JPS62229251A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明はカールソン方式を用いた電子写真プロセスに適
した電子写真感光体に関する。

（従来の技術） 電子写真感光体の光導電プロセスは、光電荷発生プロセ
スおよび電荷輸送プロセスからなり、従来から上記プロ
セスを一個の物質で行う方法と別個の物質で行う方法が
知られている。この二つの方法のうら、それぞれのプロ
セスを別個の方法で行う方法は感光体に用いる材料の選
択範囲が広がり、得られた感光体の感度および受容電位
等電子写真特性かりぐれ、また感光体製造に際し、被膜
特性の（９れた感光体を製造できるという利点がある。

従来この方法を用いた電子写真感光体としては、導電性
支持体上に電荷発生物質として無定形セレンからなる電
荷発生層を設け、その上にポリビニルカルバゾールから
なる電荷輸送層を設けた感光体が汎用されている。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、電荷輸送層に用いるポリビニルカルバゾールは
可撓性に欠けるため、形成された層の被膜は硬く、もろ
く、かつひび割れや膜はがれ等の現象をおこしやすく、
感光体としての耐久性が劣るという欠点がある。そこで
ポリビニルカルバゾールの可撓性を増すために可塑剤と
共に用いる方法が提案されている。しかし、この方法で
は電荷輸送層の残留電荷が増加し、画像にカブリを生じ
せて電子写真特性が低下するという大きな欠点を有して
いる。

すなわち残留電荷が小さいことは電子写真特性を向上さ
せる上で重要であり、１回の電子写真プロセスで残留電
荷が大きいと、繰り返し使用した場合はこれがさらに増
加しカブリ等の原因となる。

残留電荷の大きさは、電荷を直接保持している電荷輸送
層の構造のみならず、電荷発生層の構成材料およびその
膜厚に大きく依存し従って電荷発生層の構成材料を改良
することは、残留電荷防止のための一つの方法となる。

一方積層型電子写真感光体においては、電荷発生層の結
着材と電荷輸送層の結着材とでは異なる物質を用いるの
が酋通であり、ざらに通常電荷発生層はｊ！ｊ電性基板
上のすぐ上に形成される。電荷発生材料はリーンドミル
ニーダー、ホモミキサー、アジデーター、スターラー、
ボールミル、パンバリミキサー、アトライター等の方法
で結着材中に増感剤等と共に分散されて、Ｒ電性基板の
上にロールコータ、ディップ等の方法で塗布される。

この結着材は被膜形成能が良好で、かつ電荷輸送層をこ
の上に塗布する際に、電荷発生材が溶出したり、電荷発
生層が汚されるようなものであってはならない。さらに
導電性基板、電荷輸送層との接着性が良好であることが
重要である。また電子写真特性（帯電、暗減衰、感度、
残留電荷、繰返し）は電荷発生層の膜厚、電荷発生層の
材料に大きく依存するため、結着材は膜厚の制御が容易
で、電荷発生材料の分散性がよく、かつ電荷発生材料の
固有の性質を損わないものであることが必要である。

近年、τ型フタロシアニンが高感度であることが知られ
、電荷発生材として盛んに研究されるようになってきて
いるが、このτ型フタロシアニンは結着材に対する分散
性が悪く、例えばポリビニルカルバゾール、ポリメチル
メタクリレート等を結着材として用いた場合には事実上
塗布できない場合もある。また結着材の中にはポリスチ
レンのようにτ型フタロシアニンに対する分散性が良（
でも導電性基板との接着が悪く、しかも可撓性が悪いも
のもある。またさらに電子写真特性が良好でも、電荷発
生層と電荷輸送層の接着性が悪く、簡単にはがれてしま
うものもある。

Ａβ等の導電性基板との接着性がよく、しかもτ型フタ
ロシアニンの分散性が良い結着材としてはブチラール樹
脂が知られている。しかしながらブチラール樹脂も工業
的に電荷輸送層を塗布するためには、溶液濃度を制御し
やすいように比較的高沸点で、しかも溶解性の良好な溶
剤を用いなければならないため、塗布乾燥した電荷発生
層が一部汚されることが多い。また、ブチラール樹脂の
塗膜は硬度が低く、多量に製造した感光体ドラムの保管
、輸送等の作業の際に容易に傷付くことがある。

従って、先に記したような条件を満足し、かつ強力な被
膜を形成する結着材の開発が要請されている。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、かかる点に着目してなされたもので、導電性
支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を積層してなる電子
写真感光体において、前記電荷発生層が（イ）電荷発生
材と、（ロ）（１）　ブチラール樹脂ならびに、■　変
成用シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、多価イソシアネー
トおよび多価アルデヒドからなる群から選ばれた１種ま
たは２種以上の物質からなる結着材を含むことを特徴と
している。

本発明に使用する電荷発生材としては、τ型フタロシア
ニンを用いることが望ましく、池の電荷発生材、例えば
無金居型フタロシアニンおよび金属フタロシアニンに対
しても有効である。

本発明に使用する結着材中のブチラール樹脂としてはブ
チラール化度６０〜８１％のものが用いられる。

ブチラール樹脂と前述した変成物質の配合割合は、変成
用シリコーン樹脂の場合ブチラール樹脂１００重囲部あ
たり４〜２８重昂部、エポキシ樹脂の場合ブチラール樹
脂１ｏｏｉ　ａ部あたり２５〜５０重堡部、多価イソシ
アネート、多価アルデヒドの場合ブチラール樹脂のユニ
ットモル数１００あたり２５〜５０が適当である。

またこれら結着材と電荷発生材との配合割合は、重量比
で１＋０．１〜３程度であり、好ましくは０５〜１．５
である。

これらの結着材と電荷発生材とは適当な溶剤を用いて溶
解させて調整するが、硬化材は後で添加するようにして
もよい。

電荷発生層塗布体の乾燥温度は８０〜１２０℃の間が好
ましく乾燥時間は２〜２４ｈｒの間が好ましい。

電荷発生層の膜厚は０．０１〜１μｍ程度が好ましいが
、変成物質の比率が高い場合には３μｍ以上の膜厚にす
ることも可能である。

本発明に用いる電荷輸送層を構成する物質は可視光に対
して透明で、かつ電荷輸送能力を有するものであれば特
に限定されないが、例えばヒドラゾン誘導体、ピラゾリ
ンＩｓ体、トリフェニルメタン誘導体、トリフェニルア
ミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、もしくはスヂル
ベン誘導体等の低分子心機半導体をポリカーボネート、
ボリアリレート等の高分子化合物に分散させたものを用
いることができる。

なお本発明に使用される導電性支持体としては、真ちゅ
う、アルミニウム、金、銀等の金属材料；前記金属の表
面がプラスチックの薄膜で被膜されたちの：金属被覆紙
、金罵被覆プラスチックシートあるいはヨウ化アルミニ
ウム、ヨウ化銅、酸化クロムまたは酸化スズ等の導電１
ｆｆｌで被覆されたガラス等が用いられる。これらは適
当な厚さ、硬さ、または屈曲性のあるシート状薄板、あ
るいは円筒体で使用される。

（作用） 本発明の電子写真感光体の電荷発生層は、結着材として
ブチラール樹脂とこのブチラール樹脂と相溶性の良好な
変成物質の組成物が用いられているので、塗布乾燥後の
被膜は従来のブチラール樹脂単独のものに比較して強靭
でしかも導電性支持体との接着も強固でり、その上に電
荷輸送層を塗布形成する場合でも、輸送層塗布材に含有
される溶剤によって電荷発生材がしみだしたり、また塗
膜が膨潤したりして損われることはない。

また本発明による電子写真感光体はその帯電能、光感度
共に優れており残留電荷もない。

（実施例） 実施例１ 導電性支持体としてＡλ板を用い、引上げ法によりこの
Ｓ電性支持体上に電荷発生層を塗布乾燥し、この上に電
荷輸送層を塗布、乾燥して電子写真感光体を作成した。

電荷輸送層塗布溶液としては、第１表に示すように、結
着材と同車ωのτ型フタロシアニン（東洋インキ社ｗＡ
）をブチラール樹脂（ＸＹＩＩＬ、ユニオンカーバイト
社製、ブチラール化度８０％）の２％シクロヘキサノン
溶液にボールミルで９０時間分散し、この溶液に変成用
シリコーン樹脂（ＴＳＩｔ１６０　（５ｉＯＩＩ４〜５
％を含有し、側鎖のほと／Ｖどがフェニル基のシリコー
ン、東芝シリコーン社製）を添加したものを用いた。

なお電荷輸送層塗布溶液としてはポリカーボネート（パ
ンライト１３００Ｗ　、余人化成社製）の１０％トリク
ロロエタン溶液に、樹脂に対して同ｆｆ１ｆｆｉの９−
エチルカルバゾール ドラゾン なお乾燥条件は８０℃で４８時間である。得られた感光
体は静電気帯電試験装置（用日電機社智、モデルＰ−４
２８）を用いて感光特性を評価した。その結果を第１表
および図面に示す。

第１表および図面から明らかなようにブチラール樹脂の
みを結着材とした場合の感光体に比べて変成用シリコー
ン樹脂を混合したブレンドポリマーを結着材とした実施
例のものは、帯電能、光感度共に優れ、かつ残留電荷も
低減している。

（以下余白） 第１表 ：１：　　添加量はブチラール樹脂１００に対するｍ間
口分比ニド＊比較例 実ＩＩＪ！１列　２ ブチラール樹脂としてエスレックＢＨＩ（Ｔ？Ｉ水化学
社製）を使用し、変成用樹脂として、このブチラール樹
脂と同重量および１７２重量のエポキシ樹脂（エビクロ
ンＮ−６７３、大日本インキ社製）を使用した以外は実
施例１と同じ条件で電子写真感光体を得た。

ｆｑられた電子写真感光体の電子写真特性を第２表に示
す。

なお電荷発生層の膜Ｊｉｌｊ？、０．７（±０．１）で
は鉛筆硬度、屈曲試験においてはこの膜厚での差は見ら
れなかったが、この試料を１×２ｃｄに切り取り、４Ｃ
ＣのＮ−メチル−２−ピロリドン中に浸し、激しく撹拌
すると、ブチラールのみの場合は直ちにフタロシアニン
の溶出と膜はがれが起こるがエポキシ樹脂をブチラール
樹脂に添加した電荷発生層では変化を示さなかった。

（以下余白） 実施例３ 変成用シリコーン樹脂に代えて、ブチラール樹脂と同ｆ
ｆ１ｍＪヅよび１／２重量のエポキシ樹脂（エピコート
１００１Ｆ　、シェル化学社製）を使用した以外は実施
例１と同じ条件で電子写真感光体を得た。

得られた電子写真感光体の電子写真特性を第３表に示す
。

なお電荷発生層の膜厚０．７（±０．１）では鉛筆硬度
、屈曲試験においてはこの膜厚での差は見られなかった
が、この試料を１ｘ　２ｃｉに切り取り、４ＣＣのＮ−
メチル−２−ピロリドン中に浸し、激しく撹拌すると、
ブチラールのみの場合は直ちにフタロシアニンの溶出と
膜はがれが起こるがエポキシ樹脂をブチラール樹脂に添
加した電荷発生層では変化を示さなかった。

（以下余白） 実施例４ 変成用シリコーン樹脂に代えてブチラール樹脂のユニッ
トモル数の１／２および１／４のモル数のジイソシーア
ネートを使用した以外は実施例１と同じ条件で電子写真
感光体を得た。ｉ′ｌられた電子写真感光体の電子写真
特性を第４表に示す。

なお電荷発生層の膜厚０７（±０．１）では鉛筆硬度、
屈曲試験においてはこの膜厚での差は見られなかったが
、この試料をｌＸ２ｃｍに切り取り、４ＣＣのＮ−メチ
ル−２−ピロリドン中に浸し、激しく撹拌すると、ブチ
ラールのみの場合は直ちにフタロシアニンの溶出と膜は
がれが起こるがエポキシ樹脂をブチラール樹脂に添加し
た電荷発生層では変化を示さなかった。

（以下余白） 実施例５ 変成用シリコーン樹脂に代えてブチラール樹脂のユニッ
トモル数の１７２のモル数、および１／４のモル数のジ
アルデヒドを使用した以外は実施例１と同じ条件で電子
写真感光体を得た。得られた電子写真感光体の電子写真
特性を第５表に示す。

なお電荷発生層の膜厚０．７（±０．１）では鉛筆硬度
、屈曲試験においてはこの膜厚での差は見られなかった
が、この試料をｌＸ２ｃｍに切り取り、４ＣＣのＮ−メ
チル−２−ピロリドン中に浸し、激しく撹拌すると、ブ
チラールのみの場合は直ちにフタロシアニンの溶出と膜
はがれが起こるがエポキシ樹脂゛をブチラール樹脂に添
加した電荷発生層では変化を示さなかった。

（以下余白） 〔発明の効果） 以上の実施例からも明らかなように、本発明の電子写真
感光体は電荷輸送層の結着材としてブチラール樹脂とこ
れと相溶性の良好な変成物質を用いることによって従来
の電荷輸送層に比して強靭でしかも導電性支持体との接
着性の優れた層を得ることができ、さらに電荷輸送層を
形成した後も帯電能、光感度共に優れた残留電荷のない
感光体を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は電荷発生層における変成用シリコーン樹脂のブチ
ラール樹脂への添加量（重ω比％）と残留電荷の大きさ
との関係を示したグラフである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層を積層
   してなる電子写真感光体において、前記電荷発生層が （イ）電荷発生材と （ロ）（１）ブチラール樹脂ならびに
2. （２）変成用シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、多価イソ
   シアネートおよび多価アルデヒド からなる群から選ばれた１種または２種以上の物質から
   なる結着材 を含むことを特徴とする電子写真感光体。 （２）電荷発生材がτ型フタロシアニンである特許請求
   の範囲第１項記載の電子写真感光体。