JPS62226845A - 炭素繊維複合の水硬性プリプレグ材 - Google Patents

炭素繊維複合の水硬性プリプレグ材

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JPS62226845A
JPS62226845A JP6956586A JP6956586A JPS62226845A JP S62226845 A JPS62226845 A JP S62226845A JP 6956586 A JP6956586 A JP 6956586A JP 6956586 A JP6956586 A JP 6956586A JP S62226845 A JPS62226845 A JP S62226845A
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hydraulic
fine powder
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carbon fibers
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俊一 松橋
和久 斉藤
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B14/00Use of inorganic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of inorganic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B14/38Fibrous materials; Whiskers
    • C04B14/386Carbon

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、炭素繊維とセメント用混和剤等の水硬性無
機微粉体と水とを含み、最終的には炭素繊維間が水硬性
微粉体の水和物で結合された状態となる部材を構成する
ためのプリプレグ材に関する。
〔従来の技術〕 炭素繊維と水硬性無機微粉体と水を含む硬化体は、水硬
性無機微粉体の水和物をマトリックスとする製品(所謂
モルタル、コンクリート)の強度不足を、炭素繊維の有
する引っ張り強度と弾性率とを利用して補うために開発
されたものであり、従来は、前記硬化体を構成するため
に、炭素繊維を水硬性無機材と水と骨材及び種々のセン
メト用混和剤(材)又はこれらの一部に混ぜてなる組成
体を硬化させる手段があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記の手段によると、炭素繊維はその弾
性率が高く屈曲に弱いため混練中に折れることが多(、
これを防止するためには、骨材として丸い形状のものを
使用する、空気を入れる、ポリマーを混入する、混練法
を工夫する等の余分な配慮が必要になるという問題点が
ある。この方法によると炭素繊維の混入率の上限は体積
比5%程度である。またこれらの手段によると、水硬性
無機材の寸法について、例えば最大粒径が45μm程度
のセメントの使用が良い結果を与えるとか、平均粒径3
0μmの普通ポルトランドセメントに平均粒径0.1μ
m程度の潜在水硬性無機材である超微粒子シリカの少量
添加が良い結果を与えるという報告があるが、炭素繊維
が屈曲に弱いことに対し充分な配慮がなされておらず、
水硬性無機材の硬化体内における炭素繊維の直線性と均
一な分散性が確保されにくいために、炭素繊維の有する
補強作用が有効に働かないという問題点がある。
また、超微粒子シリカの添加は、セメント粒子間や繊維
とセメント粒子間の空隙を埋めることにより、繊維と水
硬物との付着力を高めるとしているが、超微粒子シリカ
の反応はポゾラン反応であり、それによって生成する水
硬物の付着力はそれほど太き(なく、また不充分である
また、含浸法としては、ガラス繊維強化プラスチックの
公知の成形方法であるハンドレイアップ。
フィラメントワインディング、プルプレソシング等と同
様な方法が採用されているが、これらの方法では、粒度
に特別に留意することなく普通のポルトランドセメント
又はやや小さい粒径(平均粒径20μm)のポルトラン
ドセメントを使用し、平均粒径0.1μmの超微粉子シ
リカを含む種々の混和材を添加しているため、炭素繊維
の体積比は10%前後までが限界であった。そしてこの
方法では、炭素繊維は、一次元配向はされるものの、炭
素繊維の微視的な直線性と繊維1本1本の分散が確保さ
れにくいため、炭素繊維の存する補強作用が有効に働か
ないという問題点がある。またこの手段は、セメント粒
子が前記のように平均粒径が大きく、また最大粒径が1
00μm程度のものが含まれているため、炭素繊維の間
にセメント粒子が充分に回り込んでいないことが原因し
て、炭素繊維とセメントとの結合が不充分になるという
前記と同様な問題点もある。
炭素繊維としてマント、またはクロスを水硬性無機材と
水と種々のセメント用混和剤(材)とで固める手段であ
るが、前記と同様の問題点があり、炭素繊維の体積比は
せいぜい5%以下であって、これにより構成される組成
体の強度はそれほど高くない。
この発明はこのような従来技術の問題点に着目してなさ
れたものであり、各炭素繊維間に水硬性無機微粉体、特
にセメント粒子が充分に回り込んで、炭素繊維間を水硬
性無機微粉体の水和物によって強固に連結させ、且つ多
量の炭素繊維の含有を可能にして、高強度の部材を形成
することができ、さらに、硬化中途の状態を所定時間継
続して保つことにより目的の寸法、形状に形成する時ま
でその状態を維持できるようにすることを目的としてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明の炭素繊維プリプレグ材は、炭素繊維と水硬性
無機微粉体とを含み、前記炭素繊維は、長さがl am
以上で且つ含Kmが全体に対する体積比5〜30%であ
り、また水硬性無機微粉体は、平均粒径が炭素繊維の直
径以下であり且つ各炭素繊維間に前記水硬性無機微粉体
と水とを含むスラリーが介在されてなる配合物を、硬化
中途の状態で低透湿性又は非透湿性の支持体により支持
してなる。なお、保存期間は、セメント用凝結遅延剤を
添加することや低温保存することにより調整することが
可能である。
〔作用〕
長さが1部1以上の炭素繊維は、組成体に体積比5%か
ら30%まで含まれていてその上限値が高いため、多量
の炭素繊維を含むことが可能であるから、この組成体に
より形成される部材は強度が増大する。5%未満の場合
は、水硬性無機微粉体硬化体の乾燥収縮が通常のものよ
り大きく、この収縮を拘束しきれないため硬化体内部に
ひびわれ等を生じ易く、期待される硬化が発揮されない
また水硬性無機微粉体は、その平均粒径が炭素繊維の直
径より小さいから、水硬性無機微粉体が各炭素繊維間に
充分に回り込み、この水硬性無機微粉体の水和物が各炭
素繊維間を確実に連結することになるため、この意味か
らもこの配合物により形成される部材の強度は、この発
明によらない同種の炭素繊維を同量含むものより増大す
る。なお、水硬性微粉体は、ポルトランドセメント、ア
ルミナセメント、耐硫酸塩セメント、高炉セメントまた
はこれらと潜在水硬性を有する超微粒子シリカとの混合
物の微粉体またはこれらを主成分とする微粉体である。
また、高体積比で炭素繊維を一次元配向しても、炭素繊
維の微視的な直線性と繊維一本一本の分散性が確保され
る。
また、炭素繊維は、その弾性率が高いため屈曲に弱い性
質を有している。本発明の製法の1つである繊維束連続
含浸法において、水硬性無機微粉体スラリー中に粒径の
大きなものが存在すると、その部分で屈曲が起こり、か
つ高体積比で炭素繊維が存在する場合には、大きい粒子
が動かすのにより大きな力を必要とし、炭素繊維が折れ
るような力が作用する。炭素繊維束の1部の繊維が折れ
ると、折れた繊維が含浸装置のガイド類に付いて次々と
他の繊維を折り、しいては炭素繊維束全体を切断してし
まう。本発明のようにマトリックスとなる水硬性無機微
粉体スラリーの粒径を炭素繊維の直径より小さく制限す
ることにより、炭素繊維束に水硬性無機微粉体スラリー
を始めて工業的規模の速度で連続的に含浸することが可
能となる。
さらにこの発明は、前記配合物を硬化中途の状態で支持
体により支持するものであり、支持体は低透湿性又は非
透湿性を備えているため、前記配合物の水分発散を抑え
て配合物の硬化を抑制するから、前記配合物はプリプレ
グ状態が維持される。
このため、その硬化に際して支持体を撤去すれば、それ
までの間はこの発明のプリプレグ材を所定時間保存する
ことができるし、前記硬化に際してプリプレグ材を所定
の形状、構造に積層、変形等の工作を任意に行って目的
の硬化物を作ることができる。
以下に、本発明のプリプレグ材について、表−1のよう
な成分と配合例を挙げて説明する。その配合物は、硬化
中途の状態にある。
表−1 而して、その性状は流動性はないが全体に塑性が残り、
表面に粘性がある状態であり、恰も熱硬化性樹脂のB状
態と同様の性状を有する。この状態は、表−1の配合物
の場合には、水分が体積比で約35〜50%程度のもの
をいう。
そこで、はじめに表−1の配合物について説明すると、
この配合物の単位容積重量は、1.77 kgf/lで
ある。ここでは、繊維補強効果を向上させるため、直径
7μmのPAN系(ポリアクリロニトリル)高強度炭素
繊維を用いている。しかし、炭素繊維を長繊維(連続繊
維)とし、これに弱い引っ張り力を加えた状態で水硬性
無機微粉体スラリー(セメントスラリー)を含浸させる
繊維束連続浸漬法により、炭素繊維の各単体の間にセメ
ント粒子を回り込ませることができ、また炭素繊維の折
1貝を防ぐことができた。前記PAN系炭素繊維に代え
てレーヨン系1 ピッチ系の炭素繊維を用いることもで
き、またその直径を、例えば6.4又は8.0μmのよ
うに適宜選択することもできる。
ここでのセメントはこの発明に用いる水硬性無機微粉体
として使用するものであり、超微粉末高炉系セメントを
用いている。このセメントの平均粒径は4μmである。
セメント粒径が、炭素繊維の直径7μmより大きいと炭
素繊維のまわりにセメントスラリーがまわり込みに<<
、炭素繊維を損傷しやすく、炭素繊維の性能を十分に発
揮させること難しいので好ましくない。前記炭素繊維の
直径7μmより大きい直径の粒子は前記セメント全体の
10%とし、最大粒径を10μmとしたものを用いた。
炭素繊維の直径より大きな粒子の含有率は、セメント全
体の30%程度までは可能であるが、これを超えると、
含有率の高い炭素繊維の間に入り込んだときに炭素繊維
に曲げが発生して、組成体の硬化後の部材の強度や弾性
率が低下するおそれがあるので、平均粒径7μm以下に
する必要がある。而して、炭素繊維の含有率を向上させ
、且つ各炭素繊維間にセメント粒子を回り込ませて、各
炭素繊維間での同繊維とセメント粒子との結合力を確保
するためには、炭素繊維の直径よりも大きい直径のセメ
ント粒子は、セメント全体の30%程度以下であること
が好ましく、この粒子は少ないほど好適となる。
前記大きな粒子が30%程度以上存在すると、前記セメ
ントペース1−を含浸させる段階で炭素繊維を屈曲する
ような力が作用するため、炭素繊維の一部が折れ、この
折れた繊維が、配合物の含浸法である繊維束連続浸漬法
等に使用される装置のガイド類(ローラ等)に付着して
、ここを通過する炭素繊維が次々に折れることがあり、
すると最終的には炭素繊維の東金体が破断してしまって
組成体の連続生産が不可能になることもあるから、前記
大きな粒子の含有率が前記30%程度を超えないように
制御すべきである。好ましくは、炭素繊維含有■が5〜
10%未満の場合は30%以下、炭素繊維含有量が10
〜20%未満の場合は20%以下、炭素繊維含有量が2
0〜30%の場合には10%以下である。フィラメント
ワインディング法やプルブレッシング法で水硬性硬化体
内に体積比10%程度の炭素繊維を含有させた例が報告
されいてるが、調合や方法等の詳細が明らかにされてお
らず、従来技術では炭素繊維が含浸工程で折れることに
より、連続的に含浸させるのが困難であったと推測され
る。この発明者らの調査によれば、上記の方法や含浸法
でこの発明のように体積比5〜30%の炭素繊維を混入
した配合物が大量に製造されたという事実は存在しない
逆に、前記セメントの粒子に細かいものが多すぎると、
混純水の含有率が高くなりすぎてマトリックスとしての
力学特性が低下する。このため、前記セメント粒子の平
均粒径は前記炭素繊維の直径の20〜100%の範囲に
あることが好ましく、この実施例では平均粒径が前記の
ように4μmであるから、これは炭素繊維の直径の約5
7%である。
従来は細かいセメント粒子を用いてはいるが、それでも
最大粒径が数10μmと大きいため、前記のような連続
生産において炭素繊維の折れを防止する必要から、炭素
繊維の含有率を全体の体積比10%以上とすることは困
難であったが、本発明ではセメント粒子の径を前記の条
件にしたために、炭素繊維の含有率を組成体全体の体積
比30%まで可能になった。
なお、この配合物に用いる前記超微粉末セメントは、水
中に均一な状態で分散させることが難しいことから、こ
れを改良し、また混純水を減少させることにより硬化後
の部材の強度向上や乾燥収縮の低減等のように諸物性を
改良するために、高性能減水剤(ナフタレンスルホン酸
/ホルムアルデヒド縮合体、精製リグニンスルホン酸塩
又はメラミンスルホン酸塩あるいはこれらの混合物、と
りわけナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体
のアルカリ及びアルカリ土類金属塩からなる種類が特に
硬化があり、市販製品では商品名マイティとよばれてい
る。)を添加する手段を採ってもよい。しかし、高性能
減水剤を大量に添加したスラリーは、粘稠な液状を呈し
且つセメント粒子が分離する傾向が強いが、この分離の
おそれが高い場合には分離防止剤を用いればよい。
分離防止剤としては粒径2.0〜0.1μの超微粒子シ
リカを前記の表の通りに用いた。この超微粒子シリカに
より、含浸工程で充分な分離防止効果を出すためにはセ
メント重量の6〜7%程度以上を用いることが必要にな
るが、同30%程度以上になると混練水の増加などをも
たらすため好ましくない。表−1では超微粒子シリカを
セメント重量の約19.4%としている。またこの超微
粒子シリカの添加は、セメント粒子間の空隙にある水の
部分を部分的に超微粒子シリカで埋めて、セメント粒子
と炭素繊維との間の結合力を増加する作用もあるが、主
たる目的は含浸法で炭素繊維の′折れるのを防止し連続
生産を可能にするためである。
また、表−1では小さい粒径のセメントを使用したうえ
、水の含有量を大にしている。水/水硬性無機微粉体(
潜在水硬性無機微粉体を含む)総量比は40〜60%で
あることが好ましい。40%以下の場合は含浸性が低下
し、60%以上の場合は硬化物の空隙が多くなり、強度
が低下する傾向がある。このためこの配合物を硬化させ
てなる部材は、マトリックスであるセメント硬化体が比
較的軟らかく、引っ張り歪みを、従来炭素繊維のマトリ
ックスとして用いられている水/セメント比の小さいセ
メント硬化体の1.5〜2倍程度許容している。その結
果、この発明のプリプレグ材を硬化させてなる硬化体の
力学特性が向上した。また、発明者らの実験によれば、
許容する引っ張り歪みをさらに大にするためには、アニ
オン系のアクリル系ポリマーディスパージョンや乾燥収
縮低減剤および膨張材の添加等が効果的であることも分
かった。
さらに、前記組成体に使用したセメント以外には、水硬
性無機微粉体の粒径が炭素m維の直径を超えるものを殆
ど含まないようにして、高性能減水剤を添加することな
しに、カチオン系のアクリル系ポリマーディスパージョ
ンを添加しても同様に許容引っ張り歪みを大きくするこ
とができた。
その添加量は、配合物が硬化してなる部材の不燃性を損
なわない程度の量としては、全体の体積比3%程度以下
である。しかしこれを超えた量を添加すると不燃性は失
われるが、許容する歪みは添加量の増加に伴って増大す
ることが分かったが、その添加量の上限は全体の体積比
で20%程度までである。その結果、前記ポリマーディ
スパージョンの添加量は、配合物が硬化して得られる部
材の用途に対応して、不燃性を求めるか、或いはこれを
無視して許容引っ張り歪みの大きさを求めるか決定され
るべきである。
かかる配合物は、その硬化中途の状態で低透湿性又は非
透湿性の支持体により支持される。ここで硬化中途の状
態とは、前記の表の配合物を硬化させた場合にはこれを
乾燥させて前記のような割合の水を含有して、所望形状
への変形に追随することのできる硬さを有している状態
である。この状態では日本工業規格(J I S) A
t/108 (建築用ボード類の曲げ試験方法〕におい
て、100g以下で母材破断を生じる程度の性状をもつ
。即ち、前記硬化中途の配合物を接合して硬化した後に
、dあたり100gの力で前記接合部を引き離すと、硬
化した配合物自体に破断を生じる程度に、硬化中途の配
合物が接着性をもつ状態である。
かかる硬化中途の配合物は図面において1の記号で示さ
れるものであり、この配合物lは支持体2,3に支持さ
れてこの発明のプリプレグ材を構成している。かかる支
持体2,3は、配合物1の水分発散を抑えて水硬性材料
の水和に必要な水を保持し、且つ離型性を有するもので
ある。第1図は板状をなすプリプレグ材であって平板状
の配合物1の上下両面に支持体2,3を個別に貼着して
なる。支持体2,3は低透湿性又は非透湿性のシートか
らなり、合成樹脂シート、シリコンオイルを含浸してな
る紙等を適用することができ、その厚みや透湿度は、プ
リプレグ材の保存時間に応じて決定される。第1図のプ
リプレグ材は配合物1の両面に支持体2,3を配置して
いるが、前記保存時間や保存雰囲気によっては一方(特
に下面)の支持体2のみであってもよい。
またプリプレグ材は平板以外の形状にしてもよい。第2
図は円筒状にした場合を示しており、その内外面に支持
体2.3が配置されている。ここでも一方の支持体のみ
で足りる場合もある。
これらプリプレグ材は、支持体2.3を剥離した後に、
そのまま又は変形を加えてから硬化させて目的の部材を
形成するが、配合物lの前記した特性から、配合物1を
複数積層して部材を構成することもできる。第3図は3
枚の配合物1を積層する状態を示しており、上下の配合
物1では、炭素繊維の配向を同一とし、中央に挟まれる
配合物1の炭素繊維の配向を、他の2枚と相違させて、
これらにより構成される部材の強度を2方向において強
化している。かかる配合物1の積層と各層における炭素
繊維の方向とは、配合物1を硬化して得られる部材の使
用目的に応じて設定されるものである。
このようなプリプレグ材は、使用時(硬化時)までの時
間に応じて、短期、中期、長期の各保存が可能なように
、前記支持体2,3の特性が決定されるが、配合物1に
予めセメント用凝結遅延剤を保存時間に応じて混入して
おくことも可能であり、また保存を低温(例えば−20
℃)にて行うことにより保存時間を調整することも可能
である。
かくして保存される配合物を硬化させることにより得ら
れた部材は、セメントと炭素繊維の結合が強固であり且
つ引っ張り歪をかなり許容するため、炭素繊維の有する
補強作用を無機物をマトリックスとした場合において最
大限に利用することが可能となり、且つ炭素繊維の含有
量を大きくすることが可能になったため高強度の部材と
なり、またこの部材の性状は軽量であり且つ耐腐食性。
不燃性、耐アルカリ性、自己調湿性、透湿性、導電性等
に冨む。
炭素繊維の長さを1〜数10m■とじて使用する場合は
、含浸法等によって炭素繊維の1本1本の間にこの発明
に用いる水硬性無機微粉体スラリーを含浸せしめた後、
切断し、成形に供する。
従って、前記部材は目的に応じた形状とすることによっ
て、その特性を生かして、コンクリート補強材、木材や
金属の代替物1人造石材、タイル。
瓦の代替物、建物の壁板・床板、ボルト・ナンド等の機
械要素、その他の材料として広く適用することができる
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明に用いられる炭素繊維は
配合物に体積比5%から30%まで含まれていて、その
上限値が高いため多量の炭素繊維を含むことが可能であ
るから、この配合物により形成される部材は強度が増大
する。また水硬性態R微粉体は、炭素繊維の直径より大
きい粒径のものが体積比30%以下であって、多くが炭
素繊維の直径以下の粒径となり、平均粒径が炭素繊維の
直径以下となっているから、水硬性無機微粉体が各炭素
繊維間に充分に回り込み、この水硬性無機微粉体が各炭
素繊維間を確実に連結することになるため、この意味か
らもこの発明に係る配合物により形成される部材の強度
が増大する。
特に、この発明において、水硬性無機微粉体の平均粒径
を前記のように極端に小さくしていることは、前記粉体
が炭素繊維を屈曲させることを防止することになり、且
つ炭素繊維相互の間隔を小さくすることができるから、
配合物の含有炭素繊維量の増大と含浸法による連続生産
を可能にしている。このことからも、この発明の配合物
では、水硬性無機微粉体の粒径を特定したことが、第1
に微視的にみても直線性を確保しながら多量の炭素繊維
の含有を工業的な規模で可能とし、且つ第2に炭素繊維
間を水硬性無機微粉体の水和物が強固で且つねばりのあ
る状態で結合することを実現させたものであり、これら
の結果、この配合物を硬化させることにより強度等の力
学特性に優れた部材を作ることができるという効果があ
る。
さらにこの発明によれば、配合物の硬化中途の状態を所
定時間継続して保つことにより目的の寸法、形状に形成
する時までその状態を維持することができるため、未硬
化の配合物を工場生産し、これを他の場所に輸送してか
ら硬化させることも可能となる。
〔実施例〕
表−1に示したセメントスラリー(母材混合物)に、さ
らにセメント用凝結遅延剤(藤沢薬品工業(普糎のバリ
ツクT)を超微粉末高炉系セメントに対して1%重量添
加調製した。ここに炭素繊維束(6000フィラメント
束、単繊維直径7μm)を引張り張力20mg/d、速
度12m/分にて連続的に浸漬し、ガイドバーでしぼっ
たのち、直径0.4mのドラム表面に拡幅しつつ平行に
まき取り、ドラム軸方向に切断し1200 X 500
 X 0.8 mmの一方向配向セメントスラリー含浸
シートとした。
なお、超微粉末高炉系セメンl−,シリカ質超微粉体と
してそれぞれ日鐵セメントー〇日鐵スーパーファインと
ユニオン化成a菊のホゾミックスPを使用した。
このものは、炭素繊維間にセメントスラリーが均一に含
浸し、しかも繊維は、実質的に一方向に配向し柔軟性を
有していた。
このシートを、ポリエチレンシートにて挟み端部をシー
ルして一20℃にて冷凍した。
7日間保存後室温にて解凍し、13枚を一方向に積層し
て厚み10mになるように加圧積層した。
この積層体をそのままの状態で水分が揮散しないように
ポリエチレンシートで包み、20℃にして24時間静置
後50℃温水中48時間浸漬し、さらに1週間室内に静
置し成形物とした。
この成形物の性能は表−2の通りであった。比較のため
、セメントスラリー含浸直後のシートについて同様の成
形物を作り性能を測定した結果を併せて表−2に示した
表−2 以上の結果より、冷凍保存の前後において性能上の変化
がないことが判る。
更に比較のため、表−1における超微粉末高炉系セメン
トに代え平均粒径30μmの普通ポルトランドセメント
を用い、同様にして、炭素繊維束に含浸することを試み
たが、単繊維の折損に起因した繊維束の切断が時々生じ
、安定した含浸は困難であった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例を示す断面図、第2図
は同第2の実施例を示す斜視図、第3図は積層する状態
の例を示す分解斜視図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭素繊維と水硬性無機微粉体と水とを含み、前記
    炭素繊維は、長さが1mm以上で且つ含有量が全体に対
    する体積比で5〜30%であり、また水硬性無機微粉体
    は、平均粒径が炭素繊維の直径以下であり且つ各炭素繊
    維間に前記水硬性無機微粉体と水とを含むスラリーが介
    在されてなるまだ固まらない組成体を、硬化中途の状態
    で低透湿性又は非透湿性の支持体により支持した炭素繊
    維複合の水硬性プリプレグ材。
  2. (2)水硬性無機微粉体は、炭素繊維の直径より大きい
    粒径のものが水硬性無機微粉体総量に対する体積比で3
    0%以下である特許請求の範囲第1項記載の炭素繊維複
    合の水硬性プリプレグ材。
  3. (3)切断面で観察される相隣接する炭素繊維間の距離
    が、該炭素繊維の半径より離れているものの割合が80
    %以上である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の炭
    素繊維複合の水硬性プリプレグ材。
  4. (4)炭素繊維の直径より大きい直径をもつ水硬性無機
    微粉体の含有量が、炭素繊維含有量が5〜10%未満の
    場合は30%以下、炭素繊維含有量が10〜20%未満
    の場合は20%以下、炭素繊維含有量が20〜30%の
    場合には10%以下である特許請求の範囲第1項ないし
    第3項のいずれかに記載の炭素繊維複合の水硬性プリプ
    レグ材。
  5. (5)炭素繊維が連続繊維であり、これが一次元配向さ
    れてなる特許請求の範囲第1項ないし同第4項のいずれ
    かに記載の炭素繊維複合の水硬性プリプレグ材。
  6. (6)水硬性無機微粉体が、ポルトランドセメント、高
    炉セメント、アルミナセメント、耐硫酸塩セメントの少
    なくともいずれかの微粉体又はこれらを主成分とする微
    粉体である特許請求の範囲第1項ないし同第5項のいず
    れかに記載の炭素繊維複合の水硬性プリプレグ材。
  7. (7)水/水硬性無機微粉体総量比が40〜60%であ
    る特許請求の範囲第1項ないし同第6項のいずれかに記
    載の炭素繊維複合の水硬性プリプレグ材。
  8. (8)水硬性無機微粉体の平均粒径が、炭素繊維の直径
    の5分の1以上の寸法である特許請求の範囲第1項ない
    し同第7項のいずれかに記載の炭素繊維複合の水硬性プ
    リプレグ材。
  9. (9)繊維束連続含浸法による各炭素繊維間への水硬性
    無機微粉体スラリーを介在させた特許請求の範囲第1項
    ないし同第8項のいずれかに記載の炭素繊維複合の水硬
    性プリプレグ材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108929087A (zh) * 2018-08-31 2018-12-04 郭迎庆 一种抗裂混凝土

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