JPS62214126A - 溶接部cod特性に優る高張力鋼の製造方法 - Google Patents

溶接部cod特性に優る高張力鋼の製造方法

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JPS62214126A
JPS62214126A JP5875486A JP5875486A JPS62214126A JP S62214126 A JPS62214126 A JP S62214126A JP 5875486 A JP5875486 A JP 5875486A JP 5875486 A JP5875486 A JP 5875486A JP S62214126 A JPS62214126 A JP S62214126A
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康人 深田
Yuichi Komizo
裕一 小溝
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中西 睦夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、溶接入熱量:2.5〜13万J/cmにて
溶接したときの溶接熱影響部に生成する島状マルテンサ
イト組織が体積率にて3%以下で、−45℃における溶
接熱影響部の限界COD値が0.25mm以上を示す、
溶接部の信鯨性が極めて高い高張力鋼材の製造方法に関
するものである。
〈背景技術〉 近年、苛酷な寒冷地における資源開発活動の活発化や、
LPG或いはLNG用低趨貯蔵容器等の増設傾向を反映
し、母材自体の強度や靭性に優れることは勿論、脆性破
壊に対する信顛性の十分に高い溶接部を、特殊な溶接手
段によることなく安定して形成し得る高張力鋼材が強く
要望されるようになってきた。
このような事情から、最近では、上記用途に使用される
高張力鋼材に“脆性破壊に対する溶接継手の信頼度を実
際面に即応して評価できる”と注目され出したrcOI
)試験(疲れ切り欠き付の試験片を使用した三点曲げ試
験)」が実施される場合も増加してきている。そして、
この際低い限界CCD値を与えるとして常に問題となる
のが溶接熱影響部(以下、HA Zと略称する)であっ
た。
なぜなら、溶接時における溶接部への入熱はどうしても
HAZの脆化を伴いがちだったからである。なお、この
脆化度は鋼材の強度レベルが高い程、また溶接入熱量が
大きい程顕著であると言われている。
ところが、最近では溶接作業の能率を向上させ作業コス
トを低減するために“大入熱溶接”が一般的に取り入れ
られる傾向にあり、相反する対策が要求されるH A 
Z靭性向上の観点からは、これに対処する別の方策を講
じる必要に迫られていたのである。
従来、大入熱溶接によるHAZ、特にボンド部近傍の脆
化は、主として“溶接入熱によるボンド部近傍の結晶粒
の粗大化”に起因したものであると認識されており、こ
れまでにも該現象を抑えてHA 2部靭性を改善するこ
とを目指した幾つかの方法も開発されている。
例えば、特開昭57−140856号として提案された
ところの「鋼中に微量のTiを添加しTiNの微細分散
によりオーステナイト粒の粗大化を防止してフェライト
変態の促進を図る方法」が、その一つとして挙げられる
。しかし、ボンド部近傍は通常1250℃以上の高温に
曝されるものであり、この温度ではTiN粒子が一部溶
解してしまうことから、該方法によって十分なHAZ靭
性向上を図ることは実際上極めて困難だったのである。
そのため、現状は溶接入熱量を制限した溶接作業(約5
万J/cm以下)が行われており、作業能率低下による
コストアンプの問題を解消できないでいた。
また、Ti酸化物を利用して結晶粒粗大化を防止しよう
との提案(特開昭60−245768号)も見られ、ボ
ンド部のシャルピー衝撃特性が十分に改善されるとして
いるが、この場合でも、前記C0r)試験特性の観点か
ら脆性破壊防止に十分であるとされる−45℃における
H A Zの限界CCD値〔δC)  :0.25II
m以上”を安定して達成することは困難であった。
〈問題点を解決するための手段〉 そこで本発明者等は、従来の高張力鋼材に見られる上記
問題点を踏まえ、引張強さが50 kgf/mm”以」
二で、しかも“−45℃でのHAZ部限界限界D値〔δ
c)  : 0.25mm以上”を安定して示すところ
の、脆性破壊に対する十分な抵抗力を備えた高張力鋼材
を簡単かつ確実に製造する方法を見出すべく様々な観点
からの研究を行ったところ、以下に示される如き知見を
得るに到ったのである。即ち、 tat  高張力鋼材におけるHAZのCOD試験特性
には、溶接ボンド部近傍の結晶粒粗大化現象の影響が幾
らかはあるものの、特にHA Zのm織が島状マルテン
サイトamを多く含んだ上部ベイナイト組織化すること
の悪影響が極めて強く現れ、従って、やはり高張力鋼材
の脆性破壊に対する信軒性はシャルピー衝撃特性値で十
分に11[シ測れるものではないこと。つまり、COD
試験特性値とシャルピー衝撃特性値を数式で表すと次の
ようになる。
vTs −−10,3d−””+3.4(χトへ)+1
8.9上記数弐からも明らかなように、COD試験特性
とシャルピー衝撃特性とに対しては各要因の寄与する度
合が異なっており、COD試験特性には特に島状マルテ
ンサイト組織生成量が大きく影響するものであって、必
ずしも、高いシャルピー衝撃特性を示すものが高いCO
D試験特性を示すものではないこと。因みに、第1図は
後述する第1表中の鋼について島状マルテンサイト組織
生成量と前記TδC=。、2.との関係を示したもので
あるが、島状マルテンサイト組織生成量の増加に比例し
てTδC=。、25が高くなることが分かる。
(bl  従って、脆性破壊に対する抵抗性に十分な信
頼性があり、しかも利用価値の高い高張力鋼材を得るに
は、溶接に際し高温に曝されるボンド部においても結晶
粒の粗大化が起きないようにすることは勿論であるが、
それとともに粒内に島状マルテンサイト組織が生成する
のを極力抑制することで、溶接入熱量が大きく実用上十
分な高能率作業を確保できる範囲で高いCOD値が実現
されるようにすることが欠かせないこと。
(C1ところが、高張力鋼の製造に当たって、素材鋼の
AA’含有量を従来の鋼材よりも少なく抑えるとともに
Ti等の高融点酸化物形成元素の微量を添加し、かつオ
ーステナイト安定化元素であるSiをも低減するなどそ
の成分組成を特定のものに調整した上でこれに特定条件
の圧延を施すと、上記へβ含有量の低減効果により溶接
ボンド部近傍に加わる高温にも安定な酸化物系粒子(例
えばTi酸化物等)が微細分散することとなって、広範
囲な入熱量での溶接においてもオーステナイト粒の粗大
化が十分に抑制され、しかもその酸化物系粒子がフェラ
イト変態核となiQ微細フェライトを生成させるのでH
AZ靭性を劣化させる主要因である“島状マルテンサイ
ト組織の生成”も抑制されて、HAZ (ボンド部)に
おける最低の限界COD値が0.25mmとなる温度(
Tδc=o、zs)は安定して一45℃以下を示すよう
になること。
(dl  また、このような手段によると、従来から一
般に[鋼材の強度を上昇させるのには有利であるが、H
AZに島状マルテンサイト組織を多く生成して靭性を劣
化させる」と言われていたMoを添加したとしてもボン
ド部に生成する島状マルテンサイト組織量が従来鋼材に
比して半減され、ボンド部における優れたCOD特性の
確保が可能となるので、支障なくMo添加による鋼材の
強化が図れること。因みに、第2図は、後述する第1表
中の高Si・高へl鋼(従来鋼)と低Si・低^β鋼(
本発明対象鋼)についてMo含有量とHAZの島状マル
テンサイト組織生成量との関係を調べたグラフであるが
、この第2図からも低Si・低Al銅化することにより
HAZの島状マルテンサイト組織生成量を抑制できるこ
とが分かる。
(e)シかも、主としてCOD試験特性の観点から好ま
しい結果が得られる上記特定の圧延条件は、HAZの優
れたCOD特性は勿論のこと、母材の高靭性・高強度確
保のためにも極めて好ましい条件であること。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、 C: 0.04〜0.15%(以下、成分割合を表す%
は重量%とする)、 Si : 0.001〜0.250%、Mn : 0.
50〜1.75%、 P : 0.020%以下、 S : 0.020%以下、 Ti : 0.003〜0.040%、^1:o、oo
g%以下、 N j O,0050%以下、 Mo : 0.35%以下 なる成分に加え、必要により更に Cr : 0.15%以下、Ni + 0.15%以下
、Cu : 0.35%以下、V : 0.07%以下
、Nb : 0.06%以下、B : 0.002%以
下の一種以上をも含有し残部が実質的にFeより成る鋼
を、Ac、点〜1280℃の温度域に加熱してからこれ
に圧延加工を施し、800〜Ara点の温度域にて圧延
を終了した後、この圧延終了温度から少なくとも450
℃までの温度域を5〜50℃7secの冷却速度で冷却
することより、溶接入熱量:2,5万〜13万J/cm
にて溶接したときの溶接熱影響部に生成する島状マルテ
ンサイト組織が体積率にて3%以下で、−45℃におけ
るHAZの最低限界COD値: 0.25w以上を示し
、溶接部の信頼性が極めて高い高張力鋼材を安定して製
造し得るようにした点、 に特徴を有するものである。
次に、この発明の高張力鋼材の製造方法において、圧延
に供される綱の化学成分組成並びに圧延条件(加熱温度
、圧延仕上げ温度、圧延後の冷却速度)を前記の如くに
限定した理由を説明する。
^)slの化学成分組成 ■ C Cは鋼材の強度を確保するとともにHAZの粗粒化を防
止する元素であるが、その含有量が0.04%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方、0.15%を
越えて含有させると島状マルテンサイト組織生成量が増
加してHAZにおけるCOD値を劣化するようになるこ
とから、C含有量は0゜04〜040%と定めた。
■ 5t Siは鋼の脱酸剤として有効な元素であり、その含有量
が0.001%未満になっていると脱酸効果が十分にな
らず、一方、Si含有量が高くなるとHAZ靭性は劣化
傾向を見せ、HAZ組織の細粒化と言う観点からはその
含有量は低い程好ましくて0.250%を越えると所望
のCOD特性を達成出来なくなる。従うで、−45℃に
おけるHAZの限界COD値:0.25n+以上を確保
するとともに十分な脱酸効果をも得るために、Si含有
量は0.001〜0.250%と定めた。
■ Mn Mnも鋼材の強度確保に必要な元素であり、所望の強度
を確保するためにはその含有量を0.50%以上に調整
しなければならないが3.75%を越えて含有させると
HAZ靭性に悪影響を及ぼすようになることから、Mn
含有量は0.50〜1.75%と定めた。
■ P Pは鋼中へ不可避的に随伴される不純物元素であり、靭
性面からは少ない程好結果を得られるが、経済性を考慮
してP含有量の許容上限を0.020%と定めた。
■ S SもPと同様に避けることのできない網中不純物であり
、その含有量が少ない程良好な靭性がもたらされるが、
この発明の方法では0.020%の含有量まで許容でき
ることから、S含有量は0.020%以下と定めた。
■ Ti Tiは鋼中で酸化物及び窒化物を形成し、これによって
HAZのオーステナイト粒の粗大化を防止するとともに
、HAZの溶接熱サイクルの冷却過程においてフェライ
トの析出核として作用する有効な元素であるが、その含
有量が0.003%未満では化合物の生成量が少なくて
前記作用に十分な効果が得られず、一方、0.040%
を越えて含有させると却って鋼材の靭性劣化を招くこと
から、Ti含有量は0.003〜0.040%と定めた
■ Al Anは製鋼時の脱酸剤として有用な成分であるが、ここ
ではその含有量が多くなると先に説明した酸化物系粒子
の生成が困難になり、HAZ靭性改善効果が不十分とな
ってしまう。そして、この傾向はAl含有量が0.00
8%を越えると著しくなることから、へx含有量を0.
008%以下と定めた。
■ N Nは上記の如<TiとともにTiNを形成して鋼材のH
AZ靭性を改善する作用を有しているが、その含有量が
多くなると遊離Nが増加して靭性劣化を招くことから、
N含有量はTi含有量をも考慮して0.0050%以下
と定めた。
■ M。
Moは鋼材の強度を上昇させる一方でHAZに島状マル
テンサイト組織の生成を助長する元素でもあり、COD
特性の面からは極力少ない方が良いが、この発明ではS
iの上限を0.25%に抑え、かつAlを0.008%
以下としたことにより島状マルテンサイト組織の生成を
十分に抑制することができることから、強度上昇に有効
なMo添加を0.35%まで許容できるようになる。従
って、HAZ靭性に格別な悪影響を及ぼすことなく鋼材
を強化して所望強度を達成するため、0.35%以下の
Moを含有させることと定めた。
[相] Cr% NiS、Cu、、V%及びNbこれら
の元素には鋼の靭性や強度を向上する作用があるので必
要に応じて1種以上含有せしめられる成分である。中で
も、Cr、 Ni及びCuは微量添加で母材の靭性改善
作用を発揮する上、HAZ靭性改善にも有効であるが、
Crが0.15%を、Niが0.15%を、そしてCu
が0.35%をそれぞれ越えて含有されてもより以上の
効果が得られないばかりか、却って靭性劣化を招きかね
ないことから、Cr含有量は0.15%以下、Ni含有
量も0.15%以下、そしてCu含有量は0.35%以
下とそれぞれ定めた。また、■及びNbには微量添加で
母材の強度を上昇させる作用があるが、■が0.07%
を、そしてNbが0.06%をそれぞれ越えて含有され
るとHAZ靭性劣化を招くことから、■含有量は0.0
7%以下と、またNb含有量は0.06%とそれぞれ定
めた。
B Bには鋼の焼入れ性を増して強度・靭性を改善する作用
があるが、HAZ靭性の観点からはその含有量をできる
だけ抑えるべき元素でもある。ただ、この発明ではSi
の上限を0.25%に抑え、かつ^lを0.008%以
下としたことによりフェライト変態を促進し、島状マル
テンサイト組織の生成を十分に抑制することができるこ
とから、強靭性改善に有効なり添加を0.002%まで
許容できるようになる。従って、HAZ靭性に格別な悪
影響を及ぼすことなく鋼材を強化して所望強度を達成す
るため、必要により0.002%以下のBを含有させる
ことと定めた。
B)圧延加熱温度 圧延に供する鋼の加熱温度がAcs点の温度未満では完
全なオーステナイト化がなされず、一方、1280℃を
越えて加熱するとオーステナイト粒径が粗大化して圧延
後の組織を粗くし、母材の靭性を損なうようになること
から、該加熱温度はAc2点〜1280℃と定めた。
C)圧延仕上げ(終了)温度 圧延仕上げ温度が800℃を越えた場合には圧延加工に
よる鋼材組織の微細化が不十分となり、安定して高靭性
を得ることができない上、強度バラツキが大きくなる。
一方、Ar1点未満の温度域で圧延を行うと変態を終了
したフェライトに加工を加えることとなり、加工歪が残
ったままとなって母材の靭性が損なわれてしまう。従っ
て、圧延仕上げ温度を800〜Ar3点と定めた。
D)圧延後の冷却条件 この発明の高張力鋼材の製造方法では、′圧延終了後加
速冷却を行って母材強度を高める手段を採用しているが
、その冷却速度が5℃/sec未満であると強度上昇効
果が小さくて所望の高強度を達成できず、一方、50℃
/secを越えた場合には焼入れ組織となって母材強度
は上昇するものの靭性の点で十分なものが得られなくな
ることから、上記冷却速度は5〜b また、冷却速度を限定した範囲は圧延仕上げから450
℃までの温度域であるが、450℃を下回る温度域では
“単なる放冷”又は“加速冷却”のどちらを採用しても
所望の強度が達成されることとなる。しかし、450℃
を下回る温度域まで加速冷却すると鋼材中の水素放出が
不十分となることから、加速冷却は450℃までに止め
ることが望ましい。
なお、鋼材のHAZにおける島状マルテンサイト量が3
容量%を越えると一45℃でのHAZの限界COD値が
0.25a+m未満となって、脆性破壊光生に対する所
望の溶接欠陥許容度を確保出来な(なるが、該許容度が
変わればこの条件も変化することは言うまでもない。ま
た、溶接入熱¥が2.5万〜13万J/caの範囲を外
れると、後述の実施例2で説明する第3図にも示される
ように、鋼材の製造条件に工夫を加えたとしても島状マ
ルテンサイト生成量が多くなったり結晶粒が粗大化した
りして “限界COD値が0.25+++mになる温度
〔TδC=。、8S〕”が−45℃を上回るようになる
が、実用上このような範囲での溶接はそれほど重要では
ないことから、この発明の方法では所望COD値を必要
とする溶接入熱量の範囲を2.5万〜13万J/cmと
した。
次いで、この発明を、実施例により比較例と対比しなが
ら説明する。
〈実施例〉 実施例 1 まず、常法によって、第1表に示す如き化学成分組成の
鋼を溶製した。
次に、これらの鋼を第2表に示される条件にて加熱・圧
延・冷却し、得られた鋼板(板厚:15mm、20mm
及び35mmの3種)の機械的性質及び溶接部の特性を
測定した。なお、溶接部の特性を調べるに当たっては、
市販の60 kgf/mm+”級の溶接材料と第4図に
示すようなX開先とを採用し、以下の条件でのサブマー
ジアーク溶接を実施した。
板厚が15mmのもの〔第4図(a)〕溶接電流:50
0A、 溶接電圧:30■、 溶接速度: 25 cn+/min、 溶接入熱量:3万J/cm。
板厚が20mmのもの〔第4図(b)〕溶接電流ニア5
0A、 溶接電圧:35■、 溶接速度: 24cm/min。
溶接入熱量:6.5万J/cm。
板厚が35mmのもの〔第4図(C)〕溶接電流: 1
000 A −900A −800A 。
溶接電圧:30V−40V−45V、 溶接速度: 61 cm/min、 溶接入熱量:10万J/Cm。
また、COD試験に際しては第5図に略示する如き全圧
サイズの断面ノツチCOD試験片を採用したが、その“
切欠き”は図示の如く溶接金属とHAZの割合が1対1
となる位置に機械加工にて溝切りした後、疲労亀裂を生
しさせて付与した。
そして、COD特性の評価には最低の限界COO値が0
 、25mmとなる温度を用い、島状マルテンサイト組
織量はC0T)試験片の破壊発生点近傍の量を測定した
これらの結果を圧延条件とともに第2表に示した。
第2表に示される結果からは次のようなことが明白であ
り、本発明の条件通りに製造された高張力鋼材はいずれ
も比較高張力鋼に比して優れた性能を有していることが
分かる。即ち、 ○ 母材性能上は、製造条件が本発明で規定する範囲か
ら外れたもののみが低強度或いは低靭性となっているの
に対して、本発明の規定通りに造られたものは十分な機
械的性質を備えていること。
0 HAZのCOD特性も、本発明適合網は溶接時のい
ずれの入熱量下においても島状マルテンサイト組織量が
3%以下となっていて良好な性能を示しているのに対し
て、高Si・高Alの(力)ta、高Siの(チ)綱、
高AAの(ツ)鋼、高Noの(夕)鋼、高Si・高Al
の())鋼、高Siの(ハ)鋼、高Bの(ヒ)鋼及び高
A/の())sIを素材とした鋼材はいずれも酸化物系
粒子の不足、或いは高い焼入れ性の故に島状マルテンサ
イト組織量が多く (3%以上)、COD特性が本発明
鋼に比して悪くなっていること。
実施例 2 第1表で示した網(ソ)及び(ネ)を用いるとともに、
これらの鋼を加熱温度:1150℃、圧延仕上げ温度ニ
ア10℃、圧延終了後450℃までの平均冷却速度=2
0℃/secの条件で圧延し、大気放冷して板厚が10
1と40+nmの鋼板を作成し、第6図に示される如き
X開先を設けてサブマージアーク溶接で両側より各一層
溶接を行った。
このときの溶接条件は次の通りである。
板厚が10mmのもの〔第6図(a)〕溶接電流:45
0A、 溶接電圧:28V、 溶接速度: 38 c+n/min、 溶接入熱量:2万J/ct110 板厚が4Qn+mのもの〔第6図(b)〕溶接電流: 
1000 A −900A −80OA 。
溶接電圧:30V−40V−45V、 溶接速度: 41 cm/min。
溶接入熱量:15万J/cso。
続いて、これらについて実施例1と同様にCOD特性及
び島状マルテンサイト組織量を調べ、その結果を第3図
に示した。
第3図に示される結果は、「溶接入熱量の小人熱側では
島状マルテンサイト組織生成量が多くなり、2.5万J
/c+nを下回ると目標性能(Tδc=o、zsが一4
5℃以下)を満足しなくなる」ことや「大入熱側では島
状マルテンサイト組織生成量にはそれ程の差がないもの
の大入熱の故に結晶粒の粗大化は避けられず、やはり靭
性(COD特性)の劣化が認められて目標性能を満足し
なくなる」ことを明瞭に物語っている。
〈総括的な効果〉 以上に説明した如く、この発明によれば、溶接入熱量:
2,5万〜13万J/cmの広範囲に亘って“−45℃
における限界COD値”を安定して0.25m+++以
上とすることができ、脆性破壊発生に対する溶接欠陥の
許容度が極めて大きな高張力鋼材を生産性良く製造する
ことが可能となるなど、産業上有用な効果がもたらされ
るのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、高張力鋼材の溶接時における島状マルテンサ
イト組織生成量と“TδC=。、2.′との関係を示す
グラフ、 第2図は、高張力鋼材のMo含有量と溶接時における島
状マルテンサイト組織生成量との関係を示すグラフ、 第3図は、高張力鋼材の溶接時における入熱量と島状マ
ルテンサイト組織生成量及び“TδC−0,25”との
関係を示すグラフ、 第4図は、実施例において採用した溶接開先形状を示す
模式図であり、第4図(a)、第4図(b)、及び第4
図(c)はそれぞれ肉厚の異なるものの形状を示してい
る、 第5図は、実施例において採用したCOD試験片の概略
模式図、 第6図は、別の実施例において採用した溶接開先形状を
示す模式図であり、第6図(a)及び第4図(b)はそ
れぞれ肉厚の異なるものの形状を示している。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量割合にて、 C:0.04〜0.15%、 Si:0.001〜0.250%、 Mn:0.50〜1.75%、 P:0.020%以下、 S:0.020%以下、 Ti:0.003〜0.040%、 Al:0.008%以下、 N:0.0050%以下、 Mo:0.35%以下 を含有し残部が実質的にFeより成る鋼を、Ac_3点
    〜1280℃の温度域に加熱してからこれに圧延加工を
    施し、800〜Ar_3点の温度域にて圧延を終了した
    後、この圧延終了温度から少なくとも450℃までの温
    度域を5〜50℃/secの冷却速度で冷却することよ
    り、溶接入熱量:2.5万〜13万J/cmにて溶接し
    たときの溶接熱影響部に生成する島状マルテンサイト組
    織が体積率にて3%以下で、−45℃における溶接熱影
    響部の最低限界COD値が0.25mm以上である鋼材
    とすることを特徴とする、溶接部COD特性に優れた高
    張力鋼材の製造方法。
  2. (2)重量割合にて、 C:0.04〜0.15%、 Si:0.001〜0.250%、 Mn:0.50〜1.75%、 P:0.020%以下、 S:0.020%以下、 Ti:0.003〜0.040%、 Al:0.008%以下、 N:0.0050%以下、 Mo:0.35%以下 なる成分に加えて、更に Cr:0.15%以下、Ni:0.15%以下、Cu:
    0.35%以下、V:0.07%以下、Nb:0.06
    %以下 の一種以上をも含有し残部が実質的にFeより成る鋼を
    、Ac_3点〜1280℃の温度域に加熱してからこれ
    に圧延加工を施し、800〜Ar_3点の温度域にて圧
    延を終了した後、この圧延終了温度から少なくとも45
    0℃までの温度域を5〜50℃/secの冷却速度で冷
    却することより、溶接入熱量:2.5万〜13万J/c
    mにて溶接したときの溶接熱影響部に生成する島状マル
    テンサイト組織が体積率にて3%以下で、−45℃にお
    ける溶接熱影響部の最低限界COD値が0.25mm以
    上である鋼材とすることを特徴とする、溶接部COD特
    性に優れた高張力鋼材の製造方法。
  3. (3)重量割合にて、 C:0.04〜0.15%、 Si:0.001〜0.250%、 Mn:0.50〜1.75%、 P:0.020%以下、 S:0.020%以下、 Ti:0.003〜0.040%、 Al:0.008%以下、 N:0.0050%以下、 Mo:0.35%以下 B:0.002%以下 を含有し残部が実質的にFeより成る鋼を、Ac_3点
    〜1280℃の温度域に加熱してからこれに圧延加工を
    施し、800〜Ar_3点の温度域にて圧延を終了した
    後、この圧延終了温度から少なくとも450℃までの温
    度域を5〜50℃/secの冷却速度で冷却することよ
    り、溶接入熱量:2.5万〜13万J/cmにて溶接し
    たときの溶接熱影響部に生成する島状マルテンサイト組
    織が体積率にて3%以下で、−45℃における溶接熱影
    響部の最低限界COD値が0.25mm以上である鋼材
    とすることを特徴とする、溶接部COD特性に優れた高
    張力鋼材の製造方法。
  4. (4)重量割合にて、 C:0.04〜0.15%、 Si:0.001〜0.250%、 Mn:0.50〜1.75%、 P:0.020%以下、 S:0.020%以下、 Ti:0.003〜0.040%、 Al:0.008%以下、 N:0.0050%以下、 Mo:0.35%以下、 B:0.002%以下 なる成分に加えて、更に Cr:0.15%以下、Ni:0.15%以下、Cu:
    0.35%以下、V:0.07%以下、Nb:0.06
    %以下 の一種以上をも含有し残部が実質的にFeより成る鋼を
    、Ac_3点〜1280℃の温度域に加熱してからこれ
    に圧延加工を施し、800〜Ar_3点の温度域にて圧
    延を終了した後、この圧延終了温度から少なくとも45
    0℃までの温度域を5〜50℃/secの冷却速度で冷
    却することより、溶接入熱量:2.5万〜13万J/c
    mにて溶接したときの溶接熱影響部に生成する島状マル
    テンサイト組織が体積率にて3%以下で、−45℃にお
    ける溶接熱影響部の最低限界COD値が0.25mm以
    上である鋼材とすることを特徴とする、溶接部COD特
    性に優れた高張力鋼材の製造方法。
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FR2728591A1 (fr) * 1994-12-27 1996-06-28 Lorraine Laminage Acier a soudabilite amelioree
WO2010134220A1 (ja) 2009-05-22 2010-11-25 Jfeスチール株式会社 大入熱溶接用鋼材

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