JPS62202788A - 熱転写による中間調画像形成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱転写プリンターによる中間調画像形成方法に
関するものであり、さらに詳しくは、濃度階調画像再現
が可能な熱溶融型インクシートを用いる熱転写プリンタ
ーに於て、溶融したインクをシャープに転写し、中間調
の再現性が良く、単色或いは多色のインクを鮮明に転写
、受容し、文字や画像を高解像度で印写することが可能
な受容シートを、用いる中間調画像形成方法に関するも
のであって、濃度階調・熱転写方式のフルカラープリン
ターにおける中間調画像形成方法を提供するものである
。

〔従来の技術〕

最近カラープリンターのニーズが高まり、特にサーマル
ヘッドを用い、ワックス等を主成分とする熱溶融型イン
クシートを用いる熱転写方式のプリンターが、普通紙に
印字可能で、しかも比較的コンパクトな装置で鮮明なカ
ラー画像を実現することが可能なため注目されている。

これらの溶融型熱転写方式のプリンターは、フィルム、
薄紙等の基材と熱溶融インク層とからなるインクシート
な゛使用する。このインクシートに普通紙、例えば通常
の上質紙などの受容紙を重ね合わせ、画像信号に応じた
サーマルヘッドから熱を与え受容紙に熱溶融インクを必
要部分だけ転写させて、画像を形成する。カラープリン
ターの場合、イエロー、マゼンタ、シアン、黒などの色
別の画像を転写し、重ね合わせてカラー化する。この方
式においては、インク中の着色剤の主成分として、顔料
を用いることができるため印字の永久保存ｈ１可能とな
る。

しかしながら、かかる熱転写方式プリンターは、受容紙
の平滑さなどにより転写画像の鮮明さが左右されるため
、普通紙記録方式といっても、どのような用紙でも同一
の高水準な印字画像が可能なわけではない。このため、
それぞれのプリンターの用途に応じた画像受容適性を受
容紙に付与するための様々な技術が公表されている。

この様な熱転写方式に於て、従来の面積階調方式の中間
調画像に代って、（・わゆる濃度階調方式が提唱されて
いる。例えば昇華性染料を用いて。

昇華量をサーマルヘッドの加熱量で制御する方式などの
ほか、最近、通常の溶融インクを用いながら、インク層
に充填剤を含有させて溶融インクの転写量を制御したり
、融点の異なるインクを多重塗土して転写量を制御する
などの熱溶融濃度階調転写方式が提唱され、注目されて
いる。

従来の面積階調方式の熱転写プリンター用紙においても
、良好な印字を得る為に上質紙をスーパーカレンダー等
を用いて平滑化処理し、通常の上質紙のベック平滑度が
１０〜５０秒程度を、１００秒以上とすると、特に転写
画像が鮮明に得られることが知られている。

しかし、単色であるイエロー、シアン、マゼンタを多色
重ね印字した色、すなわちレッド、ブルー、グリーンの
色相と濃度の均一性や高解像度な文字や画像を再現性良
く得ることはベック平滑度が１００秒以上の上質紙では
困難である。更に１６ドツ）／ｙ、３２ドツト／　ａｘ
の高解像度が熱転写プリンターに要求され始めており、
セルロース耕維が表面に露出している非塗工紙の限界が
明らかになっている。そこで例えば、熱転写プリンター
の転写特性を改善する為、吸油性顔料を紙基材上に設け
ることによって濃淡ムラなく転写画像を得る提案（特開
昭５７−１８２４８７　）がなされている。印刷用コー
ト紙に用いられるほとんどの顔料が列記されており、熱
転写受容性に一定の改善が得られている。

しかしながら、サーマルヘッドからの溶融インクの転写
量を制御する方式のプリンターに於ては、受容紙のイン
ク受理能の均一性が、画像の再現性に重大な影響を与え
ており、従来の塗工、非塗工の熱転写受容紙を用いても
、ベタ部の濃度ムラ、網点の不安定な転写などがみられ
、良好な中間調画像は得られなかった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、転写インクよりなる網点、及びベタ部の中間
調濃度がムラなく再現され、安定して低濃度から高濃度
まで鮮明な記録像を得るため、単色又は多色のインクを
鮮明に転写受容し、文字や画像を高解像度で印写するこ
とができる熱転写受容シートを用いる新しい中間調画像
形成方法を提供することを目的とするものである。

このような受容コートを使用することにより、これまで
に見られない高度の中間調画像再現性を示すことができ
、又高解像度、カラー再現性の用紙の実現によって、ビ
デオ画面などのフルカラー画像のハードコピーがコンパ
クトな装置で可能となり、多彩な応用が可能となる。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは叙上の欠点を改良すべく鋭意研究を重ねた
結果、ＪＩＳＫ５１０１　に基く吸油量が６０ｍｌ／１
００　Ｐ以上である顔料と接着剤とを主成分とする。受
容性改善のための塗工層を基材の少なくとも片面に１５
Ｐ／ｍ以上となるように設けることにより、受容シート
上に濃度階調で中間調画像を再現する画像形成方式にお
ける、網点の確実性と濃度再現性、べた部の色重ねの色
相と濃度の再現性を向上させることができ、フルカラー
記録画像の色相、濃度の均一な再現性を実現し、従来方
式の問題点を改善できることを見出した。

本発明者らは、先に、「熱転写プリンターによる中間調
画像形成方法」に関する発明を出願し、受容シートとし
て熱可塑性高分子物質を主成分とする実質的に厚みの均
一なフィルムを主体とし、この際望ましくはその少くと
も片面に顔料と接着剤を主成分とする塗工層に設けたも
のを使用して鮮明な中間調画像を形成する方法を提案し
た。この方法における塗工層に使用する顔料は吸油量が
４０ｍ／／１００！ｉ’以下の通常の顔料であり、鮮明
度と均一性向上の点ではなお改善が望まれた。しかも同
発明では基材は熱可塑性フィルムから成る厚みの均一な
シートでなければならなかった。これに対し、本発明で
は、吸油量が高い、６０ｍ１７１００ｚ以上である無機
顔料を使用するため、サーマルヘッドの加熱で低粘度の
液体となった熱転写インクが塗工層中に吸収され、その
結果段階的加熱に応じた吸収量すなわち発色濃度をより
適切に得ることができる。前記４０ｍＪ／１００Ｐ以下
の通常の顔料ではこのような顕著な効果は得られない。

これはｉり秒オーダーでの動的吸収性が寄与しているた
めと考えられる。しかも本発明は、一般のセルローズバ
ルブから成る紙などをも使用することができる。

本発明で用いる顔料は、すでに説明するとおり、ＪＩＳ
　Ｋ　５１０１に基く吸油量が６０ｍ／！／１００！ｉ
’以上のものである。このような顔料としては各種のも
のがあるが、たとえば焼成クレー、微粉末７す力な、ど
が適当である。なお、吸油量が４０ｍｌ／ｉ　ｏｏｙ以
下である通常の顔料、たとえばカオリンなど各種のクレ
ー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、サテン白、メルク、亜硫酸カルクラムなどを併用す
ることは、本発明の目的に反しない限り可能である。

接着剤としては、スチレン−ブタジェン系、メチルメタ
クリレート−スチレン−ブタジェン系、酢酸ビニル系、
またはアクリル系等の重合体、共重合体エマルジョンを
単独又は混合して接着剤として使用できる。また、ポリ
ビニルアルコール、デンプン、カゼインなどの水溶性高
分子接着剤も単独又は混合して使用可能であるし、トル
エンなどの非水系溶剤に可溶な接着剤を用いて溶剤塗工
により塗工層を形成することも可能である。

基材上に設ける顔料と接着剤を主成分とする塗工層は１
５Ｐ／ｉ以上となるように設けなければならない。これ
は、重色のためには一定量の吸収層の厚みが必要であり
、実験上、少くとも１５ｚ／ｍＦ以上が好ましかったこ
とに基づく。

受容／−トの基材として、一般の上質紙、熱可塑性高分
子物質からなるシートなどが使用可能である。これらの
基材は実験的に厚みの均一なフィルムでなければならな
い。特に好ましい基材材料としては、無機顔料を含む２
軸延伸ポリオレフインフイルムである。このフィルムは
、合成紙として知られており、顔料の添加量、種類によ
って不透明なトレース紙のようなものが製造されている
。

熱可塑性フィルムを紙化させる為のスペーサーとして、
又表面の印刷、筆記適性を付与するために適当なサイズ
やポリオレフィンとの接着性、粒子の硬さなどを持った
無機顔料が選択されて用いられているが、クレー、炭酸
カルシウムなど広い範囲から選択可能である。シートの
厚みは熱転写受容シートとしての用途によって選択され
るが、通常６０〜２００μｍとする。

〔実施例〕

次に実施例をあげて本発明の熱転写プリンター用シート
を説明する。

実施例　１゜ 基材として、無機顔料を含む２軸延伸ポリオレフインフ
イルム（ユボＦＰＧ６０王子油化合成紙製）を用い、下
記の塗料−１を３０ｙ−／ｍ’の割合で塗工し、スーパ
ーカレンダー処理によって表面を平滑化し、受容シート
を得た。

塗料−１ 吸油量　１１０ｍｌ／１００５’クレ一カルボキシル変
性スチレンブタジエン共重合体ラテックス（ＪＳＲ−０
６６８日本合成ゴム　製）　　　　　２０部生成したシ
ートは塗工面のベック平滑度（王研式）１２０００秒、
反対面の平滑度５５０秒であった。

厚さ６μｍのポリエステルを基材として用い、コノ上に
充填剤としてカーボンブラックを５０部含有したワック
ス−染料インク層を設けたイエロー、マゼンタ、シアン
３色のそれぞれのインクシートを、市販のサーマルヘッ
ドで段階的に加熱して、受容シートに熱転写させ、サー
マルヘッドの段階的な加熱に応じて、段階的にインクを
転写させ、各色の単色及び色重さねの画像をプリントし
た。この受容シート上の画像について、画像鮮明度、階
調性、低濃度の均一性、ベタ部均−性を目視で評価した
。

実施例　２゜ 基材として、ポリエステルフィルム（厚す６０μｍ）を
用い、下記の塗料−２を２０５’／Ｆ？！”の割合で塗
工し、実施例−１と同様にスーパーカレンダー処理によ
って表面を平滑化し、受容シートを得た。

塗料−２ 微粒子シリカ（徳山曹達　トクンールＧＵＮ）　　１０
０部吸油量　２００ｍｌ／１００５’７１Ｊ　ｆｙカル
ボキシル変性スチレンブタジェン共重合体ラテックス（
ＪＳＲ−０６６８日本合成ゴム）　　　　　　　２０部
生成したノートは塗工面のベック平滑度（王研式）１２
０００秒、反対面の平滑度５５０秒であった。

実施例　６゜ 基材として上質紙（ＯＫＦ５５［’ｌ）を用い、下記の
塗料−３を５５５’／ｍ’の割合で塗工し、スーパーカ
レンダー処理によって表面を平滑化し、受容シートを得
た。

塗料−５ 焼成りシー（米ユンゲルハルト社アンシレツクス）吸油
量１１０ｍｌ／１００Ｐクレ一 酢酸ビニル共重合エマルジョン　　　　　　　１００部
（カネボウ・エヌ・ニス・シー２２５−５０９９）　　
　　　２０部ポリアクＩ７４ソーダ分散剤（固形分濃度
５０重ｉｉ％）２部生成した受容シートは塗工面のベッ
ク平滑度（王研式）８５００秒、反対面の平滑度４００
秒であった。実施例−１と同一の熱転写インクシート、
サーマルヘッドを用い、受容シートの上に転写画像を得
た。

比較例　１゜ 基材として、実施例−１で使用した２軸延伸ポリオレフ
インフイルムを用い、下記の塗料−４を５５Ｐ／ｍ’塗
工し、スーパーカレンダー処Ｗによって、表面を平滑化
し、受容シートを得た。

塗料−４ クレー（米エンゲルハルト社ＨＴクレー）ｉｏｏ部吸油
量　５９ｍｌ／１００ｇ−シリカ 酢酸ビニル共重合エマルジョン　　　　　　　　２０部
（カネボウ・エヌ・ニス・シー２２５−５０９９）ポリ
アクリｌ嘩ソーダ分散剤（固形分一度５０重景％）２部
生成した受容紙は塗工面のベック平滑度（王研式）４０
００秒、背面の平滑度２５０秒であった。

比較例　２゜ 基材として実施例−１で使用したポリオレフィンフィル
ムを用い、塗料を塗工せずにそのまま受容シートとした
。表面のベック平滑度（王研式）２６０秒、背面の平滑
度２５０秒であった。

実施例−２，３、比較例−１，２の受容シートに、実施
例−１と同一の熱転写インクシート、サーマルヘッドを
用い、転写画像を得た。

各側の受容シートの画像鮮明度、階調性、低濃度の均一
性、べた部の均一性、色重ねの均一性を実施例−１の場
合と同様にして目視で評価した。

その結果を次の表に合わせて示す。評価結果の特に優秀
なものを◎、良好なものを○、少し欠陥のあるものを△
、欠陥の著しいものを×として表示した。

１実施例１　　◎　　　◎　　　○　　　◎　　　◎２
実施例２　０　　　◎　　　○　　　○　　　◎６実施
例３　０　　０　　　Δ　　　Δ　　　０４比較例１　
　Δ　　　○　　　△　　　○　　　Δ５５比較２　０
　　０　　　×　　　　Δ　　　×発明のｂ果 本発明の熱転写プリンターおよび受容シートは、発色の
鮮明度、階調性、低濃度、高濃度の均一性のいずれも優
秀なものであり、従来法の欠点を解決した、小型のフル
カラー熱転写プリンターとノ・−トコピーを可能ならし
めるものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱転写インクシート上のインク層から、押圧したサ
   ーマルヘッドの段階的な加熱に応じて所定量のインクを
   溶融転写させて、中間調画像を受容シート上に形成させ
   る画像形成方式に於て、ＪＩＳＫ５１０１に基く吸油量
   が６０ｍｌ／１００ｇ以上である顔料と接着剤を主成分
   とする塗工層を基材の少なくとも片面に１５ｇ／ｍ＾２
   以上となるように設けた受容シートを用いることを特徴
   とする熱転写による中間調画像形成方法。 ２、塗工層における吸油性の大きい顔料が焼成クレーで
   あり、基材として熱可塑性高分子物質を主成分とする実
   質的に厚みの均一なフィルムを用いた特許請求の範囲第
   １項記載の中間調画像形成方法。