JPS62230935A - 硬質植刃を有するドリル・ビツト・コ−ンのレ−ザ硬化処理方法 - Google Patents

硬質植刃を有するドリル・ビツト・コ−ンのレ−ザ硬化処理方法

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JPS62230935A
JPS62230935A JP62065897A JP6589787A JPS62230935A JP S62230935 A JPS62230935 A JP S62230935A JP 62065897 A JP62065897 A JP 62065897A JP 6589787 A JP6589787 A JP 6589787A JP S62230935 A JPS62230935 A JP S62230935A
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laser beam
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は硬質植刃を有するコーン形ドリル・ビットの製
造方法、特に硬質のタングステン・カーバイドなどから
成る植刃を有するローラ・コーン形ビットの外殻その他
の面をレーザ照射で硬化処理する方法に係わる。
[従来の技術] 地底掘削用のドリル・ビットには硬質のタングステン・
カーバイドなどから成る植刃を含むものが多い。このよ
うなカッター・コーンはドリル・ビットの回転に伴なっ
て回転するようにドリル・ビットのジャーナル・レッグ
に回転自在に取付けるのが普通である。ドリル・ビット
は地上から、または[ダウンホール(downhole
) Jモータによって回転させることができる。カッタ
ー・コーンのタングステン・カーバイドなどから成る硬
質植刃はカッター・コーンの外面に形成した保持孔に押
入される。タングステン・カーバイド植刃は坑底の着層
に圧接し、掘削の進行に従って岩を砕き、且つ削る。
削岩は技術的に極めて条件の苛酷な作業であり、ドリル
・ビットの故障は大きいコスト増大を伴なう削岩作業中
断を招く可能性があるから、ロック・ビットの構造は極
めて頑丈でなければならない。
ドリル・ビットのコーンは鍛造された合金鋼で形成する
のが普通であるが、特許や技術文献には粉末冶金によっ
て形成されたコーンも記載されている。ジャーナル・レ
ッグに回転自在に取付けることができるようにコーンの
内部に軸受面を形成する。回転コーンとジャーナル・レ
ッグとの間には、軸受からの潤滑グリース漏れを防止す
ると共に軸受内への切削流体などの異物流入を防止する
ため、有効なシールを施さねばならない。
コーン自体の鋼製本体はクラックや破砕を生じないよう
に充分な延性及び靭性を具えねばならない。コーン内部
のいくつかの部分、特に玉軸受レースは充分に長い耐用
寿命を保つため極めて硬質でなければならない。カッタ
ー・コーンの外側も着層及び切削用流体の激しい摩耗浸
食作用による急速な摩耗を避けるため極めて硬く、且つ
耐摩耗性でなければならない。
ローラ・コーンに植込まれるタングステン・カーバイド
などから成る硬質植刃は早過ぎる損失を防止するため充
分強固に保持されねばならない。
植刃保持孔内で植刃が回ると切削効率が低下し、遂には
植刃の損失につながるから、保持孔内での植刃の回転を
防止しなければならない。
石油など鉱物資源採取を目的とする地下掘削の経済的重
要性に鑑み、上記諸条件を多少なりとも満たすべく種々
の技術的アプローチが開発されている。
成る基本的アプローチによれば、「浸炭可能な」しかも
クラックに充分耐え得る延性及び靭性を有する低炭素鋼
で鍛造鋼コーン本体を形成する。コーン内部のいくつか
の部分、例えば軸受レースを浸炭処理することにより、
硬度を高め、しかもコーン外側に硬化表層を形成する必
要がない。
あるいは、コーンの軸受レース及び外殻を共に浸炭処理
してもよい。ただし、硬化浸炭表層を通して外殻に植刃
保持孔を穿設するのが困難であるため、この方法は広く
採用されていない。また、先ず植刃保持孔を穿設してか
ら外殻を浸炭処理するという代案も、植刃保持孔を浸炭
処理すべきではないから実用性に乏しい。即ち、植刃保
持孔内に硬化表層部が形成されると植刃保持孔壁の延性
が低下して耐クラツク性も低下し、従って、保持孔への
硬質植刃のブレスばめが不可能か、または極めて困難に
なるからである。浸炭処理は穿設された孔を歪め易いと
いう問題もある。
最後に、回転ドリル・ピットコーンの浸炭処理は比較的
労力を要する。即ち、浸炭硬化したくないコーンのいく
つかの部位に防護用ペイントを塗布しなければならない
からである。外殻の浸炭処理が必要な場合、植刃保持孔
を先ず穿設してからこの植刃保持孔にも防護用ペイント
を塗布しなければならず、防護用ペイントの塗布は特に
手間がかかる。しかも、この高温熱処理から生ずる孔の
歪みを回避する手段はほとんどない。いくつかの公知の
方法ではコーン外殻を浸炭処理するが、浸炭処理された
外殻表層を、植刃保持孔を穿設する前の仕上げ加工で除
去する。
上記の諸問題に鑑み、外殻面が浸炭処理されておらず、
表面硬度がせいぜい42HRC(ロックウェル硬度)程
度のローラ・コーンが多い。これら゛の公知コーンの合
金鋼は充分な延性及び靭性を具えているものの、外殻面
の硬度及び耐摩耗性が不足なため切削中比較的早くコー
ン殻体の摩耗、浸食が進み、タングステン・カーバイド
から成る植刃が脱落してピットの性能に支障をきたすこ
とが少なくない。
米国特許第4,303,137号に開示されている他の
方法では、ローラ・コーンの玉軸受レースの内側表層を
選択的に熱処理及び急冷することにより、硬いマルテン
サイト層及びこれに含まれる硬い軸受面を形成する。こ
の選択的な熱処理は米国特許第4,303,137号に
記載されているように、軸受レースをレーザ光線で照射
することによって行うことができる。
以上の説明から明らかなように、公知技術は硬質植刃を
支持するローラ・コーンの外殻面及びその他の面を経済
的に実施可能な態様で実質的に硬化させるという切実な
課題を未解決のまま残している。本発明はこのような硬
化方法を提案するものである。
[発明の要約コ 本発明の目的はドリル・ピット用硬質植刃支持コーンの
外殻面を硬化させる経済的な方法を提供することにある
本発明の他の目的はドリル・ピット用硬質植刃支持コー
ンのパツキン押さえ及びその他の面を硬化させる経済的
な方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は硬質植刃をコーンに植込む作
業シーケンスを著しく妨げることなくドリル・ピット用
硬質植刃支持コーンの外殻面を硬化させる経済的な方法
を提供することにある。
以上に述べた目的及びその他の目的並びに利点は、中程
度乃至高度の加硬化鋼から仕上がり寸法に近い半加工コ
ーンを形成する方法によって達成される。コーンは外殻
面を含む。少なくとも外殻面にコーティングを施して暗
色化し、レーザ光に対して吸収性にする。次いで公知の
ブレスばめにより複数の硬質のタングステン・カーバイ
ドなどから成る植刃を植込むことのできる複数の保持孔
を外殻面に形成する。次いで外殻体の表層の温度をほぼ
オーステナイト化温度まで上昇させるのに充分な強さの
レーザ光を、オーステナイト化に充分な時間に亘って外
殻面に照射する。しかる後、表層を急冷して硬いマルテ
ンサイト層を形成する。
保持孔は照射レーザ光にほとんど影響されない光沢のあ
る金属の光反射面を有するから、外殻だけにマルテンサ
イト層が形成される。
本発明の他の実施態様では、タングステン・カーバイド
などから成る硬い植刃を保持孔にブレスばめしたのち、
レーザ光吸収性の黒いコーティングと光沢のある植刃を
有する外殻にレーザ光を照射することによってオーステ
ナイトを形成し、次いで外殻面にマルテンサイトを形成
する。この方法においても、光沢のある光反射性の植刃
はレーザ光の影響をほとんど受けない。
本発明の場合、外殻面を熱処理して硬化するだけでなく
、レーザ光はロック・ピットのローラ・コーンのパツキ
ン押さえ及び基底面の熱処理にも利用される。
[実施例の説明] 本発明の構成要件を、その他の目的及び利点と共に添付
図面に沿って以下に説明する。
添付の図面に基づいて以下に述べる本発明の実施例は本
発明を商業的条件下で実施する上で発明者が最善と考え
る態様であるが本発明の範囲内でいくつかの変更を加え
得ることはいうまでもない。
図面にはロック・ドリル・ビット用ローラ・コーン20
の製造方法を図解したが、本発明の方法はローラ・コー
ン以外のタイプの切削工具の製造にも応用でき、ローラ
・コーンに限定されるものではない。
第1及び2図はロック・ビット22のジャーナル・レッ
グ24に取付けた公知のローラ・コーンを示す。第3乃
至11図に関連の説明からも明らかなように、ここに述
べるのは本発明の方法を、全体の構造がほぼ従来通りの
ローラ・コーン20に応用される場合の好ましい実施態
様であるから、ローラ・コーン20及びこれと連携する
ジャーナル・レッグ24の機械的特徴及び構成に関する
詳細な説明は省く。この点については本明細書にも引用
している米国特許第4,303,137号及び第3,6
80,873号を参照されたい。
第1図に示す公知のローラ・コーンと本発明のローラ・
コーン20とはその全体的な外観は似ているが、本発明
の新規な方法ではローラ・コーン20の外殻28及びそ
の他いくつかの表面部分に硬質の表層部が形成される。
これらの硬質表層部はドリル・ビット22の耐久性及び
作用の信頼性という点で極めて有益である。
本発明では、ローラ・コーン20の鍛造鋼本体30を仕
上がり状態に近い寸法まで機械加工する。鍛造鋼本体3
0は公知の態様で「軟質」アルミ青銅合金で内張すした
軸受レース34を有する内部空洞32を含む。軸受レー
ス34はこれと補完関係にあるジャーナル・レッグ24
のレース36と接触する。ジャーナル・レッグ24のレ
ース36を第1及び2図に示した。内部空洞32はロー
ラ・コーン20をジャーナル・レッグ24に保持するボ
ール39のためのレース38を含む。ボール39は第1
図に示した。レース38は米国特許第4,303.13
7号に記載されているレーザ硬化処理で硬化することが
できる。本発明では主軸孔41も同様の方法で硬化する
ことができる。
ローラ・コーン20の鍛造鋼本体30の外殻28は間隔
を置いて形成した復数の切込みまたは流路40を含む。
この流路40はローラ・コーン20に組込んだタングス
テン・カーバイドなどから成る硬い植刃42への(図示
しない)穿孔用流体の流れを容易にする。植刃42は公
知技術との関連で第1及び2図に、本発明の方法の他の
実施態様との関連で第10図にそれぞれ示した。
ローラ・コーン20の鍛造鋼本体30は、本発明の場合
、オーステナイト化温度まで加熱してから急冷すること
によって容易に硬化させることのできる中程度または高
度の炭素鋼から成る。ローラ・コーン20の鍛造鋼本体
30を形成するのに好ましい合金鋼として、A I S
 I 4340を挙げることができるが、A I S 
I 4140.4330及び4130のような合金鋼も
好適である。一般に、本発明の実施に際しては、ローラ
20の本体30を(本明細書に引用されている)米国特
許第4,303,137号に記載されている鋼から形成
することができる。当業者ならば容易に理解できること
であるが、本発明の実施に好適なA I S I 43
40[を約0,40%)炭素を含有している。この鋼製
本体30の表面硬度は後述するような処理を施さない状
態で約40〜42HRCである。
本発明では、ローラ・コーン20の鍛造/加工済み鋼本
体30に(図示しない)黒色ペイントまたは黒色腐食液
を塗布することによって、暗色化した中間鋼本体44を
得る。(図示しない)黒色ペイントまたは黒色腐食液と
しては広く使用されている公知のものを使用すればよく
、ここでは詳細な説明を省く。光吸収性の黒色ペイント
または黒色腐食液を塗布された中間鋼本体44を第5図
に示した。
次の工程で外殻28に複数の植刃保持孔46を穿設する
。保持孔46の形成そのものは公知である。具体的には
、保持孔46ヘプレスばめする硬質植刃42よりも約0
.076mm (0,003in)小さい直径に穿孔す
るのが普通である。典型例としては、保持孔46に植刃
42をプレスばめするのに約500ボンドの力が必要で
ある。保持孔46に関して公知技術がほとんど未解決の
まま残している課題であるが、浸炭硬化(表面硬化)処
理した外殻に孔46を形成することは容易ではない。他
方、保持孔46の壁に浸炭などの硬化処理を施してはな
らない。明細書の冒頭に述べたように、保持孔46の壁
48を硬化処理すると、孔46に植刃42を取付けるこ
とが極めて困難になり、コーン20の鋼本体30にクラ
ックを生ずる原因となりかねないからである。
第6図に示すように、保持孔46を穿設したのち、中間
鋼本体44は暗色の光吸収外殻28を具えているが、保
持孔46の148は光沢を有し、光反射性である。
第7及び8図に本発明の製造方法における次の工程を略
示した。この工程では第6図の中間鋼本体44に、外殻
28の表層をオーステナイト化温度(約800℃)以上
まで急速に加熱できる強さのレーザ光線52を照射する
。具体的には第7図はレーザ光線52の光源50を略示
している。本発明の方法に使用されるレーザ光線52は
ここに述べる用途に充分な強さのものでなければならな
い。少なくとも約1500ワット出力の連続波C○2レ
ーザが好適である。ここに述べる本発明の好ましい実施
例では、カリフォルニア州 サン・ホセの3 pect
rap hysics社のModel  975 CO
2レーザ発生器を使用する。この好ましい実施例に使用
されるレーザ光1a52は2000ワット出力であり、
光線直径は約10nue (0,4in)である。
本発明では、中間鋼本体44の外殻28全体に、〈図示
しない)機械的スキャナを利用することによりラスター
・パターンでレーザ光11152を照射する。外殻28
の全面をレーザ光線52でカバーするために(図示しな
い)光学的積分ミラー装置を利用することもできる。ス
キャナや積分装置の目的はレーザ光線のカバー範囲を広
げることにある。
当業者には明らかなように、レーザ光線52は外殻28
の表層をオーステナイト化温度、即ち約800℃以上の
温度まで急速に加熱する。また、レーザ光線52を特定
部位から除けば、その部位はその熱をこの部位を囲む低
温の、大きい鋼本体44へ伝達することによって急冷さ
れる。従って、レーザ光線52による「走査」は外殻2
8に硬いマルテンサイト層54を形成する有効な手段と
して作用する。硬質マルテンサイト層54は第7乃至1
0図に略示した通りであり、マルテンサイト表層54の
形成過程が示されている。特に第8乃至10図から明ら
かなように、本発明の重要な新規性は外殻28をレーザ
光wA52で処理する際に保持孔46を除外するように
選択する必要がないことである。従って、コーン20の
外殻28に対するレーザ処理工程のコストが軽減される
。第8図はレーザ光線52が保持孔46の底壁48に衝
突するレーザ処理工程を示す。しかし、保持孔46の壁
48は光反射性であるから、レーザ光を吸収しないか、
または吸収してもごく少量であり、従って、孔46の壁
48はこの工程においてオーステナイト化温度以上に加
熱されることはない。
また、レーザ光J1152は外面28に焦点合わせされ
るから、孔46の壁48に衝突する光線52は実質的に
焦点からずれており、このことも壁48の外層をオース
テナイト化しない要因である。
本発明の他の構成要件として、パツキン押さえ域56及
び基底域58をもレーザ処理する。これらの領域は特に
第9及び11図に明示されている。第9図の陰影部分は
レーザ処理に続く急激な自己冷却で硬質のマルテンサイ
ト層54が形成されたローラ・コーン20の鋼本体領域
である。第9及び11図に示すローラ・コーン20の中
間鋼本体には参照番号60を付しである。鋼本体60の
植刃保持孔46に植刃42を植込むことにより完成ロー
ラ・コーン20が得られる。孔46の壁48はレーザ処
理で硬化されていないから、その延性は損われておらず
、はぼ公知の態様で植刃42を植込むことができる。
当業者には明らかなように、レーザ光線52の強さ及び
中間鋼本体44に対する照射時間を調節することにより
、はとんど所期通りの厚さのマルテンサイト層54が得
られる。マルテンサイト層54の厚さは約1.5〜30
nha(0,06〜0.12 in)が好ましく、特に
約1.5〜1.8mm (0,060〜0.070in
)が好ましい。本発明をローラ・コーンに応用する場合
、約1 +u (0,04in)のマルテンサイト層5
4を形成できれば充分である。本発明で得られる表層5
4の硬度は約57乃至608^Cである。これはコーン
20の鋼本体30に使用されるA I S I 434
0鋼の硬度約40乃至42HRC1及び公知のローラ・
コーンの浸炭鋼表面の硬度約52乃至55HRCと比較
して著しく高い。なお、本発明の方法で得られるローラ
・コーン20の実際の表面硬度は鍛造鋼本体30に使用
される鋼の種類によっても異なる。
外殻28の表面及びパツキン押さえ56及び基底域58
に形成されるマルテンサイト層54の硬度は深さに関係
なくほぼ一定である。この点でマルテンサイト層54は
その硬度が層の深さと共に次第に低くなる浸炭硬化表層
よりもすぐれている。
第10図は本発明の方法の他の実施態様を略示する。こ
の実施態様では、ローラ・コーン20の黒色ペイントま
たは黒色腐食液を塗布された鋼本体44に保持孔46を
穿設したのち、公知の態様で保持孔46へ硬質植刃42
を植込む。硬質植刃42はタングステン・カーバイドか
ら成ることが好ましいが、本発明は植刃42の性質によ
って制限されるものではない。
次いで中間ローラ・コーン62を第1実施例で述べた態
様でレーザ処理する。植刃42は光沢を有し、レーザ光
を反射するから、レーザ光線52が植刃42の温度をそ
の性能を損゛うほと上昇させることはない。レーザ光線
52はまた植刃42に合焦されていないから、このこと
もレーザ光線52が植刃42に対して作用しないことの
要因となっている。
第11図は本発明の本工程を完了したのちのローラ・コ
ーン20の空洞側を示す。レーザ処理で硬化したパツキ
ン押さえ56及び基底域58を第11図に陰影部で示し
た。
本発明の方法で得られるコーラ・コーン20の重要な利
点として、外殻の硬度が著しく増大し、耐く軽減され、
耐用寿命が延びる。また、完成したコーンはその植刃を
第12図に示すように降伏強さの高いコーン殻体に囲ま
れるから、植刃が削岩中に揺動したり回転したりする傾
向を遅らせることができる。さらにまた、パツキン押さ
え56の硬度が増大する結果、ドリル・ビットの極めて
重要な部位であるこのパツキン押さえの摩耗が軽減され
、シール面間に挾まった〈図示しない)破片によって起
こり易い「4星の尾のような摩耗」も軽減される。また
、レーザ処理に要するエネルギー需要は比較的小さく、
例えば3.5分間の短時間で行うことができる。しかも
レーザ処理はローラ・コーンの寸法に影響しないから、
レーザ処理後、仕上げ加工はほとんど、あるいは全く不
要である。本発明の方法に利用される中程度乃至高度の
炭素鋼は浸炭硬化外殻を有するローラ・コーンの製造に
必要な浸炭処理可能な低炭素鋼より低コストでもある。
以上の点に鑑み、レーザ処理及びこれによって得られる
ローラ・コーンの総合コストは低い。
以上の説明に基づき、当業者が本発明の方法に若干の変
更を試みることは容易であろう。従って本発明の範囲は
頭書の特許請求の範囲によってのみ限定されるものと解
釈、されるべきである。
【図面の簡単な説明】
第1図はジャーナル・レッグに取付けた公知のローラ・
コーン形ロック・ピットの断面図、第2図は第1図に示
した公知のローラ・コーン及びジャーナル・レッグの分
解断面図、第3図は本発明の方法の中間段階におけるロ
ーラ・コーン半加工品の斜視図、第4図は第3図に示し
たローラ・コーン半加工品を第3図の4−4線で示す断
面図、第5図は半加工品の表面に黒色ペイントまたは腐
食液を塗布した本発明方法の段階におけるローラ・コー
ン半加工品の側面図、第6図は硬質のタングステン・カ
ーバイドなどから成る植刃を保持する孔を半加工品に穿
設する本発明方法の他段階後におけるローラ・コーン半
加工品の側面図、第7図はコーンの外殻にレーザ光を照
射する本発明方法の工程における1段階を略示するロー
ラ・コーン半加工品の断面図、第8図はコーンの外殻に
レーザ光を照射する工程における他の段階を略示するロ
ーラ・コーン半加工品の断面図、第9図はコーン外殻面
に対するレーザ光照射工程完了後のローラ・コーン半加
工品の断面図、第10図は本発明の方法の他の実施態様
に従ってローラ・コーンにレーザ光照射する状態を示す
、硬質植刃を植込まれたO−ラ・コーンの断面図、第1
1図は第9図に示したローラ・コーンの軸受孔を含む側
の平面図、第12図は本発明の方法に従って得られた実
際の口−ラ・コーンの倍率が約6倍の断面顕微鏡図であ
る。 20・・・ローラ・コーン 22・・・ドリル・ピット
 24・・・ジャーナル・レッグ 28・・・外殻 3
0・・・鍛造鋼本体 42・・・植刃 44.60・・
・中間鋼本体 46・・・保持孔52・・・レーザ光線
54・・・マルテンサイト層 62・・・中間ローラ・
コーン 特許出願人  スミス インターナショナル。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ロック・ビットの硬質植刃支持コーンを形成する
    方法であって、 中程度乃至高度の浸炭硬化可能な鋼から、外面を含むコ
    ーン半加工品を形成し、 コーン半加工品の外面を暗色化してレーザ光に対して吸
    収性とし、 コーンの外面に硬質植刃保持孔を形成し、 コーンの外面が暗色の光吸収面のほかにレーザ光に対し
    て比較的非吸収性の面をも含むように植刃保持孔の領域
    を光反射性にし、 植刃保持孔を形成した後、コーンの光吸収性外面におけ
    る表層部をオーステナイト化するのに充分な強さのレー
    ザ光線を、オーステナイト化するのに充分な時間に亘っ
    てコーン外面に照射し、光吸収性外面の表層部にマルテ
    ンサイトを形成して植刃保持孔の壁及び底が硬化されて
    いない表層硬化コーンを得るのに充分な迅速さでオース
    テナイト化層を急冷する 工程から成ることを特徴とするロック・ビットの硬質植
    刃支持コーン形成方法。
  2. (2)保持孔域を反射性にする工程が、レーザ光に対し
    てコーン外面よりも反射性の高い面を有する硬質植刃を
    保持孔に挿入する工程であることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項に記載の方法。
  3. (3)保持孔域を反射性にする工程が、保持孔に光沢の
    ある反射面を形成する工程であることを特徴とする特許
    請求の範囲第(1)項に記載の方法。
  4. (4)植刃支持コーンがローラ・コーンであって環状パ
    ッキン押さえを有し、この環状パッキン押さえの外面を
    オーステナイト化するのに充分な強さのレーザ光線を、
    オーステナイト化に必要な時間に亘って環状パッキン押
    さえの外面に照射し、環状パッキン押さえの外面にマル
    テンサイトを形成するのに充分な迅速さで、パッキン押
    さえのオーステナイト化層を冷却する工程をも含むこと
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
  5. (5)冷却工程が自己冷却による冷却工程であることを
    特徴とする特許請求の範囲第(2)項乃至第(4)項の
    いずれかに記載の方法。
  6. (6)冷却工程が自己冷却による冷却工程であることを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
  7. (7)レーザ光線を照射される前の段階で、半加工コー
    ンの表面硬度が約40〜42H_RCであることを特徴
    とする特許請求の範囲第(2)項乃至第(4)項のいず
    れかに記載の方法。
  8. (8)レーザ光線照射及び冷却が行われる前の段階で、
    コーン外面の硬度が約57〜60H_RCであることを
    特徴とする特許請求の範囲第(2)項乃至第(4)項の
    いずれかに記載の方法。
  9. (9)照射をその出力が少なくとも約1500ワットの
    CO_2レーザ光線発生器を使用して行うことを特徴と
    する特許請求の範囲第(1)項乃至第(3)項のいずれ
    かに記載の方法。
  10. (10)照射に使用されるレーザ光線のビーム直径が約
    10mm(0.4in)であることを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の
    方法。
  11. (11)暗色化工程が半加工コーンに黒色ペイントまた
    は腐食液を塗布する工程であることを特徴とする特許請
    求の範囲第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の
    方法。
  12. (12)殻体面を少なくとも1mm(0.04in)の
    深さまでオーステナイト化するのに充分な強さのレーザ
    光線を、オーステナイト化に充分な時間に亘つて殻体面
    に照射することを特徴とする特許請求の範囲第(1)項
    乃至第(3)項のいずれかに記載の方法。
  13. (13)外殻の硬質マルテンサイト層が、深さ1.5〜
    3.0mm(0.060〜0.12in)の表層部を有
    することを特徴とする特許請求の範囲第(12)項に記
    載の方法。
  14. (14)硬質の植刃を有する工具の形成する方法であっ
    て、 中程度乃至高度の浸炭硬化可能な鋼から外面を有する半
    加工工具を形成し、 半加工工具の外面を暗色化してレーザ光に対して吸収性
    とし、 硬質植刃を保持する少なくとも1つの孔を形成し、 保持孔域を光沢のある光反射面で保護することにより、
    暗色の光吸収面のほかにレーザ光に対して比較的非吸収
    性の反射面をも含む中間的半加工工具とし、 保持孔域保護工程の後、中間的半加工工具の外面に、保
    持孔域をオーステナイト化することなく第1中間半加工
    工具の光吸収外面の外層をオーステナイト化するのに充
    分な強さのレーザ光線を、オーステナイト化に充分な時
    間に亘って照射し、壁及び底が硬化されていない少なく
    とも1つの保持孔を有し、且つ外面表層が硬化された中
    間的半加工工具が得られるように、光吸収性外面の外層
    にマルテンサイトを形成するのに充分な迅速さでオース
    テナイト化層を冷却する 工程から成ることを特徴とする硬質植刃を有する工具の
    形成方法。
  15. (15)保持孔域を反射性にする工程が、レーザ光に対
    して工具外面よりも反射性の高い面を有する硬質植刃を
    保持孔に挿入する工程であることを特徴とする特許請求
    の範囲第(1)項に記載の方法。
  16. (16)保持孔域を反射性にする工程が、保持孔に光沢
    のある反射面を形成する工程であることを特徴とする特
    許請求の範囲第(1)項に記載の方法。
  17. (17)冷却工程が自己冷却による冷却工程であること
    を特徴とする特許請求の範囲第(14)項乃至第(16
    )項のいずれかに記載の方法。
  18. (18)レーザ光線照射工程前における半加工工具の表
    面硬度が約40〜42H_RCであることを特徴とする
    特許請求の範囲第(14)項乃至第(16)項のいずれ
    かに記載の方法。
  19. (19)照射及び冷却工程後における第2中間半加工工
    具の表面硬度が約57〜60H_RCであることを特徴
    とする特許請求の範囲第(14)項乃至第(16)項の
    いずれかに記載の方法。
  20. (20)殻体面を少なくとも1mm(0.04in)の
    深さまでオーストナイト化するのに充分な強さのレーザ
    光線を、オーステナイト化に充分な時間に亘って殻体面
    に照射することを特徴とする特許請求の範囲第(14)
    項乃至第(16)項のいずれかに記載の方法。
  21. (21)外殻の硬質マルテンサイト層が深さ1.5〜3
    .0mm(0.060in−0.12in)の表層部を
    有することを特徴とする特許請求の範囲第(14)項乃
    至第(16)項のいずれかに記載の方法。
  22. (22)暗色化工程が半加工コーンに黒色ペイントま他
    は黒色腐食液を塗布する工程であることを特徴とする特
    許請求の範囲第(14)項乃至第(16)項のいずれか
    に記載の方法。
JP62065897A 1986-03-24 1987-03-23 硬質植刃を有するドリル・ビツト・コ−ンのレ−ザ硬化処理方法 Pending JPS62230935A (ja)

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