JPS6222997B2 - - Google Patents

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JPS6222997B2
JPS6222997B2 JP5826582A JP5826582A JPS6222997B2 JP S6222997 B2 JPS6222997 B2 JP S6222997B2 JP 5826582 A JP5826582 A JP 5826582A JP 5826582 A JP5826582 A JP 5826582A JP S6222997 B2 JPS6222997 B2 JP S6222997B2
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JP
Japan
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acid
methyl
reaction
solution
esters
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JP5826582A
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JPS58178000A (ja
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Toshuki Aizawa
Isamu Taguchi
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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【発明の詳細な説明】 本発明は1又は2以上の水酸基を有するコラン
酸又はそのエステル類を次亜塩素酸アルカリ又は
アルカリ土類金属塩を用いてその水酸基を部分的
又は全て酸化して各種ケトコラン酸又はそのエス
テル類を製造する方法に関する。
本発明の方法は水酸基を有するコラン酸又はそ
のエステル類、例えば、コール酸(胆汁酸、3
α、7α、12α−トリヒドロキシコラン酸)やそ
の少くとも1つの水酸基を除いた各種エステル類
の水酸基を選択的酸化又は全酸化して各種ケトコ
ラン酸又はケトコラン酸のエステル類の製造等に
利用されるが、これらの化合物は近年胆石溶解剤
等の医薬品として注目されているケノデオキシコ
ール酸(3α、7α−ジヒドロキシコラン酸)や
ウルソデオキシコール酸(3α、7β−ジヒドロ
キシコラン酸)の合成過程に於ける中間体等とし
て有用な物質である。
従来、1又は2以上の水酸基を有するコラン酸
又はそのエステル類の1部の水酸基の選択的酸化
又は全ての水酸基の全酸化の方法としては、酢酸
溶媒中でクロム酸や重クロム酸カリ等を用いる方
法(ジヤーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカ
ル・ソサエテイー第72巻、5530頁、1950年等)が
知られているが、この方法では排水中に有害なク
ロムが多重に混入し、その処理に多大の費用を要
すること及び目的生成物中にもクロムが付着混入
するため、その除去精製にも繁雑な労力を要する
等の難点があつた。
斯る難点を克服するための方法として特公昭45
−20493号、同50−12434号、同52−33638号公報
では酸化剤として次亜塩素酸ソーダの水溶液を用
いる方法が提案されている。しかし、これらの公
知の方法では、酸化反応の選択性が低かつたり、
反応液中に原料化合物が溶解しないため反応操作
上の難点があつたり、工業的な製造法として必ず
しも適当な方法とは言い難い。例えば、特公昭52
−33638号公報では、酢酸やプロピオン酸等の低
級脂肪酸又はこれとメタノール、エタノール等の
低級アルコールとの混合物を溶媒とし、それに原
料コール酸エステル類を溶解して次亜塩素酸ソー
ダのアルカリ水溶液を用いてその水酸基を部分酸
化又は全酸化して目的とするケトコラン酸エステ
ル類を選択率良く製造する方法が提案されている
が、しかし本発明者らの実験によれば上記原料溶
〓〓〓〓〓
液に次亜塩素酸ソーダのアルカリ水溶液を添加し
た時点で原料化合物が反応液中に析出するため、
その後の反応はスラリー状態にて進行し反応液の
均一な撹拌が困難となる。これを避けるには非常
に多量の溶媒を用いなければならないが、酢酸や
プロピオン酸のような酸を多量に用いることは反
応液のPHを下げることになり、それが次亜塩素酸
ソーダの分解を促進するため反応上不都合である
と共に前記溶媒は本来全て水溶性のものであるた
め溶媒と水の分離が困難であり、回収するにして
も廃棄するにしても多大な経済的な負担は免れな
い。
本発明者らは、これら公知の方法の欠点を解決
し、高純度の目的物を選択率良く合成し、しかも
反応を経済的有利に実施しべく種々検討をした結
果、本発明の方法を完成するに至つた。
即ち、本発明は、1又は2以上の水酸基を有す
るコラン酸又はそのエステル類を疎水性有機溶媒
中にて次亜塩素酸アルカリ又はアルカリ土類金属
塩の水溶液を用いて、分子中の水酸基の少くとも
一つを酸化してケトコラン酸又はそのエステル類
を製造する方法を提供せんとするものである。
以下、本発明の方法について更に具体的に説明
する。
本発明の方法に於いて使用すべき疎水性有機溶
媒は実質的に水と混和せず、原料物質や生成物と
反応したり分解したりしないものであつて、原料
のヒドロキシコラン酸(又はエステル)類及び目
的生成物のケトコラン酸(又はエステル)類を比
較的良く溶解するものであれば特に制限はない。
ここで、実質的に水と混和しないとの意味は溶媒
と水の相互の溶解度は全く無いものに限られるも
のではなく、溶解と水の2成分系では互いに可成
りの溶解度があるものでも、反応条件下にて原料
等を溶解した状態で有機層と水層の実質的に2相
に分離し得るものであれば使用することができる
ものである。かかる溶媒としては、例えば、脂肪
族、脂環族、芳香族の炭化水素、ハロゲン化炭化
水素、エーテル、ケトン、エステル類、更に具体
的には例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クロルベンゼ
ン、ジクロルベンゼン、ブロムベンゼン、ジクロ
ルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロル
エタン、トリクロルエタン、クロルベンゼン、ジ
クロルベンゼン、ブロムベンゼン、イソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの中
から適当なものが選ばれる。これら溶媒は単独で
も混合物でもいずれでも用いることができる。反
応はこれらの有機溶媒中に原料のヒドロキシコラ
ン酸(又はエステル)を溶解させ、適当量の水を
加え、或いは直接次亜塩素酸アルカリ金属又はア
ルカリ土類金属塩のアルカリ水溶液を添加して、
好ましくは充分な撹拌下に行われる。
反応条件については必ずしも厳密な制限はない
が、反応温度は0〜30℃程度で行うことが好まし
く、また、反応液のPHは高過ぎると反応が非常に
遅くなるため、好ましくはPH10以下とすることが
望ましい。次亜塩素酸アルカリ金属塩は通常次亜
塩素酸ソーダ、又は次亜塩素酸カリが用いられ、
これらは、次亜塩素酸ソーダ(又はカリ)の他に
苛性ソーダ(又はカリ)や炭酸ソーダ(又はカ
リ)等を含むアルカリ水溶液として用いられる。
又次亜塩素酸アルカリ土類金属塩は通常さらし粉
が用いられる。その使用量は酸化すべきコラン酸
(又はエステル)の水酸基1モル当り有効塩素と
して1.0〜1.5モル、好ましくは1.1〜1.3モル程度
が適当である。尚、使用する次亜塩素酸アルカリ
又はアルカリ土類金属塩水溶液のアルカリ度及び
量によつて反応液のPHが上述した如き10を越えて
しまう場合には、PH調整のため反応液中に調当な
酸を加えることが望ましい。この場合に使用すべ
き酸としては強酸よりは弱酸の方が好ましいが、
反応液中に可溶性であること、反応条件下に安定
で原料及び目的物と反応したり分解したりしない
ものであれば良い。具体的には、例えば、酢酸、
シユウ酸、クエン酸、ホウ酸、リン酸等が挙げら
れる。PHの下限については厳密な制限はないが4
以上とすることが好ましく、この範囲内で適宜酸
の量を加減することが適当である。
尚、本発明の反応は無触媒でも充分進行し、所
期の目的を達成することができるが、これに加え
更に、触媒として第4級アンモニウム塩、第4級
ホスホニウム塩または大環状エーテル(クラウン
エーテル)の少くとも1種を用いることは反応速
度の向上に効果的であり、特に、トリオクチルメ
チルアンモニウムクロライド、トリブチルベンジ
〓〓〓〓〓
ルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジル
アンモニウムクロライド、N−ベンジルピコリニ
ウムクロライド、18−クラウン−6等は良好であ
る。尚、これら触媒は反応液のPHがアルカリ性側
にて効果的であり、従つて、触媒を用いる場合に
は反応液のPHは8〜10、好ましくは9前後に調整
することが望ましい。触媒の使用量については特
に制限はないが、通常は原料化合物1部(重量
部)に対して0.001〜0.2部、好ましくは0.01〜0.1
部程度が適当である。
反応時間は反応に供すべき原料や溶媒の種類、
反応温度、PH、触媒の有無、種類及びその量等に
より最適範囲は異なるが、通常の条件下では10分
〜2時間程度にて行われる。
かくの如き本発明の方法によれば、分子中に1
又は2以上の水酸基を有するコラン酸やそれらの
エステル類の水酸基の選択的部分酸化又は全部の
水酸基の酸化によるそれぞれ対応するケトコラン
酸やそれらのエステル類の製造に於いて、目的と
する化合物を高純度且高選択率にて経済的有利に
取得することができる。これら応用例の代表的な
例をいくつか示せば、例えば、次のようなものが
挙げられる。
コール酸から、3α・12α−ジヒドロオキシ−
7−ケトコラン酸、3α−ヒドロオキシ−7・12
−ジケトコラン酸又は、テヒドロコール酸、コー
ル酸メチルから、3α・12α−ジヒドロオキシ−
7−ケトコラン酸メチル、3α−ヒドロオキシ−
7・12−ジケトコラン酸メチル又はデヒドロコー
ル酸メチル、ケノデオキシコール酸から3α−ヒ
ドロキシ−7−ケトコラン酸、又は3・7−ジケ
トコラン酸、ケノデオキシコール酸メチルから3
α−ヒドロキシ−7−ケトコラン酸メチル、又は
3・7−ジケトコラン酸メチル、3α−アセトオ
キシ−7α・12α−ジヒドロオキシコラン酸メチ
ルから3α−アセトオキシ−7−ケト−12α−ヒ
ドロオキシコラン酸メチル又は3α−アセトキシ
7・12−ジケトコラン酸メチル、3α−プロピオ
ニルオキシ−7α・12α−ジヒドロオキシコラン
酸メチルから3α−プロピオニルオキシ−7−ケ
ト−12α−ヒドロオキシコラン酸メチル、又は3
α−プロピオニルオキシ−7・12−ジケトコラン
酸メチル、3α・7α−ジアセトオキシ−12α−
ジヒドロオキシコラン酸メチルから3α・7α−
ジアセトオキシ−12−ケトコラン酸メチル、3
α・7α−ジプロピルニルオキシ−12α−ジヒド
ロオキシコラン酸メチルから3α・7α−ジプロ
ピオニルオキシ−12−ケトコラン酸メチル等。
以下、本発明の方法について代表的な例を示
し、更に具体的に説明するが、これらは単なる例
示であり、本発明はこれらのみに限定されないこ
とは言うまでもない。
実施例 1 3α・7α−ジアセトオキシ−12α−ヒドロオ
キシコラン酸メチル10gをジクロルメタン30mlに
溶解させる。酢酸1.5gと水10gを加え次亜塩素
酸ソーダ(有効塩素濃度12.6%)13.3gを10〜15
℃で撹拌下に15分間で滴下する。滴下終了後、同
温度でさらに1時間撹拌する。ついで有機層を5
%炭酸水素ナトリウム水溶液と10%塩化ナトリウ
ム水溶液で洗滌し有機層を乾燥後、溶媒を減圧下
留去して3α・7α−ジアセトオキシ−12−ケト
コラン酸メチル、融点180〜2℃、9.9g(収率99
%)を得た。
実施例 2 3α・7α−ジアセトオキシ−12α−ヒドロオ
キシコラン酸メチル10gをベンゼン100mlに溶解
させる。50%ベンジルトリブチルアンモニウムク
ロライド1.0gを加え、別に10%リン酸水溶液で
PH8の調製された次亜塩素酸ソーダ水溶液(有効
塩素濃度9.4%)17.8gを10〜13℃で撹拌下に15
分間で滴下する。滴下終了後、同時度でさらに1
時間撹拌する。ついで、有機層を5%炭酸水素ナ
トリウム水溶液と10%塩化ナトリウム水溶液で洗
滌し有機層を乾燥後、溶媒を減圧下留去して3
α・7α−ジアセトオキシ−12−ケトコラン酸メ
チル、融点180〜2℃、9.9g(収率99%)を得
た。
実施例 3 コール酸メチル1gをジクロルメタン4mlに溶
解させる。10%酢酸水溶液6gを加え、次亜塩素
酸ソーダ(有効塩素濃度12.6%)4.8gを10〜15
℃で撹拌下徐々に滴下する。滴下終了後同時度で
さらに1時間撹拌し、有機層を5%炭酸水素ナト
リウム水溶液と10%塩化ナトリウム水溶液で洗滌
し、さらに乾燥後減圧下溶媒を留去しテヒドロコ
ール酸メチル、融点240〜2℃、0.96g(収率97
%)を得た。
〓〓〓〓〓
実施例 4 コール酸メチル1gをジクロルメタン4mlに溶
解させる。10%酢酸水溶液4gを加え、次亜塩素
酸ソーダ(有効塩素12.6%)3.2gを0〜5℃で
撹拌下徐々に滴下する。滴下終了後同温度でさら
に1時間撹拌し、有機層を5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液と10%塩化ナトリウム水溶液で洗滌し、
さらに乾燥後減圧下溶媒を留去し3α−ヒドロオ
キシ−7・12−ジケトコラン酸メチル、融点147
〜9℃、0.96g(収率97%)を得た。
実施例 5 3α−アセトオキシ−7α・12α−ジヒドロオ
キシコラン酸メチル1gをべンゼン10mlに溶解さ
せる。10%の酢酸水溶液でPH8に調整された次亜
塩素酸ソーダ水溶液(有効塩素濃度9.6%)1.5g
を0〜5℃で撹拌下徐々に滴下する。滴下終了
後、同温度でさらに1時間撹拌する。有機層を5
%炭酸水素ナトリウム水溶液と10%塩化ナトリウ
ム水溶液で洗滌し、有機層を乾燥後減圧下溶媒を
留去して、3α−アセトオキシ−7−ケト−12α
−ヒドロオキシコラン酸メチル、融点154〜6
℃、0.97g(収率97%)を得た。
実施例 6 ケノデオキシコール酸2gをテトラヒドロフラ
ン10mlに溶解させる。10%酢酸水溶液3gを加
え、次亜塩素酸ソーダ(有効塩素12.6%)3.4g
を0〜5℃で撹拌下、徐々に滴下する。滴下終了
後、同温度でさらに1時間撹拌する。反応液は静
置すると有機層と水層の二層に分離する。有機層
を飽和食塩水で洗滌し、さらに乾燥後、減圧下溶
媒を留去し3α−ヒドロオキシ−7−ケトコラン
酸、融点198〜201℃、1.85g(収率93%)を得
た。
〓〓〓〓〓

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1又は2以上の水酸基を有するコラン酸又は
    そのエステル類を疎水性有機溶媒中にて次亜塩素
    酸アルカリ又はアルカリ土類金属塩の水溶液を用
    いて、分子中の水酸基の少くとも一つを酸化して
    対応するケトコラン酸又はそのエステル類を製造
    する方法。
JP5826582A 1982-04-09 1982-04-09 ケトコラン酸又はそのエステル類の製造方法 Granted JPS58178000A (ja)

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