JPS62205032A

JPS62205032A - 制癌剤

Info

Publication number: JPS62205032A
Application number: JP61047004A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Sakagami; 宏坂上
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1986-03-04
Filing date: 1986-03-04
Publication date: 1987-09-09
Also published as: JPH0342245B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、植物性物質より得られる制癌剤に関する。

（従来の技術）現在、制癌剤として種々の化合物が提案され、医薬品と
して開発されているが、効果、副作用等の点から決定的
なものは得られていない。ところで、これらの制癌剤の
中にはクレスチン、ビンブラスチン及びビンクリスチン
のように植物成分から開発されたものがある。本発明者
は種々の植物成分の制癌作用について鋭意検討を重ねた
結果、松かさの熱水抽出物がを効な制癌作用を有するこ
とを見出した。

（発明の構成）本発明は、有効成分として、五葉松（Ｐｉｎｕｓｐａｒ
ｖｉｆｌｏｒａ　５ｉｅｂ　ｅｔ　Ｚｕｃｃ、）等の松
かさの熱水抽出物を含有する制癌剤に関する。

松かさは、黒松、赤松、五葉松等の種々の松の松かさが
使用できるが、特に五葉松のものが好ましい。

松かさは、落実していないものが好ましいが、７〜８月
頃のものは油分が多く、抽出した際油分が層状になって
分離することから９〜１０月頃のもの、特に成分が豊富
に含まれていると考えられる１０月頃のものが好ましい
。

成分の抽出は、松かさを水中で一定時間煮沸または、煎
じることによって行われる。煮沸時間は原料である松か
さの乾燥状態、量等、また水の量によって異なるが、通
常は約４〜５時間、また水が１／２程度の量となる時間
行なうとよい。得られた熱水抽出物はそのままでも服用
できるが、冷却後、ガーゼ、濾紙等により濾過し、これ
を服用することもできる。また、松かさの成分の苦味を
緩和するために、甘草等を矯味剤として加えてもよい。

本発明の熱水抽出物中におけるどのような成分が制癌作
用を有するのか、現在のところ不明であるが、松かさを
煮沸したとき得られる油分と水溶液の両者をあわせて服
用するのがよく、油分に有効成分が含まれているものと
も考えられる。従って、本発明でいう熱水抽出物には、
松かさを水で煮たときに得られる油分も含まれる。

（作用）下記の方法により得た松かさの熱水抽出物を用いて、本
発明制癌剤の制癌作用を、マウス移植癌に対する抗腫瘍
効果及び固形癌に対する効果の試験を行うことにより調
べた。

ｊ　　の゛五葉松の松かさく１０月上旬に長崎市で採集したもの）
１００個（約４３２　ｇ）を入れた反応容器に蒸留水５
１を加え、水量が３２になるまで（約４〜５時間）、穏
やかに煮沸する。これを冷却した後、室温で１ｏｏｏ。

×ｇ、３０分の遠心分離を行い、不溶物を除去する。こ
の上清液に食塩を加えて浸透圧を２９　Ｏｎ＋Ｏｓｍ　
（等張）とする。これを滅菌したミリポアフィルタ−（
ポアサイズ０．２２μｍ）に通したものを、試験用の制
癌剤とする。

マ　　ス　　　　　に　・　　る　　　　　９（１）　
　腹水癌に対する効果 ■　２　Ｘ　１０６個のＭｅｔｈ　Ａ　ｆｉｂｒｏｓａ
ｒｃｏｍａをＢＡＬＢ／ｃマウス（雌、６週令）の腹腔
内に移植し、２４時間経過した後から、各群を６匹とし
、生理食塩水（コントロール）、抽出物原液を１１５に
希釈した松かさ熱水抽出物、及び松かさ熱水抽出物原液
を毎日０．１ｍｌずつ連続１３日間、腹腔内に注射針に
て投与してマウスの生存日数を調べた。

その結果、各群の平均生存日数は、それぞれ１５．８０
±０．７３日、２０．２０　　±２．４４日　（ｐ＞０
゜０５）　、２２．５０　±０．７２日　（ｐ＜０．０
１）であり、濃度依存的に有意に延命されたことがわか
った。

■　又、Ｉ　Ｘ　１０６個のｓａｒｃｏｍａ　１８０を
ＤＤＹマウス（雄、５週令）の腹腔内に移植し、２４時
間経過した後から、各群を１０匹とし、生理食塩水（コ
ントロール）、抽出物原液を１／４に希釈した松かさ熱
水抽出物、及び松かさ熱水抽出物原液を毎日０．２　ｍ
ｌずつ連続１０日間、腹腔内に注射針にて投与してマウ
スの生存日数を調べた。

その結果、平均生存日数は、それぞれ１８゜７０±０．
７６日、２４．３０　　±２．９９日　（ｐ　＞０．０
５）　、２８．００±３．２７日（ｐ　＜　０．０５）
であり、濃度依存的に有意に延命されたことが認められ
た。

（２）　　固形癌に対する効果 ■　２　Ｘ　１０６個のＭｅｔｈ　Ａ　ｆｉｂｒｏｓａ
ｒｃｏｍａを１３ＡＬＢ／ｃマウス（雌、６週令）の左
脇腹皮下に移植し、２４時間経過した後から、各群を６
匹とし、生理食塩水（コントロール）及び松かさ熱水抽
出物原液を毎日０．２　ｍｌずつ連続１３日間、腹腔内
に注射針にて投与した。３０日後に層殺し、腫瘍組織を
摘出して、その重量を測定した。

その結果、腫瘍組織の平均重量は、それぞれ２．２７±
０．４８ｇ及び１．３２±０．２５　ｇであり、４２％
の抑制が見られた。

■　又、Ｉ　Ｘ　１０’個の５ａｒｃｏｔｓａ　１８０
をＤＤＹ　マウス（雄、５週令）の左脇腹皮下に移植し
、２４時間経過した後から、各群を１０匹とし、生理食
塩水（コントロール）、抽出物原液を１／４に希釈した
松かさ熱水抽出物、及び松かさ熱水抽出物原液を毎日、
０．２ｍｌずつ連続ｌＯ日日間腹腔内に注射針にて投与
した。２３日後に層殺し、腫瘍組織を摘出して、その重
量を測定した。

その結果、腫瘍組織の平均重量は、それぞれ１．６７±
０．３５　ｇ　、　１．０７±０．３０　ｇ及び０．７
５±０゜２３ｇ　（ｐ＜０．０５）であり、濃度依存的
に５５％までの抑制が見られた。

これにより、本発明の制癌剤が、腹水癌、固形癌に対し
て顕著な制癌作用を有することが明らかである。さらに
、松かさの抽出成分には、培養ヒト骨髄性白血病細胞？
ＩＬ−１をマクロファージ様細胞に分化誘導させる耐熱
性物質が存在することも確かめられている。

（実施例）松かさ６〜７個及び適量の甘草粉末を反応容器中に入れ
、これに水１．８℃を入れ、液量が約半分になるまで穏
やかに煮沸する。得られた抽出溶液をガーゼで濾過して
そのまま服用できる液剤を得た。このものは冷蔵庫中で
保存し、１日３回、朝、昼、晩の食前にコツプに半分量
程飲むことにより投与される。

（発明の効果）本発明の制癌剤は、有効な制癌作用を有しており、ヒト
癌患者に投与した場合、上記マウスでの試験結果で示す
とおり、癌患者に対しても病状の改善がみられ、しかも
松の実が食用に供されていることからもわかるように毒
性が認められないため、他の制癌剤に見られるような強
い副作用を生じることもない。

従って、単独で、または他の治療法もしくは他の制癌剤
と組み合わせて使用することにより、より効果的な癌の
治療を行うことができる。

Claims

【特許請求の範囲】

有効成分として、五葉松（Ｐｉｎｕｓ　ｐａｒｖｉｆｌ
ｏｒａＳｉｅｂ　ｅｔ　Ｚｕｃｃ．）等の松かさの熱水
抽出物を含有することを特徴とする制癌剤。