JPS62246000A - 放射性イオン交換樹脂の処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は放射性核種を含む使用済のイオン交換樹脂の処
理方法に関する。

〔従来の技術〕

放射性核種を含む使用済のイオン交換樹脂を処理する方
法としてはつぎのような方法があるが、それぞれ問題点
を有している。

（１）焼却法：樹脂をそのまま焼却する方法である。樹
脂の含有放射能レベルが高い場合は、燃焼排ガス中の放
射能量も増大し排ガス処理装置には、放射能除去性能が
必要となり、装置が複雑　大規模化する。また焼却灰の
放射能濃度も高くなり、取扱いが容易でない。

（２）熱分解：不活性雰囲気中で高温で加熱分解させ、
分解ガスを燃焼させる方法。焼却法に比べ煤塵が少ない
が、熱分解工程が余分に必要である。また生成物の放射
能濃度が高い。

（３）化学分解法；化学薬品との化学反応により樹脂を
酸化分解する方法。強力な酸または酸化剤を高温で取扱
うので装置の構成材料の腐食が問題となる。

（４）直療固化法；セメント、アスファルトで樹脂を直
接固化する方法。樹脂が有機物質であるため、固化体が
長期間安定性に欠ける。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記の比較的高レベルの放射能を含有するイオン交換樹
脂を焼却法で処理する場合には、（１）焼却灰の放射性
物質濃度を低減させる（２）焼却炉の排ガス中に含まれ
る放射能を減少させる （３）排ガス処理装置の負荷を軽減させる（４）高レベ
ル放射性物質を信頼性の高い無機固化体内に封じこめる
。

ことが盛装となってくる。

本発明は放射性核種を含む使用済のイオン交換樹脂を最
終的に焼却処理する際に、上記のような欠点のない処理
法を提供しようとするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、放射性核種を含む放射性イオン交換樹脂の処
理方法において、放射性イオン交換樹脂を純水にて洗浄
し、陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂に分離した後
、陰イオン交換樹脂は焼却し、一方陽イオン交換樹脂に
は酸性溶液を通水し、放射性核種を溶離した後、該陽イ
オン交換樹脂を焼却し、溶離した放射性核種を含む酸性
溶液は拡散透析膜によシ、核種を含む廃液と酸性溶液に
分離し、該廃液は中和後置体化、酸性溶液は溶離液とし
て再使用することを特徴とする放射性イオン交換樹脂の
処理方法である。

本発明の詳細な説明をするに、まず放射性イオン交換樹
脂を純水を用いて陰イオンと陽イオン交換樹脂に分離す
る。この操作を行なう理由は、陰イオン交換樹脂は、中
長半減期の放射性物質を含まず、放射能レベルも低いこ
とにより放射性物質分離のための操作を必要としないた
めと、また陽イオン交換樹脂は陰イオン（たとえば加圧
水型原子炉プラントでは、陰イオン交換樹脂に多量のホ
ウ素を含む）を吸着しておらず、陰イオン交換樹脂と同
時に酸性＃液にて溶離処理する場合と比較し、酸性溶液
の消＊２を少なくするためである。即ち溶離操作におい
て少ない酸性溶液でイオン交換樹脂よシ放射性物質を溶
離するための前処理である。

つぎに陽イオン交換樹脂が吸着している中長半減期９核
種（コバルト６０、セシウム１３４゜１３７等）を酸性
溶液（硫酸、塩酸、硝酸等）で溶離させる。

また、この酸性溶液は拡散透析Ｍ！Ａ！（陽イオンまた
は陰イオン交換膜による）を用いて酸成分を回収し、核
種その他を分離する。

分離した核種を含む液は、中和濃縮後固化体とし、一方
分離した酸性溶液は前記の陽イオン交換樹脂よ多核種の
溶離に再利用する。

本発明方法を用いることで樹脂は低レベル放射性物質と
なり既存の焼却炉で焼却可能となシ、また核種は固化体
として安定化することができる。

固化体とする方法として、核種を含む溶液を中和濃縮後
、無機イオン交換体に吸着させ安定固化することが好ま
しいが、その池の処理方法すなわちセメント固化法、ア
スファルト固化法、ポリマー固化法等を適宜採用しても
本発明の目的は十分達せられる。

〔実施例〕

固体化の手段として無機イオン体を使用する実施態様を
第１図に基づき説明する。

放射性イオン交換樹脂は、貯蔵タンク（図示していない
）から、樹脂入口ライン１を経て樹脂分離槽２に充填さ
れる。そして下部に示す純水タンク６から逆洗水入口ラ
イン５によシ純水を流し、逆洗を行い樹脂を陰イオン交
換樹脂（上部層）及び陽イオン交換樹脂（下部層）に分
離させる。

分離された各々の樹脂は、陽イオン交換樹脂入口ライン
４または、陰イオン交換樹脂入口ライン３により各イオ
ン交換樹脂処理槽７及び２５に充填され、それぞれ処理
される。

陽イオン交換樹脂に対しては酸溶液入口ライン２０．２
１により酸溶液を通水する。すると樹脂からＣｓ、Ｃｏ
が溶離してくる。この溶離した核種Ｃｓ、Ｃｏ　　を含
む酸溶液８は、拡散透析槽１ｏで酸と核種に分離される
。

分離は陰イオン交換膜を介して純水を純水人口゛ライン
１１からカウンターフローで流すことにより行い、酸成
分（ＳＯａ　ｔ　ＣＩ！＊　Ｎ０ｓ−）は純水側へ移行
し、核種（Ｃｓ、Ｃｏ）は移行せず、結局拡散透析槽１
０により各々回収酸出口ライン１３と廃酸出口ライン１
２に別れて流出する。

したがって酸溶液はライン１３を経て陽イオン交換樹脂
から核種の溶離用として循環使用できることになる。

核種を含んだ廃酸は中和液注入ライン１４により注入さ
れた塩基により中和された後に無機イオン交換体槽１５
に送られ、ここで核種Ｃｓ。

Ｃｏ　　は無機イ・オン交換体に吸着される。その後残
液は残液出口ライン１８によシ排出され処理される。

一定量の核種Ｃｓ　、　Ｃｏ　を吸着した無機イオン交
換体は無機イオン交換体出口ライン１７により排出され
、容器１９に充填される。これは本来無機質であるため
安定な形態をとる。

回収酸はどｄ１液酸濃度を一定に保つため必要な酸が添
加酸入口ライン２０から添加され、酸溶液入口ライン２
１より再び溶離液として使用される。

陰イオン交換樹脂に対してはアルカリ溶液入口ライン２
５からアルカリ溶液（ＮａＯＨ等）を通水する。すると
樹脂からホウ素が溶離してくる。、溶離したホウ素を含
むアルカリ溶液はアルカリ溶液出口ライン２４によりエ
バポレーター２６に送られ蒸発濃縮後濃縮液出口ライン
２７よす固化装置に送られ、従来同様固化処理される。

溶離後の双方の樹脂は各々の出口ライン９及び２２によ
り排出され焼却処理される。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、焼却炉へ供給され
る樹脂は放射性物質が溶離されているため、焼却時廃ガ
ス中に含まれる放射性物質が少ないので、排ガス処理装
置は性能が小さくて済み、また焼却灰中の放射能濃度が
低いため取扱いが容易となると共に、樹脂から溶離させ
た放射性物質は、固化体に転換され長期的貯蔵にも十分
耐え得る安定な形態とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の実施態様の例示図である。 復代理人　　内　１）　　明 復代理人　　萩　原　亮　− 復代理人　　安　西　篤　夫

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 放射性核種を含む放射性イオン交換樹脂の処理方法にお
   いて、放射性イオン交換樹脂を純水にて洗浄し、陽イオ
   ン交換樹脂と陰イオン交換樹脂に分離した後、陰イオン
   交換樹脂は焼却し、一方陽イオン交換樹脂には酸性溶液
   を通水し、放射性核種を溶離した後、該陽イオン交換樹
   脂を焼却し、溶離した放射性核種を含む酸性溶液は拡散
   透析膜により核種を含む廃液と酸性溶液に分離し、該廃
   液は固体化し、酸性溶液は溶離液として再使用すること
   を特徴とする放射性イオン交換樹脂の処理方法。