JPS6221231Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は繰り出し化粧棒容器の改良に係わる。

〔従来の技術〕

従来、口紅等の繰り出し化粧棒容器は、キヤツ
プを容器より抜出し、キヤツプが被嵌していたス
リーブを保持し、回転操作筒を回転操作して螺合
作用により、化粧棒を収嵌保持していた中皿を昇
降させて使用していた。この使用時に於いて、キ
ヤツプは不要のものとなるばかりではなく、持つ
ていると塗布しずらく、置き場所を捜したりせね
ばならず、又、落として不潔にしたり紛失したり
する事があり、キヤツプに対して気をつかわなけ
ればならなかつた。

そこで回転繰り出し機構とせずに、スプリング
などによつて下方向へ押圧された化粧棒をキヤツ
プ自身、若しくは押圧部が植設されたキヤツプを
底部より嵌着して中皿に収嵌保持された化粧棒を
露出させる機構とし、キヤツプを繰り出しに使用
する化粧棒容器も数種提案されている。この事に
よりキヤツプを紛失したり手に持つていなければ
ならない不便さは解消されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、化粧棒の長さに応じての繰り出しが出
来なかつたり、塗布圧力で中皿が降下したりする
事もあつた。

本考案は以上の点に鑑みて考案されたものであ
る。

〔問題点を解決する為の手段〕

先筒３は、化粧棒２を収嵌保持した中皿７を収
納している。この先筒３より大径となつた後筒４
は、先筒３より連設する。この後筒４内に挿入止
着される中筒１０は、上端にガイド孔９を穿設す
る。更に、内側壁に周溝１１を刻設する。前記後
筒４に挿入される回動筒１２は、前記中筒１０内
に侵入し外壁に周溝１１と抜脱不能に回動自在に
係合する突条１３が突出し係合孔１４を穿設した
係合筒部１５及び、内壁に板状スプリング１７を
内装止着した保持筒部１８より成つている。前記
後筒４に挿入される摺動筒１９は、前記回動筒１
２の係合孔１４に侵入し摺動自在に回動不能に係
合する係合部２２を設け内壁に螺旋溝２４を螺設
した螺旋筒２５及び、上端外壁に鍔部２０を周設
した挿入体２１より成つている。そして、この摺
動筒１９はスプリング２６により下方に弾発され
ている。前記中皿７の下方に止着されたガイド棒
８は、前記ガイド孔９を摺動自在に回動不能に貫
通し、下端に前記螺旋溝２４と螺合する螺合片２
３を設ける。キヤツプ５は、前記先筒３に抜脱自
在に被嵌し、且つ前記回動筒１２及び摺動筒１９
の間に侵入し、鍔部２０に当接し、板状スプリン
グ１７に弾発保持される。

〔作 用〕

キヤツプ５を先筒３より抜脱した後、底部より
回動筒１２と摺動筒１９の間に挿入する。その結
果、キヤツプ５は摺動筒１９の鍔部２０に当接す
る。更に挿入を続行すると摺動筒１９はスプリン
グ２６を圧縮しながら上昇する。そして、キヤツ
プ５は回動筒１２内の板状スプリング１７に弾発
保持される。即ち、摺動筒１９は、キヤツプ５の
挿入操作で摺動するものであり、ガイド棒８は摺
動筒１９の螺旋溝２４と螺合片２３が螺合してい
る為、連設している中皿７及び化粧棒２と共に上
昇し、化粧棒２を先筒３より突出させる。また、
この突出量が使用者の使用し易い量でない場合
は、先筒３あるいは後筒４を保持して、キヤツプ
５を回転操作すれば螺旋溝２４が螺設された摺動
筒１９は回動筒１２を介してキヤツプ５に連設し
ているため回動し、ガイド棒８は中筒１０のガイ
ド孔９で回動を阻止されている為、螺合片２３の
螺合作用により昇降するものである。

又、使用後、化粧棒２を回転操作で先筒３内に
完全に没するまで繰り下げる事も出来るがキヤツ
プ５を底部より抜き取つた際、スプリング２６の
弾発により後退する量を残したまま収納状態とし
ても良いものである。

〔実施例〕

外筒１は、化粧棒２を収納する先筒３と、この
先筒３より大径となつた後筒４と一体に成形され
ている。この、先筒３の外側壁には、キヤツプ５
が被嵌した際、着脱自在に嵌着できるよう突部６
が複数ケ所突設している。また、先筒３内には、
化粧棒２を収嵌保持した中皿７も収納されてい
る。この中皿７の下方には、断面六角形状のガイ
ド棒８が連設されている。このガイド棒８の下端
外壁には、螺合片２３を螺設している。後筒４に
は、中筒１０が内装止着されている。この中筒１
０には、前記ガイド棒８が摺動可能に貫通し、回
動不能に係合する断面六角形状のガイド孔９が穿
設されている。更に、中筒１０の内側壁には、周
溝１１が周設されている。回動筒１２も同様に後
筒４に内装されており、係合筒部１５及びこの係
合筒部１５より大径となつた保持筒部１８とより
なつており、この間に段部１６を構成している。
係合筒部１５は、前記中筒１０内に侵入して外壁
に周溝１１と係合する突条１３を周設している。
その結果、回動筒１２を回動自在に抜脱不能にし
ている。更に、断面六角形状の係合孔１４を穿設
しており、保持筒部１８は、前記キヤツプ５が挿
入可能となつており、内壁にキヤツプ５を弾性保
持する板状スプリング１７を内装している。摺動
筒１９は、回動筒１２に内装されており、挿入体
２１及び螺旋筒２５とより成つている。挿入体２
１は、外径がキヤツプ５の内径より小さくなつて
おり、上方の外壁にキヤツプ５の端部が当接する
鍔部２０を周設している。螺旋筒２５は、前記係
合孔１４内に摺動自在に侵入しており、外壁に係
合孔１４と回動不能に係合する係合部２２を設け
ている。そして、この螺旋筒２５には、前記ガイ
ド棒８が侵入しており、その内壁にはガイド棒８
の螺合片２３と螺合する螺旋溝２４を螺設してい
る。また、挿入体２１と中筒１０の間には、スプ
リング２６を挟持しており、摺動筒１９を下方に
弾発している。しかし、係合孔１４下端に突出し
た突部６′に螺旋筒２５の係合部２２が当接し
て、脱落しない様になつている。尚、キヤツプ５
を回動筒１２と摺動筒１９の間に挿入し、鍔部２
０に当接した時、キヤツプ５の一部分は後筒４よ
りも突出しており、回動操作できる抓み部２７に
なつている。

〔考案の効果〕

本考案は、以上説明したようにキヤツプ５を繰
り出し操作に使用している為、使用時にキヤツプ
５の置き場所を捜したりする面倒がなくなり、
又、落としたり紛失してしまつたりする事もな
い。更に、キヤツプ５を底部より挿入した時、摺
動筒１９、ガイド棒８、中皿７と共に化粧棒２は
摺動し、使用可能となる。そして、繰り出し量は
後筒４より突出したキヤツプ５を回動操作する事
で螺合作用により調整可能であり使用者は使用し
易い量を選択できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案繰り出し化粧棒容器実施例の
正面半断面図。第２図は、キヤツプを底部より挿
入した状態の正面半断面図。第３図は、キヤツプ
を底部より挿入し回転繰り出し操作を行つた状態
の正面半断面図。 １〜外筒、２〜化粧棒、３〜先筒、４〜後筒、
５〜キヤツプ、６，６′〜突部、７〜中皿、８〜
ガイド棒、９〜ガイド孔、１０〜中筒、１１〜周
溝、１２〜回動筒、１３〜突条、１４〜係合孔、
１５〜係合筒部、１６〜段部、１７〜板状スプリ
ング、１８〜保持筒部、１９〜摺動筒、２０〜鍔
部、２１〜挿入体、２２〜係合部、２３〜螺合
部、２４〜螺旋溝、２５〜螺旋筒、２６〜螺合
片、２７〜抓み部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 化粧棒２を収嵌保持した中皿７を収納する先筒
   ３と、 該先筒３より連設され、先筒３より大径となつ
   た後筒４と、 該後筒４内に挿入止着され、上端にガイド孔９
   を穿設し、更に内側壁に周溝１１を刻設した中筒
   １０と、 前記後筒４に挿入され、前記中筒１０内に侵入
   し、外壁に周溝１１と抜脱不能、回動自在に係合
   する突条１３が突出し、係合孔１４を穿設した係
   合筒部１５及び内壁に板状スプリング１７を内装
   止着した保持筒部１８より成る回動筒１２と、 該回動筒１２の係合孔１４に侵入し摺動自在に
   回動不能に係合する係合部２２を設け内壁に螺旋
   溝２４を螺設した螺旋筒２５及び上端外壁に鍔部
   ２０を周設した挿入体２１より成り、スプリング
   ２６により下方に弾発された摺動筒１９と、 前記中皿７の下方に止着され、前記ガイド孔９
   を摺動自在に回動不能に貫通し、下端に前記螺旋
   溝２４と螺合する螺合片２３を設けたガイド棒８
   と、 前記先筒３に抜脱自在に被嵌し、且つ前記回動
   筒１２及び摺動筒１９の間に侵入し、鍔部２０に
   当接し、板状スプリング１７に弾発保持されるキ
   ヤツプ５と、 より構成される事を特徴とする繰り出し化粧棒
   容器。