状態を示したものである。

以上の処において、上記のネクタイ２は、この
実施例ではネクタイ用面状フアスナー２ａによつ
て、ワイシヤツ１に着脱自在に形成されている
が、本案はこれに限られずネクタイ２がワイシヤ
ツ１に例えば縫着されることによつて予め固着さ
れているのでも良い。

又本案では、面状フアスナー３の配設個所や配
設個数も上例に限定されるものではない。

更に本案の被服では、ワイシヤツ１の袖が例え
ば袖付けから予め切欠され、着脱時には背広上衣
４の袖に手を通すだけで済むように形成されてい
るのでも良い。尚上例の場合には、着脱時の便宜
を図る為、ワイシヤツ１の左右の袖端の周縁を、
背広上衣４の左右の袖内で、その裏生地に縫着し
て置くと良い。

（考案の効果） 本案は、このようにネクタイが装着されたワイ
シヤツと、背広上衣の夫々の背中心が面状フアス
ナーで開閉自在に形成され、且つ該ワイシヤツと
背広上衣とが予め縫着されて一体に形成されてい
るものである。

従つて本案は、これを使用すれば、被撮影者は
ワイシヤツにネクタイを締め且つ背広上衣を着る
という正装姿に、手間暇をかけることなく簡便且
つ迅速に着替えることができるという実用上優れ
た効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案撮影用被服の好適な一実施例を示
す正面図、第２図はネクタイとワイシヤツの形成
状態を示し、Ａはその正面図、Ｂはその背面図、
第３図は背広上衣の形成状態を示し、Ａはその正
面図、Ｂはその背面図、第４図は同上被服の使用
状態図である。 図中、１はワイシヤツ、１ａはワイシヤツの背
中心、１ｄ・１ｅはワイシヤツの前身頃左右、２
はネクタイ、３は面状フアスナー、４は背広上
衣、４ａは背広上衣の背中心、４ｄ・４ｅは背広
上衣の前身頃左右、４d′・４e′は背広上衣の前身
頃左右の裏面を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ネクタイが装着されると共に開放された背中心
   が面状フアスナーで開閉自在に形成されたワイシ
   ヤツと、該ワイシヤツと同様に開放された背中心
   が面状フアスナーで開閉自在に形成された背広上
   衣とで形成され、上記ワイシヤツの前身頃左右と
   これらに夫々対応する上記背広上衣の前身頃左右
   の裏面とが縫着されることによつて上記のワイシ
   ヤツと背広上衣とが一体に形成された撮影用被
   服。