JPS62242586A - 熱転写記録用受像体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカラー印刷に近いフルカラーノ・−トコビーを
提供するための転写型感熱記録に用いる熱転写記録用受
像体に関する。

従来の技術 熱溶融インクを用いた溶融転写型感熱記録法は専ら疑似
的に階調を表現していたが、最近は濃度階調が得られる
記録体の改良方式が提案されている。その主なものは次
の通りである。（１）インク層を石垣構造にし、熱浸透
現象でインクを転写する方法。（２）インク層にインク
面から突出するインクキャリアを用い、インクをキャリ
ア表面に沿って熱浸透現象で転写する方法、（３）受像
体表面に微少な凹凸を設け、凸部における熱スポツト作
用でインクを転写する方法０ 発明が解決しようとする問題点 以上のような構成は次のような問題点を有している。

（１）　　インク層及び受像体表面塗工層に樹脂以外の
無機材料を用いているため記録感度が悪い（記録エネル
ギＥＴｈ２〜６１　／　ｃｄｌ　）。（２）熱浸透現象
でインクを移行しやすくしているので、インクの有する
凝集力が弱く記録画像の定着力も弱い。（３）従って、
異る色の重ね記録のトラッピングが不良である。

本発明はこのような問題点を解決するために提案された
もので、良好なトラッピング特性及び階調記録特性と定
着性のよい記録画像を提供することを目的とする。

問題点を解決するだめの手段 本発明の熱転写記録用受像体は、インクシートの主たる
インク結着樹脂Ａ１と相容性のよい樹脂Ａ２を含み、か
つ、昇温時に樹脂Ａ１との粘着性が樹脂Ａ２と異る樹脂
Ｂを複合させた組成物塗工層を有する。

作　　用 インクシート裏面からの熱による記録エネルギＥ１　に
より、インクシート上のインク即ち染着された樹脂Ａ１
が溶融すると共に、Ａ１と粘着性または相容性のよい受
像体上の樹脂Ａ２との間で粘着力が作用し、Ａ２を中心
とする部分のみＡ１で着色される。この時Ａ１とＡ２間
の粘着力Ｆ１はＡ１とインクペースシート間接着力Ｆ２
、及びＡ１の有する凝集力Ｆ２より大きく設計される。

また組成物塗工層においてＡ２がＢと非相容であったり
、Ａ２の近傍に多孔部があるとインクシートから転移し
たインクＡ１はＡ２上だけでなくＡ２の周囲の深部にも
浸透する。更に大きな記録エネルギＥ２によって、イン
クＡ１はＡ２のより多くの部分に転移するだけでなく、
よシ高温で粘着性または相容性の発生するＢ部にも転移
する。従って、記録エネルギの大きさでインク転移量を
制御することが出き、階調記録特性が得られる。

また、異色重ね記録のトラッピングも、Ａ１とＡ２を同
一系列の樹脂に選定することにより良好な特性が得られ
る。

実施例 本発明の基本構成を用いた第１の実施例の断面図を第１
図に示す。１は本発明の受像体、２はインクシート、３
はサーマルヘッド、４はプラテンである。受像体１は紙
１合成紙、フィルム等の基体１２とその上に形成される
組成物塗工層１１からなる。インクシート２は２〜１０
μｍ厚の薄手のフィルム等の基体２２上にインク層２１
が設けられている。インク層２１は顔料、染料等の色素
と熱溶融又は熱可塑性樹脂Ａ１を含むものである。

樹脂Ａ１はインクの凝集力Ｆ３、インクと基体２２との
接着力Ｆ２を最適化するものが選択される。

さて、塗工層１１は１３で示す樹脂Ａ２と１４で示す樹
脂Ｂを含む複合組成物である。樹脂Ａ２は樹脂Ａ１と粘
着性または相容性がよく、一般的には同系列の樹脂であ
ることが好ましい。また樹脂Ｂは昇温時において樹脂Ａ
１との粘着性、または相容性が樹脂Ａ２と異るものであ
る。樹脂Ｂの粘着性は耐熱性をかえることによっても実
現できる。

サーマルヘッド３０発熱素子３１からの発熱により第２
図ａ、ｂに示すモデルに従って濃度階調記録が可能とな
る。即ち、発熱温度の低い記録エネルギＥ、の状態とで
は、溶融したインク２１′の樹脂Ａ１が受像体１の塗工
層１１の樹脂Ａ２との間で粘着力Ｆ、が作用し、Ａ２を
中心とする部分のみＡ１で着色される。この時、Ａ２と
Ｂとの界１１ｉｉ１６にもＡ１は拡散して浸入する。発
熱温度の高い記録エネルギＥ２（＞Ｅ、）の状態すでは
、樹脂Ａ１はＡ２のより多くの部分に転移するだけでな
く、より高温で粘着性または相容性の発生するＢ部にも
転移した状態を示している。なお、Ａ１゜Ａ２として６
０℃以下で粘着性が生じない程度に耐熱性の小さな樹脂
を選択することにより、２Ｉ２にミリ下の低い記録エネ
ルギで飽和記録濃度が得られる。

第３図は本発明の第２の実施例の断面図を示したもので
ある。第１図の実施例と同様の部分には同一番号を付し
て説明を省略する。受像体１の塗工層１１には、１６で
示す多孔部が存在する。従って溶融したインク２１′は
、第４図ａ、ｂに示すように、第２図に示す第１の実施
例より深く塗工層１１の内部にまで浸透する。従って異
る色のインクを重ね記録する時には、先に転写したイン
クによる表面状態の凹凸が少く再現性のよい記録が可能
となる。

さてインク２１に用いられる樹脂Ａ１は主に２つの形態
のものが適用可能である。■　天然及び合成ワックスを
Ａ１としたもので、融点が６０℃ない１，９０℃のカル
ナバ、エステル、パラフィンおよびそれらの塩素化、水
添化物等のワックス。

■　熱可塑性または熱溶融性樹脂をＡ１としたもの。融
点が６０℃ないし２００’Ｃのもので次に列挙するもの
の中から選ばれる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、低分子量ポリスチレン、低分子量フェノ
ール、キシレン、ロジン。

テルペン、ポリプデン、アルキッド、塩化ビニル。

酢酸ビニル、およびそれらの共重合体、ブチラール、ポ
リビニルアルコール、アクリル、アクリル酸エステル、
エチレン拳アクリル酸エステル共重合体（ＥＥＡ）スチ
レン・アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン、
硝酸セルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース、
エチレン・酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、アイオノマ
ー、スルフオン酸アミド、ポリアミド、ポリウレタン、
ポリエステル、ポリオール、Ａｓ　、ＡＢＳ　、シリ：
ｔ−ン、エポキシ、等の樹脂および変成体の単体。

複合体または共重合体。

従って、塗工層１１の組成物中、１３で示される樹脂Ａ
２は、インク２１の樹脂Ａ１に対応して同一樹脂か、同
系列か、または粘着性、相容性のよいものの中から選ば
れる。１４で示される樹脂Ｂも上に列記したものの中か
ら、Ａ２と粘着性。

耐熱性、相容性の異るものが選択される。

また樹脂ＢとしてＡ１と相容性のよくないワックス類等
の低粘度剤、滑剤、離型剤、可塑剤等を単独または、上
記した樹脂Ｂと併用して用いてもよい。具体的には、パ
ラフィン等の天然ワックスおよびこれらを変成した酸化
ワックス、脂肪酸アマイド、フタル酸エステル系可塑剤
、リン酸エステル系可塑剤等が用いられる。

塗工層１１に１６で示す多孔質部を形成するためには、
塗料中の溶剤の急激な揮発、または水等による凝固過程
を経て溶剤を揮発させることにより物理的に多孔質部が
形成される。

更に詳細な実施例を次に示す。

（実施例１） インクの樹脂Ａ１として低分子量ポリスチレン樹脂（融
点７６℃１分子量約６ｏＯ）を４重量部、顔料としてフ
タロシアニンブルー２　重量部ｋ　トルエン溶液２０量
部に溶解させ、ボールミルで６時間分散させたものをイ
ンクとし、６μｍ厚のＰＥＴフィルムにグラビアコータ
ーで塗工し、２μｍの印刷厚としたものｒインクシート
とした。

受像体は樹脂Ａ２として、Ａ１と同一の樹脂を３重量部
、樹脂Ｂとしてポリビニルブチラール樹脂（ガラス転移
点５６℃２分子量約２００００　）を１重量部をトルエ
ン溶液２０重量部に溶解させ、ボールミルで１時間分散
させたものｔ塗料とし、１ｏｏｌ１ｍ厚の合成紙上にグ
ラビアコーターで冷工し、５μｍの塗工層として形成し
た。

以上のインクシートと受像体を以下のような記録条件で
画像を形成した。

この記録特性を第６図に示す。図中ニー１がシアン色の
特性であり２１／ｃｔＡの記録エネルギで記録温度りは
１．７が得られた。Ｉ　−２は記録濃度りが１．０　　
のマゼンタ色上に重ね記録したシアン色の特性で殆ど同
一の曲線を描き、トラッピング特性も良好であることを
示している。

（実施例２） インクの樹脂Ａとして低分子量ポリスチレン樹脂（融点
９６℃２分子量約５ｏｏｏ）を３重量部。

酸化パラフィンワックス（軟化点７６℃９分子量約４０
０）’ｉ１重量部用いたものｔ用い、他は実施例１と同
じ処決でインクシートを作成した。

受像体は樹脂Ａ２として、上記Ａ１の低分子ｉポリスチ
レン樹脂２重量部、実施例１のポリビニルブチラール樹
脂１重量部、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂１重
量部會ジメチルホルムアミド（ＤＭＦ）溶液１０重量部
に溶解させ、ボールミルで１時間分散させたものを塗料
とし、１００μｍ厚の合成紙上に三本ロールコータ−で
約４０μｍのウェット厚で形成した後、水中で凝固させ
乾燥炉を通すことにより第３図に示す約２０μｍ厚の多
孔質を有する塗工層ｒ形成した。

以上のインクシートと受像体を実施例１と同じ記録条件
で画像を形成し、第６図のｌ−１，ｌ−２の特性を得た
。

１１−１はシアン色単独でありＩＩ　−２はＤ　＝　１
．ｏのマゼンタ色上に重ね記録したシアン色の特性を示
す。このような塗工層は多孔質であると共に柔軟性に富
むので実施例１より優れた特性となる。

発明の効果 以上述べたように本構成の受像体を用いると、良好な濃
度階調記録特性、トラッピング特性と定着性のよい記録
画像ケ提供することが出きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における熱転写記録用受像体
を用いた転写型感熱記録を示す断面図、第３図は他の実
施例の断面図、第２図、第４図はそれぞれ第１図、第３
図のインク転写モデル図、第６図は第１図、第３図の実
施例の濃度記録特性図である。 １・・・・・・受像体、１１・・・・・・塗工層、１３
・・・・・・樹脂Ａ２．１４・・・・・・樹脂Ｂ、２・
・・・・・インクシート。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図 第２図 第　３　図 第　４　図 ２／’

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）インクシートの主たるインク結着樹脂Ａ１に対す
   る粘着性または相溶性のよい樹脂Ａ２を含み、かつ、昇
   温時に樹脂Ａ１との粘着性が樹脂Ａ２と異なる樹脂Ｂを
   複合させた組成物の塗工層を有する熱転写記録用受像体
   。
2. （２）塗工層が柔軟な多孔性を有することを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の熱転写記録用受像体。
3. （３）樹脂Ａ２が樹脂Ａ１と同一系列であることを特徴
   とした特許請求の範囲第１項又は第２項記載の熱転写記
   録用受像体。
4. （４）樹脂Ａ２と樹脂Ｂが互に非相溶な組成物であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の熱転写記録
   用受像体。
5. （５）樹脂Ｂの耐熱性が樹脂Ａ１と異ることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の熱転写記録用受像体。
6. （６）塗工層表面に樹脂Ａ２及び樹脂Ｂが均質に分散さ
   れて存在することを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の熱転写記録用受像体。