JPS622588Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、合焦検知装置の動作チエツクを可能
にしたカメラの合焦検知装置に関するものであ
る。

従来撮影光学系を通過した光束を光電的な合焦
検知装置に導き該撮影光学系の合焦検知を行うと
ころのいわゆるTTL合焦方法に関する多くの提
案がなされてきた。

このような合焦検知装置を一眼レフレツクスカ
メラに組込む際には限られた空間に配置せねばな
らないことから、カメラの可動ミラーの下に配置
するのが一般的である。この可動ミラーは撮影毎
にミラーアツプ、ミラーダウンを繰り返すため、
微細なゴミやチリが特にミラー周辺の空気中に浮
遊しやすいものであり、この空気中に浮遊する微
細なゴミ、チリ等がカメラの合焦検知装置の光束
入射面に付着する恐れがある。この合焦検知装置
の光束入射面にゴミやチリが付着すると、合焦検
知装置に悪影響が生じ誤信号を発生する原因とな
るものであつた。

本考案は上記のような点に鑑みてなされたもの
で、合焦検知装置に誤信号判別するチエツク回路
を設け、該チエツク回路により合焦検知装置の誤
動作チエツクを行うようにしたカメラの合焦検知
装置を提供しようとするものである。

以下本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。

第１図は一眼レフカメラの全体構成を示すもの
で、第１図中、１は撮影レンズ、２は主可動ミラ
ーで全面或は一部分を半透鏡等のビームスプリツ
ターとして構成している。３は主可動ミラー２の
背後に位置する副可動ミラーで、該主可動ミラー
２を透過した光束を合焦検知装置７の光束入射面
８に導びくようになつている。４はピントグラ
ス、５はペンタプリズム、６は接眼レンズで、撮
影レンズ１、主可動ミラー２とともにフアインダ
ー光学系を構成している。

上記合焦検知装置７は主可動ミラー３の下方で
カメラの底部に配設され、副可動ミラー３により
反射された光束を受け撮影光学系の合焦調定信号
を発生する。

ここで、第２図は第１図に示すカメラの外観を
示すもので、１は撮影レンズ、９はカメラ本体、
１０は撮影レンズ１に装置せるレンズキヤツプ
で、一部或は全面が拡散透過面として構成されて
いる。

第３図は第１図に示す合焦検知装置７の回路を
ブロツク的に示すもので、１１は光束入射面８に
位置される光電変換装置、１２は該光電変換装置
１１の信号出力をもつて、合焦検知する合焦検知
回路、１３は該合焦検知回路からの信号出力によ
り合焦状態を表示する表示装置、１４は合焦検知
回路１２のチエツク回路、１５は該チエツク回路
１４の信号出力を表示する表示装置、１６はチエ
ツク回路１４のスイツチである。

第４図は第３図に示す合焦検知装置の詳細を示
す回路図で、１１乃至１５は第３図にブロツクで
示す部分であり、１６は第３図に示すスイツチで
ある。光電変換装置１１は公知の光電変換素子１
０１，１０２（直列および並列形CdSセンサー）
を含み、該素子１０１，１０２に入射した像によ
り接続点１０３に像の鮮明度の信号を出力する。
合焦検知回路１２は演算増巾器１０４および抵抗
１０５，１０６を含み、演算増巾器１０４の出力
端から鮮明度出力を生ずる。表示装置１３は、該
合焦検知回路１２からの信号出力により合焦状態
を表示するメータ１０８を備えていく、使用者は
この指針をピークにすべく焦点調整する事によつ
て、最良結像を得るようになつている。チエツク
回路１４は、抵抗１０９，１１０、並びにこれら
の抵抗１０９と１１０との接続点１１１の基準レ
ベルと演算増巾器１０４からの鮮明度信号とを比
較する比較器１１２を含み、表示装置１５は
LED（発光ダイオード）１１３および抵抗１１
４を含む。このLED１１３はスイツチ１６を介
して比較器１１２の出力端に接続されている。

次に上記構成の動作について説明する。

カメラ本体９の撮影レンズ１の前面にレンズキ
ヤツプ１０を装置すると該レンズキヤツプ１０の
一部或は全面が拡散透過面として構成されている
ため、光線の一部がレンズキヤツプ１０を透過し
拡散され、この拡散によりレンズキヤツプ１０に
一様輝度面が形成される。この一様輝度面からの
光は撮影レンズに入光する。この光束は第１図に
図示するよう一部主可動ミラー２を透過し副可動
ミラー３により合焦検知装置７の光束入射面８に
導びかれ、光電変換装置１１に入射される。

通常は、この光電変換装置１１の信号出力を合
焦検知回路１２がうけて、その結果を表示装置１
３で表示するものであるが、誤動作チエツク時
は、上記のように構成した一様輝度面の情報を光
電変換装置１１で受け、その出力信号を合焦検知
回路１２により合焦調定信号となし、その結果を
チエツク回路１４により確認し、表示装置１５に
より表示するものである。

つまり、誤動作判別時に、スイツチ１６をオン
することにより、接続点１１１の基準レベルと演
算増巾器１０４の鮮明度信号を比較器１１２によ
つて比較し、もし誤動作レベルに有る場合、比較
器１１２から警告信号が発生してLED１１３と
抵抗１１４に加えられ、LED１１３の発光によ
り装置の誤動作を警告する。

LEDが発光した場合には装置が誤信号を発生
して誤動作を発生する恐れがあるから、誤信号が
発生しないように合焦検知装置の光束入射面のゴ
ミやチリを吹き飛ばしたり拭いたり等して除去す
るものである。

第５図は合焦検知装置の他の例を示す。これは
TVカメラ等の時系列映像信号発生装置１１５よ
りの出力をCR微分回路１１７，１１８により微
分し、この微分信号のレベルと抵抗１１９，１２
０の接続点１１６の基準レベルとを比較器１２１
により比較し、微分信号の大なるときはLED１
２２を抵抗１２３により点灯し、誤動作を警告す
るものである。

なお、本考案においては、上記のレンズキヤツ
プの拡散透過面の汚れ、傷、ゴミ等からの影響を
防止するために、前記の拡散面を保護するキヤツ
プまたはシール等の部材を該レンズキヤツプに着
脱自在にとりつけて、合焦チエツク時に、これを
取り外ずして使用するようにするのがよい。ま
た、レンズキヤツプの遮光の目的で、前記のキヤ
ツプまたはシール等の部材を遮光材料とするのが
よい。

以上詳記したように本考案は合焦検知装置に誤
動作を判別するチエツク回路を設けて合焦検知装
置の誤動作のチエツクを可能としたものである
が、この時、一様輝度面は本来合焦調定は困難
で、合焦検知装置より合焦検知信号をとりだすこ
とは不可能であり、合焦検知装置の光束入射面に
ゴミやチリが付着していると、誤つて合焦検知信
号を出力してしまうことに着目し、一様輝度面を
積極的に利用し、この一様輝度面と誤動作を判別
するチエツク回路との組合せにより誤動作チエツ
クを行うことができるようにしたものである。そ
して全面或いは一部を拡散透過面として構成した
レンズキヤツプを撮影レンズに着脱可能にとりつ
けることによつて、合焦検知装置の誤動作チエツ
クに必要な一様輝度面を容易に得ることができる
ものである。

なお、上記実施例ではレンズキヤツプに一様輝
度面を形成したが、本考案は一様輝度面を形成せ
ずに、身近に存在するコントラストのない被写体
を一様輝度面として利用しても良いものである。
身近に存在する一様輝度面としては空、白い壁等
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示し、合焦検知装
置を備えた一眼レフカメラの構成図、第２図は第
１図に示すカメラにレンズキヤツプを被せた際の
斜視図、第３図は第１図に示す合焦検知装置の制
御回路のブロツク図、第４図は第３図に示すブロ
ツク回路の詳細図、第５図は第４図に示す回路の
他の例を示す回路図である。 １……撮影レンズ、２……主可動ミラー、３…
…副可動ミラー、４……ピントグラス、５……ペ
ンタプリズム、６……接眼レンズ、７……合焦検
知装置、８……光束入射面、９……カメラ本体、
１０……レンズキヤツプ、１１……光電変換装
置、１２……合焦検知回路、１３……表示装置、
１４……チエツク回路、１５……表示回路、１６
……スイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 撮影光学系を介して入射する被写体光束を受光
   する光電変換装置の出力信号を合焦検知回路に入
   力させ光電変換装置の出力信号に基づいて撮影光
   学系が合焦状態にある時合焦信号を前記合焦検知
   回路から発生させるカメラの合焦検知装置におい
   て、 前記合焦検知回路からの出力信号と基準信号と
   を比較し、出力信号が基準信号に対して所定の信
   号値を示した際に該信号を表わす比較出力を発生
   する比較回路を備え比較出力にて前記合焦検知回
   路からの出力信号が該信号であるか否かを判別す
   るチエツク回路を設け、一様輝度面からの光に応
   じた合焦検知回路の出力信号と基準信号とを前記
   比較回路にて比較し前記判別を行なうことを特徴
   とするカメラの合焦検知装置。