JPS6222378Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野及び目的 この考案は、印字ヘツドを載置し印字行に沿つ
て往復動するキヤリツジと、そのキヤリツジに駆
動力を伝達する歯付きベルトとを固定するキヤリ
ツジ固定装置に関するものであつて、その目的
は、キヤリツジと歯付きベルトとを簡単に組付け
できるとともに、堅固に固定できる新規なキヤリ
ツジ固定装置を提供することにある。

実施例 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に
従つて説明すると、フレーム１の両側板２間には
プラテン３が架設され、そのプラテン３の印字面
と平行するように、案内軸４及び案内板５が架設
されている。前記プラテン３の印字面に配置され
る印字用紙（図示しない）の印字行に沿つて往復
動し得るように、前記案内軸４及び案内板５には
キヤリツジ６が支承され、その上面には印字ヘツ
ド７が載置されている。

前記フレーム１の一側板２の外面には一対の止
め金具８によりキヤリツジ駆動モータ９が取付け
られ、そのモータ軸１０にはプーリ１１が固定さ
れている。そのプーリ１１と他側板に設けられた
プーリ（図示しない）との間には内周面に多数の
歯１２ａを有する歯付きベルト１２が掛装され、
その一部において前記キヤリツジ６に固定されて
いる。そして、前記モータ９の正逆回転にともな
い、歯付きベルト１２を介してキヤリツジ６が往
動または復動され、それとともに適宜の印字信号
に基づき、印字ヘツド７が作動されて前記印字用
紙上に印字が行なわれるようになつている。

次に、前記キヤリツジ６と歯付きベルト１２と
を固定する固定装置について詳細に説明すると、
第２図に示すように、キヤリツジ６の両側板部６
ａの下端縁前方寄りには一対の鉤状の突起１３が
設けられるとともに、両側板部６ａの案内軸挿通
孔６ｂ近傍には一対の係止凹部１４が形成されて
いる。そして、前記歯付きベルト１２の上方周回
部がこのキヤリツジ６の下部に近接して左右方向
へ延びるようになつている。

前記歯付きベルト１２の上方周回部を挾んでそ
の上下には２枚の保持板１５，１６が設けられ、
両保持板１５，１６の両端には、前記突起１３と
対応してその突起１３を貫通させ得るように透孔
１５ａ，１６ａがそれぞれ形成されている。これ
らの保持板１５，１６のうち歯付きベルト１２の
歯１２ａと対応する下方の保持板１５には係合部
としての複数の長孔１５ｂが等間隔をおいて形成
され、前記歯付きベルト１２の歯１２ａと噛合で
きるようになつている。

従つて、歯付きベルト１２の歯１２ａが下方の
保持板１５の長孔１５ｂと噛合するように、両保
持板１５，１６間に歯付きベルト１２を挾持した
状態で両保持板１５，１６の後側縁をキヤリツジ
６の前記係止凹部１４に係止し、その後、第３，
４図に実線で示すように両保持板１５，１６の透
孔１５ａ，１６ａにキヤリツジ６の突起１３を貫
通させて、その突起１３の先端部１３ａを同図に
鎖線で示すようにひねり変形すれば、ボルト、ナ
ツト等を使用することなく歯付きベルト１２とキ
ヤリツジ６とを容易に固定することができる。

そして、この固定状態においては、前記突起１
３の基端部１３ｂが両保持板１５，１６の透孔１
５ａ，１６ａ内に位置するとともに、その先端部
１３ａが下方の保持板１５の外面に圧接されてい
るため、歯付きベルト１２とキヤリツジ６との間
にガタが生じることはなく、両者６，１２は堅固
に固定されている。

なお、この考案は前記実施例に限定されるもの
はなく、例えば係合部としての長孔１５ｂに代え
て、複数の突条を下方の保持板１５に形成して、
歯付きベルト１２の歯１２ａと噛合するように構
成する等、この考案の趣旨を逸脱しない範囲で各
部の構成を任意に変更することも可能である。

効 果 以上、詳述したようにこの考案は、歯付きベル
トを挟持する２枚の保持板の一側をキヤリツジの
係止凹部に係止するとともに、キヤリツジの突起
を両保持板の透孔に貫通させ、その突起の先端の
ひねり変形によつて歯付きベルトとキヤリツジと
を固定できるので、キヤリツジと歯付きベルトと
を簡単に組付けできる。又、前記突起をキヤリツ
ジの左右両側板部に設け、かつ歯付きベルトの歯
に係合する係合部を一方の保持板に設けたので、
キヤリツジと歯付きベルトとの固定長さをキヤリ
ツジの左右幅全体に渡つて設定して、両者の結合
強度を極めて高くすることができる。しかも、キ
ヤリツジを下方へ開放したコ字形に製作するとと
もに、その左右両側板の下端に両保持板を固定し
たので、キヤリツジ全体を中空の枠型に構成で
き、重量増を伴うことなく剛性を高めることがで
きる。加えて、歯付きベルトの固定位置を案内軸
挿通孔に近接して設定することができるので、キ
ヤリツジの移動時に案内軸との間にこじれ等を発
生することがなく、動力伝達効率を高めることが
できるという幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した一実施例を示す
部分平面図、第２図は同じく部分分解斜視図、第
３図は同じく突起と両保持板との固定状態を示す
拡大側断面図、第４図は第３図における４−４線
断面図である。 案内軸４、キヤリツジ６、両側板部６ａ、案内
軸挿通孔６ｂ、印字ヘツド７、歯付きベルト１
２、突起１３、先端部１３ａ、係止凹部１４、保
持板１５，１６、透孔１５ａ，１６ａ、係合部と
しての長孔１５ｂ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 印字ヘツド７を載置し、案内軸４に沿つて往復
   動するキヤリツジ６と、そのキヤリツジ６に駆動
   力を伝達する歯付きベルト１２とを固定するキヤ
   リツジ固定装置において、 前記キヤリツジ６を下方へ開放したコ字形に製
   作し、案内軸挿通孔６ｂを有する左右両側板部６
   ａの下端に変形可能な突起１３を設けるととも
   に、挿通孔６ｂの近傍には係止凹部１４を設け、 前記歯付きベルト１２を挟持する２枚の保持板
   １５，１６の一方１５には、前記歯付きベルト１
   ２の歯１２ａと噛合する係合部１５ｂを設け、 両保持板１５，１６には前記突起１３を貫通さ
   せるための透孔１５ａ，１６ａを設け、 前記両保持板１５，１６の一側を前記係止凹部
   １４に係止するとともに、前記突起１３を透孔１
   ５ａ，１６ａに貫通させ、その突起１３の先端１
   ３ａをひねり変形することにより、前記歯付きベ
   ルト１２とキヤリツジ６とを固定したことを特徴
   とするキヤリツジ固定装置。