JPS6220163B2 - - Google Patents

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JPS6220163B2
JPS6220163B2 JP59047146A JP4714684A JPS6220163B2 JP S6220163 B2 JPS6220163 B2 JP S6220163B2 JP 59047146 A JP59047146 A JP 59047146A JP 4714684 A JP4714684 A JP 4714684A JP S6220163 B2 JPS6220163 B2 JP S6220163B2
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JP
Japan
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culture
polysaccharide
molecular weight
solution
substance
Prior art date
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Expired
Application number
JP59047146A
Other languages
English (en)
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JPS60193906A (ja
Inventor
Susumu Kubo
Yoshiaki Iwamuro
Michiko Aoki
Yoichi Mikami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP59047146A priority Critical patent/JPS60193906A/ja
Publication of JPS60193906A publication Critical patent/JPS60193906A/ja
Publication of JPS6220163B2 publication Critical patent/JPS6220163B2/ja
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はヌルデタケ属に属する菌の培養ろ液ま
たは該培養ろ液から得られる基本構造がD−グル
カンである多糖を有効成分とする植物ウイルス病
防除剤に関する。 畑、水田あるいは各種施設で栽培されるタバ
コ、トマト、ピーマン、キユウリ、ダイコン、ハ
クサイなどは、タバコモザイクウイルス(以下
TMVという)、キユウリモザイクウイルス(以下
CMVという)、キユウリ緑斑モザイクウイルス
(以下CGMMVという)、カブモザイクウイルス
(以下TuMVという)などのウイルスによるモザ
イク病や萎縮病に罹病し、著しい被害を受けるこ
とが多い。これらのウイルスは他作物、雑草、種
子、土壌中などに存在し、農機具、人の手、衣服
などの接触、昆虫の吸汁などによつて伝播する。
本発明者らは、植物ウイルス病を防除する目的か
ら、天然物を主とする多数の物質についてスクリ
ーニングを行なつた結果、担子菌網
(Basidiomycetes)サルノコシカケ科
(Polyporaceae)中のヌルデタケ属
(Porodisculus murr.)に属する菌が培養中に生
産する多糖が著効を示すことを発見した。 本発明に使用するヌルデタケ属に属する菌株と
しては、天然のヌルデタケより分離した菌株、あ
るいは公知の保存菌株、たとえば、ポロデイスキ
ユルス・ペンデユルス(Porodisculus
pendulus)IFO4967(IFOは財団法人発酵研究所
の略号)、ポロデイスキユルス・ペンデユルス
(Porodisculus penduls)AHU9379(AHUは北
海道大学農学部の略号)あるいはポロデイスキユ
ルス・ペンデユルス(Porodisculus pendulus)
JTS−3009(JTSは日本専売公社の略号、微工研
菌寄第7434号)等があるが、多糖生産量が高いこ
と、任意の分子量を有する多糖が広範囲の分子量
にわたり調製できることなどから、P.pendulus
JTS−3009株が、最も望ましい菌株である。P.
pendulus JTS−3009株(以下本菌株という)が
培養中に特定の多糖を生産することは公知であ
る。(アグリカルチユラル・バイオロジカル・ケ
ミストリー45巻525〜256頁、1981年;同誌45巻
653〜657頁、1981年;特公昭56−42902号)。 本菌株の培養ろ液にエタノール、アセトン等を
用いた沈澱法により得られる活性成分をタバコ、
トマト、ピーマン、キユウリ、メロン、ダイコ
ン、ハクサイなどの茎葉に散布、塗布あるいは地
下部から吸収させることによつて、TMV、
CMV、CGMMV、TuMVなどの感染、発病を効
果的に防止することができる。本発明者らはこの
ことを実験的に確認し本発明をなすに至つた。こ
の活性成分を処理した植物には薬害は全く認めら
れず、植物の生育には何らの悪影響もない。 本菌株の培養のための培地としては、通常の担
子菌の培養に用いられる処方でよい。すなわち、
炭素源としては、たとえばグルコース、マルトー
ス、マンノース、ガラクトース、フラクトース、
スクロース等、窒素源としてはたとえば酵母エキ
ス、粉末酵母、コーンステイープリカー、ペプト
ン、アンモニウム塩、硝酸塩などを使用すること
ができる。無機塩類としては、たとえば燐酸塩、
マグネシウム塩、その他の無機塩類が含まれる。
その他生長に必要なビタミン等は適宜添加しても
よい。以下に代表的な培地組成の一例をあげる。
グルコース5%、ペプトン0.2%、酵母エキス0.2
%、リン酸1カリ0.5%、硫酸アンモニウム0.25
%、麦芽エキス1%。 培養は液体培養が有利である。これには培地の
初期PHを2〜7に調整し、20℃〜35℃で、4〜14
日間振盪または通気かく拌培養する。通気かく拌
培養を行なう場合には、通気量0.1〜10//
min、かく拌速度30〜800rpmの範囲が適当であ
る。 本菌の培養ろ液はそのままでも杭植物ウイルス
活性を有するが、その活性成分を採取するには
種々の方法を採り取る。好ましい一例を示すと、
培養液をろ過または遠心分離して菌体を除去し、
ろ液にメタノール、エタノール、アセトンなどの
水溶性の溶剤を、ろ液に対し35〜70容量%の濃度
になるように添加し、生じた沈澱を更に脱水して
乾燥を行う。 得られた物質は繊維状でやや茶褐色を呈してい
るが、培養ろ液に粉末活性炭を加え脱色した後、
上記と同様の方法で処理を行なえば白色の物質を
得ることができる。 得られた物質の水溶液は、モリツシユ反応、ア
ンスロン反応は陽性、ニンヒドリン反応、フエー
リング反応、ビユレツト反応は陰性、またこの加
水分解液については、モリツシユ反応、アンスロ
ン反応、フエーリング反応は陽性、ニンヒドリン
反応、ビユレツト反応は陰性であつた。更に水に
透析しても溶液の粘性が変わらないところから本
物質は多糖物質であると考えられる。 本多糖物質の構造は、酸加水分解、メチル化分
析、過ヨウ素酸酸化、exo−およびendo−β−
1・3グルカナーゼ処理などの結果から、β−
1・3結合したD−グルコースが主鎖をなし、主
鎖のD−グルコース残基3個ごとに1個のβ−
1・6結合したD−グルコースが側鎖をなす基本
構造をもつD−グルカンであることが判明してい
る。(アグリカルチユラル・バイオロジカル・ケ
ミストリー45巻525〜526頁、1981年) 通常の培養方法によつて得られる本多糖物質の
分子量は、104〜106の範囲にある。一般に培養方
法による多糖の分子量調製は困難であり、特に任
意の分子量の多糖を得ることは難しい。しかし、
本多糖物質の分子量は培養期間を変えることによ
り調整することができる。回分培養において、本
多糖物質の分子量は培養4〜7日で106である
が、培養8日目から分子量は減少し、培養11〜14
日で105となる。培養期間中の分子量変化は、培
養ろ液の粘度特性から知る事ができる。すなわ
ち、本多糖物質の水溶液は、非ニユートン流動を
示し、見かけ粘度はずり速度の増加とともに低下
する。この傾きは分子量が高いほど大きく、傾き
と分子量との間には相関が認められる。またこの
傾きは多糖濃度の影響を受けないため、一定の測
定温度条件でずり温度を変化させながら溶液の粘
度を測定すれば、本多糖物質の分子量を容易に知
る事ができる。(ジヤーナル・オブ・フアーメン
テーシヨン・チクノロジー60巻、405〜409頁、
1982年;同誌61巻505〜510頁、1983年)、本多糖
物質の粘度は、溶液のPH、無機塩の存在によつて
影響を受けないので、培養ろ液の粘度特性をその
まま測定することにより、分子量105〜106の間で
任意の分子量を有する多糖を培養液から得ること
が可能である。また、11〜14日培養液からゲルろ
過、限外ろ過などの手法を併用すればさらに低分
子(分子量104〜105)の多糖も含め目的に応じて
種々の分子量を有する本多糖物質を得ることがで
きる。 本多糖物質の生産量は、培養期間により変動す
る。本菌株を通常の培養法により培養した場合、
培養4〜8日で培養液中に対液0.5%(重量)前
後生産されるが、培養9日目から多糖量は減少
し、培養14日目で、対液0.1%(重量)前後とな
る。 次に本発明の効果について述べると、本多糖物
質を濃度1.0mg/mlの水溶液として、被処理植物
の葉面に散布することにより、TMV.CMV.
CRMMV.TuMVなどを効果的に85〜99%阻止率
で予防することができる。 以下植物ウイルス感染防除試験の実施例を挙げ
て説明する。 実施例 1 P.Pendulus JTS−3009株を、グルコース3
%、尿素0.07%、酵母エキス0.3%、リン酸1カ
リ0.1%、硫酸マグネシウム0.05%を含む培地
で、28℃で12日間振盪培養した。培養後、培養液
をろ過する事によりろ液を得、ろ液に等量〜2倍
量のエタノールを添加した。生じた沈澱を再度水
に溶解し、再び沈澱を得る操作を2度繰り返す事
により、平均分子量11.0×104の精製多糖を得
た。本多糖溶液のウイルス感染阻止効果を、
TMV、CGMMV、CMVおよびTuMVについて検
定した。検定には、それぞれのウイルスを接種す
ることによつて斑点を生ずる植物、すなわち
TMVに対してはタバコ(品種キサンチ・エヌシ
ー)、CGMMVに対してはチヨウセンアサガオ、
CMVに対してはササゲの初生葉、TuMVに対し
てはタバコ(品種ブライトエロー)を用いた。こ
れらの植物は直径12cmのポツトで育成し、ササゲ
以外は展開した本葉の表または裏側の半葉に前記
精製多糖を含む被験液を絵筆で塗布し、一方の半
葉には対照として水を塗布した。ササゲについて
は、一対の初生葉の片方の葉に前記被験液を、そ
してもう一方の葉に水を塗布した。被験液の多糖
濃度は、いずれも1.0mg/mlとした。被験液処理
1日後、葉表全面にウイルスを塗抹接種した。ウ
イルス濃度はTMVが0.1μg/ml、CMVが1μ
g/ml、CGMMVとTuMVが罹病葉汁液のそれぞ
れ5000倍および100倍希釈液とした。ウイルス接
種4〜7日後、接種葉に現われた斑点数を数え、
次式によつてウイルス感染阻止率を算出した。 感染阻止率=(1−薬剤処理区の斑点数/対照区の斑点
数)×100 検定の結果を第1表に挙げた。本多糖物質は検
定したいずれのウイルスと植物の組み合わせにお
いても高い感染阻止率を示した。
【表】 実施例 2 P.Pendulus JTS−3009株を実施例1と同様の
培養条件で4〜14日間培養した。 アルコール沈澱法により、4日間培養液から平
均分子量86.7×104の、9日間培養液から平均分
子量31.5×104の、10日間培養液から平均分子量
23.8×104の、11日間培養液から平均分子量13.6
×104の、12日間培養液から平均分子量11.0×104
の精製多糖を得た。また14日間培養液から限外ろ
過法により平均分子量7.5×104と2.5×104の多糖
を得た。この様にして得られた種々な分子量の多
糖試料のTMV感染阻止効果を実施例1に準じて
検定した。その結果は第2表に挙げたとおりであ
り、いずれの試料も著効を示したが、比較的低分
子の多糖ほど感染阻止効果が高かつた。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ヌルデタケ属に属する菌の生産するβ−1・
    3結合したD−グルコースが主鎖をなし、主鎖の
    D−グルコース残基3個ごとに1個のβ−1・6
    結合したD−グルコースが側鎖をなす基本構造を
    もつD−グルカンを主成分として含有することを
    特徴とする植物ウイルス病防除剤。
JP59047146A 1984-03-14 1984-03-14 植物ウイルス病防除剤 Granted JPS60193906A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59047146A JPS60193906A (ja) 1984-03-14 1984-03-14 植物ウイルス病防除剤

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JP59047146A JPS60193906A (ja) 1984-03-14 1984-03-14 植物ウイルス病防除剤

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Publication Number Publication Date
JPS60193906A JPS60193906A (ja) 1985-10-02
JPS6220163B2 true JPS6220163B2 (ja) 1987-05-06

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ID=12766958

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JP59047146A Granted JPS60193906A (ja) 1984-03-14 1984-03-14 植物ウイルス病防除剤

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EP0396750B1 (en) * 1988-01-12 1994-09-14 Japan Tobacco Inc. Plant virus controlling agent and process for its preparation

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JPS60193906A (ja) 1985-10-02

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