JPS6223960Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、コンクリート型枠の内側に、各種
の断熱材を併設し、この断熱材をコンクリートに
接着する時に使用するコンクリート型枠における
断熱材受具に関するものである。

従来この種の断熱材受具は、実公昭53−17151
号公報の如く、セパレーターを螺合する筒胴部
と、断熱材に挿通する軸脚挿通筒とを一体に構成
し、且つ軸脚挿通筒の長さを断熱材及びパネルの
厚さと同等の長さとしたものがあるが、この場合
は、施工が大変に面倒で高価となる欠点と、断熱
材の厚みに対応する寸法の軸脚挿通筒を各々製作
しなければならず、断熱材の肉厚を自由自在に選
定できない欠点がある。

この考案はこのような欠点を解決せしめたもの
であつて、断熱材の厚さに関係なく自由に締着で
きるようにしたものである。そして、その主たる
構成とする所は、連結受具を摺動座体と連結筒体
とによつて各々別個に構成する。この摺動座体の
端部には断熱材に圧接する鍔部を形成すると共
に、内部中心に内螺子を螺設する。また、摺動座
体と螺合する連結筒体は、合成樹脂製の外螺子を
設けた外筒と、内部に埋設した金属インサートナ
ツトとから構成されているものである。従つて、
この考案によると、厚みの異なる各種断熱材を自
由に使用できる効果と、連結受具の締付け操作が
摺動座体の回転で調整できるので大変に便利な特
徴がある。

次にこの考案の実施例を図面について説明する
と、合成樹脂製よりなる連結受具１は、摺動座体
２と連結筒体３とから構成されている。前記摺動
座体２は、連結筒体３の外周に摺動自在に螺合さ
れ、その端部には断熱材１１に圧接する鍔部４を
形成すると共に、内部中心に内螺子５を貫通して
螺設せしめてある。次に該連結筒体３には、合成
樹脂製で外螺子７を刻設した外筒６と、その内部
の一部に埋設した内面に内螺子９を螺設した金属
インサートナツト８とを一体に成型せしめてあ
る。符号１０は、該摺動座体２に設けた回転用と
補強用との役目を果すリブである。１２は、コン
クリート型枠である。

この考案は上述の如き構成よりなり、今この考
案の使用例を第１図に基づいて説明すると、コン
クリート型枠１２の内側に断熱材１１を併設し、
両者に貫通孔を穿け、連結筒体３の金属インサー
トナツト８の一部にセパレート１４を螺合した状
態で、反対側より締着ボルト１３を挿入して金属
インサートナツト８に螺合せしめた後に、型枠締
付杆１５により固定し、バタ材１６，１６を介在
した締付具（図示せず）により締付けする。そし
て、コンクリート打設し、硬化後にバタ材１６，
１６及び締付具を撤去すると共に、締着ボルト１
３を取外し、その後の孔に閉栓蓋をするものであ
る。

以上の様にこの考案によると、各種の肉厚の異
なる断熱材でも自由自在に使用でき、大変に便利
で実用性がある効果と、連結受具の締付操作が非
常に簡便である効果がある。そして、連結受具を
摺動座体と連結筒体とに別個に製作したので、従
来の如く、一体成型したものと比較して、断熱材
の肉厚に応じた数種の連結受具を製作する必要が
なく、大変に経済的で安価となる効果がある。ま
た、摺動座体に設けた鍔部は断熱材を緩るく圧持
して破損を防止する効果と、摺動座体の内部に設
けた内螺子は、連結筒体の外螺子と噛合つて緩み
防止と、円滑に摺動して調整できる効果がある。
また、連結筒体は、外螺子を設けた外筒の内部に
金属インサートナツトを埋設せしめてあるので、
金属製のセパレート及び締着ボルトとの螺着に対
して何等合成樹脂部分に圧力が係らず、破損せし
める憂れいがない効果と、また、金属インサート
ナツトが直接に断熱材に接触しないので、結露防
止が達成される効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は使用状態の縦断面図、第２図は連結受具の分解
斜面図、第３図は同じく断面図である。符号１は
連結受具、２は摺動座体、３は連結筒体、４は鍔
部、５は内螺子、６は外筒、７は外螺子、１１は
断熱材、１３は締着ボルト、１４はセパレートで
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製よりなる連結受具を摺動座体と連結
   筒体とより構成した断熱材の調整連結受具に於い
   て、該摺動座体の端部には断熱材に圧接する鍔部
   を形成すると共に内部中心に内螺子を螺設せし
   め、該摺動座体と螺合する該連結筒体は、合成樹
   脂製で外螺子を設けた外筒と、内部に埋設した金
   属インサートナツトとから成型された事を特徴と
   するコンクリート型枠における断熱材受具。