JPS6225069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はいわゆる平板状に育苗せる平板状苗床
を使用する自動田植機において苗が崩れることを
防止し、確実に苗の移送ができる苗載せ台を得る
ことを目的とするものである。

従来苗送り装置を装設した苗載せ台においては
苗送り装置の近傍において苗が崩れ或は前端部に
おける苗が苗載せ台底面より浮き上がつて、最適
間隔、深さ、株数で苗を植付けることができなか
つた。

また、実開昭52−27823号公開公報に見られる
ように苗床部上面を下方に押圧する押圧体を設け
たものにおいては、同押圧体の基端支持部を中心
に回動させて、押圧するものであり、押圧体の上
下調整ができにくく、かつ苗送り装置により苗床
部が浮き上がつた場合の押えが、回動支持した押
圧体では、充分に行えず浮き上がりの押上力によ
つて、押圧体が上方へ回動してしまうおそれがあ
り、また苗床の厚さによつて押圧体による押圧力
が変化するという欠点があつた。

本考案は苗床押圧体を略Ｌ字状に形成して上端
を片持ちにて支持し、苗送り装置の駆動機構の上
方で苗載せ台の底板と平行に形成し、上下調整及
び位置固定が可能なように構成し、Ｌ字の下辺部
の自由端先端を上方に折曲することにより、上記
の欠点を解消したものである。

以下本考案の苗載せ台について添付の図面によ
つて説明する。

本考案の苗載せ台は底板４と側壁５とから成る
苗支持部１、該底板４下面に設けた苗送り装置２
及び前記苗支持部１に上下位置調節自在に設けた
本考案の最も要旨とする苗床押え部３によつて構
成されている。

前記苗支持部１は、複数枚の底板４と側板５と
を交互に連結し、該底板４の側壁５を連結しない
一側辺寄り所定位置に側壁５と平行な長溝６，６
…を穿設している。

前記苗送り装置２はローラーベルト等の駆動機
構７，７…を前記長溝６，６…に嵌合されるよう
底板４下面に設け、原動機（図示せず）と連結さ
れている。

本考案の最も要旨とする苗床押え部３は、前記
苗支持部１の両端部側壁５，５外面に定設した保
持部８，８、両側縦杆９，９を該保持部８，８に
貫通支持させた形の苗床押圧体支持杆１０、該
苗床押圧体支持杆１０に上端部を固着された略Ｌ
字状の複数個の苗床押圧体１１，１１…より成
り、該各苗床押圧体１１は前記長溝６の真上位置
になるように、Ｌ字の上端自由端で片持ちして支
持杆１０に固着され、更に前記保持部８は弾圧ば
ね１２及び縦杆押圧体１３を内蔵した筐体１４の
上下対向面に縦杆９が貫通可能な通孔１５，１５
を穿孔すると共に縦杆押圧体１３の弾圧ばね１２
によつて縦杆９に押圧される面に縦杆９と嵌合さ
れる凹溝１６を凹設して縦杆９を上下摺動可能に
支持することにより苗床押圧体１１を上下位置調
整及び調整後の位置固定可能に構成している。

また、略Ｌ字状の苗床押圧体１１のＬ字の下辺
部は、苗載せ台の底板４に平行に構成しており、
従つて、同押圧体１１は底板４に平行状態のまゝ
上下調整及び位置固定可能に構成されていること
になる。

また、苗床押圧体１１のＬ字の下辺部の自由端
先端部は、上方に折曲して、下辺部は、前後端部
分とも折曲状態となつて、苗床１７の浮き上がり
時に、下辺部の前後端部分が苗床１７へ、のめり
込むのを防止している。

以上の構成になる本考案の苗載せ台の作用は次
の通りである。

平板状に育苗された苗床１７を苗身部１８が上
方に向くように苗支持部１に載せる。

苗床１７の前端面を底板４の前側辺に接近させ
苗床押え部３の下端部を苗床１７上面に圧接させ
て苗植付けを行なう。

苗支持部１が横方向Ａに移動している間は苗送
り装置２は停止し、苗植付爪（図示せず）が作動
する度に所定本数の苗を植付ける。

横方向一列の苗植付けが完了すると苗送り装置
２によつて所定距離苗床１７が前方に移送され、
前記と逆の横方向A′に苗支持部１が移動しなが
ら苗植付が行なわれる。

苗床１７が前方に移送される間、及び苗植付け
を行なつている間苗床１７は苗床押圧体１１によ
つて底板４上面、特に駆動機構７の上面に圧接さ
れるので該駆動機構７が作動している間において
も苗床１７の崩れ及び底板４からの浮き上がりを
防止して規則正しい苗の移送、苗の植付けを行な
うことができる。

本考案の苗載せ台は上記したように苗床押圧体
１１によつて苗床１７を駆動機構７の上面に圧接
しているので駆動機構７の作動による苗床１７の
崩れを完全に防止でき、苗床１７の浮き上がりも
完全に防止でき規則正しい苗の移送及び植付けを
行なうことができると共に、苗床押圧体のＬ字の
上端自由端で片持ちして支持して、かつＬ字の下
辺部は底板に平行に形成されているので、苗床の
浮き上がりによる下方からの押上げ力を、Ｌ字の
下辺部全体で受けることができ、Ｌ字の上端自由
端部の片持ち状態において、浮き上がりによる押
上げ力を確実に受止め押圧し、また苗床の厚みの
変化や、浮き上がりや上面の凹凸の状況等に応じ
て平行状態で苗床押圧体の上下調整及び固定を行
うことができ、また、苗床押圧体の前後端部分は
折曲しており、苗床の浮き上がり防止作用時に、
苗床にめり込むのを防止しうる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の苗載せ台の斜視図。第２図は
第１図の−線断面図。第３図は保持部８の横
断平面図。 １：苗支持部、２：苗送り装置、３：苗床押え
部、４：底板、５：側壁、６：長溝、７：駆動機
構、８：保持部、１０：苗床押圧体支持杆、１
１：苗床押圧体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 苗載せ台の上方に、略Ｌ字状に形成した複数個
   の苗床押圧体を、Ｌ字の上端自由端で片持ちして
   配設し、Ｌ字の下辺部は、苗縦送りのために苗載
   せ台の底板下面に設けた駆動機構の上方において
   苗載せ台の底板に平行に形成し、かつＬ字の下辺
   部を底板に平行状態のまゝ苗床押圧体の上下調整
   及び調整後の位置固定が可能に構成すると共に、
   Ｌ字の下辺部の自由端先端部を上方に折曲形成し
   てなる自動田植機における苗載せ台。