JPS6220447B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は加熱室内の上部に設けたヒータを他
側壁に回動自在にしたオーブンレンジに関する。

従来のオーブンレンジは、複数個のヒータが加
熱室壁面に近く設けられて加熱されるが、庫内温
度は均一とはならないため、温度ムラによる食品
のムラ焼きが生じていた。また複数のヒータを加
熱室内に配置するため庫内容積が小さくなり、一
回に調理する食品の量もそれだけ少なくなるので
不経済であつた。

この発明は上記の事情を考慮してなされたもの
で、その目的とするところは、加熱室にヒータを
回動自在に設け、このヒータを加熱室の上部に位
置することによつてヒータ加熱調理ができ、また
上記ヒータを熱風循環用フアンに対向することに
より熱風循環調理することができるオーブンレン
ジを提供しようとするものである。

以下この発明の一実施例を第１図ないし第５図
を参照して説明する。図中１は本体で、この本体
１の内部には加熱室２が設けられている。この加
熱室２の上部にはヒータ３が設けられていて、こ
のヒータ３はヒータ取付板４に固定されている。
ヒータ取付板４はセルフクリーニング加工を施し
たホーロ仕上げとなつていて、表面に複数の通気
孔５が設けられている。そして、上記ヒータ３は
第４図に示すように加熱室２の側壁２ａに設けら
れた貫通口２ｂ，２ｂに両端部３ａ，３ｂが回動
自在に挿通されている。上記端部３ａ，３ｂのう
ち３ａは本体１の操作部１ａ内に突出していて、
回動板６に固定されている。回動板６はＬ字形を
なし、上下方向の一辺は中途部で折曲され凹部６
ａが設けられている。また水平方向の一辺には、
スプリング７が取着されていて、常に回動板６を
第４図上において左方から見て時計方向に回動さ
せ、したがつて、ヒータ３を保持するヒータ取付
板４を加熱室２の天井面２ｃに平行に保持するよ
うになつている。さらに上記回動板６の凹部６ａ
に係合する回転板８が固定軸９を中心として回動
自在に支持されている。この回転板８の一端は上
記のように回動板６の凹部６ａと係合し、他端は
スプリング１０によつて常に本体１の前面側に付
勢され先端部を回動板６の凹部６ａに押付けるよ
うになつている。しかして、上記凹部６ａは上記
ヒータ端部３ａを支持する位置よりも上方に設け
られているから、スプリング１０は上記スプリン
グ７と同じく、ヒータ３を保持するヒータ取付板
４を加熱室２の天井面２ｃに平行に保持するよう
になつている。また、回転板８の他端を押圧し先
端を上記凹部６ａから離間させるための押棒１１
が設けられている。この押棒１１の先端には操作
釦１２が設けられている。この操作釦１２は操作
部１ａの前面に突出して設けられていて、スプリ
ング７およびスプリング１０の弾力に抗して上記
操作釦１２を押せばヒータ取付板４はヒータ端３
ａ，３ｂを中心に回動し第２図の２点鎖線に示す
ように加熱室２の側壁にワンタツチで退避するよ
うになつている。つぎに、加熱室２の側壁２ｄに
は中央部に円形の吸込口１３と上方および下方に
横長の吹出口１４，１４とが設けられている。ま
た、上記側壁２ｄにはフアンカバー１５に囲繞さ
れたフアン１６がフアンモータ１７によつて駆動
されるようになつている。また、加熱室２の天井
面２ｃには高周波発振器１８が設けられていて、
食品１９を加熱するようになつている。本体１の
前面には扉体２０が設けられている。

つぎに上記のように構成されたこの発明の作用
について説明する。先ず食品１９にたとえば焦げ
目を付ける場合にはヒータ３およびヒータ取付板
４は加熱室２の天井面２ｃに支持した状態でフア
ン１６を運転することなく、ヒータ３に通電させ
ることによつて調理する。つぎに、この状態から
熱風循環式調理をするには操作部１ａに設けられ
た操作釦１２を押せば、回転板８が矢印イに示す
ように反時計方向に回動し先端部が回動板６の凹
部６ａから離間し回動板６を解放するので、取付
板４はスプリング７により制動されながら、自重
により矢印ロが示すように回動し、加熱室２の側
壁２ｄ側に位置する。ついでヒータ３に通電する
とともに、フアンモータ１６を駆動させる。矢印
ハ，ニに示すように中央の吸込口１３から側壁２
ｄとフアンカバー１５で囲繞された空間に導入さ
れた空気はふたたび上下の吹出口１４，１４から
吹き出される。したがつて、加熱室２内は急速に
調理最適温度まで各部均一に加熱されることとな
る。また、調理の進行とともに食品１９からの水
分、油脂分がヒータ取付板４の表面に付着するが
セルフクリーニング加工が施されたホーロ仕上げ
となつているので水分油脂分の汚れは高温によつ
て分解し自然に脱落する。

なお、加熱室２の側壁２ｄに設けられる吸込口
１３および吹出口１４，１４は第２図の同一部分
に同一符号を付けた第６図および第７図に示すよ
うに外側または内側に向つて傾斜した案内部１３
ａまたは１４ａを形成してもよい。

このように吸込口１３および吹出口１４，１４
に案内部１３ａまたは１４ａ，１４ａを設けるこ
とにより、空気の流通はより円滑となり、加熱室
２内の空気の温度はより均一化するという効果が
ある。

以上説明したように、この発明においては加熱
室上部にヒータを回動自在に設け食品をヒータ加
熱調理する場合には上記ヒータを加熱室の上部に
位置し、食品を熱風循環調理する場合にはヒータ
を回動して熱風循環用フアンを設けた側壁に対向
することによつて、ヒータ加熱と熱風循環とを切
換えることができる。したがつて、多量の食品を
加熱ムラなく調理することができる。またヒータ
取付板はセルフクリーニング加工を施したホーロ
仕上げであるから常に清潔である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の正面図、第２図
は同じくこの側面図、第３図はヒータとヒータ取
付板の斜視図、第４図はヒータおよびヒータ取付
板を回動させる機構を示す斜視図、第５図は第４
図の矢印ホ方向に見た側面図、第６図は加熱室の
側壁に設けた吸込口および吹出口の他の実施例の
側面図、第７図は第６図の矢印ヘ方向に見た側面
図である。 １…本体、２…加熱室、３…ヒータ、４…ヒー
タ取付板、１６…フアン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 本体と、この本体の内部に設けられた加熱室
   と、この加熱室の上部に設けられたヒータと、上
   記加熱室の側壁に設けられた熱風循環用フアンと
   からなり、上記ヒータは、ヒータ取付板によつて
   上記加熱室の内部に回動自在に設けられ、ヒータ
   加熱調理時は加熱室の上部に支持され、熱風循環
   調理時は上記熱風循環用フアンを設けた側壁に対
   向できることを特徴とするオーブンレンジ。 ２ ヒータ取付板は、セルフクリーニングホーロ
   ー加工したことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のオーブンレンジ。