JPH10168518A - 板厚テーパ高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
板厚テーパ高張力鋼板の製造方法Info
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- JPH10168518A JPH10168518A JP32982296A JP32982296A JPH10168518A JP H10168518 A JPH10168518 A JP H10168518A JP 32982296 A JP32982296 A JP 32982296A JP 32982296 A JP32982296 A JP 32982296A JP H10168518 A JPH10168518 A JP H10168518A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長手方向の特性が均一で、しかも570MPa以上
の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の製造方法を
提供する。 【解決手段】 wt%で、C:0.04〜0.15% 、Si:0.4% 以
下、Mn:0.3〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.01% 以下、Sol.A
l:0.01 〜0.08% 、Nb:0.05%以下、V:0.08% 以下、Mo:0.
6% 以下、Cu:0.5% 以下、Ni:2.0% 以下、Cr:0.8% 以
下、Ti:0.02%以下、B:0.02% 以下を含む鋼のスラブを製
造し、前記スラブをAc3 変態点以上で圧延して板厚テー
パ鋼板を製造した後、前記板厚テーパ鋼板を、圧延後の
冷却過程において、700 ℃以上の温度から、10℃/秒以
上の冷却速度で、250 ℃以下まで冷却し、前記冷却され
た板厚テーパ鋼板を、500 〜800 ℃の温度範囲に30秒以
上保持することを特徴とする板厚テーパ高張力鋼板の製
造方法など。
の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の製造方法を
提供する。 【解決手段】 wt%で、C:0.04〜0.15% 、Si:0.4% 以
下、Mn:0.3〜1.6%、P:0.03%以下、S:0.01% 以下、Sol.A
l:0.01 〜0.08% 、Nb:0.05%以下、V:0.08% 以下、Mo:0.
6% 以下、Cu:0.5% 以下、Ni:2.0% 以下、Cr:0.8% 以
下、Ti:0.02%以下、B:0.02% 以下を含む鋼のスラブを製
造し、前記スラブをAc3 変態点以上で圧延して板厚テー
パ鋼板を製造した後、前記板厚テーパ鋼板を、圧延後の
冷却過程において、700 ℃以上の温度から、10℃/秒以
上の冷却速度で、250 ℃以下まで冷却し、前記冷却され
た板厚テーパ鋼板を、500 〜800 ℃の温度範囲に30秒以
上保持することを特徴とする板厚テーパ高張力鋼板の製
造方法など。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板厚が長手方向に
連続的に変化する板厚テーパ鋼板、特に引張強度が57
0MPa以上の板厚テーパ高張力鋼板の製造方法に関す
る。
連続的に変化する板厚テーパ鋼板、特に引張強度が57
0MPa以上の板厚テーパ高張力鋼板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、板厚が長手方向に連続的に変
化する板厚テーパ鋼板は、船舶の軽量化のために主とし
て造船分野で多用されている。
化する板厚テーパ鋼板は、船舶の軽量化のために主とし
て造船分野で多用されている。
【0003】最近、軽量化や板継ぎ溶接の省略などを目
的として、この板厚テーパ鋼板を橋梁などの構造物にも
適用しようという動きがある。そのため、板厚テーパ鋼
板にも、従来の板厚テーパの無い鋼板と同様に、高い強
度、優れた靭性や溶接性などが要求されている。
的として、この板厚テーパ鋼板を橋梁などの構造物にも
適用しようという動きがある。そのため、板厚テーパ鋼
板にも、従来の板厚テーパの無い鋼板と同様に、高い強
度、優れた靭性や溶接性などが要求されている。
【0004】一般に、高い強度、優れた靭性や溶接性な
どを有する高張力鋼板を製造するには、圧延後に焼入れ
ー焼戻し処理(QT処理)が施される。しかし、このQ
T処理を板厚テーパ鋼板にそのまま適用すると、長手方
向に板厚が変化しているので焼入れ時に長手方向に冷却
速度の違いが生じ、長手方向に均一な特性を有する板厚
テーパ高張力鋼板が得られない。
どを有する高張力鋼板を製造するには、圧延後に焼入れ
ー焼戻し処理(QT処理)が施される。しかし、このQ
T処理を板厚テーパ鋼板にそのまま適用すると、長手方
向に板厚が変化しているので焼入れ時に長手方向に冷却
速度の違いが生じ、長手方向に均一な特性を有する板厚
テーパ高張力鋼板が得られない。
【0005】板厚テーパ鋼板の焼入れ時の冷却速度を均
一にするために、特開昭62ー166013号公報に
は、加速冷却装置内の通板速度を板厚に応じて変化させ
る方法が開示されている。しかし、この方法においても
冷却速度を完全に均一にすることは難しく、冷却速度依
存性が大きな成分系の鋼板に適用すると、長手方向に大
きな特性の不均一が生じる。
一にするために、特開昭62ー166013号公報に
は、加速冷却装置内の通板速度を板厚に応じて変化させ
る方法が開示されている。しかし、この方法においても
冷却速度を完全に均一にすることは難しく、冷却速度依
存性が大きな成分系の鋼板に適用すると、長手方向に大
きな特性の不均一が生じる。
【0006】一方、特開平8ー92636号公報には、
冷却速度依存性が少ない成分系の鋼を用い、しかも圧延
条件、加速冷却条件、焼戻し条件を適正化して、長手方
向に均一な特性の得られる引張強度が550MPa程度
の板厚テーパ高張力鋼板の製造方法が提示されている。
冷却速度依存性が少ない成分系の鋼を用い、しかも圧延
条件、加速冷却条件、焼戻し条件を適正化して、長手方
向に均一な特性の得られる引張強度が550MPa程度
の板厚テーパ高張力鋼板の製造方法が提示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8ー92636号公報に記載の方法では、引張強度が5
70MPa以上のさらに強度の高い板厚テーパ鋼板は得
られない。また本発明者等が検討したところ、引張強度
が570MPa以上となる成分系の従来の鋼に、この特
許公報に記載されている圧延条件、加速冷却条件、焼戻
し条件を適用して板厚テーパ鋼板を製造しても、長手方
向に均一な特性が得られなかった。
8ー92636号公報に記載の方法では、引張強度が5
70MPa以上のさらに強度の高い板厚テーパ鋼板は得
られない。また本発明者等が検討したところ、引張強度
が570MPa以上となる成分系の従来の鋼に、この特
許公報に記載されている圧延条件、加速冷却条件、焼戻
し条件を適用して板厚テーパ鋼板を製造しても、長手方
向に均一な特性が得られなかった。
【0008】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、長手方向の特性が均一で、しかも57
0MPa以上の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板
の製造方法を提供することを目的とする。
なされたもので、長手方向の特性が均一で、しかも57
0MPa以上の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板
の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記の工程
を備えたことを特徴とする板厚テーパ高張力鋼板の製造
方法により解決される。 (イ)wt%で、C:0.04〜0.15%、Si:
0.4%以下、Mn:0.3〜1.6%、P:0.03
%以下、S:0.01%以下、Sol.Al:0.01
〜0.08%、Nb:0.05%以下、V:0.08%
以下、Mo:0.6%以下、Cu:0.5%以下、N
i:2.0%以下、Cr:0.8%以下、Ti:0.0
2%以下、B:0.02%以下を含む鋼のスラブを製造
する工程と、(ロ)前記スラブをAc3 変態点以上で圧
延して板厚テーパ鋼板を製造する工程と、(ハ)前記板
厚テーパ鋼板を、圧延後の冷却過程において、700℃
以上の温度から、10℃/秒以上の冷却速度で、250
℃以下まで冷却する工程と、(ニ)前記冷却された板厚
テーパ鋼板を、500〜800℃の温度範囲に30秒以
上保持する工程。
を備えたことを特徴とする板厚テーパ高張力鋼板の製造
方法により解決される。 (イ)wt%で、C:0.04〜0.15%、Si:
0.4%以下、Mn:0.3〜1.6%、P:0.03
%以下、S:0.01%以下、Sol.Al:0.01
〜0.08%、Nb:0.05%以下、V:0.08%
以下、Mo:0.6%以下、Cu:0.5%以下、N
i:2.0%以下、Cr:0.8%以下、Ti:0.0
2%以下、B:0.02%以下を含む鋼のスラブを製造
する工程と、(ロ)前記スラブをAc3 変態点以上で圧
延して板厚テーパ鋼板を製造する工程と、(ハ)前記板
厚テーパ鋼板を、圧延後の冷却過程において、700℃
以上の温度から、10℃/秒以上の冷却速度で、250
℃以下まで冷却する工程と、(ニ)前記冷却された板厚
テーパ鋼板を、500〜800℃の温度範囲に30秒以
上保持する工程。
【0010】以下に、その限定理由を説明する。 C:本発明法における金属組織的な狙いは、従来の焼入
れー焼き戻しタイプの高張力鋼板と同様、マルテンサイ
トと下部ベイナイトからなる混合組織を安定形成するこ
とにある。0.04wt%未満ではこうした混合組織を
安定して得ることができず、570MPa以上の引張強
度を確実に得ることが困難になる。また、長手方向に均
一な特性が得られない。0.15wt%を超えると溶接
性が著しく劣化する。
れー焼き戻しタイプの高張力鋼板と同様、マルテンサイ
トと下部ベイナイトからなる混合組織を安定形成するこ
とにある。0.04wt%未満ではこうした混合組織を
安定して得ることができず、570MPa以上の引張強
度を確実に得ることが困難になる。また、長手方向に均
一な特性が得られない。0.15wt%を超えると溶接
性が著しく劣化する。
【0011】Si:0.4wt%を超えると溶接部に島
状マルテンサイトが生成し、溶接部の靭性が劣化する。
状マルテンサイトが生成し、溶接部の靭性が劣化する。
【0012】Mn:0.3wt%未満では、マルテンサ
イトと下部ベイナイトからなる混合組織を安定して得る
ことができず、570MPa以上の引張強度を確実に得
ることが困難になる。1.6wt%を超えると溶接性が
損なわれる。
イトと下部ベイナイトからなる混合組織を安定して得る
ことができず、570MPa以上の引張強度を確実に得
ることが困難になる。1.6wt%を超えると溶接性が
損なわれる。
【0013】P:偏析しやすい元素であり、0.03w
t%を超えるとその悪影響が現れ、靭性が劣化する。
t%を超えるとその悪影響が現れ、靭性が劣化する。
【0014】S:0.01wt%を超えるとMnSの圧
延方向に延びた介在物が著しく増え、靭性が劣化する。
延方向に延びた介在物が著しく増え、靭性が劣化する。
【0015】Sol.Al:脱酸剤として0.01wt
%以上必要であるが、0.08wt%を超えると溶接性
が損なわれる。
%以上必要であるが、0.08wt%を超えると溶接性
が損なわれる。
【0016】Nb、V:焼戻し処理での軟化を防ぐため
に、それぞれ0.01wt%以上添加する必要がある。
しかし、Nbは0.05wt%、Vは0.08wt%を
超えて添加してもその効果は飽和する。
に、それぞれ0.01wt%以上添加する必要がある。
しかし、Nbは0.05wt%、Vは0.08wt%を
超えて添加してもその効果は飽和する。
【0017】Mo:安定して570MPa以上の引張強
度を得るために有効な元素であるが、0.6wt%を超
えると溶接性が損なわれる。
度を得るために有効な元素であるが、0.6wt%を超
えると溶接性が損なわれる。
【0018】Cu:析出強化による強度上昇に有効であ
るが、0.5wt%を超えると靭性が急激に低下する。
るが、0.5wt%を超えると靭性が急激に低下する。
【0019】Ni:強度および靭性の向上や圧延時のC
u疵防止に有効であるが、2.0wt%を超えてもその
効果は飽和する。
u疵防止に有効であるが、2.0wt%を超えてもその
効果は飽和する。
【0020】Cr:耐食性の向上に有効な元素である
が、0.8wt%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化
する。
が、0.8wt%を超えると溶接熱影響部の靭性が劣化
する。
【0021】Ti:溶接熱影響部の靭性の向上に有効な
元素であるが、0.02wt%を超えてもその効果は飽
和する。
元素であるが、0.02wt%を超えてもその効果は飽
和する。
【0022】B:C同様、マルテンサイトと下部ベイナ
イトからなる混合組織を安定形成する上で有効な元素で
あるが、0.02%を超えると多量のBNが析出し溶接
性が劣化する。
イトからなる混合組織を安定形成する上で有効な元素で
あるが、0.02%を超えると多量のBNが析出し溶接
性が劣化する。
【0023】こうした成分元素を有するスラブをAc3
変態点以上で圧延し、板厚テーパ鋼板を製造する。この
とき、圧延をAc3 変態点以上で行うのは、Ac3 変態
点未満になると加工歪みが誘起されフェライト変態が促
進し、マルテンサイトと下部ベイナイトからなる混合組
織が得られないためである。
変態点以上で圧延し、板厚テーパ鋼板を製造する。この
とき、圧延をAc3 変態点以上で行うのは、Ac3 変態
点未満になると加工歪みが誘起されフェライト変態が促
進し、マルテンサイトと下部ベイナイトからなる混合組
織が得られないためである。
【0024】圧延後板厚テーパ鋼板を冷却するとき、マ
ルテンサイトと下部ベイナイトからなる混合組織を得る
ために、700℃以上の温度から、10℃/秒以上の冷
却速度で、250℃以下まで冷却する必要がある。
ルテンサイトと下部ベイナイトからなる混合組織を得る
ために、700℃以上の温度から、10℃/秒以上の冷
却速度で、250℃以下まで冷却する必要がある。
【0025】加速冷却されたままでは充分な靭性が得ら
れないので、冷却された板厚テーパ鋼板を焼戻し処理す
る必要がある。500〜800℃の温度範囲で30秒以
上の焼戻し処理を行えば、従来の焼入れー焼き戻しタイ
プの高張力鋼板と同様な優れた靭性が得られる。
れないので、冷却された板厚テーパ鋼板を焼戻し処理す
る必要がある。500〜800℃の温度範囲で30秒以
上の焼戻し処理を行えば、従来の焼入れー焼き戻しタイ
プの高張力鋼板と同様な優れた靭性が得られる。
【0026】本発明法により、焼戻しされたマルテンサ
イトと下部ベイナイトからなる混合組織が安定して得ら
れ、長手方向に特性の均一な引張強度570MPa以上
の板厚テーパ高張力鋼板を製造できる。
イトと下部ベイナイトからなる混合組織が安定して得ら
れ、長手方向に特性の均一な引張強度570MPa以上
の板厚テーパ高張力鋼板を製造できる。
【0027】上記鋼に、Zr、Ca、希土類元素がそれ
ぞれ0.02%以下の範囲で1種または2種以上含まれ
ると、圧延方向に延びたMnSの介在物が著しく減少す
るので靭性がさらに向上する。
ぞれ0.02%以下の範囲で1種または2種以上含まれ
ると、圧延方向に延びたMnSの介在物が著しく減少す
るので靭性がさらに向上する。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明における鋼の溶製には、転
炉法、電炉法などどんな溶製法も適用できる。
炉法、電炉法などどんな溶製法も適用できる。
【0029】スラブの製造には、連続鋳造法や造塊ー分
塊圧延法が適用できる。製造されたスラブは、そのまま
圧延機で圧延されてもよいし、加熱炉で再加熱後圧延さ
れてもよい。
塊圧延法が適用できる。製造されたスラブは、そのまま
圧延機で圧延されてもよいし、加熱炉で再加熱後圧延さ
れてもよい。
【0030】圧延後の板厚テーパ鋼板を均一に冷却する
にあたっては、加速冷却装置を通板中に冷却水量を変え
て行うのが簡便である。このとき、板厚テーパ鋼板の成
分やサイズによって最適な冷却水量パターンを決める必
要があるが、板厚テーパ鋼板の板厚の薄い方を先端にし
て冷却を開始するほうが、水量の調整が容易になるので
好ましい。
にあたっては、加速冷却装置を通板中に冷却水量を変え
て行うのが簡便である。このとき、板厚テーパ鋼板の成
分やサイズによって最適な冷却水量パターンを決める必
要があるが、板厚テーパ鋼板の板厚の薄い方を先端にし
て冷却を開始するほうが、水量の調整が容易になるので
好ましい。
【0031】
【実施例】表1に示す化学成分を有する鋼を溶製し、板
厚250mm、幅1600mm、長さ2000mmのス
ラブを作製した。このスラブを1150℃に再加熱後、
レバース圧延機で圧延し、図1に示す目標寸法を有する
形状の板厚テーパ高張力鋼板の試料1と試料2を製造し
た。
厚250mm、幅1600mm、長さ2000mmのス
ラブを作製した。このスラブを1150℃に再加熱後、
レバース圧延機で圧延し、図1に示す目標寸法を有する
形状の板厚テーパ高張力鋼板の試料1と試料2を製造し
た。
【0032】圧延は最終4パスでテーパ形成を行い、圧
延仕上温度は900℃を目標とした。
延仕上温度は900℃を目標とした。
【0033】圧延後は、水量調整可能な加速冷却装置に
板厚の薄い方を先端にして装入し、長手方向にわたって
冷却開始温度が800℃、冷却速度が15℃/秒となる
ように冷却水量を通板中に変えながら冷却し、250℃
以下になったところで冷却を停止した。その後、熱処理
炉へ装入し、645℃で900秒保持後空冷の焼戻し処
理を行った。
板厚の薄い方を先端にして装入し、長手方向にわたって
冷却開始温度が800℃、冷却速度が15℃/秒となる
ように冷却水量を通板中に変えながら冷却し、250℃
以下になったところで冷却を停止した。その後、熱処理
炉へ装入し、645℃で900秒保持後空冷の焼戻し処
理を行った。
【0034】温度、冷却速度の実績値を表2に示す。試
料1と試料2のの先端部(T)、中央部(M)、後端部
(B)から、JIS4号引張試験片を切り出し、降伏強
度(YP)と引張強度(TS)を求めた。
料1と試料2のの先端部(T)、中央部(M)、後端部
(B)から、JIS4号引張試験片を切り出し、降伏強
度(YP)と引張強度(TS)を求めた。
【0035】引張試験の結果を表3に示す。長手方向の
YP、TSは、試料1ではそれぞれ613〜643MP
a、684〜707MPa、試料2ではそれぞれ628
〜653MPa、689〜724MPaの範囲内にあ
り、長手方向に均一で、しかも570MPa以上の引張
強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の得られることがわ
かる。
YP、TSは、試料1ではそれぞれ613〜643MP
a、684〜707MPa、試料2ではそれぞれ628
〜653MPa、689〜724MPaの範囲内にあ
り、長手方向に均一で、しかも570MPa以上の引張
強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の得られることがわ
かる。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、長手方向の特性が均一で、しかも570MP
a以上の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の製造
方法を提供できる。
いるので、長手方向の特性が均一で、しかも570MP
a以上の引張強度を有する板厚テーパ高張力鋼板の製造
方法を提供できる。
【図1】本発明法で圧延する板厚テーパ高張力鋼板の目
標形状の1例を示す図である。
標形状の1例を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の工程を備えたことを特徴とする板
厚テーパ高張力鋼板の製造方法。 (イ)wt%で、C:0.04〜0.15%、Si:
0.4%以下、Mn:0.3〜1.6%、P:0.03
%以下、S:0.01%以下、Sol.Al:0.01
〜0.08%、Nb:0.05%以下、V:0.08%
以下、Mo:0.6%以下、Cu:0.5%以下、N
i:2.0%以下、Cr:0.8%以下、Ti:0.0
2%以下、B:0.02%以下を含む鋼のスラブを製造
する工程と、(ロ)前記スラブをAc3 変態点以上で圧
延して板厚テーパ鋼板を製造する工程と、(ハ)前記板
厚テーパ鋼板を、圧延後の冷却過程において、700℃
以上の温度から、10℃/秒以上の冷却速度で、250
℃以下まで冷却する工程と、(ニ)前記冷却された板厚
テーパ鋼板を、500〜800℃の温度範囲に30秒以
上保持する工程。 - 【請求項2】 前記鋼の成分に加え、wt%で、Zr:
0.02%以下、Ca:0.02%以下、希土類元素:
0.02%以下の元素が1種または2種以上含まれるこ
とを特徴とする請求項1に記載の板厚テーパ高張力鋼板
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32982296A JPH10168518A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 板厚テーパ高張力鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32982296A JPH10168518A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 板厚テーパ高張力鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10168518A true JPH10168518A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18225624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32982296A Pending JPH10168518A (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 板厚テーパ高張力鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10168518A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030055538A (ko) * | 2001-12-27 | 2003-07-04 | 주식회사 포스코 | 테이퍼 강판의 제조방법 |
JP2013124388A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Jfe Steel Corp | 引張強さ510MPa以上、厚部60mm以上の厚肉テーパプレートの製造方法 |
CN110846575A (zh) * | 2019-11-15 | 2020-02-28 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种厚度12mm以下的高端客渡船用钢及其制造方法 |
CN117845030A (zh) * | 2024-01-25 | 2024-04-09 | 燕山大学 | 一种Fe-Mn-Al-C系轻质钢变厚度轧制性能梯度分布方法 |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP32982296A patent/JPH10168518A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20030055538A (ko) * | 2001-12-27 | 2003-07-04 | 주식회사 포스코 | 테이퍼 강판의 제조방법 |
JP2013124388A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Jfe Steel Corp | 引張強さ510MPa以上、厚部60mm以上の厚肉テーパプレートの製造方法 |
CN110846575A (zh) * | 2019-11-15 | 2020-02-28 | 南京钢铁股份有限公司 | 一种厚度12mm以下的高端客渡船用钢及其制造方法 |
CN117845030A (zh) * | 2024-01-25 | 2024-04-09 | 燕山大学 | 一种Fe-Mn-Al-C系轻质钢变厚度轧制性能梯度分布方法 |
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