JPS62209184A - 熱交換器用フイン材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、熱交換器用フィン材に関し、特にその表面に
凝縮水が溜らないようにした熱交換器用フィン材に関す
るものである。

（ロ）従来の技術 熱交換器には、熱交換効率を向上させるために伝熱性に
優れたアルミニウム製のフィンが取り付けられているも
のがある。この熱交換器を用いて冷房を行う場合、フィ
ン間で温かい空気を冷やすわけであるが、この際フィン
に凝縮水が付着することがある。この付着し滞留した凝
縮水によりフィン間の風路が狭められて通風量が低下し
たり、或いは騒音が発生したりすることがあった。更に
、この凝縮水が通風方向へ飛散し冷房装置の各所や家屋
の各所を汚すこともあった。

このため、フィンの表面を親水化して凝縮水を薄い水膜
として流下させる方法が従来より行われている。親水化
の方法としては、例えばフィンの表面にアクリル酸系樹
脂を塗布する方法又はアクリル酸系樹脂と水ガラスとの
混合物を塗布する方法が知られている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 しかし、前者の方法は未だ親水化が十分でないという欠
点がある。又、後者の方法は親水化の点は一応満足しう
るが、フィンに穿孔加工や曲り゛加工を施す際クランク
が発生し皮膜が剥がれ易いという欠点があった。これは
アクリル酸系樹脂に無機系の化合物が混合されているた
めと思われる。

そこで本発明者等はこの点を解決すべく鋭意検討した結
果、アクリル酸系樹脂等の皮膜形成物質と有機系のある
特定の親水化剤を併用してフィン本体表面に皮膜を形成
することにより、クラックが発生せず且つ十分な親水性
の表面を持つフィン材が得られることを見出し本発明に
至ったのである。

（ニ）問題点を解決するための手段及び作用即ち本発明
は、フィン材本体表面に、下記一般式（Ｉ）で表される
エチレンジアミン誘導体（以下、単に「エチレンジアミ
ン誘導体」という。）を含有する皮膜が形成されている
ことを特徴とする熱交換器用フィン材に係るものである
。

一般式（Ｉ）； （Ｃ３Ｈ，Ｏ入−（Ｃ２Ｈ４０））　Ｈ（式中、Ｘ及び
ｙは２〜１ｏの正の整数を表す。）フィン材本体として
は、伝熱性の良好なものであればどのような材質のもの
でも用いうるが、特に、伝熱性に優れている点、各種の
成型加工がし易い点、重量が軽い点からアルミニウム薄
板が最も好ましい。

フィン材本体表面には、皮膜形成物質とエチレンジアミ
ン誘導体とよりなる皮膜が形成されている。

皮膜形成物質としては、アクリル酸系樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂等
が用いられる。これらの中でもアルミニウム製フィン本
体との密着力に優れているアクリル酸系樹脂が好ましい
。

本発明に用いるエチレンジアミン誘導体は、エチレンジ
アミンにプロピレンオキサイドを付加した後、エチレン
オキサイドを付加して得られる物質である。プロピレン
オキサイド及びエチレンオキサイドの付加モル数は８〜
４０モルである。プロピレンオキサイド及びエチレンオ
キサイドの付加モル数が８モル未満であると親水性の程
度が小さく好ましくない。また付加モル数が４０モルを
超えると物質自体が粘稠になりすぎ取り扱い上好ましく
ない。

フィン材本体表面に皮膜を形成するには、有機溶剤中に
皮膜形成物質とエチレンジアミン誘導体とを熔解させた
溶液をフィン材本体表面に塗布した後、乾燥して有機溶
剤を蒸発させればよい、有機溶剤としては、ベンゼン、
トルエン、キシレン。

エチルベンゼン、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジメチルホルムアミド
、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が用いられる
。

皮膜形成物質とエチレンジアミン誘導体との混合割合は
、皮膜形成物質１００ｉｉ量部に対してエチレンジアミ
ン誘導体１０〜４０重量部程度が好ましい。

エチレンジアミン誘導体の量が１０重量部未満であると
形成された皮膜の親水性の程度が低い傾向となり、また
４０重量部を超えると皮膜自体の強度が低下する傾向と
なって皮膜にクランクが生じたり或いは皮膜が剥離した
りする傾向が生ずる。また、皮膜形成物質とエチレンジ
アミン誘導体とを有機溶剤に溶解させて溶液を作成する
際には、有機溶剤１００重量部に対して皮膜形成物質及
びエチレンジアミン誘導体を１〜５重量部程度熔解させ
るのが一般的である。

（ホ）実施例 実施例１゜ まず、下記組成の溶液を調整した。　　　。

ポリメタクリル酸メチル　　　　　　２Ｍ量部（Ｃ３Ｈ
，Ｏ）ｊ　−（Ｃ，Ｈ，Ｏ騙Ｈキシレン　　　　　　　
　　　　　１００重量部この溶液を２０ｃ＋ａＸ３０ｃ
ｎのアルミニウムｉ板表面に塗布し、その後１５０℃で
乾燥してフィン材を得た。

このフィン材の表面の親水性を評価するため、水との接
触角（ゴニオメータ−による測定）を側定した。その結
果、接触角は１５度であった。

実施例２゜ 下記組成の溶液を用いる以外は、実施例１．と同一条件
でフィン材を得、且つその親水性の試験をした。

ポリアクリルニトリル　　　　　　　　３正量部（Ｃヨ
ＨＪ０１’ｚ　　　（０２馬０）２Ｈ（０３Ｈ６０）２
　　　（Ｃｘ”ｐＯ入Ｈジメチルホルムアミド　　　　
　　　１００重量部この結果、水との接触角は１５度で
あった。

実施例３゜ 下記組成の溶液を用いる以外は、実施例１．と同一条件
でフィン材を得、且つその親水性の試験をした。

ポリアクリル酸エチル　　　　　　　２重量部（ＣｙＨ
（０）、、　　　　　（Ｃ１Ｈ６０）７ａ　Ｈ（Ｃ３Ｈ
６０）、、−（ＣＬＨ，Ｏ）、、　Ｈキシレン　　　　
　　　　　　　　　１００重量部この結果、水との接触
角は２０度であった。

比較例１゜ 下記組成の溶液を用いる以外は、実施例１．と同一条件
でフィン材を得、且つその親水性の試験をした。

ポリメタクリル酸メチル　　　　　　２重量部キシレン
　　　　　　　　　　　　１００重量部この結果、水と
の接触角は３５度であった。

比較例２゜ 下記組成の溶液を用いる以外は、実施例１．と同一条件
でフィン材を得、且つその親水性の試験をした。

ポリアクリルニトリル　　　　　　　　３重量部ジメチ
ルホルムアミド　　　　　　　１００重量部この結果、
水との接触角は４０度であった。

比較例３゜ 下記組成の溶液を用いる以外は、実施例１．と同一条件
でフィン材を得、且つその親水性の試験をした。

ポリアクリル酸エチル　　　　　　　２重量部キシレン
　　　　　　　　　　　　１００重量部この結果、水と
の接触角は３０度であった。

以上から明らかなように、実施例１．〜３．で得られた
フィン材表面の親水性は、比較例１．〜３、のものに比
べて、優れていることが判る。

（へ）発明の効果 本発明に係るフィン材表面に形成されている皮膜は、有
機系の物質のみで構成され且つ親水性に非常に優れてい
る。従って、フィン材の親水性の向上を図るためにフィ
ン材表面の皮膜中に水ガラス等の無機系化合物を用いる
必要がないので、フィン材の穿孔加工や曲げ加工の際フ
ィン材表面の皮膜にクランクが発生するのを防止でき、
皮膜の耐久性ひいてはフィン材の耐久性を向上させるこ
とができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 フィン材本体表面に、下記一般式（ I ）で表されるエ
   チレンジアミン誘導体を含有する皮膜が形成されている
   ことを特徴とする熱交換器用フィン材。 一般式（ I ）； ▲数式、化学式、表等があります▼（ I ） （式中、ｘ及びｙは２〜１０の正の整数を表す。）