JPS6225298B2 - - Google Patents

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JPS6225298B2
JPS6225298B2 JP56069817A JP6981781A JPS6225298B2 JP S6225298 B2 JPS6225298 B2 JP S6225298B2 JP 56069817 A JP56069817 A JP 56069817A JP 6981781 A JP6981781 A JP 6981781A JP S6225298 B2 JPS6225298 B2 JP S6225298B2
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JP
Japan
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signal
noise
circuit
value
calculation
Prior art date
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JP56069817A
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English (en)
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JPS57184334A (en
Inventor
Koji Niimi
Takayasu Kondo
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Nippon Gakki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Gakki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Gakki Co Ltd filed Critical Nippon Gakki Co Ltd
Priority to JP56069817A priority Critical patent/JPS57184334A/ja
Priority to US06/373,437 priority patent/US4587620A/en
Publication of JPS57184334A publication Critical patent/JPS57184334A/ja
Publication of JPS6225298B2 publication Critical patent/JPS6225298B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10LSPEECH ANALYSIS OR SYNTHESIS; SPEECH RECOGNITION; SPEECH OR VOICE PROCESSING; SPEECH OR AUDIO CODING OR DECODING
    • G10L21/00Processing of the speech or voice signal to produce another audible or non-audible signal, e.g. visual or tactile, in order to modify its quality or its intelligibility
    • G10L21/02Speech enhancement, e.g. noise reduction or echo cancellation
    • G10L21/0208Noise filtering
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H21/00Adaptive networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B14/00Transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B14/02Transmission systems not characterised by the medium used for transmission characterised by the use of pulse modulation
    • H04B14/04Transmission systems not characterised by the medium used for transmission characterised by the use of pulse modulation using pulse code modulation
    • H04B14/046Systems or methods for reducing noise or bandwidth

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は楽音信号や音声信号等に混入した雑
音を原信号から自己相関法で求めた線型予測係数
により作成した代替信号で置換えることにより除
去するようにした雑音除去装置に関する。 楽音信号や音声信号等に混入する雑音(レコー
ド盤上の傷やホコリによるクリツクノイズあるい
はチユーナに飛来する車のイグニツシヨンノイズ
など)や、PCM(pulse code modulation)信号
処理上で発生する符号誤りに起因する雑音を除去
する方法として従来一般的であつたのは前置ホー
ルド(雑音が発生する直前の正しい値を雑音が発
生している区間にわたつて保持する方法)や平均
値補間(雑音部分の直前、直後の正しい値の平均
値を雑音区間にわたつて保持する方法)あるいは
特開昭55―84010号公報に記載の方法などであつ
た。これらは、いずれも単一誤りにはかなりの効
果を有するが、バースト誤りなどの長期間にわた
る雑音に対しては補間信号が原信号を完全には復
原できないため、適切な雑音除去を行なうことが
できなかつた。 この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、
原信号に近似した信号を代替信号として作成し、
原信号中の雑音部分をこの代替信号で置換えるこ
とにより、長い雑音に対しても充分な抑圧効果を
あげることができるようにした雑音除去装置を提
供しようとするものである。この発明は特に、出
力からの過去の複数のサンプル値と原信号から自
己相関法により算出される線型予測係数にそれぞ
れ1以下の重み付けを施した係数との線型結合を
代替信号とした点に特徴を有するものである。 以下この発明を添付図面の実施例にもとづいて
詳しく説明する。 第1図の実施例は雑音検出を入力信号の過去の
サンプルから予測される現時点の予測値xiと、
実際のサンプルxiとの誤差(予測誤差)△xi
よつて判定するいわゆる線型予測の手法を用いた
場合について示している。すなわち、楽音とか音
声という信号波型は一般にマルコフ過程(ある時
点の信号が過去の信号の影響を受けるような確率
過程のこと)と見なせると言われており、この予
測誤差△xiが大きいということは楽音から離れ
た信号と見なしてよいわけで、これを雑音と判断
するようにしている。この方法では、予測誤差が
どの程度から雑音と見なすかを決めるしきい値
(Ls)をうまく選べばかなり精度良く雑音検出が
できる。 第1図において入力信号xiは原信号を適宜の
周期でサンプリングしデイジタル化したものであ
る。線型予測係数算出回路1は入力信号xiの短
区間における最適な予測係数a1,a2,……,ap
を求め雑音検出回路2に送出する。雑音検出回路
2では与えられた予測係数a1,a2,……,ap
基づき予測値xiを演算し(予測計数a1,a2,…
…,apと1クロツクずつ遅れた入力サンプルxi
−1,xi-2,……,xi-pとの乗算値をすべて和算
することにより求められる)、入力信号xiとの差
(予測誤差)△xi=xi−xiを計算し、予測誤差
の絶対値|△xi|が設定されたしきい値Lsより
大きな値をとつた場合にそこに雑音が存在すると
判定し、雑音検出トリガTNhを発生する。 信号切換回路3はx/端子に入力信号xiを遅
延回路74でN/2(Nは後述するように短区間相関 関数を求めるためのサンプル数)遅延した信号x
h(h=i−N/2)を入力し、x2端子に代替信号を 入力する。そして、雑音が検出されていないとき
はx1端子入力を出力端子に導き、雑音検出トリガ
Nhが加えられるとx2端子入力を出力に導き雑音
除去を行なう。 回帰型関数発生回路4は信号切換回路3の出力
yhの複数のサンプル値を初期値とする回帰演算
を実行し、その演算出力を代替信号として信号切
換回路3のx2端子に加える。 次に各部分の詳細について説明する。 〔1〕 線型予測係数算出回路1 第1図において線型予測係数算出回路1は、ま
ず自己相関数算出回路10で自己相関関数r0
r1,……,rpを求め、次に線型予測係数演算回
路11でr0,r1,……,rpを係数とする連立方
程式を解くことにより線型予測係数a1,a2,…
…,apを算出する。 自己相関関数の算出方法およびそれから線型予
測係数を算出する方法は次の通りである。 (A) 自己相関関数の算出 一般にデイジタル化された信号のサンプル列
(この実施例では楽音に対応させるためサンプリ
ング周期は約50kHzに選ばれていいる)xi(i=
……,−2,−1,0,1,2,……)の自己相関
関数rj(j=0,1,2,……)は互いにj個
離れた2個のサンプルの積の期待値として定義さ
れ、次式で与えられる。 第(1)式は信号全体の相関関数を与え、時刻には
依存しない。 時々刻々変化してゆく信号の各部分区間での相
関関数に着目する場合には第(1)式の代わりに時刻
iに依存する短区間自己相関関数を近似的に用い
る。時刻iとその直前のN―1個のサンプル(合
計N個)のサンプル間での短区間自己相関関数r
j,iで与えられる。ただし、この式の算出に用いられ
るサンプル値xk+jのうち、着目している区間
(i−N+1からi)から外れるものについては
これを0と置く。したがつてN個以上離れたサン
プル間の自己相関関数rj(j>N)=0となる。 雑音検出を行なうためには、発明者の実験によ
ればN個の相関関数の全てを知る必要はなく、低
次の5〜6項(jが0から5または6まで)求め
れば充分であることがわかつた。また、第(2)式中
の定数係数1/Nは予測係数の算出過程では実質的に 影響せず、無視することができる。 以上のことを踏まえると、必要な短区間自己相
関関数rj,iは次のようになる。 展開して書けば となる。 第(4)式の演算をハードウエアで行なうために逐
次演算形式に書き換える。第2図はこれを説明す
るためのもので、各時刻におけるデータを上下2
段に〇印で示し(着目している区間から外れるも
のはすべて0でありこれを×印で示す)、相関を
取るためにかけ合せる2個のデータの組合せを線
で結んだものである。第(i−1)ステツプで自
己相関関数rj,i-1が得られていたとすると、第i
ステツプの自己相関関数rj,iはrj,i-1に新たに着
目している区間に入つてきた組合せ(太い実線で
示す)の積xi-j・xiを加え、その区間から出て
いつた組合せ(太い点線で示す)の積xi−N・
i−N+jを引くことにより求められる。すな
わち rj,i=rj,i-1+xi-j ・xi−xi−N・xi−N+j (5) として求められる。 第3図は第(5)式の演算を行なうように構成した
自己相関関数算出回路10の一例を示すものであ
る。入力信号xiはp個のレジスタ19―1,1
9―2,……,19―pで順次シフトされ、レズ
スタ19―1,19―2,……19―pからは信
号xi-1,xi-2,……,xi-pがそれぞれ得られ
る。信号xi-pは遅延回路12でN―2p段遅延さ
れてxi−N+pとなり、更にp個のレジスタ2
0―p,……,20―2,20―1で順次シフト
されて信号xi−N+p−1,……,xi−N+
1,xi−Nがそれぞれ得られる。最終の出力xi
−Nは入力信号xiをN段遅延したものとなる。 第3図において符号13―0,13―1,…
…,13―pで示した回路はそれぞれj=0,
1,……,pにおける自己相関関数r0,r1,…
…,rpを求めるものである。例えばj=0の自
己相関関数r0を求める回路13―0について説明
すれば、乗算器14で着目している区間に新たに
入つてきた組合せの積xi・xiを求め、乗算器1
5で区間から出ていつた組合せの積xi−N,xi
−Nを求める。アキユームレータ16は加算器1
7とレジスタ18の組合せによりサンプリング周
期ごとに乗算器14の出力を累積し、乗算器15
の出力を減算していく。これにより第iステツプ
ではレジスタ18からはその時点における自己相
関関数r0,iが得られる。次のステツプi+1では
前に得られた自己相関関数r0,iに、新たに入つて
きた組合せの積xi+1・xi+1を加算し、出て
いつた組合せの積xi−N+1・xi−N+1を減
算してr0,i+1を求める。他の回路13―1,1
3―2,……,13―pでも同様にしてj=1,
2,……,pにおける自己相関関数r1,r2,…
…,rpを各ステツプごとに求める。尚、第3図
において各レジスタおよび遅延回路12は初期状
態ではすべてクリアされている。 (B) 線型予測係数の算出 第1図において自己相関関数算出回路10で算
出されたp個の自己相関関数r0,i,r1,i,……,
p,iは予測係数a1,a2,……,apを算出する
線型予測係数演算回路11に送られる。ここでは
0,i,r1,i,……,rp,iを係数とする次式の一次
連立方程式を解く演算が行なわれる。 なお、原信号からまず自己相関関数を算出し、
この自己相関関数から線型予測係数を求めていく
この種の手法を一般に自己相関法という。 この方程式によつて予測係数a1,a2,……,a
pを得ることができる理由は次の通りである。 予測係数a1,a2,……,apは予測誤差の二乗
和を最小にする係数の組として定義される。すな
わち、k番目のサンプルをxk,xkの直前のpサ
ンプルによるxkの予測値をxk、予測誤差を△xk
とおけば、予測誤差△xkの二乗和は次のように
書ける。 a0=−1とおけば ただし j,lは第(10)式から明らかなようにj,lに対し
て対称であり、j>l、m=k−jと置き、着目
している区間k=i−N+1,i−N+2,…
…,i以外のサンプル値xkを0とみなしている
ことに注意すれば、 を得る。 ところで、第(9)式のaj・alはEを最小にする
からEのajに関する偏微分は0となり、 すなわち、 これは第(6)式にほかならない。 第(6)式の方程式はマイクロプロセツサ(第1図
の線型予測計数演算回路11)による数値計算
で、行列のはき出しを利用した解法あるいは行列
の対称性を利用したLevinsonの方法
(LevinsoN,N.:The Wiener RMS Error
Criterion in Filter Design and Prediction.J.
Math.Phys.25,261―278(1947))によつて解く
ことができる。マイクロプロセツサとしてLSI
11/23を用いた場合の演算時間はFORTRANプ
ログラムで約17mses、アセンブラプログラムで
約6msecとなる。音楽信号においては10〜
40msecの時間内においては準定常的とみなすこ
とができ、予測係数はほぼ一定であり毎サンプル
ごとに算出する必要はない。したがつて、例えば
アセンブラプログラムを利用し、10msecごと
(50kHzのサンプリング周期では500サンプルごと
ということ)に1度予測計数a1,a2,……,ap
を更新するようにすればよい。 〔2〕 雑音検出回路2 第1図の雑音検出回路2は線型予測値演算回路
30、予測誤差検出回路40、しきい値設定回路
50、比較回路70および他の回路との同期を取
るための若干の遅延回路80等で構成されてい
る。それぞれの回路について説明する。 (A) 線型予測値演算回路30 線型予測値演算回路30はp個のレジスタ31
―1,31―2,……,31―pとp個の乗算器
32―1,32―2,……,32―pと1個の加
算器33によつて、xiの直前のp個のサンプル
i-1,xi-2,……,xi-pおよび前記求められた
線型予測係数a1,a2,……,apから、xiの予測
値xii=a1xi-1+a2xi-2+……+api-p (14) を算出する。 (B) 予測誤差検出回路40 予測誤差検出回路(加算器)40は予測値xi
と実際の信号xiとの偏差すなわち予測誤差△xi △xi=xi−xi を求める。 実際のデータxiと予測値xiとは例えば第4図
a,bのような関係になる。すなわち、信号の定
常状態においては予測値xiはxiとほぼ等しい波
形となり、予測誤差△xiは微少な値となる。し
かし、雑音が混入すると、信号の状態が部分的に
非定常となるため、予測誤差△xiは第4図cに
示すようにその部分で大きな変化が生ずる。 (C) 比較回路70 以上のようにして求められた予測誤差△xi
遅延回路80においてN/2段遅延されて△xhとなつ て比較回路70に入力される。比較回路70は絶
対値回路71で予測誤差の絶対値|△xh1|を求
め、比較器72で|△xh|としきい値設定回路
50から来るしきい値Lsとを比較し、|△xh|
≧Lsとなつたとき雑音検出フラグFNhを発生す
る。一般に雑音は10〜30サンプルにわたることが
多く、雑音検出フラグFNは例えば第4図cのt1
―t2間の比較結果を拡大して示した第4図dのよ
うにしばらくの間何回もオン、オフを繰返す。波
形整形回路(エツジトリガ単安定マルチバイブレ
ータ)73は第4図eに示すように雑音検出フラ
グFNhの立上りにより短い時間だけオフとなり、
以後予め設定された再トリガ禁止区間T0の間オ
ン状態を保ち続ける。 (D) しきい値設定回路50 しきい値設定回路50は雑音検出能力を左右す
る重要な回路である。予測誤差△xiは入力信号
iに雑音が混入していない場合でも入力信号xi
の振幅や波形の性質によつて多少変動する。すな
わち、定常的な信号でも振幅が大きくなれば予測
誤差△xiはそれに比例して大きくなり、また、
信号xi自体が非定常的であれば、予測誤差△xi
の平均レベルは増大する。したがつて時々刻々変
化してゆく信号xiに応じて適切なしきい値Lsを
決めていく必要がある。 このためにしきい値設定回路50では入力xi
の短区間二乗和Pxおよび予測誤差△xiの短区間
二乗和P△xを求め、この2つの代数和から適当
な関数によつてしきい値Lsを算出するという方
法を取る。 すなわち、 ここに、G1,G2,G3は入力信号xiに応じて手
動で設定もしくは固定しておく感度係数である。
一般的にはG3は0.01程度に固定しておけば充分で
ある。また、信号xiの性質がほとんど一定の場
合(たとえば、単一楽器による音色、振幅等の変
化の少ない場合)には、G1,G2は適当な値もし
くは片方を0に固定しておいてもよい。 しきい値設定回路50において符号51で示し
た回路は入力xiの短区間二乗和Pxを逐次演算形
式により求める回路である。乗算器53は入力信
号xiの二乗値xi を求め遅延回路54はこれを
N段遅延してxi−N2を出力する。加算器55は
サンプリングごとのxi 値をレジスタ56に累
算していく。そして、遅延回路54の出力xi
N2すなわち着目している区間(i−N+1から
i)から外れていつたものを減算することにより
第(15)式のPxを求める。尚、Px算出回路51
はPx=r0,iであることから自己相関関数算出回
路10からの信号をそのまま用いることが可能で
ある。 しきい値設定回路50において符号57で示し
た回路は予測誤差△xiの短区間二乗和P△xを
遂次演算形式により求める回路である。乗算器5
8は予測誤差△xiの二乗値△xi を求め、遅延
回路59はこれをN段遅延して△xi−N2を出力
する。加算器60はサンプリングごとの△xi
値をレジスタ61に累算していく。そして、遅延
回路59の出力△xi−N2を減算することにより
第(15)式のP△xを求める。 以上のようにして求められたPx,P△xは乗
算器62,63で感度係数G1,G2がそれぞれか
けられた後加算器64で足し合わされる。これに
より加算器64からはG1・Px+G2・P△xが出
力される。しきい値出力回路65はROM(リー
ドオンリメモリ)を用いた数値テーブルで、関数
F(z) F(z)=G3・√ (z=G1・Px+G2・P△x) (16) からしきい値Lsを算出して前記比較回路70に
出力する。 (E) 遅延回路80 比較回路70の入力側に設けられたN/2段の遅延 回路80は、第5図に示すように時刻iで算出さ
れるしきい値Lsをそれを求めるためのNサンプ
ルの区間の中央のサンプル(・印で示す)に適用
させるためのもの、いいかえれば各サンプルにつ
いて適用するしきい値Lsをそのサンプルの前後
各N/2サンプルの区間のサンプルにもとづいて算出 させるためのものである。この遅延により、各サ
ンプルに対してその両側の信号によつて決まる適
切なしきい値が与えられるようになる。遅延の長
さをN/2以外に設定することにより、先行部、後行 部のどちらかにより重みを持たせることもでき
る。例えば遅延をN/4に選べば部続する信号の方に より重みづけがなされることになる。尚、第1図
遅延回路74は遅延回路80とあわせるために設
けられたもので、その遅延段数はN/2に設定されて いる。 ところで、雑音検出は上記の方法以外に、フイ
ルタでの周波数スペクトラムからの検出、あるい
はPCM(pulse code modulation)におけるデイ
ジタル符号を入力信号xiとする場合は、誤り検
出符号を利用した方法(パリテイチエツク、
CRC(cyclic redundancy check)コードなど)
を利用することができる。 〔3〕 代替信号発生回路(回帰型関数発生回
路)4 第1図において、代替信号発生回路としての回
帰型関数発生回路4は例えば第6図のように構成
されている。第6図において回帰型関数発生回路
4は信号切換回路3の出力yhを入力し、P個の
レジスタ40―1,40―2,…,40―pによ
りyhを順次シフトしてyh-1,yh-2,……,yh-
をそれぞれ出力する。これらの信号は乗算器4
1―1,41―2,……41―pで回帰係数
a′1,a′2…,a′pがそれぞれかけられた後、加算器
42で加算される。これにより、加算器42から
は信号切換回路3の出力yhの過去のP個のサン
プル値と回帰係数a1′,a2′,……,ap′との線型
結合yh が代替信号として得られる。 雑音検出トリガTNhが“1”になると信号切換
回路3により上記の信号yhが選択される。以後
雑音検出トリガTNhが“1”である限り上記の演
算を繰返す。このとき出力yhの波形がどのよう
になるかは第(17)式の差分表現 を調べればよい。第(18)式の特性方程式は であり、この方程式の根を複素角周波数とする自
励発振を行なうことがわかる。 実際、代替信号yhとして2種類の減衰正弦波
の和 yh=A1・e-1h・sinω1h+A2 ・e-2h・sinω2h (20) を発生させる場合を考えれば、発振角周派数は であり、特性方程式は次のようになる。 (λ+2αλ+α+ω1 2) (λ+2αλ+α +ω2 2)=0 第(19)式と対比すれば回帰係数a1′,a2′,……
として次の値を与えればよいことがわかる。 この係数a′1,a′2,……を与えれば雑音検出ト
リガTNhが“1”になつた時点からそれまでの過
去4項の出力yiを初期値として第(20)式の関数
発生が行なわれる。一般に、P個の係数a′1,a′2
……ap′を与えればp/2個の減衰振動を発生させる ことが可能である。 入力xhに対して短区間において最も良い近似
を与えるには雑音検出のところで用いた予測係数
(原信号である入力xhから自己相関法により算出
される線型予測係数)a1,a2,……,apをその
まま回帰係数a′1,a′2,……ap′として用いるの
が自然であるが、その場合演算誤差により系が不
安定(発振等)になることがあり、長く雑音が続
いた場合、演算値を異常増大させることになる。
すなわち自己相関法により求められる予測係数
は、原理的には回帰演算によつて生成する予測値
を異常増大させることはなく、系は常に安定(ル
ープゲインが常に1以下)である。しかし、現実
に回帰演算を施こすハードウエアの演算精度(デ
イジタル処理における丸め誤差やアナログ処理に
おける誤差等)により、場合によつては本来安定
であるはずのものが、誤差の累積により不安定な
ものとなつて、ループゲインが1を越えるような
予測値生成を行なうことがあり得る。その場合、
雑音が長く続いて回帰演算が30〜50サンプル程度
も繰り返すような場合には演算結果は異常に増大
していつてしまい、雑音通過後に原信号に切換え
たときのつながりが悪く、極めて不自然になつて
しまう。 これを防止するためには、ハードウエアの演算
精度を上げることも考えられるが、元々予測演算
でしかないものに演算精度を上げても、全体のコ
ストが増大するだけである。それよりも、最終的
に得られた予測係数を安全を見込んで幾分その絶
対値を小さくして用いる方が回路設計上得策であ
る。そこで、線型予測係数a1,a2,……,ap
それぞれ1以下の重みb1,b2,……,bpを乗じ
た値: を回帰係数として用いるようにする。これによ
り、雑音が長く続いた場合に、演算精度があまり
高くなくても演算結果の増大が防止され、切換後
縁での原信号とのつながりが良好になる。重み
b1,b2,……,bpの値は入力信号の性質によつ
て選ぶようにする。演算誤差により系の安定性が
なくなるといつても、それはほんのわずか非安定
になつた程度と考えられるので、重みb1,b2,…
…,bpの値としては、例えば0.99〜0.95程度の
値を用いればまず安定領域に戻し得る。実際的に
はb1=0.99,b2=0.98,b3=0.95,……程度に固
定しておいても充分である。 なお、上述と同様に求められた回帰係数a1′,
a2′,……,ap′の組を原信号ソースの種類等に
よつて代表的なものを数種類ROMあるいはCPU
(Central Processing Unit)内に固定の係数とし
て貯えておき、ソース種類等によつて手動選択あ
るいは自動選択して用いるようにすることもでき
る。最も簡単化させた場合、常に固定とし、a′1
=0.99,a′2=a′3=……=a′p=0としておけば雑
音が検知された直前のサンプル値から、指数的に
減衰する波形が得られ、不充分ではあるが、従来
の方法よりは良い結果が得られる。 〔4〕 信号切換回路3 信号切換回路3は、信号切換にいわゆるクロス
フエードを利用して2信号を徐々に切換えていく
ようにすれば、切換時にこれら2信号にレベル差
が生じていてもそれらをなめらかにつなぐことが
でき、切換にともなう二次的ノイズの発生を抑え
ることができる。 クロスフエーダとして構成した信号切換回路3
の一例を第7図に示す。第7図の信号切換回路3
はカウンタ31、アンドゲート32、ROM
(read only memory)33、2個の乗算器3
4,35および1個の加算器36で構成してい
る。雑音検出トリガTNhが入力されるとカウンタ
31はリセツトされ、その後固定のクロツクΦ
(クロスフエード用の比較的おそいクロツク)に
よつてカウントアツプを開始し、その最大値M3
に至るとキヤリー出力が出てゲート32をオフす
ることによりカウントが停止される。ROM33
はカウンタ31のカウント値をアドレスとして書
込まれている係数α,βを順次読出す。各カウン
ト値に対する係数のα,βの値は例えば下記第1
表のように定められている。
【表】 すなわち、α+β=1なる関係を保ちつつ、そ
れぞれ1→0→1、0→1→0へと段階的に変化
する。ここではα,βは開始時の勾配と終了時の
勾配が等しいが、第8図のように異ならせること
もできる。また、変化の勾配は直線のみならず曲
線とすることもできる。カウンタ101の最大値
M3にクロツクΦの周期T〓0を乗じたものが代
替信号を出力に導く期間TxFになる。 第7図においてx1端子入力は乗算器34で上記
読出された係数αがかけられる。またx2端子入力
は乗算器35で係数βがかけられる。加算器36
はこれらを足し合わせてαx1+βx2を出力端yに
導く。これにより出力端yからはx1とx2を徐々に
切換えた信号が得られる。 以上説明したようにこの発明によれば、出力の
複数のサンプル値を初期値とする回帰演算により
求めた原信号に近似した信号を代替信号として利
用するようにしたので、雑音区間が長期間にわた
る場合でも充分な雑音抑圧効果を得ることができ
る。しかも、回帰演算の係数として原信号から自
己相関法により算出される線型予測係数にそれぞ
れ1以下の重み付けを施した係数を用いたので、
演算誤差があつても系が不安定になるのをほぼ確
実に防止することができる。したがつて、雑音が
長く続いた場合の代替信号の異常な増大を未然に
防ぎ、後縁部での原信号とのつながりを良好にす
ることができる。また、高い演算精度が要求され
なくなるので、構成が簡略化される。
【図面の簡単な説明】
第1図は雑音検出に線型予測の手法を用いた雑
音除去装置に適用したこの発明の一実施例を示す
ブロツク図、第2図は自己相関関数の算出を逐次
演算形式により行なう方法を説明するための図、
第3図は第2図の方法を実施する回路の一例を示
すブロツク図、第4図は入力xiと入力の線型予
測値xiとの差△xiから雑音検出を行なう状態を
示す動作波形図、第5図は算出したしきい値をサ
ンプルに適用させるタイミングを説明するための
図、第6図は回帰型関数発生回路の一例を示すブ
ロツク図、第7図はクロスフエーダとして構成し
た信号切換回路の一例を示すブロツク図、第8図
は第7図の回路の動作波形図である。 1……線型予測係数算出回路、2……雑音検出
回路、3……信号切換回路、4……回帰型関数発
生回路、10……自己相関関数算出回路、11…
…線型予測計数演算回路、16……アキユームレ
ータ、30……線型予測値演算回路、40……予
測誤差検出回路、50……しきい値設定回路、6
5……しきい値出力回路、70……比較回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 原信号中の雑音を検出する雑音検出回路と、
    前記原信号の雑音部分に置換わる代替信号を発生
    する代替信号発生回路と、前記雑音が検出されて
    いないとき前記原信号を出力に導き、前記雑音が
    検出されたとき前記代替信号を出力に導く信号切
    換回路とを具えた雑音除去装置において、前記代
    替信号発生回路が、前記信号切換回路の出力から
    過去の複数のサンプルを記憶し、当該サンプル値
    と原信号から自己相関法により算出される線型予
    測係数にそれぞれ1以下の重み付けを施した係数
    との線型結合を代替信号として発生することを特
    徴とする雑音除去装置。
JP56069817A 1981-05-09 1981-05-09 Noise eliminating device Granted JPS57184334A (en)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56069817A JPS57184334A (en) 1981-05-09 1981-05-09 Noise eliminating device
US06/373,437 US4587620A (en) 1981-05-09 1982-04-30 Noise elimination device

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JPS6316721A (ja) * 1986-07-09 1988-01-23 Fujitsu Ltd 雑音除去装置
JP2003295899A (ja) 2002-03-28 2003-10-15 Fujitsu Ltd 音声入力装置

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