JPH06194091A - 防かび性に優れた熱交換器用アルミニウムプレコートフィン材 - Google Patents

防かび性に優れた熱交換器用アルミニウムプレコートフィン材

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JPH06194091A
JPH06194091A JP4356392A JP35639292A JPH06194091A JP H06194091 A JPH06194091 A JP H06194091A JP 4356392 A JP4356392 A JP 4356392A JP 35639292 A JP35639292 A JP 35639292A JP H06194091 A JPH06194091 A JP H06194091A
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JP
Japan
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organic
aluminum
hydrophilic
heat exchanger
fin material
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JP4356392A
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English (en)
Inventor
Bunji Jido
文治 慈道
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】有機系防かび剤を親水性皮膜に添加した場合よ
りも優れた防かび性を示す熱交換器用アルミニウムプレ
コートフィン材を得る。 【構成】下地処理を施したアルミニウム材の表面に親水
性皮膜を形成してなる熱交換器用アルミニウムプレコー
トフィン材において、親水性皮膜をセルロース系または
アクリル系の親水性有機樹脂と銅有機錯体さらに必要に
応じて有機系防かび剤により形成する。親水性有機樹脂
に対する銅有機錯体と有機系防かび剤の合計の固形分重
量比は、99:1から70:30の範囲内が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換器に用いられる
アルミニウムフィン材に関するものであり、さらに詳し
くは防かび性に優れたアルミニウムプレコートフィン材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機の蒸発器等の熱交換器におい
ては、フィンの表面に結露により水滴が付着すると、通
風抵抗が増大するため熱交換率が低下する。そこで結露
しても水滴になりにくいようにフィン表面の水濡れ性を
改善するためにフィン用のアルミニウム条材にあらかじ
め親水性皮膜を形成したプレコートフィン材が現在では
主流となっており、ベーマイト処理、ケイ酸塩処理、シ
リカゾル処理、親水性有機高分子とケイ酸塩化合物との
混合液処理等が行われている。また、最近では、フィン
加工時の金型摩耗の問題を解消するためにシリカレス有
機樹脂を用いた親水性表面処理に対する要求が高まって
きている。親水性有機樹脂皮膜としては、セルロース
系、アクリル系が特に親水性に優れるため、多用されて
いる。
【0003】一方、近年では、生活様式が多様化し、住
宅の気密化による結露や、じゅうたん敷きの部屋の増加
等、かびや細菌がより繁殖しやすい環境となってきてお
り、これらのかびや細菌が熱交換器中のフィンやドレー
ン水中にも繁殖し、かび臭やかびによるドレーン水の詰
まりが問題となってきている。そこで従来は、有機系の
防かび剤たとえばイミダゾール系化合物、第4級アンモ
ニウム塩、グアニジン誘導体、有機ハロゲン化合物、フ
ェノール化合物、有機ヒ素化合物等を親水性皮膜中に添
加することにより、防かび処理を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の有機
系の防かび剤は、塗料および水に溶けにくく、親水性皮
膜全体に防かび剤を均一に分散させることが困難であ
り、さらに、たとえ少量の防かび剤がドレーン水中に溶
け出したとしても、ドレーン水中で沈澱し、十分に防か
び効果があがっていなかった。また、有機系の防かび剤
は、親水性皮膜の焼付け温度が高い場合には昇華してし
まうこと、さらに価格が高いこと等の問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、親水性
皮膜に銅有機錯体を主剤とした防かび剤を含有させるこ
とにより、上記の問題点を解決しようとするものであ
る。すなわち本発明は、下地処理を施したアルミニウム
材の表面に親水性皮膜を形成してなる熱交換器用アルミ
ニウムプレコートフィン材において、親水性皮膜がセル
ロース系またはアクリル系の親水性有機樹脂と銅有機錯
体からなることを特徴とする熱交換器用アルミニウムプ
レコートフィン材を提供するものであり、また、この場
合、親水性皮膜には有機系防かび剤を含有させてもよ
い。さらに親水性有機樹脂に対する銅有機錯体と有機系
防かび剤の合計の固形分重量比は、99:1から70:
30の範囲内とすると効果的である。
【0006】本発明では銅有機錯体として、エチレンジ
アミン四酢酸銅有機錯体、ジエチルジチオカルバメート
銅錯体、オキシン(8−キノリノール)銅有機錯体等が
用いられる。また、有機系防かび剤としては安全性が高
い、ベンズイミダゾール系、クロロキシレノール系等が
用いられる。これらは単独で用いてもよいが、2種以上
を混合して使用することも効果的である。さらに親水性
皮膜に、親水性を高めるために、カチオン系、アニオン
系、ノニオン系等の界面活性剤を添加してもよい。
【0007】一方、親水性皮膜に有機系防かび剤を含有
させると一般的に親水性が低下する。そこで本発明では
親水性有機樹脂に対する銅有機錯体と有機系防かび剤の
合計の固形分重量比を、99:1から70:30の範囲
内とするのが好ましい。この範囲よりも銅有機錯体と有
機系防かび剤の合計の含有量が少ないと十分な防かび性
が得られず、逆に銅有機錯体と有機系防かび剤の合計の
含有量がこの範囲よりも多いと親水性皮膜塗料の安定性
が悪くなり、また、親水性皮膜の親水性も低下する。
【0008】
【作用】従来より銅は防かび効果を持つものとして知ら
れていたが、本発明のようなアルミニウム材への適用を
考えた場合、銅イオンがアルミニウム材の腐食を促進す
るため好ましくないことが分かっていた。そこで本発明
では、銅を有機錯体として用いることにより、親水性皮
膜に防かび性を持たせる一方で、銅がイオン化してアル
ミニウム材の腐食を促進することは防止している。ま
た、銅有機錯体は、親水性有機樹脂塗料や水に可溶であ
るので、親水性皮膜全体に均一に分散させることが容易
であり、また、ドレーン水中に経時的に溶出するので、
フィン材およびドレーン水中でかびや細菌が繁殖するの
を効果的に防止する。
【0009】
【実施例】板厚0.105mm の工業用純アルミニウム条材
に、連続的に脱脂処理、下地処理としてクロメート処理
を行い、さらにその表面に、市販のセルロース系の親水
性有機樹脂(関西ペイント製 商品名:コスマー950
0)、またはアクリル系の親水性有機樹脂(日本パーカ
ライジング製 商品名:LN-TD114)と、銅有機錯体とし
てエチレンジアミン四酢酸銅錯体(EDTA銅錯体)、
有機系防かび剤としてチアベンダゾール(TBZ)の固
形分重量比が表1に示したとおりの親水性皮膜樹脂塗料
を塗布し、 230℃で15秒間焼付け乾燥をおこない、アル
ミニウムプレコート材を作製した。なお、膜厚は、表1
に示すとおり 0.5〜 2μmである。 これらのアルミニ
ウムプレコート材について水濡れ性試験により親水性
を、JIS Z 2371の塩水噴霧試験により耐食性を、プレス
試験により加工性を、また、IEC法による防かび試験
により防かび性を評価した。これらの各特性の評価結果
を表1に併せて示す。
【0010】
【表1】
【0011】表1から、本発明によるアルミニウムプレ
コート材は、親水性、耐食性、加工性、防かび性に優れ
ていることが分かる。
【0012】さらに実施例1〜3のアルミニウムプレコ
ート材をフィンに成形加工し、熱交換器ユニットに組み
入れた。本発明のアルミニウムプレコートフィン材を用
いた熱交換器ユニットでは、結露による水滴の付着を原
因とする熱交換性能の低下は見られず、また、フィンお
よびドレーン水中のかびや細菌の繁殖も抑制されてい
た。さらにかび臭や、ドレーン水のかびによる詰まりも
発生せず、本発明のアルミニウムプレコートフィン材が
防かび性に優れていることが確認された。
【0013】
【発明の効果】本発明のアルミニウムプレコートフィン
材は、銅有機錯体により防かび特性を付与しているもの
であり、防かび性に優れ、熱交換器の性能を低下させる
ことがなく、また、かび臭が発生することもない。さら
に、銅有機錯体は、高温の焼付けによっても昇華するこ
ともなく、また、価格も高くないので、本発明は産業上
顕著な効果を示すものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理を施したアルミニウム材の表面
    に親水性皮膜を形成してなる熱交換器用アルミニウムプ
    レコートフィン材において、前記親水性皮膜がセルロー
    ス系またはアクリル系の親水性有機樹脂と銅有機錯体か
    らなることを特徴とする防かび性に優れた熱交換器用ア
    ルミニウムプレコートフィン材。
  2. 【請求項2】 下地処理を施したアルミニウム材の表面
    に親水性皮膜を形成してなる熱交換器用アルミニウムプ
    レコートフィン材において、前記親水性皮膜がセルロー
    ス系またはアクリル系の親水性有機樹脂と銅有機錯体お
    よび有機系防かび剤からなることを特徴とする防かび性
    に優れた熱交換器用アルミニウムプレコートフィン材。
  3. 【請求項3】 親水性有機樹脂に対する銅有機錯体と有
    機系防かび剤の合計の固形分重量比が、99:1から7
    0:30の範囲内であることを特徴とする請求項1、2
    に記載の防かび性に優れた熱交換器用アルミニウムプレ
    コートフィン材。
JP4356392A 1992-12-21 1992-12-21 防かび性に優れた熱交換器用アルミニウムプレコートフィン材 Pending JPH06194091A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009092345A (ja) * 2007-10-11 2009-04-30 Furukawa Sky Kk 熱交換機
US20150315388A1 (en) * 2012-11-30 2015-11-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Multifunctional coating structure and method for forming the same

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