JPS6219612Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はマシニングセンター等に付設され、パ
レツトキヤリア等の移動体を搬送する案内装置に
関する。

従来、この種の案内装置は、第１図に示すよう
に、駆動装置（図示せず）によりコンベヤチエー
ン１がレールＲの外周面を走行せしめられるとと
もに、パレツトキヤリア等の移動体がこのコンベ
ヤチエーン１に連結されてレールＲに沿つて搬送
されるように構成されており、上記レールＲは湾
曲部２，３と直線部４とから成る無限軌道型に形
成され、その一方の湾曲部２と直線部４との連結
は調整ボルト５を介してなされていた。

ところで、このような案内装置において、その
コンベヤチエーン１のテンシヨンを調整する場
合、上記レールＲの一方の湾曲部２を調整ボルト
５により第１図における左右方向に移動させて目
的を達していた。しかしながら、その調整作業で
は、先ず案内装置を停止させ、レールＲの一方の
湾曲部２上にあるワーク、パレツトおよびパレツ
トキヤリアを取外した後、湾曲部２をその直線部
４との連結部に段差が生じないように均等に移動
させなければならなかつた。また、湾曲部２を移
動させたために上記の連結部に許容できない間隔
が生じた場合、ここにコンベヤチエーン１の張り
代に応じて寸法の異なる継目レールを挿入する
か、あるいは上記間隔が比較的小さいものと想定
できる場合は、レールＲの上記連結部を第２図に
示すように、あらかじめ傾斜させて形成しておか
ねばならなかつた。このように従来の案内装置で
はコンベヤチエーン１のテンシヨン調整が極めて
面倒である上、案内装置の作動時には上記連結部
のためコンベヤチエーン１が変形したり、異音を
発したりするなどの不満があつた。

本考案は、パレツトキヤリア等の移動体を搬送
する無限軌道型レールが湾曲部を形成して敷設さ
れ、駆動装置により上記レールの外周面を走行せ
しめられるコンベヤチエーンにより上記移動体が
搬送されるパレツトキヤリア等の案内装置におい
て、上記レールの湾曲部の一部分に貫通孔を穿設
し、この貫通孔に、摺動基板を備えコンベヤチエ
ーンを案内する外周面の曲率半径を湾曲部の曲率
半径とほぼ同一にした当接部を上記摺動基板をガ
イドブラケツトに案内させて上記湾曲部の半径方
向に移動自在に設けるとともに、上記摺動基板の
近くに設けられたブラケツトに湾曲部中心側への
上記当接部の移動を止める押しボルトを螺合する
ことにより、上記従来の不満を解消したもので、
パレツトキヤリア等の移動体を取外すことなく極
めて容易にコンベヤチエーンのテンシヨン調整が
可能で、しかもコンベヤチエーンが損傷したり異
音を発生させたりすることのない合理性に富んだ
パレツトキヤリア等の案内装置を提供することを
目的とする。

以下、本考案を図面に基づいて説明する。

第３図ないし第５図は本考案の一実施例を示す
もので、Ｒは湾曲部２，３および直線部４から成
る無限軌道型のレールである。このレールＲの外
周面には溝部が形成されており、この溝部に沿つ
てコンベヤチエーン１が駆動装置（図示せず）に
より走行せしめられる。上記レールＲの一方の湾
曲部２には貫通孔２ａが穿設されるとともに、こ
の貫通孔２ａにテンシヨナーＴが配設されてい
る。このテンシヨナーＴは、上記コンベヤチエー
ン１に当接せしめられる当接部６の内側（第３図
における右側）に摺動基板７が固設されて成り、
この摺動基板７の内側端部に当接せしめられる押
しボルト８によりレールＲの湾曲部２の中心方向
に内外に移動しうるように構成されている。な
お、上記摺動基板７が移動される際その側縁部は
基礎プレート等に設けられたガイドブラケツト９
ａ，９ｂにより案内される一方、摺動基板７の所
要位置にはその移動方向に長円型のボルト穴ｈが
穿設されており、このボルト穴ｈに固定ボルト１
０が挿入されて所要のナツトにより締付けられ摺
動基板７が基礎プレート等に固定されるようにな
つている。さらに、上記押しボルト８は、基礎プ
レート等に設けられたブラケツト１１に固設され
たナツト１２に螺合されて支持されている。ま
た、いうまでもなくパレツトキヤリア等の移動体
（図示せず）は、レールＲ上に走行自在に載せら
れコンベヤチエーン１によりレールＲ上を走行せ
しめられる。

本考案は以上のように構成され、この案内装置
を作動させる時は、従来通り駆動装置を始動す
る。また、コンベヤチエーン１のテンシヨンを調
整する必要が生じた場合は、先ず案内装置を停止
させ、次に固定ボルト１０を緩め押しボルト８を
回し摺動基板７の位置を調整してテンシヨナーＴ
を適宜位置に移動させればよい。第４図および第
５図は上記の状態を示したもので、前図はコンベ
ヤチエーン１が緊張せしめられた状態、また後図
は弛緩せしめられた状態をそれぞれ示す。

ところで、上記の実施例においてはテンシヨナ
ーＴはレールＲの一方の湾曲部２に設けられた
が、湾曲部であれば、他の場所でもよく、またそ
の数が図中のものに限られることもない。

以上のように、本考案に係るパレツトキヤリア
等の案内装置は、パレツトキヤリア等の移動体を
搬送する無限軌道型レールが湾曲部を形成して敷
設され、駆動装置により上記レールの外周面を走
行せしめられるコンベヤチエーンにより上記移動
体が搬送されるパレツトキヤリア等の案内装置に
おいて、上記レールの湾曲部の一部分に貫通孔が
穿設され、この貫通孔には、摺動基板を備えコン
ベヤチエーンを案内する外周面の曲率半径を湾曲
部の曲率半径とほぼ同一にした当接部が上記摺動
基板をガイドブラケツトに案内されて上記湾曲部
の半径方向に移動自在に設けられるとともに、上
記摺動基板の近くに設けられたブラケツトに湾曲
部中心側への上記当接部の移動を止める押しボル
トが螺合された構成とされているので、コンベヤ
チエーンのテンシヨン調整を行う場合、従来のよ
うに湾曲部全体を移動させる必要がなく、押しボ
ルトを操作してテンシヨナーを移動させるのみで
よく、したがつて、迅速かつ的確にテンシヨン調
整を行うことができる。また、構造が非常に簡単
であり、しかも、従来のようにレールの連結部に
間隔が生じるということがないため、コンベヤチ
エーンが損傷したり異音を発したりするなどの支
障は全くない実用上の利点を有するパレツトキヤ
リア等の案内装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のパレツトキヤリア
等の案内装置を示すもので、第１図は平面図、第
２図は連結部の概略斜視図である。また、第３図
ないし第５図は本考案の一実施例を示すもので、
第３図は平面図、第４図および第５図は要部を拡
大した横断面図である。 Ｒ……レール、１……コンベヤチエーン、２，
３……湾曲部、２ａ……貫通孔、Ｔ……テンシヨ
ナー、８……押しボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パレツトキヤリア等の移動体を搬送する無限軌
   道型レールが湾曲部を形成して敷設され、駆動装
   置により上記レールの外周面を走行せしめられる
   コンベヤチエーンにより上記移動体が搬送される
   パレツトキヤリア等の案内装置において、上記レ
   ールの湾曲部の一部分に貫通孔が穿設され、この
   貫通孔には、摺動基板を備えコンベヤチエーンを
   案内する外周面の曲率半径を湾曲部の曲率半径と
   ほぼ同一にした当接部が上記摺動基板をガイドブ
   ラケツトに案内されて上記湾曲部の半径方向に移
   動自在に設けられるとともに、上記摺動基板の近
   くに設けられたブラケツトに湾曲部中心側への上
   記当接部の移動を止める押しボルトが螺合された
   ことを特徴とするパレツトキヤリア等の案内装
   置。