JPS6224143B2

JPS6224143B2 -

Info

Publication number: JPS6224143B2
Application number: JP55130185A
Authority: JP
Inventors: Yasuo Tanigawa
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 1980-09-19
Filing date: 1980-09-19
Publication date: 1987-05-27
Also published as: JPS5754821A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、塗装用スプレーガン、洗浄用スプレ
ーガン等のスプレーガンのノズル詰まりを検出す
る装置に関する。

従来、スプレーガンのノズル詰まりを検出する
には、ノズルを通過する流体の流量変動を流量計
で検出する方法、ノズル付近の流体圧力の変動を
圧力スイツチで検出する方法、ノズルより噴出す
る流体を直接リミツトスイツチに当てて検出する
方法等が採用されている。しかしながら、前記流
量計を用いる方法では、スプレーノズルが多数あ
る場合、流量計が各ノズルにひとつづつ必要であ
り、装置が高価となる欠点がある。また、圧力ス
イツチを用いる方法では、１つの流体供給系に対
し複数のノズルがある場合、圧力変動は他のノズ
ルによる影響を受けやすく、個々のノズルの詰ま
りをほとんど検出できない。さらに、リミツトス
イツチを用いる方法では、ノズル詰まりの検出を
常時行なおうとすると、ノズル前部にリミツトス
イツチを固定することになり、流体がリミツトス
イツチに当つて飛散し、有効に使用されないばか
りでなく、付近を汚染する結果となる。このよう
に、従来においてはスプレーガンのノズル詰まり
を常時信頼性高く、そして安価に検出する技術が
なかつた。

本発明は、特許請求の範囲に記載した構成の装
置とすることにより、スプレーガンから噴射され
る塗料や洗浄液等の流体の流れに外部から何らの
変化や干渉を与えることなしに常時スプレーガン
のノズル詰まりを監視しうる、安価で信頼性の高
いノズル詰まり検出装置を得たものである。

以下、図面に示す実施例に基づき本発明を説明
する。

第１図は、本発明になるノズル詰まり検出装置
の第１の実施例を示し、エアレス塗装に適用した
場合の１例である。図中、１は塗装用のスプレー
ガン、２は塗料タンク、３は塗料、４はフイル
タ、５はポンプ、６は高圧空気源、７は圧力調整
器、８は手動弁、９は塗料配管、１０は電磁弁、
１１は高圧空気配管であつて、これらは周知のエ
アレス塗装装置を構成している。

本発明になるノズル詰まり検出装置は、上記エ
アレス塗装装置のスプレーガン１のノズル１２か
ら噴出する塗料の噴出音を電気的にピツクアツプ
するためのマイクロホン１３と、該マイクロホン
１３によりピツクアツプされた噴出音の音波信号
の変化を常時監視し、音波信号の音量又は周波数
分布が所定量以上に亘つて変化したときノズル詰
まりと判定し、ノズル詰まり検出信号を出力する
ノズル詰まり検出回路１４とからなる。１５は、
ノズル詰まり検出回路１４の検出信号を受けて警
報を発する警報回路である。

前記マイクロホン１３は、スプレーガン１の外
表面又は内部に直接結合してもよいし、或はノズ
ル１２の近傍に配置してもよいもので、要はスプ
レーガン１と音響的に結合され、流体の噴出音を
電気的にピツクアツプしうる位置に配置すればよ
い。

また、第１図例のノズル詰まり検出回路１４
は、噴出音の音波信号の変化のうち、音量の変化
を監視することによりノズル詰まりを検出する回
路構成になるもので、波器１６、増幅器１７、
比較回路１８、基準電圧発生回路１９、出力回路
２０とを備え、音波信号の所定の周波数帯域のみ
を波器１６により通過させ、該音波信号の音量
変化を比較回路１７により監視することによりノ
ズル詰まりを検出するよう構成したものである。

上記構成になる本発明装置の作用を説明すれ
ば、塗料タンク２内の塗料３は、高圧空気源６の
高圧空気により駆動されるポンプ５により手動弁
８、塗料配管９を介してスプレーガン１に圧送さ
れており、電磁弁１０をONすることによりスプ
レーガン１内のニードル弁（図示略）を開き、ノ
ズル１２から所要の噴霧パターンにより噴出され
る。マイクロホン１３は、ノズル１２から噴出さ
れる。塗料の噴出音を電気的な音波信号としてピ
ツクアツプし、波器１６に送る。波器１６
は、音波信号の予め設定された周波数帯域のみを
通過させ、増幅器１７は該音波信号の音量に比例
した出力電圧Ｖを発生する。いま、基準電圧発生
回路１９の基準電Vsをノズル詰まりのない正常
塗装時の出力電圧Ｖよりも小さく設定しておけ
ば、正常塗装時にはVs＜Ｖとなり、比較回路１
８は出力を発生しない。

次いで、スプレーガン１のノズル１２が何らか
の原因により詰まると、ノズル１２からの塗料の
噴出量が減少するので音波信号の音量が低下し、
増幅器１７の出力電圧Ｖがこれに比例して低下す
る。従つて、Vs＞Ｖとなつたときに比較回路１
８はノズル詰まり検出信号を出力し、出力回路２
０を介して警報回路１５等を作動させ、作業者に
ノズル詰まりを知らせたり、或は該検出信号を用
いてノズルの自動クリーニング等の所要の制御を
行なうものである。なお、上記動作において、ど
の程度のノズル詰まりにおいてノズル詰まり検出
信号を出力するかは、基準電圧発生回路１８の基
準電圧Vsを変えることにより自由に設定しう
る。

上記第１図例による実験結果を以下に示す。

スプレーガン１として旭大隈製エアレス自動ガ
ンAPAG−、マイクロホン１３として小型コン
デンサマイクを用い、該マイクをスプレーガンの
外表面にビス止めした上でモールドして固定し
た。また、波器１６の通過帯域を1KHz〜10K
Hzに設定し、塗料３を60Kg／cm²の圧力でスプレー
ガン１から噴霧した。このときの正常塗装時の噴
出音を増幅器１７で増幅し、出力電圧Ｖを3.0V
にセツトした。異物がノズル１２に詰まり、塗装
パターンが50％に減少した時、増幅器１７の出力
電圧Ｖは2.2Vであつた。さらに、ノズル１２が
完全に詰まつた時には増幅器１７の出力電圧Ｖは
1.7Vであつた。この結果、基準電圧発生回路１
９の基準電圧Vsを種々変えることによりノズル
詰まりをあらゆる段階において確実に検出しうる
ことが確認された。なお、前記完全なノズル詰ま
り時における増幅器１７の出力電圧1.7Vの主な
原因は、塗装ブース内のフアンの音及び隣接する
スプレーガンの噴出音等の外部騒音によるもので
ある。

第２図は、本発明になるノズル詰まり検出装置
の第２実施例を示し、静電塗装に適用した場合の
１例である。図中、２１はスプレーガン、２２は
ノズル、２３は塗料源、２４は自動弁、２５は塗
料配管、２６は高圧空気源、２７は自動弁、２８
は高圧空気配管であり、静電塗装のため、スプレ
ーガン２１には高圧発生器２９により−90Kv程
度の高電圧が高圧ケーブル３０を介して印加され
ている。

上記静電塗装装置に適用された本発明ノズル詰
まり検出装置は、ノズル詰まり検出回路１４の回
路構成が第１図例のものと一部異なり、第１図に
おける比較回路１８及び基準電圧発生回路１９に
換えてメータリレー３１を用いており、増幅器１
７の出力電圧Ｖがメータリレー３１の設定値Vs
以下となつたときノズル詰まり検出信号を出力す
るものである。その他の検出動作は、第１図例と
同様である。

上記第２図例による実験結果を以下に示す。

スプレーガン２１としてランズバーグ製REA
ガン、マイクロホン１３として小型コンデンサマ
イクを用い、該マイクをスプレーガンの外表面に
ビス止めした上でモールドして固定した。また、
塗料を噴霧するための高圧空気の霧化圧を３Kg／
cm²に設定した。

最初に、波器１６の通過帯域を1KHz〜10K
Hzに設定し、正常塗装時の増幅器１７の出力電圧
Ｖを3.0Vに設定し、ノズル２２が完全に詰まつ
た時の増幅器１７の出力電圧Ｖを測定したところ
2.5Vであつた。出力電圧Ｖの変化が第１図例の
ものに較べ小さいが、これはスプレーガン２１か
ら常時霧化用空気及びパターン調整用空気が吐出
されているためである。

上記状態において、マイクロホン１３でピツク
アツプした音波信号を周波数分析した結果、3K
Hz付近で正常塗装時とノズル詰まり時との音圧に
著しい差異がみられた。そこで、波器１６の通
過帯域を2.5KHz〜3.5KHzに設定したところ、増
幅器１７の出力電圧Ｖは、正常塗装時3.0V、完
全なノズル詰まり時1.9Vとなり、高い検出差が
得られ、ノズル詰まりを確実に検出しうることが
確認された。なお、この特異的な音圧変化をする
周波数帯域は、塗料の粘度、霧化用空気圧、パタ
ーン調整用空気圧、スプレーガンの型式等により
変化するものであり、波器１６の周波数帯域は
それぞれの塗装条件に応じて最適範囲に選択され
る。

上述せる第１実施例及び第２実施例では、音波
信号の諸変化のうち、音量（音圧）の変圧を検出
するよう構成したが、スプレーガンのノズル詰ま
り時には、噴出音の音量（音圧）が変化すると同
時に、その音質即ち周波数分布も大きく変化す
る。従つて、ノズル詰まり検出回路１４の検出対
象量として音量変化の検出に換え、音質即ち周波
数分布の変化を検出するよう構成してもよいもの
である。この場合には、第１図の比較回路１８、
基準電圧発生回路１９に換え、或は第２図のメー
タリレー３１に換え、周知の周波数分析回路を用
いればよい。

本発明は、以上詳述した構成、作用になるもの
であるから、スプレーガンから噴霧される流体の
流れに外部から何らの変化や干渉を与えることな
くノズル詰まりを確実に検出しうるという著効を
奏する。さらに、本発明装置は、機械的な可動部
分がまつたくないので故障の心配がなく、信頼性
に優れ、装置を安価に提供しうるという効果も有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はエアレス塗装に用いた本発明ノズル詰
まり検出装置の第１の実施例を示す図、第２図は
静電塗装に用いた本発明ノズル詰まり検出装置の
第２の実施例を示す図である。１，２１……スプレーガン、１２，２２……ノ
ズル、１３……マイクロホン、１４…ノズル詰ま
り検出回路。

Claims

【特許請求の範囲】１スプレーガンに音響的に結合され、スプレー
ガンから噴出される流体の噴出音を電気的にピツ
クアツプして音波信号に変換するマイクロホン
と、該マイクロホンによりピツクアツプされた音
波信号の諸変化を常時監視し、該音波信号が所定
量以上に亘つて変化したときノズル詰まりと判定
してノズル詰まり検出信号を出力するノズル詰ま
り検出回路とを備えたことを特徴とするスプレー
ガンのノズル詰まり検出装置。２ノズル詰まり検出回路が特定周波数帯域にお
ける音波信号の諸変化を検出することを特徴とす
る特許請求の範囲第１項記載のスプレーガンのノ
ズル詰まり検出装置３ノズル詰まり検出回路が音波信号の音量の変
化を検出することを特徴とする特許請求の範囲第
１項又は第２項記載のスプレーガンのノズル詰ま
り検出装置。４ノズル詰まり検出回路が音波信号の周波数分
布の変化を検出することを特徴とする特許請求の
範囲第１項又は第２項記載のスプレーガンのノズ
ル詰まり検出装置。