JP2880308B2 - 熱交換器用アルミニウムフィン材 - Google Patents

熱交換器用アルミニウムフィン材

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JP2880308B2
JP2880308B2 JP5775691A JP5775691A JP2880308B2 JP 2880308 B2 JP2880308 B2 JP 2880308B2 JP 5775691 A JP5775691 A JP 5775691A JP 5775691 A JP5775691 A JP 5775691A JP 2880308 B2 JP2880308 B2 JP 2880308B2
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JP
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acrylic resin
heat exchanger
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aluminum fin
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昇 曽我
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水保持性及び耐水性
が良好で臭気防止性にも優れた熱交換器用アルミニウム
フィン材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱交換器、特に空気調和器の蒸発
器等においては、フィンの表面温度が大気の露点以下に
なるため、フィンの表面に水滴が付着する。しかしこの
ような水滴の付着により通風抵抗が増大しかつ風量が減
少して熱交換効率が低下する。一方、熱交換効率はフィ
ン表面の水濡れ性が大きく影響するものであり、フィン
表面の水濡れ性がよいと付着した水が水滴になりにく
く、このため通風抵抗が小さくなり風量も多くなり熱交
換効率が増大する。そこでこのような親水性処理として
熱交換器に組み立てる前に、あらかじめアルミニウム条
に表面処理を行うことが考え出され、ケイ酸塩処理、シ
リカゾル処理、親水性有機高分子とケイ酸塩との混合液
処理等が行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし水分散性シリカ
と有機樹脂を混合して用いる場合、プレス成形時に異臭
を発したり、エアコン運転時にセメント臭を発したりす
るという問題点があった。また初期には親水性は良好で
あっても、乾湿の運転を重ねるにつれて塗膜成分が溶出
し親水性が劣化することがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の従来
の熱交換器用アルミニウムフィン材の難点を克服するた
め種々検討を重ねた結果、特定の粒径のコロイドシリカ
を含有させた特定の組成のアクリル樹脂液でアルミニウ
ムフィン材の表面を処理することにより、その目的に適
合することを見い出し、この知見に基づき本発明をなす
に至った。すなわち本発明は、粒径10〜20mμのコ
ロイダルシリカを含有し、親水性アクリル樹脂成分と疎
水性アクリル樹脂成分が固形分重量比で1:2から1:
0.2の範囲にあるアクリル樹脂の被膜を形成してなる
ことを特徴とする熱交換器用アルミニウムフィン材を提
供するものである。
【0005】従来、水分散性シリカとしては、ケイ酸ソ
ーダ、ケイ酸カリ等のアルカリケイ酸塩などがあるが、
アルカリケイ酸塩は塗膜が水に溶出しやすく親水保持性
が悪いという難点があった。また粒径が10mμ未満の
コロイダルシリカはシリカ特有のセメント臭が強く、粒
径が20mμより大きいと親水性が悪くなるので粒径1
0〜20mμのコロイダルシリカを用いる。
【0006】また上記範囲にあるコロイダルシリカとア
クリル樹脂は固形分重量比で好ましくは3:1〜1:
1.5の範囲である。コロイダルシリカが多すぎるとセ
メント臭が強くなり、また親水性も悪くなる。アクリル
樹脂が多すぎると親水保持性に劣り、また銅管のろう付
け加熱時にフィンが黄変する熱黄変性の問題点を生じ
る。またアクリル樹脂被膜の形成はその樹脂溶液にアル
ミニウムフィン材を浸漬することにより行うことができ
るが、この方法に限定されるものではない。アクリル樹
脂被膜の厚さは通常0.1〜1.0μm、好ましくは
0.3〜0.6μmである。
【0007】またシリカと共に用いる有機樹脂は親水
性、加工性を高めるために用いられるが、一般的にはア
クリル樹脂が用いられる。ここでアクリル樹脂中の樹脂
は親水性樹脂と疎水性樹脂の混合であり、その比率
固形分比で1:2から1:0.2の範囲としてプレス加
工時の臭気を低減し親水性を長期にわたって持続させ
疎水性成分がこれより多ければ初期の親水性そのも
のが満たされず、親水性成分がこれより多いとプレス加
工時の臭気が問題になったり、塗膜成分が溶出しやすく
なり親水保持性に劣るようになる。ここで親水性のアク
リル樹脂としては、2−ヒドロキシエチルアクリエート
を構成成分とする重合体があげられ、疎水性のアクリル
樹脂としては、エチレンとアクリル酸の共重合体があげ
られる。なお臭気や親水性を向上させるために樹脂中に
ノニオン系、アニオン系等の界面活性剤を含んでももち
ろん良い。
【0008】このコロイダルシリカとアクリル樹脂の混
合溶液中に防かび性を付与するためTBZ等の防かび剤
を混入してももちろん良い。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0010】板厚0.105mmの工業用純アルミニウ
ム条に、連続的に脱脂、化成処理を施し、その上に以下
の組成のアクリル樹脂液親水性皮膜を、乾燥皮膜で0.
5μになるよう塗装し260℃、15秒間焼付乾燥を行
う。
【0011】それぞれのサンプルにつき臭気と親水性を
評価した。なおアクリル樹脂液の基本組成は表1の通り
である。
【0012】
【表1】
【0013】アクリル樹脂中の親水性樹脂としては、U
W−1111(商品名、東邦化学(株))であり、疎水
性樹脂としては、S−3121(商品名、東邦化学
(株))を用いた。
【0014】
【表2】
【0015】上記表2の結果より実施例は、臭気、親水
性どの項目も評価優良なのに対し、比較例はいずれかの
評価項目で劣ることがわかる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明の熱交換器用アルミ
ニウムフィン材はセメント臭のような臭気、親水性の経
時劣化がないという優れた効果を奏する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径10〜20mμのコロイダルシリカ
    を含有し、親水性アクリル樹脂成分と疎水性アクリル樹
    脂成分が固形分重量比で1:2から1:0.2の範囲に
    あるアクリル樹脂の被膜を形成してなることを特徴とす
    る熱交換器用アルミニウムフィン材。
JP5775691A 1991-03-01 1991-03-01 熱交換器用アルミニウムフィン材 Expired - Lifetime JP2880308B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010096416A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Furukawa-Sky Aluminum Corp 熱交換器用プレコートアルミニウムフィン材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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