JPS62228443A - 水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は水素ガス分離精製用希土類元素合金に関する。

〈従来技術及び発明が解決しようとする問題点〉現在、
水素ガスは工業用原料として重要である。

このような水素ガスは工業的に製造されるが、通常、不
純物としてヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、
アルゴン等の不活性希ガスや酸素、窒素、−酸化炭素、
二酸化炭素、二酸化硫黄１．アンモニア、水等の無機系
ガス、更にはメタンやエタン等の有機炭化水素等を含有
している。しかし、半導体やグラスファイバー等のいわ
ゆるバイテクノロジー産業において使用する水素ガスに
は、上記の如き不純物を含有しないことが要求されてい
る。

従来、不純物を水素ガスから分離して高純度水素ガスを
製造する方法としては、例えばモレキュラーシーブ、ゼ
オライト、活性炭等の吸着剤を用いる吸着法、圧力サイ
クルを用いる精製法、又はパラジウム系合金を使用する
拡散法等がある。しかしながら、いずれの方法も膨大な
設備を要し、また操業費が高価であって経済的に実用に
供し得ない。

別に、水素ガス精製用希土類系合金も開発されており、
例えばＬ　ａ、　Ｎ　ｉ　、合金がある。このような希
土類系合金は水素ガス中の不純物を吸着せずに多量の水
素ガスのみを吸着するので、極めて効率が良い水素ガス
の分能精製法が提供される。しかし、水素の吸着と放出
を繰り返すと、徐々にその能力が低下する。例えば１１
０００ｐｐの酸素含有水素ガスをＬ　ａ　Ｎ　ｉ　、合
金粉末を用いて精製すると、吸着、放出のサイクルが１
０回を越えると。

水素ガス吸着能力は急激に低下し、約６０％程度になる
。

〈発明の目的〉 従って、本発明の目的は繰り返して水素ガスの吸着及び
放出を行っても水素吸着能力の低下を起さない水素ガス
分離・精製用希土類元素含有合金を提供することである
。

本発明の別の目的は、水素ガスの精製にあたって、膨大
な設備や操業費を必要とせずに高純度水素ガスを製造で
きる水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金を提供す
ることである。

〈発明の目的を達成する手段〉 本発明によれば、ジハロエタンによる表面処理の後、ア
ルカリ浸漬し、次いで金属塩により金属修飾した一般式
：　　　Ｌ　ｎ　ｘ　Ｍ　ｙ（式中、Ｌｎは希土類元素
、ＭはＣｏ、Ｎｉ、Ｆｅ。

Ｃｕ、Ｃｒから選択した少くとも一種の金属又は二種以
上の金属混合物又は合金、Ｘは１又は２の整数、並びに
ｙは５から１７までの正数である）を有することを特徴
とする水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金が提供
される。

〈発明の説明〉 以下１本発明につき更に詳細に説明する。

本発明は、希土類元素含有合金粉末の表面をジハロエタ
ンによる表面処理した後、アルカリ浸漬し、次いで金属
塩により修飾（以下、金属修飾と称する）すれば、水素
ガス吸着能が劣化しないことを発見したことに基づくも
のである。

本発明の水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金Ｌｎ
ｘＭｙ中のＬｏは任意の希土類元素であり、例えばＬａ
、Ｐｒ、Ｎｄ、Ｃｅ又はこれらの混合物等を挙げること
ができる。式中のＭはＣｏ　。

Ｎｉ＋　Ｆｅ、Ｃｕ、Ｃｒから選択した一種の金属又は
二種以上の金属混合物又は合金である。式中のＸは］又
は２の整数である。ｙは５から１７までの正数である。

Ｘ＋　ｙは金属間化合物を形成する正数である。

このような希土類元素含有合金としては、例えばＬａＮ
ｉ、、Ｐｒ２Ｃｏｔ、ＲｅＮｉ、。

ＬａＮｉ、−ａＡＱａ２ＭＷＩＮ１５−ａＭａ　（ＭＩ
ｌｌ：ミツシュメタル、ａ：１〜４の整数）等がある。

本発明においては、このような希土類元素含有合金を粉
末としてから、金属修飾する。合金粉末は３０メツシユ
以下とするのが好ましいが、その理由は粒度が大きすぎ
ると水素ガス吸着表面積が減少するためである。

金属修飾にあたっては、まずジハロエタン、たとえばジ
ブロモエタン、ショートエタンにて表面処理する。表面
処理の条件としてはジハロエタンをテトラヒドロフラン
、アルコール系溶媒、たとえばメタノール、エタノール
などの溶媒にて溶解し、窒素、アルゴンなどの乾燥不活
性ガス雰囲気下、室温又はリフラックス温度にて希土類
元素含有合金にジハロエタン溶液を加えて５〜１５時間
程時間面処理するのが好ましい。ジハロエタン溶液の濃
度としては希土類元素含有合金２５ｇ当り０．４５−３
．６　ｍｏｌ／Ｑを用いるのが望ましい。

表面処理後、用いた溶媒で十分洗浄するのがよい。

次いで希土類元素含有合金を水酸化アルカリ、たとえば
水酸化ナトリウム水溶液などに浸漬してアルカリ浸漬す
る。浸漬時間は時に臨界的なものではないが、たとえば
２０％ｉｔ％濃度の水酸化アルカリ溶液中に４時間程度
浸漬すれば充分である。

浸漬している間に攪拌すると更によい。浸漬後は希土類
元素含有合金を蒸留水などで洗液が中性になるまで洗浄
するのが一般的である。

最後に金属塩により金属修飾することにより本発明の水
素ガス分離・精製用希土類元素含有合金が得られる。金
属修飾は上述のようにして得られた希土類元素含有合金
の懸濁液に各種金属塩の水溶液を添加、攪拌し、水洗、
乾燥することにより行うのが望ましい。各種金属塩とし
ては、塩化クロム（■）、硝酸クロム（■）、塩化鉄（
ＩＩ）、塩化コバルト（■）、塩化ニッケル（■）、塩
化パラジウム（■）、塩化白金酸、塩化白金（ＩＶ）、
塩化ルテニウム（ｍ）等を挙げることができる。

金属塩の水溶液濃度としては希土類元素含有合金１ｇ当
り５ｍｍｏｌ／Ｑの全屈塩水溶液１〜４ＬｎＱを用い、
室温で約１時間程度攪拌すれば充分金属修飾することが
可能である。

本発明の水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金は、
反応容器中に合金を導入した後に容器中を真空とし、不
純物を含有する水素ガスを導入して水素吸蔵量を測定し
て試験できる。試験にあたっては、次いで温水と冷水を
繰り返して流して水素を放出させ、再度放出した水素ガ
スを反応器に導入して吸着させて、吸着及び放出を繰り
返した後の水素ガス精製能を測定する方法を用いること
ができる。具体的な条件としては、たとえば水素圧７ｋ
ｇ／ｄＧ、温度３０℃の条件、４０分間隔で吸着・放出
を繰り返して測定するのが望ましい。

また、同じ水素ガスを繰り返して吸着・放出させるので
はなく、毎回新しい不純物含有水素ガスを用いて、吸着
・放出を繰り返した後の水素ガス精製能を測定する方法
も使用できる。水素ガス精製能の測定にあたっては、当
初の不純物含有水素ガス中の不純物及び合金から放出さ
れた水素ガス中の不純物を各々ガスクロマトグラフ法に
より測定できる。

〈実施例〉 以下、実施例により本発明の希土類元素含有合金を更に
詳細に説明する。

・施例１−酸化Ｊ１素の分離 希土類元素含有合金の水素吸着能に最も悪影響を与える
一酸化炭素を含有する水素ガスを用いて本発明の水素ガ
ス分離・精製用希土類元素含有合金を試験した。

１００メツシユに粉砕したＰ　ｒ、Ｇ　ｏ、　（２５ｇ
、０、０３６　ｍｏｌ）をテトラヒドロフラン（ＴＨＦ
）５０ｍＱ中に懸濁し、そこにジブロモエタンのＴＨＥ
溶液（０、４５ｍｏｌ／　Ｑ　）　２０ｍＱを加えて還
流温度（６６℃）で８時間処理した。その後はＴＨＥで
合金を十分に洗浄し、次いで２０ｗｔ％の水酸化す１−
リウム水溶液中に浸し、４時間攪拌した。

合金は蒸留水で十分に洗浄した後、塩化白金酸の５ｍｍ
ｏｌ／Ｒｔ水溶液９３ｍＱによって処理した。処理後は
蒸留水による洗浄、排気乾燥によって白金修飾したＰｒ
２Ｃｏ□合金を得た。

かようにして製造した白金修飾Ｐｒ２ＣＯ□合金２０ｇ
を、試験用反応容器中に置き、ここに純度９９．９９９
％の水素ガスに不純物として３０ｐｐｍのＣＯガスを混
入したガスを導入して、合金に吸着させた。次いで温水
及び冷水を流して水素ガスを放出させて水素ガスの成分
を分析した。更に、３ｏ　ｐｐｍのＣＯガス含有する新
しい水素ガスを毎回用いて吸着・放出・分析を繰り返し
た。水素ガスの吸着にあたっては、圧力を大気圧から７
ｋｇ／ｄＧまで変化させ、分析はガスクロマトグラフ法
を用いた。吸着した水素ガス量と不純物ガス量比を水素
変換量として計算したところ、以下の第１表及び添付の
第１図に示す如くになった。比較のために金属修飾して
いないＰｒ２Ｃｏ７合金についても同様の測定を行なっ
た 第１表 本発明の金属修飾希土類元素含有合金の水素変換量の劣
化は、金属修飾しない場合よりも著しく少ないことが明
らかである。

慄」【例−２ガスの分離 一酸化炭素に次いで、希土類元素含有合金の水素吸着能
を劣化させる酸素ガスを含有する水素ガスを用いて試験
した。

実施例１と同様の処理により白金修飾 Ｐ　ｒ　２　Ｇ　Ｏ７合金及び未処理Ｐｒ２Ｃｏ□合金
を用い。

９９．９９９％の純度の水素に１１０００ｐｐの酸素ガ
スを混入したガスを、実施例１と同様に吸着・放出・分
析を繰り返したところ、以下の第２表及び添付の第２図
に示す結果となった。金属修飾合金の優秀なことが明ら
かである。

第２表 実施例１と同様にして製造した白金修飾Ｐ　ｒ２Ｃ０７
合金及び未処理Ｐ　ｒ、ＣＯ，を用いて、以下に示す組
成の工業用水素ガスを、実施例１と同様の方法で吸着・
放出・分析した。結果を以下の第３表、第４表及び添付
の第３図゛に示す。本発明の合金の水素分離精製能が優
れていることが明らかである。

（以下余白） 第３表 第４表 〈発明の効果〉 本発明の金属修飾した水素ガス分離・精製用希土類元素
合金は非常に安定であり、水素ガス中の不純物に大して
抵抗力がある。しかも水素ガスの吸着及び放出を繰り返
しても水素吸着能力は低下しないという極めて優れた水
素吸蔵合金である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は各々本発明の金属修飾した
希土類元素含有合金と未処理物を用いた場合の精製能を
示すグラフである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ジハロエタンによる表面処理の後、アルカリ浸漬し、次
   いで金属塩により金属修飾した一般式：Ｌ＿ｎ＿ｘＭ＿
   ｙ （式中、Ｌｎは希土類元素、ＭはＣｏ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃ
   ｕ、Ｃｒから選択した少くとも一種の金属又は二種以上
   の金属混合物又は合金、ｘは１又は２の整数、並びにｙ
   は５から１７までの正数である）を有することを特徴と
   する水素ガス分離・精製用希土類元素含有合金。