JPS62207578A - 高熱負荷を受けるロ−ルの肉盛溶接製作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、製鉄所において連続鋳造に使用されるスラブ
、プルーム状鋳片の支持ロール、圧延、分塊に使用され
る熱片移送ロール等の高熱負荷を受けるロールの製作方
法の改良に関する。

新作、補修の何れの場合にも適用可能である。

（従来の技術） 連続鋳造ロール、熱片移送ロールはスラブ、プルーム状
鋳片、高温インゴットに接する部位が４００〜５００℃
の高温に加熱され、この部位がロールの回転によって鋳
片等と反対側に移行すると、ロール内の冷却水、外部か
らの強制冷却によって５０〜ｉｏｏ′ｃに冷却されるの
で、ロール表面には加熱、冷却の繰返しによシ熱疲労が
起って亀裂が発生し、またロールには鋳片内の溶鋼静圧
、インゴット荷重によって大きな曲げ荷重が作用するの
で、表面亀裂が生じ内部に伝播しロール折損に到るとい
う使用条件のもとに６る。

従来技術では、この種ロールの性能改善対策として、ロ
ール芯部に耐亀裂伝播性能のすぐれた高品質材料を使用
しその表面に耐熱疲労亀裂性能のすぐれた材料を肉盛溶
接したロール、その他スリーブ構造のロール、波状肉盛
溶接した口−ル、レーザビームにより表面を焼入脆化さ
せ微細クランクを誘導するようにしたロール、化学成分
を改善したロール等、各種の改善方法がとられている。

（発明が解決しようとする問題点） 従来技術の代表的な高品質材料芯材の表面肉盛溶接ロー
ルでも、前記の加熱、冷却の繰返しによる熱疲労亀裂は
完全には防止できない。そのためロールの使用部位にも
よるが、使用後０．５〜５月位で表面に亀裂が発生して
使用に耐えられなくなる０ 特に連続鋳造用ロールでは、使用後１ケ月程度でロール
折損が起った事例があシ、その場合連続鋳造を途中で中
止して復元工事を行なわなければならず、大きな損失を
招くことになる。

本発明は、従来技術のかかる問題点を解決し、対熱疲労
亀裂性能がすぐれ対折損性能のすぐれた肉、盛溶接ロー
ルの新規改良製作方法を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段、作用、実施例）前記目
的達成のだめ、本発明の高熱負荷を受けるロールの肉盛
溶接製作方法においては、高熱負荷を受けるロールを新
作、補修する場合にロール胴部表面の亀裂発生、伝播を
規制するだめ、ロール胴部表面に耐熱、耐摩、耐蝕性金
属の全面肉盛溶接を１次的に施し、概略仕上寸法に形成
し、ざらに少くとも胴部の高応力負荷区域の全周上にビ
ード間に非溶接の間隔を残すサービスデポシーソトメタ
ルの周方向以外への連続溶接を２次的に施し、のちサー
ビスデポジットメタルを削除して仕上げる。

本発明は、ロールの加熱、冷却の繰返しにより発生する
熱疲労亀裂をロール折損に到らしめない方向に誘導する
構成を与えることを基本思想とする。そして誘導方向規
制手段としてサービスデボシソトメタルを使用する。

すなわち肉盛溶接ロールとして、先づｐ−ル胴部表面に
耐熱、耐摩、耐蝕性金属の全面肉盛溶接を１次的に施し
、仕上加工まだは粗仕上加工を行って概略仕上寸法とす
る。そして最終的には切削して除去するサービスデポジ
ットメタルの連続溶接を一定の基準に従って２次的に施
す。サービスデポジットメタルの方向はロール折損に到
る亀裂進展方向がロール軸線と直角方向、すなわち周方
向であるから、それ以外の方向、例えば軸方向、または
斜スパイラル方向または゛斜りロススパイラル方向を選
択する。そしてサービスデポジットメタルの各溶接ビー
ド間に非溶接の間隔を残して溶接の方向性が保たれるよ
うにする。その適用範囲は少くともロール胴の高応力負
荷レベルの全周にわたるようにする。最後はサービスデ
ポジットメタルを削除して最終的に仕上げる。

サービスデポジットメタルの余盛を削除して仕上げたあ
とも、その溶接による溶込みによりサービスデボシソト
メタルはある程度残存しており、この残存部は他の部に
比し耐熱疲労亀裂性能のすぐれないため、ここに熱疲労
亀裂が発生し溶接方向に進展する。この点でサービスデ
ポジットメタルの材料は高熱負荷を受けるロールには使
用を避けるべき耐熱疲労亀裂性能の劣った溶接材料を使
用できる。サービスデポジットメタル残存部に発生する
亀裂によって熱応力が緩和されるため、それ以外では亀
裂は発生しないようになる。

以下、本発明方法を添付図に示すロールを参照して具体
的に説明する。

この連続鋳造用ロールは中央の胴部（１）の両端に軸部
（２）を持ち、胴長（ＩＪ　２２０１：ｍ、胴径■１４
００１１のものである。先づその芯材となる母材（３）
を径５８８目に地削りしたのち、１３Ｇ系の耐熱、耐摩
耐蝕性溶接材をバンドアーク溶接によシ胴部上全面に肉
盛溶接（４）シ径４０６Ｎとする。これを中間機械加工
で径４０２８Ｍとする。そしてこの胴部面上に０−８　
ｉ−Ｍｎ系の径４四のワイヤを用いるサブ？　−シ）’
　７−１溶接Ｋｊす、６０ＯＡ、３５Ｖ。

４０備／分、の溶接条件でリード角＋５）６０°、ビー
ドピッチ＋６）　１５　ｗｉのスパイラル方向に溶接ビ
ード間に間隔（７）を残存させて肉盛溶接し、サービス
デポジットメタル（８）とする。そのあと機械加工によ
り全肉盛したサービスデポジットメタルを切削除去し、
所定径４００１Ｎに仕上げる。サービスデボシソトメタ
ルの削除あとには幅９臀屑の溶込部（９）が残存する。

。 サービスデボシソトメタル（８）の施工は、サブマージ
ドアーク溶接や００　　アーク溶接のようにビード幅が
狭く例えば５〜２０舖の溶接法による場合は、溶接ビー
ド間の無溶接の間隔（７）を５〜３Ｑｓｓとし、バンド
アーク溶接のようにビード幅が広く例えば４０〜８０鵠
の溶接法による場合は間隔（７）′を４０〜１２０舖の
程度とするのがよい。非溶接部の間隔幅（７）がこの適
正範囲より小さい場合は、サービスデポジットメタル（
８）溶接が増し溶接作業能率が低下する。反対に大きい
場合は本発明方法の効用が低下する。またリード角（５
）はロール折損の起υにくい方向として例えば６０〜６
０の範囲とするのがよい。

サービスデボシソトメタル（８）の溶接方向としては１
条１方向とは限らず、多条スパイラル、多方向スパイラ
ルの何れでもよく、多方向スパイラルの場合は亀裂が綾
状に発生し、ロール折損抵抗は１方向の場合より一層大
となる。

本発明方法により製作した前記連続鋳造用ロールを連続
鋳造設備に使用したところ、使用後２ケ月でサービスデ
ポジットメタル溶込残存部内にその方向に沿って小さな
亀裂が発生し、使用６ケ月後もその亀裂が長さ方向に進
展はしているものの他の部分には亀裂は認められず使用
可能である。

本発明方法は前記の他、実施条件を種々変更し適切な施
工方法により実施することができる。

例えば、サービスデボシソトメタルはｌＴｌ１ｆ労亀裂
性の劣るものがよいから、前述のＯ−Ｓｔ−Ｍｎ系材料
の他に、熱膨張率の大きいオーステナイト系ステンレス
も使用可能である。この場合、サービスデボシソトメタ
ル残存部内に初期亀裂が発生する。初期亀裂を人為的に
発生させる方法としては、サービスデボシソトメタル溶
接の際に高温に予熱する方法、高電流、低電圧サブマー
ジドアーク溶接によりなし割れを発生させる方法、Ｃｏ
　　アーク溶接、ＭＩＧ溶接等で硬化性の高い溶接材料
を使用し水冷しながら溶接する方法などがある０本発明
方法はロールの表面亀裂を折損につながらない方向に誘
導することを本旨とするものであるから、ロール使用後
に初期亀裂が発生するのと、使用前に初期亀裂を有する
とにかかわシなく有効である０またサービスデポジット
メタルの施工方向は、織物組織に準じたシ、軸線方向の
縦盛り、低角度スパイラルを交えたりして、多種多様の
間隙残存肉盛り様式として実施できる０ サ一ビスデポジツトメタル肉盛溶接作業を能率的に行う
には、１電極よ９２以上の多電極として実施できる。例
えば６電極の場合、溶接条件１ｄ、８５０Ａ、　５４Ｖ
　ｌ７５ＯＡ、　３２Ｖ　＋　７５［ＩＡ、　３２Ｖで
速度２５０〜３５０α／分で実施できる。多電極とした
場合、その数の分だけ生産性が向上する。

ま、たサービスデボシソトメタルのビード止端部におい
、て高速溶接によるアンダカット等の他の欠陥誘発作用
に転することもできる。

さらに胴部長を６分し、右端１／３は右巻き、左端１／
３は左巻き、中央１／６は右巻きと左巻きの重畳したス
パイラル盛りとしてサービスデポジットメタルを置き、
ロールの熱応力レベルに応じた品質改善結果を得ること
ができる。

またサービスデポジットメタル中には００８〜１．５　
％　、　Ｍｎ　：　２．５−３．５　％、Ｏｕ　：　０
．４５−１．ＯＮｉ　：　２〜６チ、Ｐ　：　０．１０
〜０．２０チ、Ｓ：０．１０〜０．２０％の１種または
２種以上を添加して、組成により高温われ、特に横われ
、亀甲状われを誘発させることができる。

（発明の効果） 本発明方法によると、従来技術の高品質芯材の平坦表面
ロールに較べて、亀裂発生方向の選択ができるため、折
損に対抗する効果が大きい。

またスリーブ構造のロールに較べて、再生補修費が２０
〜３０−低減できる他、スリーブの赤熱、変形によるト
ラブルがない。

まだ波状肉盛溶接ロール、レーザ照射ロールに較べて、
特殊装置を必要とせず、安価に実施でき、材料の組成、
高温性能の選択によシロール熱負荷状態によく対応さげ
ることができる。

以上のように高熱負荷を受けるロールとして、耐久性に
富み、寿命延長による予備ロール購入費用の低減、ロー
ル取替工事費の削減、設備稼動率の向上、ロール折損に
よる設備の突発的停止の防止等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

添付図は本発明方法の説明のためのロールの１例の部分
破断側面図である。 （１）・・胴部、（２）・・軸部、（３）・・母材、（
４）・・肉盛溶接、（５）・・リード角、（６）・・ビ
ードピッチ、（７）・・間隔、（８）・・サービスデポ
ジットメタル、（９）・・溶込部、（Ｌ＋・・胴長、（
至）・・胴径０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　高熱負荷を受けるロールを新作、補修する場合にロー
   ル胴部表面の亀裂発生、伝播を規制するため、ロール胴
   部表面に耐熱、耐摩、耐蝕性金属の全面肉盛溶接を１次
   的に施し、概略仕上げ寸法に成形し、さらに少くとも胴
   部の高応力負荷区域の全周上にビード間に非溶接の間隔
   を残すサービスデポジエツトメタルの周方向以外の方向
   の連続溶接を２次的に施し、のちサービスデポジエツト
   メタルを削除して仕上げることを特徴とする高熱負荷を
   受けるロールの肉盛溶接製作方法。