JPS62195303A - 徐放性フエロモンデイスペンサ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 未発明は徐放性フェロモンディスペンサー、詳しくは、
害虫防除に使用されるフェロモン物質を長期間一定の速
度で徐々に放出し得るフェロモンディスペンサーに関す
るものである。

（従来の技術） 従来フェロモン物質の放出速度を経時的に一定にするた
めの工夫が種々試みられ、たとえば昆虫性フェロモンに
ついては、ディスペンサーとして製剤化し、これによっ
て気化放出をコントロールすることがすでに実施されて
いる。フェロモン物質を有効かつ経済的に使用するには
、種々の条件下（温度、湿度その他気象条件など）にお
いて所望の期間中、その放出量を効果が発現されるレベ
ルに保持することが理想的である。しかしながら同種の
高分子材料からなるバリヤー壁をもつディスペンサーに
異なるフェロモン物質を封入した場合には、放出量が過
多であったり、あるいは過少であったりして差を生じる
という欠点が避は難いのが現状である。

放出量が過多の場合には、製剤の有効期間が短くなるし
、また放出量が過少の場合には所望の期間終了後もフェ
ロモン物質が放出されずに製剤中に残留して有効に活用
されないため経済的でない等の問題がある。

他方、同一形状のディスペンサーに異なる種類のフェロ
モン物質を封入した場合に、有効期間をあらかじめある
範囲に設定できるようにする試みは従来なされていなか
った。

（発明の構成） 本発明は前記のような問題点を解決し、フェロモン物質
を１〜６ケ月にわたり安定に放出できる新規なディスペ
ンサーを提供しようとするもので、その要旨とするとこ
ろは、封入したフェロモン物質を高分子材料からなるバ
リヤー壁に浸透させて該壁外面から徐放させるディスペ
ンサーにおいて、２０℃におけるフェロモン物質による
高分潤 子材材の平衡ｒ１６重率が２〜６重量％であり、バリヤ
ー壁の外表面ｖＬｓｍｒｎ’とフェロモン物質の封入型
ｔＭＷ　ＩＩｇとの比Ｓ／Ｗが４〜４０であることを特
徴とする徐放性フェロモンディスペンサーにある。

以下これをさらに詳しく説明すると、本発明の徐放性フ
ェロモンディスペンサーは高分子材料からなるバリヤー
壁をもつ製剤中にフェロモン物質が封入された型式のも
のであって、封入されたフェロモン物質は該壁中に浸透
し、壁外面から大気中に蒸発することにより経時的に安
定な速度でフェロモン物質を放出する。

本発明の徐放性フェロモンディスペンサーの有効期間は
放出されるフェロモン物質に適合した高分子材料を選択
することとディスペンサーの形状とにより決定される。

すなわち、本発明ではバリヤー壁を構成する高分子材料
中への７エロモン物質の平衡膨潤率が２０℃において２
〜６重量％の範囲であるような高分子材料を選択し、徐
放性フェロモンディスペンサーの外表面＠　Ｓ　ｍ　ｒ
ｎ’と封入されたフェロモン物質の重量Ｗ霞ｇとの比Ｓ
／Ｗが４〜４０であるような形状とすることが重要であ
って、これによってはじめてディスペンサーの有効期間
を１〜６ケ月の範囲に設定できる効果が得られるのであ
る。

徐放性フェロモンディスペンサーの外表面積が過大でＳ
／Ｗが４０より大きいと初期と後期の放出速度に箸しく
差が生じ、放出速度が過大となり有効期間が短縮され、
Ｓ／Ｗが４より小さいと放出速度が過小となり、フェロ
モン物質が有効に放出されないなどの不都合を生じるこ
とがある。

７エロモン物質による高分子材料物質の平衡膨潤率は、
高分子材料物質のチップをフェロモン物質中に浸漬し、
チップの重量増加分を測定することにより求められる。

この平衡膨潤率がバリヤー壁中のフェロモン物質濃度を
決定する。

温度ｔ℃におけるフェロモン物質の蒸発速度ΔＭはディ
スペンサーのまわりの空気中のフェロモン濃度を無視す
ると、ｐｔ−ｓ＠ｃの関数として表わすことができる。

ここでｐｔは温度ｔ”０でのフェロモン物質の蒸気圧、
Ｓはディスペンサーの表面Ｍ、Ｃはバリヤー壁中のフェ
ロモン物質の濃度であって、ｐｔはフェロモン物質固有
の値、Ｓはディスペンサーの形状から決定される値、Ｃ
はバリヤー壁を構成する高分子材料とフェロモン物質と
の組み合わせにより決定される値であり、フェロモン物
質およびディスペンサーの形状が限定された場合にディ
スペンサーからのフェロモン物質の蒸発速度を決定する
のはバリヤー壁中の７工ロモン物質濃度Ｃである。

すなわちＣによりディスペンサーの有効期間を推定する
ことができるわけであり、バリヤー壁を構成する高分子
材料へのフェロモン物質の膨潤率をコントロールするこ
とによりディスペンサーの有効期間を適度な範囲に調節
することができる。

平衡膨潤率が２重量％より小さい場合にはフェロモン物
質の放出速度が過小となり、６重量％より大きい場合に
は放出速度が過大となり好ましくない。

平衡ｔｉｆｌＩ率は高分子材料およびフェロモン物質の
溶解性パラメーター、分子容などによって決まる。高分
子材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、セルロースアセテ
ート、ビニロンなどが例示されるが、好ましくはポリエ
チレンおよび酢酸ビニル含有率が２０重量％以下のエチ
レン酢酸ビニル共重合体が挙げられる。

なおフェロモン物質は単一成分だけでなく、複数成分を
混合して使用してもよく、またフェロモン物質が紫外線
により分解され易いものである場合には、バリヤー壁中
に紫外線吸収剤、染料または顔料を混合するとか、ある
いはフェロモン物質にも酸化防止剤、紫外線吸収剤等を
含有させることがよい、またフェロモン物質にフィラー
や溶剤などを混合して使用することもできる。

本発明の徐放性フェロモンディスペンサーの具体的な形
状としては、高分子材料からなるバリヤー壁により、フ
ェロモン物質をバリヤー壁内側の中空部中に封入した球
状、楕円球状１円柱状、平板状などの形状が挙げられる
。

（発明の効果） 本発明によれば、経時的に安定な速度でフェロモン物質
を放出でき、さらに放出量を望ましい範囲に設定するこ
とが可能となる。また、溶解性パラメーターの大幅に異
なる異種のフェロモン物質を、同種の高分子材料からな
るバリヤー壁を有するフェロモンディスペンサーに製剤
化した場合には壁中のフェロモンＣ度が大きく異なるた
めに結果的に放出速度に大きな差が生じることになり製
剤の有効期間を特定の範囲に設定することは不可能とな
るが１本発明によれば異種のフェロモン物質についても
製剤の有効期間を１ケ月〜６ケ月の範囲に設定できるフ
ェロモンディスペンサーをｍ供することができる。

実施例１ キンモンホソガの性フエロモン物質であるＺ−１Ｏ−テ
トラデセニルアセテート２７履ｇを高密度ポリエチレン
製の外径６腸組肉厚１層層の中空球の内部に注入充填し
、フェロモンディスペンサーを得た。

温度３０℃、空気流速０．５ｍ／ｓｅｅの条件下で、放
出されるＺ−１１−テトラデセニルアセテート量を、フ
ェロモンディスペンサーのｆｆｆｆｆ量減側定すること
により求めたところ、約６０日間均一に放出を続けた。

高密度ポリエチレンの２０１１！２ａｍ　ｘ　　厚さｌ
＋ｓｍのチップを２０℃にてＺ−１０−テトラデセニル
アセテート中に浸漬し、チップのｆｆｉ量変化により平
衡膨張調率を求めたところ３．０重量％であった。また
フェロモンディスペンサーの外表面積Ｓは１１３ｍｔｎ
’、封入されたＺ−１１−テトラデセニルアセテート重
量Ｗとの比は４．２であった。

比較例１ 実施例１における高密度ポリエチレンにかわり、酢酸ビ
ニルを６重量％含有するエチレン酢ビ共重合体を使用す
る他は実施例１と全く同様に行なってフェロモンディス
ペンサーを得た。

平衡膨潤率は７．６重量％でありＺ−１０−テトラデセ
ニルアセテートは約２０日間後には放出されなくなり有
効期間の短いものであった。

実施例２ ニカメイチュやヘリオシスの性フエロモン物質であるＺ
−１１−へキサデセナールとＺ−９−へキサデセナール
を重量比１０／１で混合し、さらに紫外線吸収剤、酸化
防止剤を各々フェロモンに対し５重量％添加したものを
、酢酸ビニル含有率３重量％のエチレン−酢ビ共重合体
製の内径０．８　ａｍ。

外径１．８ｓ＋ｍの細管中に充填し、長さ５ｃｍで両端
を溶封してフェロモンディスペンサーを得た。実施例１
と同様に放出されるフェロモン量を測定したところ約８
０日間均一に放出を続けた。平衡膨潤率は４．８重量％
であり、Ｓ／ｗは１２．１であった。

実施例３ コナガの性フエロモン物質であるＺ−１１−へキサデセ
ニルアセテ−）／Ｚ−１１−へキサデセナール（重量比
１／１）１０履ｇ、酸化防止剤１ｍｇおよび軽質無水ケ
イ酸５■ｇとを混合し、これを片面がポリエチレン被覆
したアルミニウムフィルム、他面が厚さ０．１■麿の低
密度ポリエチレンフィルムからなる２０麿■ｘ　２０１
層角の四辺を溶封した袋に封入し、フェロモンディスペ
ンサーとした。実施例１と同様に放出されるフェロモン
量を測定したところ約４０日間均一に放出を続けた。

低密度ポリエチレンの平衡１彫潤率は３．６重量％であ
り、低密度ポリエチレン１００ｍｇであり、低密度ポリ
エチレンからなる隔壁の表面植Ｓは４００ｍｒｎ’、　
ＳｌＷは４０であった。

実施例４ モモハモグリガの性フエロモン物質である１４−メチル
ーｌ−オクタデセンを高密度ポリエチレン製の内径０．
８ｍ鳳、外径１．ｆｌ１膳璽０細管中に充填し、長さ２
０ｑｍで両端を溶封してフェロモンディスペンサーを得
た。実施例１と同様に放出されるフェロモン量を測定し
たところ約６０日間均一に放出を続けた。平衡膨潤率は
４，４重量％でありＳｌ−は１２，９であった。

特許出願人　信越化学工業株式会社 手続補正書 特許庁長官　宇賀　道部　殿　　８１６１年４月１　日
１、事件の表示 昭和６１年特許願第３８８７８号 ２、発明の名称 徐放性フェロモンディスペンサー ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 名称　（２０６）信越化学工業株式会社４、代理人 住所〒１０３東京都中央区日本橋本町４丁目９番地「自
　発」 １）明細書第８ページ下から４行のｒＺ−１１」をｒＺ
−１０１と補正する。

２）明細書第９ページ第５行のｒＺ−１１Ｊをｒｚ−１
０」と補正する。

３）明細書第１０ページ最下行の「低密度ポリエチレン
１００．であり、」を削除する。

以上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、封入したフェロモン物質を高分子材料からなるバリ
   ヤー壁に浸透させて該壁外面から徐放させるディスペン
   サーにおいて、２０℃におけるフェロモン物質による高
   分子材料の平衡膨潤率が、２〜６重量％であることを特
   徴とする徐放性フェロモンディスペンサー。 ２、前記バリヤー壁の外表面積Ｓｍｍ＾２とフェロモン
   物質の封入重量Ｗｍｇとの比Ｓ／Ｗが４〜４０である特
   許請求の範囲第１項記載の徐放性フェロモンディスペン
   サー。 ３、前記平衡膨潤率とＳ／Ｗによって徐放期間が１〜６
   ヶ月に制御される特許請求の範囲第１項記載の徐放性フ
   ェロモンディスペンサー。