JPS6225097Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はおが屑種菌用椎茸植菌機における蓋供
給装置に関するもので、その目的とするところ
は、ホツパー内に収容されたおが屑種菌用蓋を正
しい姿勢に制御して確実に供給することの出来る
蓋供給装置を提供するにある。

以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図において１は本体フレーム、２は電気ド
リルであつて、ドリルケース３にセツトされてい
る。該ドリルケース３は本体フレーム１に一体と
なつた案内棒４に案内され、上下摺動できるよう
になつており、スプリング５により吊設されてい
る。ドリルケース３の手前側には把手３ａが、側
方にはクラツチ挿入ローラ３ｂが各々付設されて
いる。クラツチ挿入ローラ３ｂの上下移動路途中
の軌跡内にはクラツチ挿入クランク６の先端部が
臨設されていて、ドリルケース３の上昇時のみ作
動するように構成されている。

本体フレーム１の後方部にはカム軸７が配設さ
れていて、モータ８により回転駆動されるように
なつている。該カム軸７は上記クラツチ挿入クラ
ンク６が作動した時、一回転クラツチ（図示せ
ず）により１回転するようになつている。カム軸
７にはおが屑種菌移動用カム、蓋移動用カム、ス
ライドカム、打込カム、ハンマー引起カム等（い
ずれも図示せず）が取付けられ、カム軸７の回転
に伴なつて所定のタイミングをもつて、後述する
各従動部材を順次作動させるようになつている。

おが屑種菌移動用カムは菌移動用レバー、菌移
動用棒１０及び第１ベルクランク１１を介して菌
送出板１２を本体フレーム１の中心方向に移動せ
しめ、その前端に穿設された菌送穴１２ａをスラ
イド１３の前端に穿設されている送穴１３ａ上に
位置させる。

一方、上記蓋移動用カムも蓋移動用レバー、蓋
移動用棒１４及び第２ベルクランク１５を介して
蓋送出板１６を本体フレーム１の中心方向に移動
せしめ、その蓋送穴１６ａを上記スライド１３の
送穴１３ａ上に移送された上記菌送穴１２ａ上に
位置せしめるようになつている。該蓋送出板１６
の下面にはプランジヤー１７が配設されていて、
軸杆１８により蓋送出板１６に摺動自在に取付け
られ、通常はスプリング１９により蓋送穴１６ａ
の底部に位置して、蓋送穴１６ａの底板を構成し
ている。

蓋送出板１６の上面には本体フレーム１と一体
になつているガイド板２０が配設されていて、該
蓋送出板１６を摺動自在に案内するようになるつ
ている。該ガイド板２０には蓋収容穴２０ａが穿
設されていて、この中にシユーター２１の下端部
が臨んでいる。該シユーター２１には円板状の蓋
Ｂを縦列状態で落下させるための通路２１ａが形
成されている。該シユーター２１の上端部は蓋ホ
ツパー２２内に入り込んでいて、通路２１ａの途
中には上方及び下方遮断片２１ｂ及び２１ｃが交
互に且つ間欠的に出入自在に配設されていて、蓋
Ｂを一個宛間欠的に落下供給するようになつてい
る。これらの詳細については実公昭53−29649号
公報を参照されたい。

前記スライドカムは上記スライド１３を前方の
原木Ａに穿設された植穴ａまで押し出す。スライ
ド１３上には二又になつたハンマー２３が枢着さ
れ、スプリング２４により下方に付勢されてい
る。スライド１３には更にハンマーストツパー２
５が枢着されていて、上記ハンマー２３の後端部
２３ａをスプリング２４の引張力に抗して係止し
ている。該ハンマーストツパー２５の上端には打
込ロツド２６が、また前記ハンマー２３にはハン
マー引起ロツド２７が、各々枢着されている。打
込ロツド２６及びハンマー引起ロツド２７の他端
部は各々打込レバー及びハンマー引起レバーの上
端に挿通されている。該打込レバーには上記打込
カムが、またハンマー引起レバーには上記ハンマ
ー引起カムが各々当接するようになつている。

２８はプランジヤーであつて、スライド１３の
送穴１３ａまで降下するようになつている。２９
はプツシヤーケースであつて、本体フレーム１に
形成された案内溝１ａに沿つて摺動できるように
なつており、その中にプツシヤーを挿設してい
る。プツシヤーの上端部には腕杆２９ａが取付け
られ、下端部の両側には停止片が突設されてい
る。３０は押杆であつて、スライド１３に固設さ
れ、その前進に伴なつて上記プツシヤーケース２
９を押し、植穴ａ上にプツシヤーを移動させるも
のである。３１はおが屑菌用ホツパーである。

次に、上記植菌機の作用について説明する。先
ず、植菌すべき原木Ａを第１図のように本体フレ
ーム１の前方に横向きに置き、本体フレーム１の
先端部１ｂを上から押し当て固定する。次に把手
３ａを持ち、スプリング５の吊上げ力に抗してド
リルケース３を押し下げ、電気ドリル２のキリ２
ａにより原木Ａに植穴ａを穿ける。続いて該ドリ
ルケース３を引き上げると、その側方に突設され
たクラツチ挿入ローラ３ｂがクラツチ挿入クラン
ク６に当接し、連動機構（図示せず）を介して一
回転クラツチを作動せしめる。一回転クラツチが
作動し始めると、モータ８によりカム軸７が１回
転だけ回転し、以下に述べる一連の動作をさせ
る。即ち、カム軸７が回転し始めると、先ずおが
屑種菌移動用カムが菌移動用レバーを押圧し、菌
移動用棒１０及び第１ベルクランク１１を介して
菌送出板１２を矢印方向に移動させ、その菌炭穴
１２ａを停止中のスライド１３の送穴１３ａ上へ
位置させる。上記作動と同時に蓋移動用カムも蓋
移動用レバーを押圧し、蓋移動用棒１４及び第２
ベルクランク１５を介して蓋送出板１６を矢印方
向に移動させる。

蓋送出板１６の蓋送穴１６ａは待機時において
は第２図に示すように、ガイド板２０の蓋収容穴
２０ａ位置にあり、シユーター２１を通じて定期
的に一個宛落下して来た蓋Ｂが既に横向きに収容
されている。この状態で蓋送出板１６がプランジ
ヤー１７と共に第２図矢印方向に移動すると、蓋
Ｂがスライド１３の送穴１３ａ方向に送られる。
第３図に示すように蓋送出板１６が移動し、その
蓋送穴１６ａがガイド板２０の蓋収容穴２０ａの
位置から離れると、該蓋収容穴２０ａの底部には
蓋送出板１６の上面が現われて来る。この時、下
方遮断片２１ｃが通路２１ａから後退し蓋Ｂが蓋
収容穴２０ａ内に落下する。前述のように該通路
２１ａの下端部がカーブしているので、落下に伴
なつて蓋Ｂは強制的に横向きにされるが、蓋Ｂが
第３図に示すように傾斜状態となつても、蓋送出
板１６が矢印方向に移動しているので、強制的に
引倒されて水平状態にされる。

蓋送出板１６が第３図の状態から更に前進する
と、前述のように菌送出板１２も前進して来て、
蓋送出板１６と共に前進して来たプランジヤー１
７の先端面が菌送出板１２の前端面と当接する。
更に前進すると、プランジヤー１７はスプリング
１９に抗して蓋送出板１６に対して引込んだ状態
となり、第４図に示すように菌送出板１２はスラ
イド１３の送穴１３ａ上に位置し、更にその上に
蓋送出板１６の蓋送穴１６ａが位置する。この状
態（第４図）で菌送穴１２ａ内のおが屑菌上に蓋
Ｂが被せられ、続いてプランジヤー２８が下降し
て、おが屑菌及び蓋Ｂをいつしよに突き出し、ス
ライド１３の送穴１３ａ内に送る。

その後、プランジヤー２８が上昇し、菌送出板
１２及び蓋送出板１６は各々原位置に後退させら
れ、蓋送穴１６ａが蓋収容穴２０ａの下方に戻つ
た時（第２図の状態）、その中に水平状態で供給
されていた蓋Ｂが蓋送穴１６ａ内に落込み、次の
動作に備える。

次にスライドカムによりスライド１３が前進さ
せられる。スライド１３の前進に伴なつて、スラ
イド１３に取付けられている押杆３０の先端がプ
ツシヤーケース２９を押して、原木Ａの植穴ａ上
にプツシヤーが位置するまで移動させる。

続いて、打込カムが打込レバーに作用し、打込
ロツド２６を引張つてハンマーストツパー２５を
回動させ、ハンマー２３の後端部２３ａとの係止
を外し、その瞬間スプリング２４によりハンマー
２３が回動し、その先端部がプツシヤーの腕杆２
９ａを槌打し、送穴１３ａ内のおが屑菌及び蓋Ｂ
を植穴ａ内に打設する。

次に、ハンマー引起カムがハンマー引起レバー
を押してハンマー引起ロツド２７を引き、ハンマ
ー２３を引起し、ハンマーストツパー２５が復帰
して、再びハンマー２３の後端部２３ａを係止す
る。その後スライド１３が後退し、総ての作動を
終了しカム軸７が停止する。

本考案は以上のように、蓋送出板の蓋送り運動
を利用してシユーターより落下供給されて来る次
の蓋をあらかじめ確実に水平状態にセツトするこ
とが出来るので、構造が簡単で蓋を常に安定した
状態で供給し得る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の蓋供給装置の一実施例を有す
る植菌機の斜視図、第２〜４図は蓋供給装置の各
作動断面図である。 １６……蓋送出板、１６ａ……蓋送穴、１７…
…プランジヤー、２０……ガイド板、２０ａ……
蓋収容穴、２１……シユーター、Ｂ……蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蓋収容穴２０ａを有するガイド板２０と、該蓋
   収容穴２０ａ内に下端部を臨ませると共に、縦列
   状態で送り落されて来る蓋を蓋送出し方向に強制
   的に横向きにさせるカーブを上記下端部に有する
   シユーター２１と、上記ガイド板２０の下面に沿
   つて摺動自在に案内される蓋送出板１６と、該蓋
   送出板１６に形成されていて上記蓋収容穴２０ａ
   と蓋供給位置との間で往復移動する蓋送穴１６ａ
   と、該蓋送穴１６ａの底を構成し、該蓋送穴１６
   ａが蓋供給位置に来た時この蓋送穴１６ａから後
   退するプランジヤー１７とから構成されているこ
   とを特徴とするおが屑種菌用椎茸植菌機における
   蓋供給装置。