JPS62199759A - 耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウム拡散鋼板とその製造法 - Google Patents

耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウム拡散鋼板とその製造法

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JPS62199759A
JPS62199759A JP3828786A JP3828786A JPS62199759A JP S62199759 A JPS62199759 A JP S62199759A JP 3828786 A JP3828786 A JP 3828786A JP 3828786 A JP3828786 A JP 3828786A JP S62199759 A JPS62199759 A JP S62199759A
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弘 武智
Katsuhiko Yabe
矢部 克彦
Tadayoshi Wada
和田 忠義
Yukinobu Higuchi
樋口 征順
Kenichi Asakawa
麻川 健一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウム
拡散鋼板とその製造法に係り、特に自動車の排気管や家
庭用熱器具等の高温度での耐酸化性および高温強度を要
求される材料に用いられるアルミニウム拡散鋼板と、そ
の製造法に関するものである。
従来の技術 アルミニウムめっき鋼板は、普通鋼板や亜鉛めっき鋼板
に比べ、耐酸化性および耐食性にすぐれているため、自
動車部品および家庭用春具等の耐酸化性および耐食性を
必要とする部位の一部に用いられている。
しかし、通常のアルミニウムめっき鋼板の耐酸化温度は
、8QO℃以下であって、これより高い温度を必要とす
る部位には使用できない。そこで。
600℃を超える環境に使用できるアルミニウムめっき
鋼板として、今日では、例えば特公昭53−15454
号公報および特公昭52−33579号公報などに開示
のあるアルミニウムめっき鋼板の原板に。
TiあるいはOrを添加した耐熱性アルミニウムめっき
鋼板が開発され市販されている。しかし、この開発され
た耐熱性アルミニウムめっき鋼板でも使用に耐える最高
の耐酸化温度は700℃で、これを超える高温下では、
めっき表面に点状の赤錆が多発し、鋼板内部も表面から
酸化腐食され使用に耐えない。
したがって、最近では、例えば、自動車排気管材料とし
て使用されているステンレス材(SUS410系)にか
わり、700〜800℃の高温での耐酸化性や耐食性の
他に、ステンレスと同等の高温強度(600℃での、引
張強さ: 18kg/mm2以上、伸び=35%以上)
を高めた、耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミめっき
鋼板が従来の耐熱性アルミニウムめっき鋼板(600℃
での、引張強さ10〜11kg /ram2)にかわっ
て要求され早期の開発が望まれている。
この耐酸化性を向上させる技術として、PCT 。
WO3510038111号公報の開示がある。この技
術は、原板成分がCQ、OOl 〜0.25%、Mn0
.2〜0.8%、P0.015%以下、Ti0.01〜
1.0%の溶融アルミニウムめっき鋼板を非酸化性ガス
中で温度818〜927℃、時間5〜50時間熱処理し
て、めっき層のMを鋼板へ拡散させ耐酸化性を向上(7
04〜982℃)させることが主であり、高温での強度
向上等の技術についての考慮は全くなく、記載もない。
したがって、上記の原板成分では、高Cといえども、C
だけでは高温度の使用環境における安全設計上必要な高
温強度は望めず、耐酸化性だけがすぐれていても、自動
車排気管等の高温にさらされる部材には使用することは
できない。
発明が解決しようとする問題点 本発明は以上の実情に鑑み、700〜800℃にも達す
る高温度での耐酸化性および高温強度にすぐれたアルミ
ニウム拡散鋼板を提供することを目的とするものである
問題点を解決するための手段 即ち、本発明者らは耐酸化性と高温強度を有し、なお且
つ、自動車排気管等の実桟作製での必要特性である加工
性および溶接性にもすぐれた材料を開発すべく、アルミ
ニウムめっき鋼板をベースとして研究を行った結果、8
00℃の耐酸化性を満足するには、特定成分範囲のアル
ミニウムめっき鋼板を窒素ガス中で熱処理(以下、加熱
拡散処理という)し、めっき層のAi!と地鉄のFeの
相互拡散により鋼板表面にAiを富化した0、5〜lO
%A9を含むα−FeのA9拡散層15g以上とその上
にAl、Fe、 Si合金層20yL以上を生成させれ
ばよいことがわかった。
また、高温強度(600℃での引張強さ: 18kg/
am2以上、伸び二35%以上)および実桟作製で必要
な特性の加工性ならびに溶接性を満足するには、高温で
の結晶粒の粗大化抑制元素となるMn、 P、 Tiと
SiおよびBの1種または2種を鋼に添加し、なお且つ
、耐酸化性、加工性および溶接性を向上させるために、
その添加成分範囲を限定する必要があることがわかった
さらに、上記の特性を満足する、すぐれた材料を製造す
るための条件は、前述のように特定成分範囲のアルミニ
ウムめっき鋼板を第1図に示す加熱拡散処理のA(5時
間、800℃) 、 a (IC10時間、 800℃
) 、C(100時間、700℃)およびD(10時間
、700℃)で囲まれる図形内の時間と温度の範囲内に
あって、鋼板表面の酸化を防止し、しかも拡散層の厚さ
を増加させる窒素雰囲気中で行えばよいこともわかった
木発咀は、以上の知見に基いてなされたものであって、
その要旨は、重量%でMn0.I3〜1.5%、P0.
03〜0.1%、Ai0.01〜0.08%、Ti0.
08〜0.25%を含みさらに、Si 0.3%以下、
B 、0.003%以下の1種または2種を含有し、G
 0.01%以下、N0.004%以下に制限し、残部
が実質的にFeからなる鋼板表面にAQ 0 、5〜1
0%を含有するα−FeのA9拡散層15〜50#Lを
有し、さらにその上にA9、Fe、Si合金拡散層20
〜50牌を有することを特徴とする耐酸化性と高温強度
にすぐれたアルミニウム拡散鋼板、および重量%でMn
0.8〜1.5%、P0.03〜0.1%、 AIHl
、01〜0.08%、Ti0.08〜0.25%を含み
、さらにSi 0.3%以下、B 0.003%以下の
1種または2種を含有し、 C0,01%以下、N 0
.004%以下に制限し、残部が実質的にFeからなる
鋼板にSi3〜15%を含むアルミニウムをめっきした
鋼板を窒素雰囲気中で第1図の点A、B、CおよびDで
囲まれる範囲内の温度と時間で熱処理することを特徴と
する耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウム拡散鋼
板の製造法にある。
但し、A(5時間、800℃)、 B (100時間、800℃)、 C(100時間、700℃)、 D (10時間、700℃)である。
以下に、本発明の詳細な説明する。
作用 最初に対象となるアルミニウム拡散鋼板の鋼成分の限定
理由について述べる。
先ずMnは常温および高温度における強度を高める元素
であって、600℃での引張強さを18kg/ am2
以上確保するには鋼中に0.6%以上添加する必要があ
る。しかし、Mnがあまり多くなると、材料の成形性が
悪くなるため、上限を1.5%とした。
Pについては、Mnと同じように室温および高温度での
強度を向上させる元素であって、その添加量が多い程、
強度は向上する。しかし、その添加量が0.1%を超え
ると例えば、スポット溶接ナゲツト部に割れが生じたり
、アーク溶接では、溶接部の延性が大幅に低下するなど
溶接性が悪化するため、P添加量の上限を0.1%とし
た。
また、このP、MnおよびTiが複合添加された鋼板は
、理由は定かではないが、アルミニウムめっき浴での反
応性が付与され、めっき層のピンホール等の不めっき部
分が減少する。したがって、このめっき鋼板から作製し
たアルミニウム拡散鋼板はAi拡散層を均一でしかも厚
く生成させることができる。ゆえに、これらの特性を満
足するPの下限量は0.03%が必要である。
A9.は、Ti添加歩留向上のために溶解予備脱酸剤と
して使用される。めっき原板に残存するAl量が0.0
1%未満の場合、Tiの添加歩留は悪く、しかも鋼中の
Ti濃度も不安定になる。これに対し、A9量が0.0
1%以上になるとTigi加歩留は良好で安定するが、
0.08%を超えて多くなるとめっき過程において鋼板
表面に酸化アルミニウムが生成し、アルミニウムめっき
浴のぬれ性を劣化させ、拡散素材のめっき層に不めっき
部分の出現の原因になる。
したがって、鋼板に残存するAl量を0.01〜0.0
8%の範囲にした。
Tiは、鋼中に含まれるC、Nを固定して鋼板の加工性
を改善する。また、Ti添加量が0.08%以上添加さ
れると高温での加熱拡散処理で原板の結晶粒の粗大化を
抑制する。したがって、高温下での高温強度ならびに、
高温環境から常温に冷却した材料のすぐれた加工性、高
強度、溶接性等を満足するには、Tiと前述のMn、 
Pの複合添加が有効である。しかし、このTi添加が0
.25%を超えて多くなると、拡散素材であるアルミニ
ウムめっき鋼板のめっきぬれ性が急激に悪くなるため、
Ti添加量の適正範囲を0.08〜0.25%とした。
次に、SiおよびBの1種または2種を含有させ、アル
ミニウム拡散鋼板の常温および高温での強度を上昇せし
める。しかし、Srは添加量が多くなる程、材料強度は
上昇するものの、その添加量が0.3%を超えると拡散
素材であるアルミニウムめっき鋼板の製造過程で、鋼板
表面に生成したSi酸化物によってめっきのぬれ性が劣
化し、不めっきが発生して良好な拡散素材を得ることが
できない。したがってSi添加量を0.3%以下にする
必要がある。
Bは、結晶粒界にB化合物として析出し、高温時の結晶
粒の粗大化の抑制、それにともなう強度向上効果がある
。しかし、添加量が多くなると、例えば、自動車排気管
等の施工にともなう溶接熱などにより焼入れが行われ、
過度に硬化して溶接部の延性を損う。したがって、その
添加量を0.003%以下とした。
一方、鋼中のCは、高温強度を高めるに有効な成分であ
るが、鋼板へのアルミニウムめっきのぬれ性を劣化して
不めっき部を発生させ、耐酸化性を悪化させる。また、
高温における鋼板の結晶粒粗大化防止の元素の一つであ
るTiの添加量が高Cの場合、多くなり加工性も劣化さ
せる。また、加熱拡散処理において、拡散層の生成厚さ
は、低Cの方が大きいため、耐酸化性向上には極低Cの
方が望ましい。したがって、本発明においては、Cは有
害成分であり0.01%以下に規制した。
また、Nは、Tiを必要以上に添加せしめたり、鋼板の
めっきぬれ性を低下させる。また、Cと同じ侵入型元素
であるためM拡散層の生成を阻害する有害元素である。
よって、その添加量を0.004%以下に制限するが少
ない程好ましい。
次に、前述の通り、本発明鋼板は、拡散処理においてA
2拡散層及びA11. Fe、 Si合金層を生ずるも
のであるが、さらに詳しくは、めっき層のA9が地鉄中
に拡散してA2を最大lO%迄固溶し、ビッカース硬度
で120〜290と軟質なα−FeのALl拡散層と、
最表面層としてAl量が10%を超えて含有し、ビッカ
ース硬度で600〜1200と硬質なM、 Fe、 S
i合金層(X線回析でFe3 Ai、 FeAl1同定
)とを生成するものである。
これらの層は実桟作製において、α−Feの前払散層は
厳しい加工に酎えるが、M量が10%を超えるAi、 
Fe、 Si合金層は軽い加工で容易に割れを生じる。
この割れは耐酸化性に悪影響を与える。したがって、へ
9拡散層のM量は10%以下を含有する軟質なα−Fe
にする必要がある。
また、このM拡散層の耐酸化性につき、大気中800℃
×50時間加熱後1時間の冷却を5回ずつくり返して層
の厚さとM量の関係を試験したところ、Al拡散層のA
l量が0.5%以上でしかも層厚が15ル以上あれば、
上記の耐酸化性に耐える。これは、A9拡散層の蚊が大
気中のらと反応して鋼板表面にAll 、03の酸化防
止被膜を生成させるからである。したがって、上記の結
果から醇拡散層のM濃度範囲を0.5〜10%、層厚の
下限を15ルとした。また、上限の層厚については、層
厚が厚い程、耐酸化性には良い傾向を示すものの、50
ILを超えるM拡散層の生成は操業効率を低下させるた
め、上限層厚を50JLとした。
次に、この鋼板の最表面には、M、、 Fe、 Siを
含む合金拡散M20〜50u、をもうけるものであるが
この合金層中のMが加熱拡散処理において、鋼中にAl
を拡散させ、Aε拡散層の厚さを増して耐酸化性向上に
寄与する。
この合金層の厚さを20〜50JLとしたのは、20ル
未満ではアルミニウム拡散鋼板の表面光沢の均一性が失
われ、外観が悪く、しかも、その手ざわりも悪い。また
、50ルを超えるものは、表面光沢性にすぐれているも
のの、この合金層が硬いため軽い加工で鋼板表面に容易
に割れが発生し、層が厚いことも重って合金層の剥離が
生じるからである。
次に本発明におけるアルミニウム拡散鋼板の製造法につ
いてのべる。先ず最初にアルミニウム拡散鋼板の素材の
めっき成分であるM中のSi量を3〜15%と限定した
理由は次のとおりである。
即ち、素材であるアルミニウムめっき鋼板に不めっき部
分が存在した場合、拡散加熱処理においてその部分がA
l拡散されず耐酸化性の欠陥として存在する。したがっ
て、この不めっき部分の発生を防止する必要がある。
そこで、この不めっき発生の防止につき、Allめっき
浴にSiを添加して融点を下げ、鋼板とのぬれ性をよく
する適正添加Si量の範囲を調べた結果、Si量が3%
未満では、AQめっき浴と鋼板のぬれ性が急激に低下し
て鋼板表面に多くの不めっき部が発生するが、一方Si
量が15%を超えて添加されると、アルミニウムめっき
鋼板のA9めっき層と地鉄との界面近傍に多くの割れが
発生し、その部分が不めっき部分と同じような挙動を示
して耐酸化性に悪影響を与えることがわかった。このよ
うな理由により、A9めっき浴中の5iffiを3〜1
5%と定めた。
次に、本発明の製造法において、骨子となる加熱拡散処
理条件の雰囲気および温度、時間の範囲の決定理由を述
べる。
まず、加熱拡散雰囲気として、空気、N2.5〜75%
N2− N2、Arおよび窒素を選び、これらの雰囲気
中で700〜800℃X50時間で拡散処理し、拡散材
表面の外観およびEPMAによる断面研摩材の線分析を
用いて拡散層の厚さを測定した。
この結果、空気中で処理した拡散鋼板の表面には、温度
700℃以上で点状の赤錆酸化物が多く発生し耐酸化性
が悪い、したがって、この酸化を防止するためには、拡
散雰囲気は非酸化性のガスがよいと考えられる。しかし
、非酸化性であるN2および5〜75%N2−N2(混
合)雰囲気では、理由は不明であるが加熱拡散処理材の
最表面のAi、Fe、Si合金層が剥離し、しかもEP
MAの結果からM拡散層の生成が極めて少なく、耐酸化
性を向上させるに必要な15ル以上の厚さを満足するに
は、より長時間処理が必要となるためこの雰囲気は不向
きである。
これに対し、窒素およびA「雰囲気中の加熱拡散処理で
は、温度が800℃の高温であっても、ともに、鋼板表
面に赤錆および合金層の剥離はなく、すぐれた表面外観
を示す。
しかし、この拡散層について、最表面合金層の熱歪によ
る微小割れおよびAQ拡散層の生成厚さについて、今の
ところ理由は不明であるが、窒素雰囲気中の方がAl中
より微小割れは極めて少なく、しかもAQ拡散層の生成
が容易であることを見出した。したがって、加熱拡散処
置を行う雰囲気は窒素ガスが最適である。よって本発明
においては、熱処理雰囲気ガスとして、窒素を選択した
次に、窒素雰囲気中の加熱拡散処理の条件として、種々
の温度と時間について、本発明鋼成分のアルミニウムめ
っき鋼板を用いて検討を行った。
その結果、これらの温度と時間についての適正範囲は、
第1図のA(5時間、800℃)、B (100時間、
 800℃) 、c (ioo時間、700℃)および
D(10時間、700℃)で囲まれる斜線範囲が、鋼板
の結晶粒の粗大化および鋼板表面合金層の微小割れはな
く、M拡散層を容易に生成し、すぐれた耐酸化性、高温
強度、加工性および溶接性を示す範囲であることを見出
した。
この図において、CD線は加熱温度700℃の線を示す
ものであって、これ未満の温度では800℃の耐酸化性
を満足するに必要な15IL以上のM拡散層を生成させ
ることができない温度域である。
BCliは、加熱温度が700℃以上から800℃以下
で100時間の加熱を示す線である。加熱時間がこれよ
り長い場合、A2拡散層は生成して、より厚くなり、耐
酸化性にはよい傾向を示すものの、100時間を超える
加熱時間は、操業効率を低下させるため上限の加熱時間
を100時間とした。
AB線は加熱温度800℃の線を示すもので、この線を
超える範囲では、M拡散層の生成は容易であるものの、
高温強度および加工性に大きな悪影響を与える結晶粒の
粗大化が起るため、上限温度を800℃とした。
またAD線は、座標A(5時間、800℃)と座標DC
10時間、 700℃)を結ぶ直線で、この直線より左
方範囲では、800℃の耐酸化性を満足するに必要な1
5#L以上のM拡散層を生成させることができない領域
である。
なお、本発明のアルミニウム拡散鋼板の素材であるアル
ミニウムめっき鋼板は、一般的な造塊あるいは連続鋳造
を経て、熱延、酸洗、冷延、最結晶焼鈍、ゼンジミア方
式の溶融アルミめっきラインにより容易に製造すること
ができる。
以下に実施例により、本発明の効果をさらに具体的に示
す。
実施例 第1表に示す成分の鋼を真空溶解炉(300kg)で3
00k gの鋼塊を溶製し、これを鍛造して厚さ40m
履とし、次いで、これを熱延して8■atの熱延板とし
て2更に冷延により1.8mmtの薄鋼板のコイルを作
製した。
このコイルをゼンジミア方式の溶融アルミニウムめっき
ライン(めっき浴=10%Si −90%Al)を通し
て、溶融アルミニウム表面処理鋼板を作製し、これをタ
イトコイルに巻込みバッチ式炉に装入し、窒素雰囲気中
で第1表に示す種々の加熱拡散処理を行い、得られたこ
れらのアルミニウム拡散材について評価試験を行った。
なお1表中のM拡散層および合金層の厚さはEPMAに
よる線分析の結果を用い、結晶粒度番号の決定はJIS
 GO552に従った。
また、実桟作製で重要な因子である成形性と溶接性、高
温下での使用環境の評価試験方法については、プレス成
形性は、80mmΦの直径で深さ40■■の評価、溶接
性は、■開先突合せTIG溶ta(電流95A、電圧1
1V、速度300IIII1分、アーク長1.5+sm
)を行い、この溶接部を三次元的な延性評価であるエリ
クセン試験で評価、高温強度は引張試験温度600℃で
1.13+++st平板試験片(JIS GO587)
の引張強さと伸びを評価し、耐酸化性は、自動車排気管
への適用を考慮して、アルミニウム拡散材(寸法:L、
8t X50w X150Lam)を42.7mmΦ 
(直径)となる 180°曲げ試験片を作製し、大気中
で800℃×50時間の加熱と1時間の冷却を5回ずつ
くり返して行い評価した。
以上の評価試験において、 800℃の耐酸化性と60
0℃での引張強度が18kg/ a+m2以上で伸び3
5%以上の高温強度を有し、しかも自動車排気管等の実
桟の作製の際すぐれた成形性および溶接性を合わせて示
す材料が、本発明の所期の目的にかなうものとして評価
された。これらの結果を第1表に併記する。
同表から明らかなように、N0.1およびN0.2材の
一般的なアルミギルドおよびキャップド鋼アルミニウム
めっき鋼板を700’CX 50時間の加熱拡散処理し
た場合、画調とも原板の結晶粒が粗大化し、しかも高C
のため酸化を防止するM拡散層の生成が少なく、プレス
成形性、高温強度ならびに耐酸化性が悪く、アルミニウ
ム拡散鋼板用素材に用いることはできない。
したがって、原板成分の限定とその範囲について、適正
な加熱拡散条件である750℃×50時間で見ると、本
発明範囲外のN004の高C材では、高温強度は向上す
るもののAl拡散層の生成が少なく、耐酸化性が悪い。
Mn量の少ないN0.5およびPlilの少ないN0.
7材は高温強度がともに低く、Mn量が多いH0.e材
ではプレス成形性が、P量が多いN008材でもプレス
成形性および溶接性が悪い。
また、Ti量の少ないN009材では、評価特性の全て
が悪く、添加量が多いN0. 10あるいはSi量が多
いN0.11の原板は、アルミニウムのめっき過程で鋼
板に不めっき部が発生し、加熱拡散処理においてこの部
分が欠陥として存在し、耐酸化性試験において赤錆が発
生して耐酸化性は劣化する。
Bについては添加量が多いN0.12材の溶接部の延性
がエリクセン値で5.1mmと悪く、施工にともなう拡
管1曲げ等の加工に耐えない。したがって、溶接部を含
む加工ではエリクセン値で9■以上を確保する必要があ
る。
また、Niが多いN0.15材は加熱拡散処理でM拡散
層の厚さが157を以上生成しないため、耐酸化性が悪
い。
これに対し、N0.3、N0.13およびN0.14材
は本発明成分範囲内のアルミニウム拡散材料で評価試験
の全ての特性、すなわち、プレス成形性、溶接性、高温
強度および耐酸化性にすぐれている。
次に1本発明成分範囲のアルミニウムめっき鋼板の適正
加熱拡散処理条件範囲について見ると、N0.16〜1
8材の拡散温度が850℃と高い場合、原板結晶粒が粗
大化して、プレス成形性、溶接性および高温強度が悪い
。次に、拡散温度を800〜700℃に下げ時間を3〜
100時間処理したN0. 19〜N0.30材では、
N0.19の800℃×3時間、N0.23の750℃
×6時間およびN0.27の700℃×8時間は、処理
温度に対する処理時間が短かく、醸化を防止するA2拡
散層が15p未満と薄いため耐酸化性が悪い。これに比
べ、N0.20〜22、N0.24〜26およびN0.
28〜30の加熱拡散処理材はAl拡散層が15ル以上
生成し、耐酸化性を含めた全ての特性評価にすぐれてい
る。
また、N0.31およびN0.32材は拡散温度が85
0℃と低いため50〜100時間の処理でもA9拡散層
の生成が15JL未満と少なく耐酸化性が悪い。
なお、N0.33材は、加熱拡散処理を行わない本発明
成分のアルミニウムめっき鋼板である。したがってこの
鋼板にはAl拡散層の生成がないため、耐酸化性は悪い
発明の効果 以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、耐
酸化性、高温強度、加工性および溶接性のすべてを兼ね
備えた耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウム拡散
鋼板の提供を可能にしたもので、産業上貢献するところ
極めて大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の製造法における加熱拡散処理の温度
と時間の関係を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、Mn0.6〜1.5%、P0.03〜
    0.1%、Al0.01〜0.08%、Ti0.08〜
    0.25%を含みさらにSi0.3%以下、B0.00
    3%以下の1種または2種を含有し、C0.01%以下
    、N0.004%以下に制限し、残部が実質的にFeか
    らなる鋼板の表面にAl0.5〜10%を含有するα−
    FeのAl拡散層15〜50μを有し、さらにその上に
    Al、Fe、Si合金拡散層20〜50μを有すること
    を特徴とする耐酸化性と高温強度にすぐれたアルミニウ
    ム拡散鋼板。
  2. (2)重量%で、Mn0.6〜1.5%、P0.03〜
    0.1%、Al0.01〜0.08%、Ti0.08〜
    0.25%を含み、さらにSi0.3%以下、B0.0
    03%以下の1種または2種を含有し、C0.01%以
    下、N0.004%以下に制限し、残部が実質的にFe
    からなる鋼板表面にSi3〜15%を含むアルミニウム
    をめっきした鋼板を窒素雰囲気中で、第1図の点A、B
    、CおよびDで囲まれる範囲内の温度と時間で熱処理す
    ることを特徴とする耐酸化性と高温強度にすぐれたアル
    ミニウム拡散鋼板の製造法。 但し、A(5時間、800℃) B(100時間、800℃) C(100時間、700℃) D(10時間、700℃)
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