JPS62230928A - 転炉吹錬用ランス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ この発明は、酸素ガスの噴出速度を調節することができ
る転炉吹錬用ランスに関する。

［従来の技術］ 純酸素上吹転炉法においては、酸素ジェットと溶鋼との
衝突面（以下ファイアポイントという）において酸素が
溶鋼中に吸収され、溶鋼中の炭素がこの酸素と反応して
一酸化炭素ｃｏが生成することによって溶鋼が脱炭され
る。この場合に、第２図に示すように、溶鋼中の炭素濃
度が高い場合には、溶鋼中の炭素がファイアポイントに
到達する速度が十分に大きく、脱炭反応が酸素供給律速
になるので、脱炭速度が高く維持される。しかし、脱炭
が進み、溶鋼中の炭素濃度が一定１１度よりも低下する
と炭素のファイアポイントへの到達速度が脱炭反応を律
速する。このため、炭素濃度の低下に伴い、脱炭速度が
低下し、脱炭に寄与しない酸素が増加してしまう。従っ
て、酸化鉄及びマンガン等の有効成分の酸化物の量が増
加し、鉄歩留及びマンガン等の歩留が低下してしまう。

このような欠点を解消すべく、従来、炭素１度が低い吹
錬末期にランスからの送１ｆｆｉを減少させて脱炭反応
に寄与しない酸素を減少させるという方法が試みられて
いる。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、ランスからの送１１０ｆｆｉを通常の約
１／２以下のｍに減少させると、溶鋼に供給する酸素ガ
スをジェット状態に維持することが回置１であり、酸素
ガス流が整流にならない。このため、酸素ガスの攪拌力
が減少して供給される酸素は主に溶鋼表面付近の鉄分及
び他の有効成分の酸化に消費され、鉄歩留及び他の有効
成分の歩留が向上しないという問題点がある。

この発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、
溶鋼中の炭素量が少ない脱炭末期における溶鋼の鉄歩留
及び他の有効成分の歩留を向上させることができる転炉
吹錬用ランスを提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この発明に係る転炉吹錬用ランスは、転炉上部の開口部
から転炉内に挿入され転炉内の溶鋼に酸素ガスを吹込む
転炉吹錬用ランスであって、ランス本体と、このランス
本体の先端に設けられたノズルと、このノズルの開口面
積を調整して酸素ガスの噴出速度を調部する弁体とを有
することを特徴とする。この場合に、前記ノズルは、ラ
バールノズルに構成することができ、前記弁体は、ニー
ドル弁に構成することができる。

［作用］ この発明においては、ランス本体から転炉内に酸素を吹
込んで溶鋼を吹錬する。そして、吹錬末期においては、
供給する酸素ガスのｍを減少させて溶鋼内の過剰酸素が
増加することを防止する。

この際に、弁体によりノズルの開口面積を狭くして酸素
ガスのｍを減少させると共に、噴出速度の低下を回避す
る。このようにすることにより、供給される酸素ガスの
量が少なくても酸素ガスがジェット状態に維持され、こ
の酸素ガスジェットが転炉内の溶鋼を）！拝して溶鋼を
効率良く脱炭することができる。

［実施例コ 以下、添付図面を参照してこの発明の実施例に係る転炉
吹錬用ランスについて具体的に説明する。

第１図はこの発明の実施例に係る転炉吹錬用ランスを示
す断面図である。ランス本体１１は銅製であり、外管１
６と内管１５とから構成されている。

そして、外管１６と内管１５との間の底部は閉じられて
いる。内管１５の先端部にはノズル部１４が設けられて
おり、このノズル部は括れ部２０が形成されたラバール
形状となっている。この内管１５には酸素ガス供給手段
（図示せず）から酸素ガスが供給されるようになってお
り、酸素ガスは、この内管１５を通流し、括れ部２０を
介してノズル部１４の先端から転炉内の溶鋼に吹付けら
れるようになっている。

前記括れ部２０の上方の内管１５内にはニードル弁１２
が設けられており、このニードル弁１２には内管１５の
長手方向に沿って延在する柄１３が取付けられている。

この柄１３の上端は駆動装置（図示せず）に取付けられ
ており、この駆動装置を駆動させることにより前記ニー
ドル弁１２が上下動するようになっている。即ち、この
ニードル弁１２を下げることによりノズル１４の開口面
積が小になり、上げることによりノズル１４の開口面積
が大になるようになっており、これにより酸素ガスの噴
出速度を調節するようになっている。

前記外管１６と内管１５との間には銅製の仕切り管１７
が設けられている。そして、外管１６と仕切り管１７と
の間は流路１８と、内管１５と仕切り管１７との間は流
路１９となっており、この流路１８から流路１９に冷却
水が通流するようになっていて、この冷却水がランス本
体１１を冷却して溶損から保護するようになっている。

次に、この実施例の動作について説明する。先ず、ラン
ス本体１１を転炉の上部開口部から挿入し、転炉内に酸
素ガスジェットを供給して溶鋼を転炉吹錬する。この場
合に、ニードル弁１２を上げてノズル１４を全開にして
おき、ランス本体１１の溶損を防止するために流路１８
から流路１９に冷却水を通流させておく。このようにし
て脱炭が進行し、吹錬末期になって脱炭反応が炭素供給
律速になった時点で酸素ガスの供給量を減少させて溶鋼
中の過剰な酸素が増加することを防止する。この際に、
駆動装置によってニードル弁１２を下げることにより、
ノズル部１４の間口面積を小さくして酸素ガスの噴出量
を減少させつつ酸素ガスの噴出速度を従前の速度に保持
し、酸素ガスをジェット状態に維持する。このように、
吹錬末期において送酸型を減少させた場合にも、ランス
本体１１から噴出される酸素ガスがジェット状態に維持
されるので、溶鋼を有効に攪拌することができる。この
ため、供給された酸素ガスが有効に脱炭に寄与し、鉄及
び他の有効成分の酸化が抑制され、吹錬末期における鉄
歩留及び他の有効成分の歩留が向上する。

なお、この実施例においては、ラバールノズルを使用し
たが、これに限らず、例えばストレートノズル等地のノ
ズルを使用することもできる。また、弁体としてニード
ル弁を使用したが、これに限らず他の弁体を使用するこ
ともできる。

［発明の効果］ この発明によれば、弁体によりノズルの開口面積を調節
することができるので、吹錬末期において酸素ガスの供
給Ｒを減少させても、供給する酸素ガスをジェット状態
に維持することができる。

このため、溶鋼を有効に攪拌することができ、供給され
た酸素が有効に脱炭に寄与する。従って、過剰な酸素に
よる鉄及び他の有効成分の酸化が抑制されて鉄歩留及び
他の有効成分の歩留が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例に係る転炉吹錬用ランスを示
す断面図、第２図はｌ１ｌＩＩ素吹錬における炭素濃度
と脱炭反応速度との関係を示すグラフ図である。 １１；ランス本体、１２：ニードル弁、１３；柄、１４
；ノズル部、１５：内管、１６；外管、１７：仕切り管
、１８．１９：流路、２０；括れ部。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）転炉上部の開口部から転炉内に挿入され転炉内の
   溶鋼に酸素ガスを吹込む転炉吹錬用ランスにおいて、ラ
   ンス本体と、このランス本体の先端に設けられたノズル
   と、このノズルの開口面積を調整して酸素ガスの噴出速
   度を調節する弁体とを有することを特徴とする転炉吹錬
   用ランス。
2. （２）前記ノズルは、ラバールノズルであることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の転炉吹錬用ランス
   。
3. （３）前記弁体は、ニードル弁であることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の転炉吹錬用ランス。