JPS62241943A

JPS62241943A - 空気タイヤのインナ−ライナ−のゴム組成物

Info

Publication number: JPS62241943A
Application number: JP61086508A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiko Sueyoshi; 末吉　一彦; Hiroya Ogami; 小神　寛也; Ryo Muramatsu; 村松　凌
Original assignee: Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Current assignee: Toyo Tire Corp
Priority date: 1986-04-14
Filing date: 1986-04-14
Publication date: 1987-10-22

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明は、空気タイヤのゴム組成物、特にチューブレ
ス空気タイヤの内面に設けたインナーライナーのゴム組
成物に関するものである。

（従来の技術）チューブレス空気タイヤには、タイヤ内の空気洩れ、お
よびカーカス部、トレッド部への空気の進入を防止する
ためにインナーライナーがカーカス部の内面に濁ビード
部にわたって一体的に成型されている。第１図はタイヤ
成型前のタイヤサイドウオールの一部のタイヤ円周方向
の断面図を示すもので、１はタイヤのカーカス部、ｌａ
はカーカスプライであり、カーカス部１の内面にインナ
ーライナー２ａ、　２ｂが積層され、インナーライナー
２ａ。

２ｂは互いに傾斜した接合面３で大きな接合面積をもっ
て接合されて空気洩れを防止している。第２図は上記第
１図のインナーライナー２ａ、２ｂの内面に接合面３を
被覆するように更にジヨイントテープ４を積層して接合
面３からの空気洩れと接合面３のクラック発生を更に防
止している。

上記のように積層されたグリーンタイヤを金型内にいれ
、グリーンタイヤの内部に袋状の加硫ブラダ−を内装し
、加硫ブラダ−内に３〜７ｋｇ／ａＪの高圧蒸気を圧入
してタイヤを加硫成型する場合、加硫中に加、硫ブラダ
ー外面とインナーライナーとが密着して加硫ブラダ−を
除去するときインナーライナー表面が損傷されることが
往々にしてあつた。上記のインナーライナーと加硫ブラ
ダ−との密着を防止するために、加硫前にインナーライ
ナー面に離型剤を塗布することが行なわれているが。

離型剤がインナーライナーの接合面やインナーライナー
とジヨイントテープとの積層面の両端部に侵入して加硫
後にクラックを発生し、このクラックを起点としてタイ
ヤ走行中にインナーライナーにクラックを生ずる。この
クラックを防止するために、インナーライナーに離型剤
を塗布する際に、上記接合面や積層面端部に、ポリ塩化
ビニルシートを被覆する方法や、内面離型剤よけプロテ
クターを用い、離型剤塗布後、加硫前に上記内面離型剤
よけプロテクターを除去する方法が採られている。

また、加硫ブラダ−の外面には、加硫ブラダ−とインナ
ーライナーとの間に存在する空気を追い出し易くするた
めに凹溝が形成されているが、離型剤を塗布した場合、
上記凹溝の部分のインナーライナーにクラックを生ずる
ことがあり、この対策として凹溝の形状を変えることが
行なわれている。

一方、インナーライナーのゴム組成物は、カーカス層の
ゴム組成物と異なり、空気透過性の小さいことが要求さ
れ、この目的のために、従来のインナーライナーのゴム
組成物は、ハロゲン化ブチルゴムまたはハロゲン化ブチ
ルゴム８０重量部以上、ジエン系ゴム２０重量部以下の
ゴム混合物。

酸化亜鉛、チアゾール系またはチウラム系の加硫促進剤
とからなるゴム組成物において、ゴム成分１００重量部
に対して硫黄成分０．５〜１．５重量部を配合したゴム
組成物が使用されていた。

（発明が解決しようとする問題点）上記のようにインナ・−ライナーのクラック発生を防止
するために種々の方法があるが、上記のポリ塩化ビニル
シートを被覆する方法、は、加硫後にポリ塩化ビニルシ
ートが加硫ブラダ−に付着したり、熱による硬化のため
にシート割れによる著しい外観不良を生ずる。また内面
離型剤よけプロテクターを用うる方法は離型剤塗布後に
内面離型剤よけプロテクターを除去する工程が煩雑であ
る。

さらに加硫ブラダ−の凹溝の形状を変えることは厄介で
ある。

（問題点を解決するための手段）この発明者らは上記の問題点を解決するために。

インナーライナーのゴム組成物の改良に注目して研究し
た結果、従来のゴム組成物中の硫黄分を省くかまたは硫
黄分を少なくすることによって、上記ポリ塩化ビニルシ
ートや内面離型剤よけプロテクターを使用しなくてもク
ラックの発生がない方法を見出した。

すなわちこの発明は、ハロゲン化ブチルゴムまたはハロ
ゲン化ブチルゴム８０重量部以上、ジエン系ゴム２０重
量部以下のゴム混合物、亜鉛華、およびチアゾール系ま
たはチウラム系の加硫促進剤とからなるゴム組成物に、
ゴム成分１００重量部に対して硫黄分０．１５重量部以
下を配合するかもしくは硫黄分を配合しないことを特徴
とする空気タイヤのインナーライナーのゴム組成物であ
る。

この発明の特長は、従来のインナーライナーのゴム組成
物において、硫黄分を配合しないか、または配合すると
してもゴム成分１００重量部に対して硫黄分０．１５重
量部以下とすることである。ゴム配合物中の硫黄分が０
．１５重量部を越えると、加硫後のインナーライナーの
架橋密度およびモジュラスが大・きくなり、インナーラ
イナーの接合面またはジヨイントテープの両端部への離
型剤の侵入によるクラックの発生、加硫ブラダ−の凹溝
による突条からクラックが成長することになる。またス
コーチ傾向となるために加工性が低下し、加工温度の調
節を厳密にしなければならない。混合される硫黄分とし
ては、硫黄自体でもよいし硫黄供与体（有機系加硫剤）
でもよく、硫黄供与体の場合はそのなかの硫黄分量によ
って上記の配合量が定められる。

ゴム組成物中のゴム成分は、ハロゲン化ブチルゴム、ま
たはハロゲン化ブチルゴム８０重量部以上とジエン系５
４２０重量部以下とのゴム混合物である。ハロゲン化ブ
チルゴムは−イソブチレン・イソプレン共重合体からな
るブチルゴムをハロゲン化したもので、塩素化ブチルゴ
ム、臭素化ブチルゴムが例示される。ハロゲン化ブチル
ゴムに混合されるジエン系ゴムは、天然ゴム（ＮＲ）、
スチレンブタジェンゴム（ＳＢＲ）、ブタジェンゴム（
ＢＲ）、イソプレンゴム（ＩＲ）などがあげられる、ゴ
ム混合物中のジエン系ゴムの混合量が２０重量部を越え
ると、ジヨイントテープ端よりのクラック、加硫ブラダ
−クラックは減少されるが、空気透過量が急に大きくな
ってインナーライナーとして使用に耐えない。

ゴム組成物には亜鉛華および加硫促進剤が配合され、チ
アゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジルジス
ルフィド（ＭＢＴＳ）、メルカプトベンゾチアゾール、
２−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、ナトリウム
塩、またはシクロヘキシルアミン塩などが例示され、チ
ウラム系加硫促進剤としてはテトラメチルチウラムジス
ルフィド（ＴＭＴＤ）、テトラエチルチウラムジスルフ
ィド（ＴＥＴＤ）、テトラメチルチウラムモノスルフィ
ド（ＴＭＴＭ）などが例示される。

上記亜鉛華および加硫促進剤の配合量は、ゴム成分１０
０重量部に対して、前者が３〜７重量部、後者が１〜２
重量部が好ましく、これらの配合量は従来のものと変ら
ない。

なおゴム配合物には、その他の補強剤、軟化剤などが配
合されことはもちろんであ１．これらの配合成分は、ロ
ール、パンパリミキサー、ニーダ−などによって混練さ
れる６（作用）従来のインナーライナーのゴム配合物において、硫黄を
配合しないか、または配合してもその配合量を５４１０
０重量部に対して０．１５重量部以下としたことにより
、加硫後の架橋密度およびモジュラスが小さくなり、イ
ンナーライナーの接合面やジヨイントテープ両端部にお
ける離型剤の侵入が少なくなる。この理由は明らかでな
いが、硫黄分が少ないために加硫開始までの時間（イン
ダクションタイム）が長くなるので、僅かに侵入した離
型剤が加硫成型時に押し出されるものと考えられる。

実施例１ゴム成分１００重量部に対して、酸化亜鉛、加硫促進剤
、硫黄または硫黄供与体、およびＧＲＦ級カーボンブラ
ック６０重量部、パラフィン系オイル７重量部、ロジン
のペンタエリスリトールエステル（商品名ペンタリンＡ
、パーキュレス社ｍ＞４重量部、ステアリン酸１重量部
からなるゴム添加剤を配合したゴム組成物をインナーラ
イナーとして使用し、ジヨイントテープの端部に内面離
型剤よけプロテクターを使用せずに離型剤を塗布してサ
イズＩＩＲ−２４，５１４ＰＲのタイヤを製造した。こ
のタイヤを米国タイヤリム協会制定の規準条件（速度４
０Ｋｍ／時間、空気圧２．０ｋｇ／ｅ＋Ｊ、荷重８８％
）にてドラムテストにて１００００に■走行試験し、両
ビード部間にわたるジヨイントテープ端よりのクラック
長さをランダムに１０箇所を光学顕微鏡で観察して評価
した。評価の結果を下記表に示した。

（以下空白）上記表中、Ｂｒ−ＩＩＲは商品名ブチルＸ−２（ポリサ
ー社製）の臭素化ブチルゴム、Ｃ１−ＩＩＲは商品名Ｈ
Ｔ−１０６６（エクソンケミカル社製）の酸素化ブチル
ゴムを示し、硫黄供与体は商品名パルタック＃７（ペン
マルト社製）のアミルフェノールジスルフィドであり、
硫黄供与体の配合量は硫黄分含有量を示す、またクラッ
クは、Ｏ印はクラックなし。

Ｏはクラックが深さ０．５−未満を散在しているもの、
Δはクラックが深さ０．５〜１．５閣を散在しているも
の、×はクラック深さが１．５■を越えるもの、××は
カーカス部に達するクラックを有するものである。

なお上記実施例１および比較例１のタイヤを自動車に取
付け４０万Ｋｍの実走テスト（更新１回を含む）をした
ところ、実施例１はジヨイントテープ端部の離型剤の侵
入によるクラックおよび加硫ブラダ−の凹溝によるクラ
ックの発生はなかったが、比較例はいずれもクラックが
発生していた。

（発明の効果）この発明は、インナーライナーの接合面やジヨイントテ
ープの積層端部への離型剤の侵入によるクラックが発生
しない、そして離型剤を塗付する際のプロテクターを必
要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図は加硫前のカーカス、インナーライナーの積層状
態を示す断面図、第２図は第１図のインナーライナーの
内面にジヨイントテープを積層したものの断面図である
。１：カーカス部、２ａ、２ｂ：インナーライナー、３：
インナーライナーの接合面、４：ジヨイントテープ。

Claims

【特許請求の範囲】〔１〕ハロゲン化ブチルゴムまたはハロゲン化ブチルゴ
ム８０重量部以上、ジエン系ゴム２０重量部以下のゴム
混合物、亜鉛華、およびチアゾール系またはチウラム系
の加硫促進剤とからなるゴム組成物に、ゴム成分１００
重量部に対して硫黄分０．１５重量部以下を配合するか
もしくは硫黄分を配合しないことを特徴とする空気タイ
ヤのインナーライナーのゴム組成物。