JPS6225669Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷凍室、冷蔵室の他に三番目の室とし
て低温室を設け、この低温室内に解凍室を設置し
た解凍室付き冷凍冷蔵庫に関するものである。

従来の冷凍冷蔵庫に於いては、冷凍室、冷蔵室
の他に三番目の室として野菜専用室を設けたもの
が有るが、該野菜専用室は冷気を外周壁に導びい
て間接的に冷却するため冷蔵室内の食品の負荷に
影響されやすいという欠点が有つた。

本考案は上述欠点を除去すべく考案されたもの
で、冷凍室、冷蔵室の他に三番目の室である低温
室を設け、これら各室に冷却器からの冷気を独立
した冷気循環通路によつて強制循環せしめると共
に、上記冷蔵室及び低温室の冷気吐出口部には
夫々独立に制御する異なる動作温度の冷気調節ダ
ンパーを設け、又上記低温室には解凍用送風機の
回転により解凍を行う解凍室を設置し、この解凍
室の吸込口に冷蔵室からの戻り空気を案内する解
凍室用ダクトを連通せしめると共に、低温室側の
冷気調節ダンパーからの冷気を低温室の後壁及び
上壁より分岐させて吐出するようにした解凍室付
き冷凍冷蔵庫に関するものである。

以下図示の一実施例により詳細に説明すると、
１は合成樹脂製の内箱２と金属製の外箱３との間
に発泡断熱材４を注入発泡した断熱箱体からなる
冷凍冷蔵庫本体（以下単に本体と称す）にして、
その内部は断熱仕切壁５，６により上下３室に区
画形成されて居り、その上部から冷蔵室７、低温
室８及び冷凍室９としている。１０，１１，１２
は冷蔵室７，低温室８及び冷凍室９の前面開口部
に枢支された開閉扉である。１３は下部の断熱仕
切壁６に形成された冷却器収納室にして、その後
方部は冷蔵室用冷気ダクト１４及び冷凍室用冷気
ダクト１５が連通されて居り、該冷蔵室用冷気ダ
クト１４の途中には上記低温室８に連通する開口
１６が形成されている。１７は上記冷蔵室用冷気
ダクト１４及び冷凍室用冷気ダクト１５の分岐部
に設置された送風フアンにして、冷却器収納室１
３内に配置された冷却器１８からの冷気を上記冷
気ダクト１４及び１５に強制送風するものであ
り、冷蔵室用冷気ダクト１４に送られた冷気は途
中の開口１６を通して低温室８に、又残りの冷気
は上端吐出口より冷蔵室７内に供給され、他方冷
凍室用冷気ダクト１４に送られた冷気は冷凍室９
に供給されるようになつている。

１９は冷蔵室用冷気ダクト１４の吐出口部に設
置された冷蔵室用冷気調節ダンパーにして、冷蔵
室用冷気ダクト１４の吐出口から吐出される冷気
量を調節することにより冷蔵室７を所定の温度に
維持するものである。

２０は冷蔵室用冷気ダクト１４の途中の開口部
１６に設置された低温室用冷気調節ダンパーにし
て、該開口部１６から吐出される冷気量を調節す
ることにより低温室８を所定の温度に維持するも
ので、上記冷蔵室用冷気調節ダンパー１９より動
作点が低く設定されている。即ち、冷蔵室７内の
温度は３℃〜５℃に、又低温室８内の温度は０℃
±２℃に保持される。

又、低温室用冷気調節ダンパー２０から流入し
た冷気は低温室８の後壁及び低温室用ダクト２１
を介して上壁２２より吐出されるようになつて居
り、上記低温室８の上壁２２には多数の小孔２２
ａ，２２ａ…が穿設されている。

２３は低温室８の底部に設置された解凍室にし
て、後方には吸込口２４が、又前方下面には吐出
口２５が形成されて居り、その前面開口部には開
閉自在な開閉扉２６が設けられている。又、該解
凍室２３の吸込口２４には冷蔵室７からの戻り冷
気を案内する解凍室用ダクト２７の一端が接続さ
れて居り、この吸込口２４に対向位置して解凍用
送風機２８が設置されると共に、上記吐出口２５
には冷却器収納室１３の吸入口２９が対向位置し
て開口されている。

３０は解凍室２３の底部内面に形成される対流
用通路にして、その上面には被解凍物３１を載置
するためのトレイ３２が着脱自在に設けられる。
３３は本体１の後方底部に設置されたコンプレツ
サーにして、その発熱は本体１の背壁に形成され
た排気ダクト３４を通して外部に排気される。
尚、３５は冷凍室９に通じる冷却器収納室１３の
吸入口である。

ここで本考案の作用について説明する。今、冷
凍サイクルを運転し、送風フアン１７を駆動する
と、冷却器収納室１３内に位置する冷却器１８か
らの冷気は冷蔵室用冷気ダクト１４及び冷凍室用
冷気ダクト１５に送られ、冷蔵室用冷気ダクト１
４からの冷気は一部低温室用冷気調節ダンパー２
０を介して低温室８に、又残りの冷気は冷蔵室用
冷気調節ダンパー１９を介して冷蔵室７に供給さ
れる。そして、低温室用冷気調節ダンパー２０か
ら流入した冷気は、一部ダイレクトに後壁より低
温室８内に流入し、残りの冷気の低温室用冷気ダ
クト２１を通して上壁２２の小孔２２ａ，２２ａ
…より低温室８内に流入し、その内部は０゜±２
℃の雰囲気温度に保持される。該低温室８はそ後
壁及び上壁より冷気が流入するように構成されて
いるため全体に均一冷却されるものである。

一方、冷蔵室用冷気調節ダンパー１９から流入
した冷気は冷蔵室７内を所定の温度（３℃〜５
℃）に冷却した後、解凍室用ダクト２７及び解凍
室２３を通つて吸入口２９より冷却器収納室１３
内に流入する。この時、解凍用送風機２８は駆動
されて居らず。、しかも低温室８の雰囲気温度に
よつて解凍室２３は冷却されているため、該解凍
室２３内は比較的低い温度にたれている。他方、
冷凍室用冷気ダクト１５より吐出された冷気は冷
凍室９を冷却した後に、吸入口３５より冷却器収
納室１３内に流入する。

以上の動作の繰り返しにより各室は所定の温度
に、即ち、冷蔵室７は冷蔵室用冷気調節ダンパー
１９によつて、低温室８は低温室用冷気調節ダン
パー２０はよつて、又冷凍室９はコンプレツサー
３３をON，OFFするサーモスタツト３６によつ
て夫々制御される。

而して、今冷凍食品の解凍を行いたい場合に
は、開閉扉２６をを開けて被解凍室３２を載置し
たトレイ３２を解凍室２３に装入し、解凍用送風
機２８を駆動すれば良く、このようにすることに
より冷蔵室７内で熱交換された比較的温度の高い
空気が解凍室２３内に強制送風され、トレイ３２
上の被解凍室３２は長時間かけて徐々に且つ均一
に解凍される。そして、解凍終了後、即ち解凍用
送風機２８が停止した後、使用者が被解凍室３２
を解凍室２３より取り出すのを忘れたとしても、
該解凍室２３は低温室８の低温雰囲気中にあるた
め被解凍室３２が腐敗したりすることはない。
又、解凍を必要としない場合には上記解凍室２３
を低温食品保存庫として使用すれば良い。

本考案は、以上の如く冷蔵室及び冷凍室とは別
個に独立して温度制御される低温室内に解凍室を
設置し、且つ冷蔵室からの比較的温度の高い戻り
空気を解凍室内に導びくようにしているため、解
凍効率が良好となるのみならず、ドリツプの発生
も少なく、又解凍をしない時或いは解凍終了後に
は上記解凍室を低温の食品保存庫として使用でき
るので食品衛生上も良好となり、更に低温室側の
冷気調節ダンパーからの冷気を低温室の後壁及び
上壁より分岐させて吐出するようにしたものであ
るから低温室を全体的に均一に冷却することがで
きるという顕著な効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案解凍室付き冷凍冷蔵庫の扉開成
時の正面図、第２図は第１図のＡ−A′線断面
図、第３図は第１図のＢ−B′線断面図を示す。 １：冷凍冷蔵庫本体、５，６：断熱仕切壁、
７：冷蔵室、８：低温室、９：冷凍室、１８：冷
却器、１９：冷蔵室用冷気調節ダンパー、２０：
低温室用冷気調節ダンパー、２１：低温室用冷却
ダクト、２３解凍室、２７：解凍室用ダクト、２
８：解凍用送風機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断熱箱体からなる冷凍冷蔵庫本体を断熱仕切壁
   により冷凍室、低温室及び冷蔵庫の３室に区画形
   成し、これら各室に冷却器からの冷気を独立した
   冷気循環通路により強制循環せしめると共に、上
   記冷蔵室及び低温室の冷気吐出口部には夫々独立
   に制御する異なる動作温度の冷気調節ダンパーを
   設け、又上記低温室には解凍用送風機の回転によ
   り解凍を行う解凍室を設置し、この解凍室の吸込
   口に冷蔵室からの戻り空気を案内する解凍室用ダ
   クトを連通せしめると共に、この解凍室用ダクト
   の吸込口に対向位置して解凍用送風機を設置し、
   更に低温室側の冷気調節ダンパーからの冷気を低
   温室の後壁及び上壁より分岐させて吐出するよう
   にした事を特徴としてなる解凍室付き冷凍冷蔵
   庫。