JPS6225804Y2 -

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【考案の詳細な説明】本考案はカード、文書等に表示されたバーコー
ド等の図形、文字その他を光学的に読み取り、表
示装置、演算処理装置等の処理装置本体に電気的
に伝達する光学的読取装置に関する。

一般にこの種の装置はイメージセンサー等の固
体撮像素子にレンズ系で結像し、像信号に変換し
て処理装置に伝達し、表示、演算その他の処理を
行なつている。

ところが従来この読取装置は一連の処理装置に
例えば光源、レンズ系、固体撮像素子、像信号変
換回路を個々に組込んでいるが、最近その汎用性
が増し、読取装置として単体ユニツツト化し各種
のデーター処理装置に組込むことが望まれてい
る。

その為には小型で組込み易すいことは勿輪、
種々の環境で正確に動作する必要があり、正確な
動作には次の点が配虜されなければならない。

(イ) 温度変化に敏感な固体撮像素子が光源、外気
温の影響を受けないこと、 (ロ) 固体撮像素子がホコリ等塵埃の影響を受けな
いこと、 (ハ) レンズ系が温度の影響を受けないこと、が要求される。

単に設計寸法上小型にユニツト化すれば光源の
熱がケーシング内に篭つて固体撮像素子、レンズ
系に悪影響を及ぼし、また光源の交換時等に侵入
する塵埃が固体撮像素子、レンズ系等に付着して
読み取り誤差を生ずる等の幣害を招く。

本考案は上記の点に鑑み、光源、レンズ系、固
体撮像素子を１つのケーシング内にコンパクトに
内蔵し、外部からの塵埃の影響、光源その他の温
度の影響が少なく各種のデーター処理装置に簡単
に組込むことができると共に、種々の使用条件下
で正確に動作する光学式読取装置の提供をその主
な目的としている。

以下図示の一実施例に基づいてその構成を詳述
する。

２はカード、紙葉等に表示された図形、記号、
文字等の読取目的物で第２図矢印方向に一定速度
で送られるようになつている。

この読取目的物を読み取る光学式読取装置は、
光源１、レンズ系３、固体撮像素子４、像信号形
成回路１０との組合せから成り、光源１から読取
目的物２に照射した光をレンズ系３で固体撮像素
子４上に結像し、この素子４の出力を増幅、２値
化回路等の像信号形成回路１０で外部に電気信号
として出力する。

本考案はこれ等の要素をコンパクトに１つのケ
ーシング内に収納する際、筐体６を読取目的物２
の走査面５に対し並行する横型形状にすると共
に、固体撮像素子４と像信号形成回路１０とを熱
及び塵埃に対し遮断する構造としたものである。

第１，２図において、筐体６は略中央部にレン
ズ系３を埋設した断熱性隔壁７で２つに区割して
あり、その一方６ａに光源１、光路変向素子９が
内蔵され、他方６ｂに固体撮像素子４、像信号形
成回路１０が内蔵されている。

光源１は支持ホルダー１１で筐体６内に着脱交
換自在に収納され、１２はその取付ビスである。

光源１からの光は集光レンズ１３、反射ミラー
１４を介して透明読取窓８位置の読取目的物２に
照射するようになつている。

読取目的物２からの光は前記隔壁７から延設し
たミラーホルダー１５に取付けられたミラー（光
路変向素子）９を介してレンズ系７に至る。

レンズ系７の結像装置には固体撮像素子４が配
設してあると共に、像信号形成回路１０に結線し
てある。

固体撮像素子４としてはモス型イメージセンサ
ー、CCD型イメージセンサーが広く用いられて
いるが、モス型イメージセンサーを使用すると次
の不都合がある。

読取目的物２は一定速度で第２図矢印方向に送
られているから第３図に示すようにセンサーが左
端から右端にスキヤンするときは、像は左に比べ
右が遅れて認識される。つまり同図イの直線は同
図ロの直線の如く時間的に遅れて認識される。

そこで図示のものはセンサを予じめ同ハの如く
傾けて取付け、上記の時間遅れによる像の歪みを
解消している。

つまり読取目的物を定速度で走査する際、モス
型イメージセンサーの取付け位置をその認識遅れ
を見込んで傾けてセツトしてある。

次に像形成回路１０について説明すると、固体
撮像素子４から得られた像認識のアナログ信号を
増幅し、２値化回路を経てデジタル信号に変換
し、処理装置本体に送るようになつている。

本考案は叙上の構成から成り、読取目的物２の
走査面５に対し並行する横型の筐体６をレンズ系
３を埋設した断熱性隔壁７で区割し、その一方に
着脱自在の光源１と透明読取窓８と光路変向素子
９とをそれぞれ蔵し、上記隔壁７の他方に固体撮
像素子４を内蔵せしめたものであるから次の特徴
を有する。

(イ) 固体撮像素子４は断熱性隔壁７の装置筐体と
で覆われ、外部からの熱、塵埃の影響が少な
く、特に光源１からの熱は隔壁７で遮断され、
また光源取換時の塵埃の侵入もなく、種々の使
用環境下で常に正確に作動する。

(ロ) レンズ系３は断熱性の隔壁に埋設されている
から温度変化によつてこのレンズ系３の取付位
置が狂うことが少なく、また上記(イ)の固体撮像
素子４の遮閉と相俟つて隔壁とレンズ取付部材
とを共用するから構造が簡単である。

(ハ) 光源１の収納部は固体撮像素子４と遮閉され
ているからこの部分に熱発散用の開口を設ける
ことも、光源１の交換用開口を設けることも自
由に採用できる。

等本考案は従来のものに比べ極てめてコンパク
トで小型にすることが可能な光学式読取装置であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し第１図は断面説
明図、第２図は同Ａ−Ａ線断面図、第３図は要部
説明図である。１……光源、４……固体撮像素子、６……筐
体、７……断熱性隔壁。

【実用新案登録請求の範囲】