JPS6224382Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ターンテーブルをプレーヤキヤビ
ネツトに対して前後方向に移動可能に支持したレ
コードプレーヤの前扉開閉装置に関するものであ
り、その特徴とするところは、前扉開閉装置を前
扉の左右方向のほぼ中央部分に連結し、スライド
ベースの移動に連動して、前扉をプレーヤキヤビ
ネツトの前面の開口を覆う垂直位置とプレーヤキ
ヤビネツト内の水平位置との間で移動させるよう
にしたことにより、ターンテーブルを手前に移動
させたとき前扉がじやまにならない位置に移動す
るためプレーヤ操作がやり易く、しかも、開閉
時、前扉に無理な力が加わることなくスムーズに
動作する点である。

従来、レコードプレーヤの必要とするスペース
（特に上方の空間）を小さくするために、ターン
テーブルをプレーヤキヤビネツトに対して前後方
向に移動可能に支持し、使用時、前扉を上方に回
動させてターンテーブルを前方に引き出すように
したものが知られている。

ところが、そのようなものに於ては、使用時、
前扉がターンテーブルの上方前方に突出している
ため、レコード盤の交換やトーンアームの操作な
どのじやまになりプレーヤ操作がやりにくかつ
た。

そこで、上記従来装置の欠点を改良するため
に、この考案に於ては、ターンテーブルを前方に
移動させたとき、前扉がプレーヤキヤビネツト内
に引込むようにしているが、前扉が横長であるた
め、開閉時その片側だけを駆動すると前扉にねじ
れ力が加わりスムーズに動作しない。

前扉の左右両側を同時に駆動すればこのような
問題はなくなるが、駆動機構が複雑となり、しか
も、両側の駆動機構のタイミングをとるために新
たな調整が必要となる。

この考案の目的は、そのようなレコードプレー
ヤに於て、簡単な機構でスムーズに動作する前扉
開閉装置を得ることである。

この考案の実施例について図面を参照しながら
説明する。

ターンテーブル１を載置したスライドベース２
がプレーヤキヤビネツト３に対して前後方向（図
に於て左右方向）に移動可能に支持されている。

スライドベース２の上方の開口を覆う位置に横
長の前扉４が設けられ、その左右両側に突設した
支持軸５により、プレーヤキヤビネツトの両側壁
にそれぞれ枢支された回動腕６の先端に枢支され
ている。

２本の回動腕６は、それぞれ、スプリング７に
より常に前扉４を閉じる方向に付勢されている。

支軸５より上方に設けられたガイドピン８が、
プレーヤキヤビネツトの両側壁にほぼ水平に設け
られたガイド溝９に係合し、回動および摺動可能
に支持されている。

ガイド溝９は、長い水平部分と、その前方端よ
り少し後方で下側に突出した屈曲部とを有してい
る。

前扉４の左右方向のほぼ中央部分の上端にワイ
ヤー１０の一端が結合され（第３図の平面図参
照）、その他端が天板に沿つて後方に延び２つの
滑車により向きを変えられた後（スプリング７よ
り大きいばね定数を有する）スプリング１１を介
してスライドベース２に結合されている。

次に、その動作について説明する。

第１図に示された収納状態に於て、手動でまた
はスライドベース駆動機構（図示されていない）
によりスライドベース２を前方（図に於て左方）
へ少し移動させると、まず、前扉４がワイヤー１
０により引張られて後方に傾斜し、前扉４の上端
がプレーヤキヤビネツトの天板から離れる。

次いで、スプリング７が伸びて回動腕６が図に
於て時計方向に回動し、前扉４は後方に回動しな
がら上昇して第２図に示された水平位置まで移動
する。

さらにスライドベース２が前方に移動すると、
今度はスプリング１１が伸びてスライドベースは
使用位置まで移動する。

使用位置に於ては、ターンテーブルはプレーヤ
キヤビネツトから前方に突出し、前扉がプレーヤ
キヤビネツト内に引込んでじやまにならないか
ら、レコード盤の交換やトーンアームの操作など
がやり易い。

演奏が終了し、スライドベース２を後方に移動
させると、上述と全く逆の経過をたどり、前扉４
は第１図に示された垂直位置に移動する。

ワイヤー１０が前扉４の左右方向の中央部分に
連結されているため、開閉時前扉に無理な力が加
わらず動作は極めてスムーズに行なわれる。

以上説明したように、この考案のレコードプレ
ーヤの前扉開閉装置は、前扉の左右方向のほぼ中
央部分に連結し、スライドベースの移動に連動し
て、前扉をプレーヤキヤビネツトの前面の開口を
覆う垂直位置とプレーヤキヤビネツト内の水平位
置との間で移動させるようにしたことにより、タ
ーンテーブルを使用位置に移動させたとき前扉が
プレーヤキヤビネツト内に引込んでじやまになら
ず、しかも、簡単な機構で、開閉動作を極めてス
ムーズに行なうことができるという独特の効果を
奏するものである。

なお、上記実施例に於ては、前扉を回動腕とガ
イド溝とにより支持しているが、支持手段はこの
ようなものに限らず、例えば、上下共回動腕によ
り支持したり、あるいは、上下２本のガイド溝や
前方端が２股に分岐したガイド溝を用いる等種々
の手段が考えられる。

駆動力伝達手段もワイヤーに限らず、例えば、
前後方向に摺動するレバーを用い、回動するレバ
ーによりスライドベースと連動させるようにして
もよく、また、スライドベースとの連動を電子回
路により行なえば、機構をさらに簡潔なものとす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、この考案の実施例の内
部機構を示す側面図であり、それぞれ、前扉が垂
直位置および水平位置にある状態を示したもの、
また、第３図は、その平面図であり、前扉が垂直
位置にある状態を示したものである。 １……ターンテーブル、２……スライドベー
ス、４……前扉、５……支軸、６……回動腕、７
および１１……スプリング、８……ガイドピン、
９……ガイド溝、１０……ワイヤー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレーヤキヤビネツトの前面の開口を覆う垂直
   位置とプレーヤキヤビネツトの内部の水平位置と
   の間で移動可能に支持された前扉と、ターンテー
   ブルを載置しプレーヤキヤビネツトに対して前後
   方向に移動するスライドベースとを有するレコー
   ドプレーヤに於て、前扉の左右方向のほぼ中央部
   分に連結され、スライドベースの移動に連動して
   前扉を前記２位置の間で移動させることを特徴と
   する前扉開閉装置。