JPS62260017A - 低温靭性に優れた太径、高強度チエ−ンの製造方法 - Google Patents
低温靭性に優れた太径、高強度チエ−ンの製造方法Info
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- JPS62260017A JPS62260017A JP10114186A JP10114186A JPS62260017A JP S62260017 A JPS62260017 A JP S62260017A JP 10114186 A JP10114186 A JP 10114186A JP 10114186 A JP10114186 A JP 10114186A JP S62260017 A JPS62260017 A JP S62260017A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は比濁や北極海のような氷’drS域で使用され
る、海底石油掘削リグ係留用チェーンの製造方法に関す
るものである。
る、海底石油掘削リグ係留用チェーンの製造方法に関す
るものである。
引張強度が’l0kg/am”以上で靭性に優れたチェ
ーンの製造方法として、本出願人の出願になる特公昭6
0−33178号や特公昭61−7468号がある。し
かしながら石油掘削活動が比濁や北極海のような氷l毎
域へと進展するに伴い、リグ係留用のチェーンとして、
直径が70mm以」二の太径で低温靭性に優れたものが
要求されるようになってきた。これには例えば引張強度
が70kgf/ss”以上、降伏強度が46kgf/a
s2以ヒ、伸び率が17%以上、絞り率が50%以りで
さらに母材部および溶接接合部のシャルピー吸収エネル
ギーは一60℃で2.8kg f m以上が必要とされ
ている。
ーンの製造方法として、本出願人の出願になる特公昭6
0−33178号や特公昭61−7468号がある。し
かしながら石油掘削活動が比濁や北極海のような氷l毎
域へと進展するに伴い、リグ係留用のチェーンとして、
直径が70mm以」二の太径で低温靭性に優れたものが
要求されるようになってきた。これには例えば引張強度
が70kgf/ss”以上、降伏強度が46kgf/a
s2以ヒ、伸び率が17%以上、絞り率が50%以りで
さらに母材部および溶接接合部のシャルピー吸収エネル
ギーは一60℃で2.8kg f m以上が必要とされ
ている。
現在、引張強度70kgf/■龜2以」−の3種チエー
ン用素材の化学成分としては、JISおよび日本海事協
会規格(NK)やノルウニ (NV)あるいはアメリカ
船級協会(AB)にそれぞれ、KSBC70、NVK3
鋼および3amとして定められており、3種チェーンは
これらの成分から成る丸鋼を800℃以上の高温に加熱
してリンク形状に加工後、一般に焼ならしゃ焼入焼戻等
の熱処理により製造されている。しかしこれらの3種チ
ェーンは、低温靭性が低く、せいぜい0℃までの海域で
使用されているもので、氷海域の環境温度である一60
℃では到底使用出来るものではなかった。これに対して
一60℃までの低温靭性を考慮したチェーン用鋼として
は、例えば特公昭51−24967号に良好な溶接性を
有する低炭素高強度構造用鋼の記載があり、この鋼の適
用温度は一60’Cまで考慮したものとなっている。し
かしこの鋼は焼入性向上元素として2〜5%もの多量の
Crを必要とする非常に高価な鋼材となっており、しか
も−60’Cにおける溶接接合部の靭性については、全
く記載されておらず不明である。またこの発明に記載さ
れている鋼材の直径は10〜301重程度の細径材であ
るが、一般に径が太くなるに従って強度および靭性は著
しく低下することが知られている。
ン用素材の化学成分としては、JISおよび日本海事協
会規格(NK)やノルウニ (NV)あるいはアメリカ
船級協会(AB)にそれぞれ、KSBC70、NVK3
鋼および3amとして定められており、3種チェーンは
これらの成分から成る丸鋼を800℃以上の高温に加熱
してリンク形状に加工後、一般に焼ならしゃ焼入焼戻等
の熱処理により製造されている。しかしこれらの3種チ
ェーンは、低温靭性が低く、せいぜい0℃までの海域で
使用されているもので、氷海域の環境温度である一60
℃では到底使用出来るものではなかった。これに対して
一60℃までの低温靭性を考慮したチェーン用鋼として
は、例えば特公昭51−24967号に良好な溶接性を
有する低炭素高強度構造用鋼の記載があり、この鋼の適
用温度は一60’Cまで考慮したものとなっている。し
かしこの鋼は焼入性向上元素として2〜5%もの多量の
Crを必要とする非常に高価な鋼材となっており、しか
も−60’Cにおける溶接接合部の靭性については、全
く記載されておらず不明である。またこの発明に記載さ
れている鋼材の直径は10〜301重程度の細径材であ
るが、一般に径が太くなるに従って強度および靭性は著
しく低下することが知られている。
そこで本発明者らがこの発明と同じ成分を有する直径7
8m1の丸鋼を用い、フラッシュッパット溶接実験を行
なったところ、多量のCr酸化物が接合面に散在し、溶
接部の靭性は著しく低下することがわかった。このよう
に従来技術では特に溶接部の靭性確保が困難であった。
8m1の丸鋼を用い、フラッシュッパット溶接実験を行
なったところ、多量のCr酸化物が接合面に散在し、溶
接部の靭性は著しく低下することがわかった。このよう
に従来技術では特に溶接部の靭性確保が困難であった。
本発明はこれまで製造出来なかった、氷海域で使用され
るチェーンの製造方法に関するもので、具体的には直径
が70nm以上の太径材で、引張強度が70 kir
r /*mz以上、n 伏強度カ46 kir f /
11以上、伸び率が17%以上、絞り率が50%以上で
さらに母材部および溶接接合部のシャルピー吸収エネル
ギーが一60℃で2.8 kg f rr+以上が得ら
れるチェーンの製造方法に関するものである。
るチェーンの製造方法に関するもので、具体的には直径
が70nm以上の太径材で、引張強度が70 kir
r /*mz以上、n 伏強度カ46 kir f /
11以上、伸び率が17%以上、絞り率が50%以上で
さらに母材部および溶接接合部のシャルピー吸収エネル
ギーが一60℃で2.8 kg f rr+以上が得ら
れるチェーンの製造方法に関するものである。
一般にチェーンリンクはフラッシュバット溶接によって
接合されるが、溶接面には次に示すような種々の欠陥が
生成し、引張特性および靭性が劣化する。
接合されるが、溶接面には次に示すような種々の欠陥が
生成し、引張特性および靭性が劣化する。
まずフラッシングによって形成される溶融相に、これと
隣接する固相部からCや合金元素が移動して濃化するが
、この溶融相がアプセット時に押し出されるため、接合
部にはこれらの元素が少なくなり焼入性が低下する。ま
た鋼材成分に相応して生成したAl、Si、Mnおよび
Cr等の各種酸化物が完全に排出されず、一部溶接面に
残留するため引張特性および靭性が劣化する。またアプ
セット時の圧着力により接合面に平行なメタルフローが
生成し、これも長手方向の靭性劣化の原因となる。この
ように溶接部の機械的性質は種々の原因により、劣化が
避けられない。
隣接する固相部からCや合金元素が移動して濃化するが
、この溶融相がアプセット時に押し出されるため、接合
部にはこれらの元素が少なくなり焼入性が低下する。ま
た鋼材成分に相応して生成したAl、Si、Mnおよび
Cr等の各種酸化物が完全に排出されず、一部溶接面に
残留するため引張特性および靭性が劣化する。またアプ
セット時の圧着力により接合面に平行なメタルフローが
生成し、これも長手方向の靭性劣化の原因となる。この
ように溶接部の機械的性質は種々の原因により、劣化が
避けられない。
本発明は鋼材の成分を適切に組合わせることにより、従
来の溶接技術によっても、焼入焼戻温度および冷却速度
を制御することによって、強度および低温靭性に優れた
太径チェーンを低コストで製造する方法を提供するもの
である。
来の溶接技術によっても、焼入焼戻温度および冷却速度
を制御することによって、強度および低温靭性に優れた
太径チェーンを低コストで製造する方法を提供するもの
である。
本発明ハC: 0.15〜0.35%、 S i :
0.15〜O,SO%、 Mn : 1.00〜2.
O0%、Cr:0.50%以下、Mo:0.10〜0.
60%、酸可溶性AI!:0.010〜0.100%の
範囲で含有し、かつ焼入性が下記(1)式を満足する組
成から成る棒鋼を熱間で曲げ加工を行ない、溶接により
整環した後、900℃〜1100℃に加熱後3℃/s以
上の速度で冷却し、引き続き550℃〜700 ’cに
加熱後0.1℃/s以上の速度で冷却することを特徴と
する低温靭性に優れた太径、高強度チェーンの製造方法
にある。
0.15〜O,SO%、 Mn : 1.00〜2.
O0%、Cr:0.50%以下、Mo:0.10〜0.
60%、酸可溶性AI!:0.010〜0.100%の
範囲で含有し、かつ焼入性が下記(1)式を満足する組
成から成る棒鋼を熱間で曲げ加工を行ない、溶接により
整環した後、900℃〜1100℃に加熱後3℃/s以
上の速度で冷却し、引き続き550℃〜700 ’cに
加熱後0.1℃/s以上の速度で冷却することを特徴と
する低温靭性に優れた太径、高強度チェーンの製造方法
にある。
Di≧0.035D+0.35 ・・・(1
)但しDi=鋼材の焼入性(in;)、 D :棒鋼
の直径(1寵) 〔作 用〕 次に本発明の条件を定めた理由について述べる。
)但しDi=鋼材の焼入性(in;)、 D :棒鋼
の直径(1寵) 〔作 用〕 次に本発明の条件を定めた理由について述べる。
(1)Cは低コストで鋼の焼入性を高める最良の元素で
あるが、含有量が0.15%未満では所定の強度が得ら
れず、一方0.35%を超えると焼入時に割れが発生し
たりフランシュバット溶接接合部の靭性劣化を招くため
上限を0.35%とした。
あるが、含有量が0.15%未満では所定の強度が得ら
れず、一方0.35%を超えると焼入時に割れが発生し
たりフランシュバット溶接接合部の靭性劣化を招くため
上限を0.35%とした。
(2)Siは強化元素として使用すると同時に、脱酸元
素として使用するもので0.15%未満では、両効果が
期待出来ない。また強化および脱酸作用は0.50%で
十分であり、0.50%を超えるとシリケート系介在物
の増加により靭性および延性の低下を招くため上限を0
.50%とした。
素として使用するもので0.15%未満では、両効果が
期待出来ない。また強化および脱酸作用は0.50%で
十分であり、0.50%を超えるとシリケート系介在物
の増加により靭性および延性の低下を招くため上限を0
.50%とした。
(31Mnは靭性劣化の少ない焼入性向上元素として使
用するものであるが、1%未満では十分な焼入効果が得
られず強度の確保が困難であり、また2、0%を超える
と焼割れが発生するようになるため上限を2.0%とし
た。
用するものであるが、1%未満では十分な焼入効果が得
られず強度の確保が困難であり、また2、0%を超える
と焼割れが発生するようになるため上限を2.0%とし
た。
(41Crは溶鋼中のCの活量を低下させフラッシュバ
ット溶接時の脱炭を少なくするのに有効な元素であるが
、一方酸化物を形成しやすく、これが接合面に残留して
靭性を低下させる主要な原因となるため上限はO,SO
%とした。またCrを使用しな(てもC,Mn等の組み
合わせにより、所要の溶接部材質が得られるため下限は
0%とした。
ット溶接時の脱炭を少なくするのに有効な元素であるが
、一方酸化物を形成しやすく、これが接合面に残留して
靭性を低下させる主要な原因となるため上限はO,SO
%とした。またCrを使用しな(てもC,Mn等の組み
合わせにより、所要の溶接部材質が得られるため下限は
0%とした。
(5)Moはフラッシュバット溶接時に減少する割合が
極めて少ない元素の一つで、溶接部の焼入性を確保する
ために使用する。さらにチェーンの焼戻処理時においt
軟化抵抗が大となるため、高温焼戻が可能となり靭延性
を向上させる。氷海域におけるチェーンの到達温度は一
60℃であり、当該温度で所定の衝撃値を得るためには
0.10%以上必要であり、また0、60%を超えると
前記効果が飽和し、コスト増を招くためMOの必要量は
0.10〜0.60%とした。
極めて少ない元素の一つで、溶接部の焼入性を確保する
ために使用する。さらにチェーンの焼戻処理時においt
軟化抵抗が大となるため、高温焼戻が可能となり靭延性
を向上させる。氷海域におけるチェーンの到達温度は一
60℃であり、当該温度で所定の衝撃値を得るためには
0.10%以上必要であり、また0、60%を超えると
前記効果が飽和し、コスト増を招くためMOの必要量は
0.10〜0.60%とした。
(6)酸可溶性AJはチェーンの焼入時においてオース
テナイト結晶粒の粗大化を防止し、熱処理後の組織を微
細化するため靭性を向上させる作用を有する。この効果
を得るためには0.010%以上の含有量が必要であり
また0、 100%を超えるとアルミナ系の介在物が増
加し、′靭性の劣化を招くため上限を0.100%とし
た。
テナイト結晶粒の粗大化を防止し、熱処理後の組織を微
細化するため靭性を向上させる作用を有する。この効果
を得るためには0.010%以上の含有量が必要であり
また0、 100%を超えるとアルミナ系の介在物が増
加し、′靭性の劣化を招くため上限を0.100%とし
た。
f7JDi値をDi≧0.035 D + 0.35と
したのは次の理由による。溶接をしない基地部の強度お
よび低温靭性はもっと小さいDiの鋼材でも十分要求値
を満足出来る。しかしフラッシュバット溶接部はCおよ
び合金元素の固相から液相への再配分により、これら元
素が低減するため焼入性は大幅に低下する。これを改善
するには、あらかじめ鋼材の成分を高めておく必要があ
り、数多くの実験によって本式を見出したため、このよ
うに規制した。
したのは次の理由による。溶接をしない基地部の強度お
よび低温靭性はもっと小さいDiの鋼材でも十分要求値
を満足出来る。しかしフラッシュバット溶接部はCおよ
び合金元素の固相から液相への再配分により、これら元
素が低減するため焼入性は大幅に低下する。これを改善
するには、あらかじめ鋼材の成分を高めておく必要があ
り、数多くの実験によって本式を見出したため、このよ
うに規制した。
(8) 焼入温度を900℃〜1100℃としたのは
、900℃未満では保定時間の短い連続熱処理によって
は、十分にオーステナイト化されず、強度および靭性不
足になるためである。また加熱温度を高くする程、溶接
によって低減した合金元素の拡散が促進され、溶接部の
材質が改善されるが1100℃を超えるとオーステナイ
ト結晶粒度が粗大化し、特に低温靭性が劣化するためで
ある。
、900℃未満では保定時間の短い連続熱処理によって
は、十分にオーステナイト化されず、強度および靭性不
足になるためである。また加熱温度を高くする程、溶接
によって低減した合金元素の拡散が促進され、溶接部の
材質が改善されるが1100℃を超えるとオーステナイ
ト結晶粒度が粗大化し、特に低温靭性が劣化するためで
ある。
さらに焼入後の冷却速度を3℃/sec以上としたのは
、直径が本発明の対象とするような太径のチェーンの場
合でも2/3R(R:チェーン材の半径)まで十分に焼
きが入るようにするためである。
、直径が本発明の対象とするような太径のチェーンの場
合でも2/3R(R:チェーン材の半径)まで十分に焼
きが入るようにするためである。
(9)焼戻温度を550 ’C〜700℃としたのは、
550℃未満では強度が高くなりすぎ、所定の低温靭性
が得られず、また700℃を超えると再度オーステナイ
ト化して焼入効果が消失するためである。また焼戻後は
脆化を回避するため、通常4”C/ s程度の速い冷却
速度(水冷速度に相当)で冷却されるが、本発明鋼の場
合は、太径材の空冷速度に相当する0、 1℃/sでも
脆化が回避出来るため、焼戻後の冷却速度はO,1℃/
s以上とした。
550℃未満では強度が高くなりすぎ、所定の低温靭性
が得られず、また700℃を超えると再度オーステナイ
ト化して焼入効果が消失するためである。また焼戻後は
脆化を回避するため、通常4”C/ s程度の速い冷却
速度(水冷速度に相当)で冷却されるが、本発明鋼の場
合は、太径材の空冷速度に相当する0、 1℃/sでも
脆化が回避出来るため、焼戻後の冷却速度はO,1℃/
s以上とした。
第1図は本発明による製造工程を示したブロック図であ
り、第2図は焼入れ、焼戻しを連続化した製造装置の一
例を示す説明図である。1は連続焼入炉、2は連続焼戻
炉、3は連続的に製鎖されたチェーンを示す。4は第1
冷却槽、5は第2冷却槽を示す。なお、!!!鎖のため
の溶接は特に限定されるものではないが、フラッシュバ
ット方式が一般的である。
り、第2図は焼入れ、焼戻しを連続化した製造装置の一
例を示す説明図である。1は連続焼入炉、2は連続焼戻
炉、3は連続的に製鎖されたチェーンを示す。4は第1
冷却槽、5は第2冷却槽を示す。なお、!!!鎖のため
の溶接は特に限定されるものではないが、フラッシュバ
ット方式が一般的である。
次に実施例により本発明を説明する。
第1表に転炉で出趨1し、試験に用いた本発明鋼および
比較材としてのJIS3種チェーン用KSBC701F
ilの化学成分と、あわせて従来技術の一例である特公
昭51−24967号公報にて開示されている鋼の化学
組成(化学組成は実施例から引用した)も記載した。本
発明鋼は氷海域用チェーンへの適用を目的としたもので
あるが、これを3種チェーン用鋼と比較するとCr、M
oの両元素が増加している。しかし同じ氷海域用チェー
ンへの適用を目的とした特公昭51−24967鋼に比
較して本発明鋼は、Crを著しく低くし、若干のMoを
使用している点に特徴がある。また本発明鋼には、通常
行なわれているように、さらに強度および靭性向上を目
的として、炭窒化物形成元素であるVsTiおよびNb
等を添加してもよい。
比較材としてのJIS3種チェーン用KSBC701F
ilの化学成分と、あわせて従来技術の一例である特公
昭51−24967号公報にて開示されている鋼の化学
組成(化学組成は実施例から引用した)も記載した。本
発明鋼は氷海域用チェーンへの適用を目的としたもので
あるが、これを3種チェーン用鋼と比較するとCr、M
oの両元素が増加している。しかし同じ氷海域用チェー
ンへの適用を目的とした特公昭51−24967鋼に比
較して本発明鋼は、Crを著しく低くし、若干のMoを
使用している点に特徴がある。また本発明鋼には、通常
行なわれているように、さらに強度および靭性向上を目
的として、炭窒化物形成元素であるVsTiおよびNb
等を添加してもよい。
次に本発明鋼1および2により直径78−mおよび12
0龍の棒鋼を熱間圧延により製造した。3種チェーン用
鋼は同様に781−サイズに圧延した。
0龍の棒鋼を熱間圧延により製造した。3種チェーン用
鋼は同様に781−サイズに圧延した。
これを1メートルずつの長さに切断してガス加熱炉で、
950℃で45分間加熱した後、直ちに円環状に曲げ加
工を行ない両端部をフラッシュバット溶接により接合し
、環状(リンク)にした。この中に変形防止のためにス
タッドをはめて整環し、これを連結して製造したチェー
ン、150メートルを第2表に示すような条件で、第2
図に示すような縦型の連続熱処理炉により、焼入焼戻処
理を行なった。これに対して特公昭51−24967鋼
は、発明の詳細な説明によると、熱処理は焼入まま(水
冷、油冷)および焼ならしく空冷)処理が行なわれてい
るので、そのように処理した。
950℃で45分間加熱した後、直ちに円環状に曲げ加
工を行ない両端部をフラッシュバット溶接により接合し
、環状(リンク)にした。この中に変形防止のためにス
タッドをはめて整環し、これを連結して製造したチェー
ン、150メートルを第2表に示すような条件で、第2
図に示すような縦型の連続熱処理炉により、焼入焼戻処
理を行なった。これに対して特公昭51−24967鋼
は、発明の詳細な説明によると、熱処理は焼入まま(水
冷、油冷)および焼ならしく空冷)処理が行なわれてい
るので、そのように処理した。
次に熱処理後のチェーンリンクの2/3 R(R:リン
ク材の半径)の位置から、JIS14A号引張試験片お
よびJISJ号衝撃試験片を採取し、材質特性を調査し
た。第3表に調査結果を示す。
ク材の半径)の位置から、JIS14A号引張試験片お
よびJISJ号衝撃試験片を採取し、材質特性を調査し
た。第3表に調査結果を示す。
本発明鋼1を用いて本発明の方法により製造したAおよ
びBの場合は、焼入は平均温度70 ”Cの温水による
湯冷を行っているため、本発明の他の方法、平均温度2
5℃の水による水焼入により製造したリンクCに比較し
て、強度は若干低下しているが、衝撃値と共に要求値を
十分満足している。
びBの場合は、焼入は平均温度70 ”Cの温水による
湯冷を行っているため、本発明の他の方法、平均温度2
5℃の水による水焼入により製造したリンクCに比較し
て、強度は若干低下しているが、衝撃値と共に要求値を
十分満足している。
なおCの方法で製造したリンクは、十分に焼入されてい
るため強度と共に靭性も、最も良好な値を示している。
るため強度と共に靭性も、最も良好な値を示している。
DおよびEは本発明fillを用いているが、Dは焼入
後空冷(0,3℃/s)した場合であり、このため十分
に焼きが入らす引張強度は所定の値が得られず、また衝
撃値も低い。Eは焼戻温度が高すぎる場合で、一部再固
溶したオーステナイトがその後の急冷によって、マルテ
ンサイトMi織に変化したため、強度は高くなるがシャ
ルピー衝撃値は要求値を満足できない。Fは本発明鋼2
から製造した1 20 am棒鋼を、本発明の方法によ
り製造した場合であり、強度および衝撃値共要求値を満
足できる。これに対して現行の3種チェーン用KSBC
70鋼ではH条件により、引張特性および母材部の靭性
は要求値を満足出来るが、溶接接合部の衝撃値が低く要
求値を満足できない。
後空冷(0,3℃/s)した場合であり、このため十分
に焼きが入らす引張強度は所定の値が得られず、また衝
撃値も低い。Eは焼戻温度が高すぎる場合で、一部再固
溶したオーステナイトがその後の急冷によって、マルテ
ンサイトMi織に変化したため、強度は高くなるがシャ
ルピー衝撃値は要求値を満足できない。Fは本発明鋼2
から製造した1 20 am棒鋼を、本発明の方法によ
り製造した場合であり、強度および衝撃値共要求値を満
足できる。これに対して現行の3種チェーン用KSBC
70鋼ではH条件により、引張特性および母材部の靭性
は要求値を満足出来るが、溶接接合部の衝撃値が低く要
求値を満足できない。
特公昭51−24967′gIは発明の詳細な説明によ
れば、加熱後水冷または油冷によって30m■サ −イ
ズでは強度および絞り率は、氷海域用チェーンの要求値
を満足出来るが、伸び率は十分でなく、また−60℃に
おける母材部衝撃値は、氷;1σ域用チエーンの要求値
を満足できるが、チェーンに重要な溶接接合部の衝撃特
性の記載がないため不明であり、前述したようにサイズ
が太くなると強度および靭性(特に溶接接合部の靭性)
が低下することから、当該鋼をそのまま氷海域用チェー
ンへ適用出来ないものと予想される。
れば、加熱後水冷または油冷によって30m■サ −イ
ズでは強度および絞り率は、氷海域用チェーンの要求値
を満足出来るが、伸び率は十分でなく、また−60℃に
おける母材部衝撃値は、氷;1σ域用チエーンの要求値
を満足できるが、チェーンに重要な溶接接合部の衝撃特
性の記載がないため不明であり、前述したようにサイズ
が太くなると強度および靭性(特に溶接接合部の靭性)
が低下することから、当該鋼をそのまま氷海域用チェー
ンへ適用出来ないものと予想される。
以上のように本発明はこれまで製造出来なかった、太径
で高強度高靭性が要求される氷海域用チェーンを低コス
トで製造する方法を提供するものであり、その効果は極
めて大きい。
で高強度高靭性が要求される氷海域用チェーンを低コス
トで製造する方法を提供するものであり、その効果は極
めて大きい。
第1図は本発明による製造工程を示すプロ・7り図、第
2図は焼入れ、焼戻しを連続化した製造装置の一例を示
す説明図、第3図は実施例において示した試験片の採取
位置を示す説明図である。 第2図 9:溶接接合部 1o:引張試1験片(JIS14A
号)11:衝撃試験片(JIS4号) 第3図
2図は焼入れ、焼戻しを連続化した製造装置の一例を示
す説明図、第3図は実施例において示した試験片の採取
位置を示す説明図である。 第2図 9:溶接接合部 1o:引張試1験片(JIS14A
号)11:衝撃試験片(JIS4号) 第3図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 C:0.15〜0.35重量% Si:0.15〜0.50重量% Mn:1.00〜2.00重量% Cr:0.50重量%以下 Mo:0.10〜0.60重量% 酸可溶性Al:0.010〜0.100重量%の範囲で
含有し、かつ焼入性が下記(1)式を満足する組成から
成る棒鋼を、熱間で曲げ加工を行ない、溶接により整環
した後、900℃〜1100℃に加熱後3℃/s以上の
速度で冷却し、引き続き550℃〜700℃に加熱後0
.1℃/s以上の速度で冷却して製造することを特徴と
する低温靭性に優れた太径、高強度チェーンの製造方法
。 Di≧0.035D+0.35・・・(1)但しDi:
鋼材の焼入性(in.)、D:棒鋼の直径(mm)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10114186A JPS62260017A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 低温靭性に優れた太径、高強度チエ−ンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10114186A JPS62260017A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 低温靭性に優れた太径、高強度チエ−ンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62260017A true JPS62260017A (ja) | 1987-11-12 |
JPH036206B2 JPH036206B2 (ja) | 1991-01-29 |
Family
ID=14292803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10114186A Granted JPS62260017A (ja) | 1986-05-02 | 1986-05-02 | 低温靭性に優れた太径、高強度チエ−ンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62260017A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104404378A (zh) * | 2014-12-19 | 2015-03-11 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种x65-x80级别热煨弯管用宽厚钢板及其制造方法 |
JP2019112679A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 日本製鉄株式会社 | 鋼材、油井用鋼管、及び、鋼材の製造方法 |
JP2019127636A (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | 日本製鉄株式会社 | 係留チェーン用鋼および係留チェーン |
-
1986
- 1986-05-02 JP JP10114186A patent/JPS62260017A/ja active Granted
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104404378A (zh) * | 2014-12-19 | 2015-03-11 | 山东钢铁股份有限公司 | 一种x65-x80级别热煨弯管用宽厚钢板及其制造方法 |
JP2019112679A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 日本製鉄株式会社 | 鋼材、油井用鋼管、及び、鋼材の製造方法 |
JP2019127636A (ja) * | 2018-01-26 | 2019-08-01 | 日本製鉄株式会社 | 係留チェーン用鋼および係留チェーン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH036206B2 (ja) | 1991-01-29 |
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