JPH10273721A - 板厚テーパ鋼板の製造方法 - Google Patents
板厚テーパ鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH10273721A JPH10273721A JP8005597A JP8005597A JPH10273721A JP H10273721 A JPH10273721 A JP H10273721A JP 8005597 A JP8005597 A JP 8005597A JP 8005597 A JP8005597 A JP 8005597A JP H10273721 A JPH10273721 A JP H10273721A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel plate
- tapered steel
- cooling
- cooling rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 析出処理のような特別の熱処理の必要なし
に、材質が均一な板厚テーパ鋼板を得る。 【解決手段】 所定の成分組成に調整した鋼片を、Ac3
〜1350℃の温度に加熱したのち、 800℃以上の仕上げ温
度で熱延し、ついで 1.0℃/秒を超える冷却速度で加速
冷却する。
に、材質が均一な板厚テーパ鋼板を得る。 【解決手段】 所定の成分組成に調整した鋼片を、Ac3
〜1350℃の温度に加熱したのち、 800℃以上の仕上げ温
度で熱延し、ついで 1.0℃/秒を超える冷却速度で加速
冷却する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、板厚が連続的に変化
する板厚テーパ鋼板、特にT.S.(引張強さ)が 500 MPa
以上の厚肉な板厚テーパ鋼板の製造方法に関するもので
ある。
する板厚テーパ鋼板、特にT.S.(引張強さ)が 500 MPa
以上の厚肉な板厚テーパ鋼板の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、鋼板の長手方向に板厚が変化する
板厚テーパ鋼板が、造船分野や橋梁分野を中心に使用さ
れるようになってきた。一般に、T.S.が 500 MPaを超
え、板長手方向にテーパを有する板厚テーパ鋼板の製造
方法としては、例えば特開昭62−166013号公報に、加速
冷却装置内で鋼板の先端および尾端の冷却時間を変える
ことによって冷却停止温度を制御し、鋼板の長手方向の
材質変化を少なくする製造方法が開示されている。ま
た、特開平8-92636号公報には、 0.7〜2.0 wt%のCuを
含む特定成分の鋼を、特定条件下で圧延、冷却し、 500
〜800 ℃の温度で保持する析出処理を行うことによっ
て、鋼板長手方向の材質変化が少ない板厚テーパ鋼板の
製造方法が開示されている。
板厚テーパ鋼板が、造船分野や橋梁分野を中心に使用さ
れるようになってきた。一般に、T.S.が 500 MPaを超
え、板長手方向にテーパを有する板厚テーパ鋼板の製造
方法としては、例えば特開昭62−166013号公報に、加速
冷却装置内で鋼板の先端および尾端の冷却時間を変える
ことによって冷却停止温度を制御し、鋼板の長手方向の
材質変化を少なくする製造方法が開示されている。ま
た、特開平8-92636号公報には、 0.7〜2.0 wt%のCuを
含む特定成分の鋼を、特定条件下で圧延、冷却し、 500
〜800 ℃の温度で保持する析出処理を行うことによっ
て、鋼板長手方向の材質変化が少ない板厚テーパ鋼板の
製造方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の製造方
法のうち、特開昭62−166013号公報に開示の技術は、冷
却停止温度を所定の温度に制御することにより、鋼板の
厚みの差による材質の特性の差を少なくしようとするも
のであるが、変化する板厚に起因した冷却速度の差は依
然として生じるので、材質の冷却速度依存性が大きい材
料については、材質特性を一定に保つことが難しいとい
う問題がある。また、特開平8-92636号公報に開示の技
術は、材質特性を一定に保つことが可能ではあるが、析
出処理のための熱処理が必要なことから、時間およびコ
ストの面で問題が残る。
法のうち、特開昭62−166013号公報に開示の技術は、冷
却停止温度を所定の温度に制御することにより、鋼板の
厚みの差による材質の特性の差を少なくしようとするも
のであるが、変化する板厚に起因した冷却速度の差は依
然として生じるので、材質の冷却速度依存性が大きい材
料については、材質特性を一定に保つことが難しいとい
う問題がある。また、特開平8-92636号公報に開示の技
術は、材質特性を一定に保つことが可能ではあるが、析
出処理のための熱処理が必要なことから、時間およびコ
ストの面で問題が残る。
【0004】この発明は、上記の事情に鑑み、冷却条件
に対する感受性が極めて小さく、しかも析出処理のよう
な特別の熱処理を施す必要なしに材質特性を一定に保つ
ことができる、板厚テーパ鋼板の有利な製造方法を提案
することを目的とする。
に対する感受性が極めて小さく、しかも析出処理のよう
な特別の熱処理を施す必要なしに材質特性を一定に保つ
ことができる、板厚テーパ鋼板の有利な製造方法を提案
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】さて、発明者らは、上記
の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定組成の
鋼片を、所定の条件で圧延後、加速冷却を施すことによ
り、結晶粒が微細化すると共に均一な組織が得られ、析
出処理のような特殊な熱処理を施さなくても、析出処理
を施した場合とほぼ同等の優れた特性が得られることの
知見を得た。この発明は、上記の知見に立脚するもので
ある。
の問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定組成の
鋼片を、所定の条件で圧延後、加速冷却を施すことによ
り、結晶粒が微細化すると共に均一な組織が得られ、析
出処理のような特殊な熱処理を施さなくても、析出処理
を施した場合とほぼ同等の優れた特性が得られることの
知見を得た。この発明は、上記の知見に立脚するもので
ある。
【0006】すなわち、この発明は、 C:0.001 〜0.030 wt%、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.2 〜2.0 wt%、 Nb:0.005 〜0.20wt%、 Al:0.01〜0.10wt% を含有し、さらに、 B:0.0003〜0.0050wt%、 Ni:2.0 wt%以下、 Cu:0.7 wt%未満、 Cr:0.5 wt%以下、 Mo:0.5 wt%以下、 Ti:0.2 wt%以下、 V:0.2 wt%以下、 W:0.5 wt%以下、 REM:0.02wt%以下、 Ca:0.02wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、Ac3〜1350℃
の温度に加熱したのち、 800℃以上の仕上げ温度で熱延
し、ついで 1.0℃/秒を超える冷却速度で加速冷却する
ことを特徴とする板厚テーパ鋼板の製造方法である。
Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、Ac3〜1350℃
の温度に加熱したのち、 800℃以上の仕上げ温度で熱延
し、ついで 1.0℃/秒を超える冷却速度で加速冷却する
ことを特徴とする板厚テーパ鋼板の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明について具体的に
説明する。まず、この発明において、素材の成分組成を
上記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.001 〜0.030 wt% Cは、冷却速度に依存せずに鋼組織をベイナイト単相と
するためには、少なくとも 0.001wt%を必要とするが、
0.030wt%を超えて多量に添加すると溶接性が劣化する
ので、含有量は 0.001〜0.030 wt%に限定した。
説明する。まず、この発明において、素材の成分組成を
上記の範囲に限定した理由について説明する。 C:0.001 〜0.030 wt% Cは、冷却速度に依存せずに鋼組織をベイナイト単相と
するためには、少なくとも 0.001wt%を必要とするが、
0.030wt%を超えて多量に添加すると溶接性が劣化する
ので、含有量は 0.001〜0.030 wt%に限定した。
【0008】Si:0.60wt%以下 Siは、0.60wt%を超えて添加すると、溶接性が著しく劣
化するので、含有量は0.60wt%以下とする。なお、Siは
脱酸を促進し、強度向上に有効に寄与するので、0.05wt
%以上添加することが望ましい。
化するので、含有量は0.60wt%以下とする。なお、Siは
脱酸を促進し、強度向上に有効に寄与するので、0.05wt
%以上添加することが望ましい。
【0009】Mn:0.2 〜2.0 wt% Mnは、強度確保のために少なくとも 0.2wt%を必要とす
るが、 2.0wt%を超えて添加すると溶接性が著しく劣化
するので、含有量は 0.2〜2.0 wt%とする。なお、一層
の靱性向上および強度向上のためには、 1.0wt%以上添
加することが好ましい。
るが、 2.0wt%を超えて添加すると溶接性が著しく劣化
するので、含有量は 0.2〜2.0 wt%とする。なお、一層
の靱性向上および強度向上のためには、 1.0wt%以上添
加することが好ましい。
【0010】Nb:0.005 〜0.20wt% Nbは、特にAr3を低下させ、低冷却速度側までベイナイ
ト生成範囲を拡げる効果があるので、安定したベイナイ
ト組織を得るための有用成分であり、また靱性の向上に
も有効に寄与する。これらの効果を得るためには、0.00
5 wt%以上の添加が必要であるが、0.20wt%を超えて添
加しても靱性の向上効果は飽和に達するので、含有量は
0.005〜0.20wt%の範囲に限定した。
ト生成範囲を拡げる効果があるので、安定したベイナイ
ト組織を得るための有用成分であり、また靱性の向上に
も有効に寄与する。これらの効果を得るためには、0.00
5 wt%以上の添加が必要であるが、0.20wt%を超えて添
加しても靱性の向上効果は飽和に達するので、含有量は
0.005〜0.20wt%の範囲に限定した。
【0011】Al:0.01〜0.10wt% Alは、脱酸剤として0.01wt%以上を必要とするが、0.10
wt%を超えるAl添加は溶接性の劣化を招くので、含有量
は0.01〜0.10wt%の範囲に限定した。
wt%を超えるAl添加は溶接性の劣化を招くので、含有量
は0.01〜0.10wt%の範囲に限定した。
【0012】B:0.0003〜0.0050wt% Bは、ベイナイト単相とするために有効な元素である
が、その効果を得るためには0.0003wt%以上の添加が必
要である。しかしながら、0.0050wt%を超えて添加する
とBNが析出し、溶接性が劣化するので、含有量は0.00
03〜0.0050wt%とする。
が、その効果を得るためには0.0003wt%以上の添加が必
要である。しかしながら、0.0050wt%を超えて添加する
とBNが析出し、溶接性が劣化するので、含有量は0.00
03〜0.0050wt%とする。
【0013】Ni:2.0 wt%以下 Niは、強度および靱性を向上させて圧延時におけるCu割
れを防止する上で有用な元素であるが、 2.0wt%を超え
て多量に添加してもその効果は飽和に達し、また高価で
もあるので、含有量は 2.0wt%以下とする。
れを防止する上で有用な元素であるが、 2.0wt%を超え
て多量に添加してもその効果は飽和に達し、また高価で
もあるので、含有量は 2.0wt%以下とする。
【0014】Cu:0.7 wt%未満 Cuは、固溶強化および析出強化に有効な元素であり、固
溶強化は0.05wt%以上の添加で、また析出強化は 0.7wt
%以上の添加で効果を発揮する。この発明では、処理に
長時間を必要とする析出処理のような特別の処理は行わ
ないので、含有量は 0.7wt%未満とする。
溶強化は0.05wt%以上の添加で、また析出強化は 0.7wt
%以上の添加で効果を発揮する。この発明では、処理に
長時間を必要とする析出処理のような特別の処理は行わ
ないので、含有量は 0.7wt%未満とする。
【0015】Cr:0.5 wt%以下 Crは、強度向上に有効な元素であるが、 0.5wt%を超え
て添加してもその効果は飽和に達するので、含有量は
0.5wt%以下とする。
て添加してもその効果は飽和に達するので、含有量は
0.5wt%以下とする。
【0016】Mo:0.5 wt%以下 Moは、強度向上に有効に寄与するが、 0.5wt%を超えて
添加してもその効果は少なく、むしろ溶接性が劣化する
ので、含有量は 0.5wt%以下とする。
添加してもその効果は少なく、むしろ溶接性が劣化する
ので、含有量は 0.5wt%以下とする。
【0017】Ti:0.2 wt%以下 Tiは、Ar3を低下させ、ベイナイト組織の形成に有効に
寄与するだけでなく、TiNを形成して溶接部の靱性を向
上させる働きがあるが、 0.2wt%を超えるとかえって靱
性の劣化を招くので、含有量は 0.2wt%以下とする。
寄与するだけでなく、TiNを形成して溶接部の靱性を向
上させる働きがあるが、 0.2wt%を超えるとかえって靱
性の劣化を招くので、含有量は 0.2wt%以下とする。
【0018】V:0.2 wt%以下 Vは、強度の向上に有効であるが、 0.2wt%を超えて添
加しても効果が飽和するので、含有量は 0.2wt%以下と
する。
加しても効果が飽和するので、含有量は 0.2wt%以下と
する。
【0019】W:0.5 wt%以下 Wは、高温強度を向上させる効果があるが、高価である
上、 0.5wt%を超えて添加すると溶接性が劣化するの
で、含有量は 0.5wt%以下とする。
上、 0.5wt%を超えて添加すると溶接性が劣化するの
で、含有量は 0.5wt%以下とする。
【0020】REM : 0.02wt%以下 REMは、オキシサルファイドとなり、オーステナイト粒
の粒成長を抑制し、母材および HAZ部の靱性の向上に寄
与するが、0.02wt%を超えて添加すると鋼の清浄度を損
なうので、含有量は0.02wt%以下とする。
の粒成長を抑制し、母材および HAZ部の靱性の向上に寄
与するが、0.02wt%を超えて添加すると鋼の清浄度を損
なうので、含有量は0.02wt%以下とする。
【0021】Ca:0.02wt%以下 Caは、鋼中の硫化物の形態制御により、板厚方向の材質
改善に有効に寄与するが、0.02wt%を超えて添加する
と、靱性、溶接性が劣化するので、含有量は0.02wt%以
下とする。
改善に有効に寄与するが、0.02wt%を超えて添加する
と、靱性、溶接性が劣化するので、含有量は0.02wt%以
下とする。
【0022】次に、圧延条件等の限定条件について説明
する。 加熱温度:Ac3〜1350℃ 加熱温度がAc3に満たないと、完全にオーステナイトに
することができず、均質化が不十分となり、一方1350℃
を超えると表面酸化が著しくなるので、加熱温度はAc3
〜1350℃とした。
する。 加熱温度:Ac3〜1350℃ 加熱温度がAc3に満たないと、完全にオーステナイトに
することができず、均質化が不十分となり、一方1350℃
を超えると表面酸化が著しくなるので、加熱温度はAc3
〜1350℃とした。
【0023】熱延仕上げ温度:800 ℃以上 熱間圧延における仕上げ温度が 800℃に満たないと、加
工歪みに誘起されたフェライト変態が促進され、ベイナ
イト単相とすることが困難になるので、熱延仕上げ温度
は 800℃以上とする必要がある。
工歪みに誘起されたフェライト変態が促進され、ベイナ
イト単相とすることが困難になるので、熱延仕上げ温度
は 800℃以上とする必要がある。
【0024】冷却速度:1.0 ℃/秒超 熱延終了後の冷却速度は、結晶粒の微細化および均一化
を図るためには、 1.0℃/秒超とすることが肝要であ
る。しかしながら、冷却速度が80℃/秒を超えるとマル
テンサイトが生成するので、冷却速度は 1.0℃/秒を超
え、80℃/秒以下とすることが好ましい。逆に、この冷
却速度範囲であれば、ほぼベイナイト単相組織となり、
冷却終了温度に多少の差を生じてもベイナイト変態が終
了していれば特性の差は小さくなる。従って、この発明
の板厚テーパ鋼板を通常の加速冷却方法で冷却しても特
性の差を小さくできる。
を図るためには、 1.0℃/秒超とすることが肝要であ
る。しかしながら、冷却速度が80℃/秒を超えるとマル
テンサイトが生成するので、冷却速度は 1.0℃/秒を超
え、80℃/秒以下とすることが好ましい。逆に、この冷
却速度範囲であれば、ほぼベイナイト単相組織となり、
冷却終了温度に多少の差を生じてもベイナイト変態が終
了していれば特性の差は小さくなる。従って、この発明
の板厚テーパ鋼板を通常の加速冷却方法で冷却しても特
性の差を小さくできる。
【0025】上述したように、素材の成分組成および圧
延・冷却条件を限定すれば、冷却条件に対する感受性を
極めて小さくすることができ、かくして強度を確保した
板厚テーパ鋼板、具体的には板の厚さ方向や長さ方向で
材質変化の少ないベイナイト単相組織を有し、かつT.S.
≧500 MPa 以上の特性を有する板厚テーパ鋼板の製造が
可能となるのである。
延・冷却条件を限定すれば、冷却条件に対する感受性を
極めて小さくすることができ、かくして強度を確保した
板厚テーパ鋼板、具体的には板の厚さ方向や長さ方向で
材質変化の少ないベイナイト単相組織を有し、かつT.S.
≧500 MPa 以上の特性を有する板厚テーパ鋼板の製造が
可能となるのである。
【0026】
【実施例】表1に示す成分組成になる鋼片を、1150℃に
加熱したのち、 900℃の熱延仕上げ温度で表2に示す鋼
板寸法に圧延した後、表3の条件で、加速冷却および空
冷を行った。なお、加速冷却においては、板厚テーパの
ない鋼板を冷却する場合と同様の方法で行った結果、冷
却速度、冷却停止温度が先端と尾端では大きく異なるも
のとなった。かくして得られた各鋼板の機械的性質につ
いて調べた結果を、表4に示す。
加熱したのち、 900℃の熱延仕上げ温度で表2に示す鋼
板寸法に圧延した後、表3の条件で、加速冷却および空
冷を行った。なお、加速冷却においては、板厚テーパの
ない鋼板を冷却する場合と同様の方法で行った結果、冷
却速度、冷却停止温度が先端と尾端では大きく異なるも
のとなった。かくして得られた各鋼板の機械的性質につ
いて調べた結果を、表4に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】表4に示したとおり、冷却速度が 1.0℃/
秒に満たない空冷の場合には、T.S.が 500 MPaに満たな
かったが、この発明に従い加速冷却を行った場合には、
T.S.が 500 MPaを超え、しかも先端と尾端との厚みの差
に関係なく、ほぼ同等の特性を得ることができた。
秒に満たない空冷の場合には、T.S.が 500 MPaに満たな
かったが、この発明に従い加速冷却を行った場合には、
T.S.が 500 MPaを超え、しかも先端と尾端との厚みの差
に関係なく、ほぼ同等の特性を得ることができた。
【0032】
【発明の効果】かくして、この発明に従い、素材の成分
組成と圧延・冷却条件を所定の範囲に制限することによ
り、材質変化の少ない高張力板厚テーパ鋼板を安定して
得ることができる。
組成と圧延・冷却条件を所定の範囲に制限することによ
り、材質変化の少ない高張力板厚テーパ鋼板を安定して
得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 C:0.001 〜0.030 wt%、 Si:0.60wt%以下、 Mn:0.2 〜2.0 wt%、 Nb:0.005 〜0.20wt
%、 Al:0.01〜0.10wt% を含有し、さらに、 B:0.0003〜0.0050wt%、 Ni:2.0 wt%以下、 Cu:0.7 wt%未満、 Cr:0.5 wt%以下、 Mo:0.5 wt%以下、 Ti:0.2 wt%以下、 V:0.2 wt%以下、 W:0.5 wt%以下、 REM:0.02wt%以下、 Ca:0.02wt%以下 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、Ac3〜1350℃
の温度に加熱したのち、 800℃以上の仕上げ温度で熱延
し、ついで 1.0℃/秒を超える冷却速度で加速冷却する
ことを特徴とする板厚テーパ鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8005597A JPH10273721A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 板厚テーパ鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8005597A JPH10273721A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 板厚テーパ鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10273721A true JPH10273721A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13707560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8005597A Pending JPH10273721A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 板厚テーパ鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10273721A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030055538A (ko) * | 2001-12-27 | 2003-07-04 | 주식회사 포스코 | 테이퍼 강판의 제조방법 |
KR100544721B1 (ko) * | 2001-12-24 | 2006-01-24 | 주식회사 포스코 | 두께 변화에 따른 강도 차이가 작은 강재 및 그 제조방법 |
JP2013124388A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Jfe Steel Corp | 引張強さ510MPa以上、厚部60mm以上の厚肉テーパプレートの製造方法 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP8005597A patent/JPH10273721A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100544721B1 (ko) * | 2001-12-24 | 2006-01-24 | 주식회사 포스코 | 두께 변화에 따른 강도 차이가 작은 강재 및 그 제조방법 |
KR20030055538A (ko) * | 2001-12-27 | 2003-07-04 | 주식회사 포스코 | 테이퍼 강판의 제조방법 |
JP2013124388A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Jfe Steel Corp | 引張強さ510MPa以上、厚部60mm以上の厚肉テーパプレートの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4410741B2 (ja) | 成形性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 | |
JP4644076B2 (ja) | 伸びと穴拡げ性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 | |
JP5212124B2 (ja) | 厚鋼板およびその製造方法 | |
JP4644075B2 (ja) | 穴拡げ性に優れた高強度薄鋼板およびその製造方法 | |
JPH10306316A (ja) | 低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼材の製造方法 | |
JP3864536B2 (ja) | 耐遅れ破壊特性に優れる高強度鋼およびその製造方法 | |
JPH09143557A (ja) | 低温靱性に優れた高強度含Ni厚鋼板の製造方法 | |
JP4405026B2 (ja) | 結晶粒の微細な高靱性高張力鋼の製造方法 | |
JPH0920922A (ja) | 高靱性低温用鋼板の製造方法 | |
JP4205893B2 (ja) | プレス成形性と打抜き加工性に優れた高強度熱延鋼板及びその製造方法 | |
JP3422864B2 (ja) | 加工性の優れたステンレス鋼およびその製造方法 | |
JPH10273721A (ja) | 板厚テーパ鋼板の製造方法 | |
JP2000104116A (ja) | 強度と靱性に優れた鋼材の製造法 | |
JPH0629480B2 (ja) | 強度、延性、靱性及び疲労特性に優れた熱延高張力鋼板及びその製造方法 | |
JPH1088230A (ja) | 靱性に優れた高張力鋼材の製造方法 | |
JPH1121625A (ja) | 強度、靱性に優れる厚鋼板の製造方法 | |
JP2633744B2 (ja) | 結晶粒径の微細な厚鋼板の製造法 | |
JP2000192143A (ja) | 均質性に優れた非調質高張力鋼板の製造方法 | |
JPH01116031A (ja) | 靭性に優れた高Si高炭素熱延鋼板の製造方法 | |
JP2003166033A (ja) | 溶接熱影響部の靭性に優れた厚鋼板 | |
JPS6367524B2 (ja) | ||
JP2633743B2 (ja) | 結晶粒径の微細な厚鋼板の製造法 | |
JP3363930B2 (ja) | 強度−延性バランスに優れる薄鋼板 | |
JP3475987B2 (ja) | 均質性と疲労特性に優れた高靱性熱延鋼帯の製造方法 | |
JPH0892636A (ja) | 板厚テーパ鋼板の製造方法 |