JPH0262522B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0262522B2
JPH0262522B2 JP61038878A JP3887886A JPH0262522B2 JP H0262522 B2 JPH0262522 B2 JP H0262522B2 JP 61038878 A JP61038878 A JP 61038878A JP 3887886 A JP3887886 A JP 3887886A JP H0262522 B2 JPH0262522 B2 JP H0262522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pheromone
dispenser
weight
substance
pheromone substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61038878A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62195303A (ja
Inventor
Shigehiro Nagura
Kinya Ogawa
Akira Yamamoto
Noboru Aiba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP3887886A priority Critical patent/JPS62195303A/ja
Publication of JPS62195303A publication Critical patent/JPS62195303A/ja
Publication of JPH0262522B2 publication Critical patent/JPH0262522B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は徐放性フエロモンデイスペンサー、詳
しくは、害虫防除に使用されるフエロモン物質を
長期間一定の速度で徐々に放出し得るフエロモン
デイスペンサーに関するものである。
(従来の技術) 従来フエロモン物質の放出速度を経時的に一定
にするための工夫が種々試みられ、たとえば昆虫
性フエロモンについては、デイスペンサーとして
製剤化し、これによつて気化放出をコントロール
することがすでに実施されている。フエロモン物
質を有効かつ経済的に使用するには、種々の条件
下(温度、湿度その他気象条件など)において所
望の期間中、その放出量を効果が発現されるレベ
ルに保持することが理想的である。しかしながら
同種の高分子材料からなるバリヤー壁をもつデイ
スペンサーに異なるフエロモン物質を封入した場
合には、放出量が過多であつたり、あるいは過少
であつたりして差を生じるという欠点が避け難い
のが現状である。
放出量が過多の場合には、製剤の有効期間が短
くなるし、また放出量が過少の場合には所望の期
間終了後もフエロモン物質が放出されずに製剤中
に残留して有効に活用されないため経済的でない
等の問題がある。
他方、同一形状のデイスペンサーに異なる種類
のフエロモン物質を封入した場合に、有効期間を
あらかじめある範囲に設定できるようにする試み
は従来なされていなかつた。
(発明の構成) 本発明は前記のような問題点を解決し、フエロ
モン物質を1〜6ケ月にわたり安定に放出できる
新規なデイスペンサーを提供しようとするもの
で、その要旨とするところは、封入したフエロモ
ン物質を高分子材料からなるバリヤー壁に浸透さ
せて該壁外面から徐放させるデイスペンサーにお
いて、20℃におけるフエロモン物質による高分子
材料の平衡膨潤率が2〜6重量%であり、バリヤ
ー壁の外表面積Smm2とフエロモン物質の封入重量
Wmgとの比S/Wが4〜40であることを特徴とす
る徐放性フエロモンデイスペンサーにある。
以下これをさらに詳しく説明すると、本発明の
徐放性フエロモンデイスペンサーは高分子材料か
らなるバリヤー壁をもつ製剤中にフエロモン物質
が封入された型式のものであつて、封入されたフ
エロモン物質は該壁中に浸透し、壁外面から大気
中に蒸発することにより経時的に安定な速度でフ
エロモン物質を放出する。
本発明の徐放性フエロモンデイスペンサーの有
効期間は放出されるフエロモン物質に適合した高
分子材料を選択することとデイスペンサーの形状
とにより決定される。
すなわち、本発明ではバリヤー壁を構成する高
分子材料中へのフエロモン物質の平衡膨潤率が20
℃において2〜6重量%の範囲であるような高分
子材料を選択し、徐放性フエロモンデイスペンサ
ーの外表面積Smm2と封入されたフエロモン物質の
重量Wmgとの比S/Wが4〜40であるような形状
とすることが重要であつて、これによつてはじめ
てデイスペンサーの有効期間を1〜6ケ月の範囲
に設定できる効果が得られるのである。
徐放性フエロモンデイスペンサーの外表面積が
過大でS/Wが40より大きいと初期と後期の放出
速度に著しく差が生じ、放出速度が過大となり有
効期間が短縮され、S/Wが4より小さいと放出
速度が過小となり、フエロモン物質が有効に放出
されないなどの不都合を生じることがある。
フエロモン物質による高分子材料物質の平衡膨
潤率は、高分子材料物質のチツプをフエロモン物
質中に浸漬し、チツプの重量増加分を測定するこ
とにより求められる。この平衡膨潤率がバリヤー
壁中のフエロモン物質濃度を決定する。
温度t℃におけるフエロモン物質の蒸発速度△
Mはデイスペンサーのまわりの空気中のフエロモ
ン濃度を無視すると、Pt・S・Cの関数として
表わすことができる。
ここでPtは温度t℃でのフエロモン物質の蒸
気圧、Sはデイスペンサーの表面積、Cはバリヤ
ー壁中のフエロモン物質の濃度であつて、Ptは
フエロモン物質固有の値、Sはデイスペンサーの
形状から決定される値、Cはバリヤー壁を構成す
る高分子材料とフエロモン物質との組み合わせに
より決定される値であり、フエロモン物質および
デイスペンサーの形状が限定された場合にデイス
ペンサーからのフエロモン物質の蒸発速度を決定
するのはバリヤー壁中のフエロモン物質濃度Cで
ある。
すなわちCによりデイスペンサーの有効期間を
推定することができるわけであり、バリヤー壁を
構成する高分子材料へのフエロモン物質の膨潤率
をコントロールすることによりデイスペンサーの
有効期間を適度な範囲に調節することができる。
平衡膨潤率が2重量%より小さい場合にはフエ
ロモン物質の放出速度が過小となり、6重量%よ
り大きい場合には放出速度が過大となり好ましく
ない。
平衡膨潤率は高分子材料およびフエロモン物質
の溶解性パラメーター、分子容などによつて決ま
る。高分子材料としてはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル、セルロースアセテート、ビニロンなどが例示
されるが、好ましくはポリエチレンおよび酢酸ビ
ニル含有率が20重量%以下のエチレン酢酸ビニル
共重合体が挙げられる。
なおフエロモン物質は単一成分だけでなく、複
数成分を混合して使用してもよく、またフエロモ
ン物質が紫外線により分解され易いものである場
合には、バリヤー壁中に紫外線吸収剤、染料また
は顔料を混合するとか、あるいはフエロモン物質
にも酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有させるこ
とがよい。またフエロモン物質にフイラーや溶剤
などを混合して使用することもできる。
本発明の徐放性フエロモンデイスペンサーの具
体的な形状としては、高分子材料からなるバリヤ
ー壁により、フエロモン物質をバリヤー壁内側の
中空部中に封入した球状、楕円球状、円柱状、平
板状などの形状が挙げられる。
(発明の効果) 本発明によれば、経時的に安定な速度でフエロ
モン物質を放出でき、さらに放出量を望ましい範
囲に設定することが可能となる。また、溶解性パ
ラメーターの大幅に異なる異種のフエロモン物質
を、同種の高分子材料からなるバリヤー壁を有す
るフエロモンデイスペンサーに製剤化した場合に
は壁中のフエロモン濃度が大きく異なるために結
果的に放出速度に大きな差が生じることになり製
剤の有効期間を特定の範囲に設定することは不可
能となるが、本発明によれば異種のフエロモン物
質についても製剤の有効期間を1ケ月〜6ケ月の
範囲に設定できるフエロモンデイスペンサーを提
供することができる。
実施例 1 キンモンホソガの性フエロモン物質であるZ−
10−テトラデセニルアセテート27mgを高密度ポリ
エチレン製の外径6mm、肉厚1mmの中空球の内部
に注入充填し、フエロモンデイスペンサーを得
た。
温度30℃、空気流速0.5m/secの条件下で、放
出されるZ−10−テトラデセニルアセテート量
を、フエロモンデイスペンサーの重量減少を測定
することにより求めたところ、約60日間均一に放
出を続けた。高密度ポリエチレンの2cm x 2
cm x 厚さ1mmのチツプを20℃にてZ−10−テ
トラデセニルアセテート中に浸漬し、チツプの重
量変化により平衡膨張潤率を求めたところ3.0重
量%であつた。またフエロモンデイスペンサーの
外表面積Sは113mm2、封入されたZ−10−テトラ
デセニルアセテート重量Wとの比は4.2であつた。
比較例 1 実施例1における高密度ポリエチレンにかわ
り、酢酸ビニルを6重量%含有するエチレン酢ビ
共重合体を使用する他は実施例1と全く同様に行
なつてフエロモンデイスペンサーを得た。
平衡膨潤率は7.6重量%でありZ−10−テトラ
デセニルアセテートは約20日間後には放出されな
くなり有効期間の短いものであつた。
比較例 2 実施例1における高密度ポリエチレンの代わり
に酢酸ビニルを4重量%含有するエチレン−酢酸
ビニル共重合体を用いたほかは実施例1と同様に
してフエロモンデイスペンサーを作成したとこ
ろ、その平衡膨潤率は6.2重量%であり、Z−10
−テトラデセニルアセテートの放出速度が大きす
ぎて約30日後には全く放出されなくなり有効期間
の短いものであつた。
比較例 3 実施例1における高密度ポリエチレンの代わり
にセルローストリアセテートを用いたほかは実施
例1と同様にしてフエロモンデイスペンサーを作
成したところ、その平衡膨潤率は1.6重量%であ
り、Z−10−テトラデセニルアセテートの放出速
度が余りにも小さすぎて、6カ月経過後でも放出
されないで残つているZ−10−テトラデセニルア
セテートが16g(充てん量の59%)もあり、使用
に適さないものであつた。
実施例 2 ニカメイチユやヘリオシスの性フエロモン物質
であるZ−11−ヘキサデセナールとZ−9−ヘキ
サデセナールを重量比10/1で混合し、さらに紫
外線吸収剤、酸化防止剤を各々フエロモンに対し
5重量%添加したものを、酢酸ビニル含有率3重
量%のエチレン−酢ビ共重合体製の内径0.8mm、
外径1.6mmの細管中に充填し、長さ5cmで両端を
溶封してフエロモンデイスペンサーを得た。実施
例1と同様に放出されるフエロモン量を測定した
ところ約80日間均一に放出を続けた。平衡膨潤率
は4.8重量%であり、S/Wは12.1であつた。
実施例 3 コナガの性フエロモン物質であるZ−11−ヘキ
サデセニルアセテート/Z−11−ヘキサデセナー
ル(重量比1/1)10mg、酸化防止剤1mgおよび
軽質無水ケイ酸5mgとを混合し、これを片面がポ
リエチレン被覆したアルミニウムフイルム、他面
が厚さ0.1mmの低密度ポリエチレンフイルムから
なる20mm x 20mm角の四辺を溶封した袋に封入
し、フエロモンデイスペンサーとした。実施例1
と同様に放出されるフエロモン量を測定したとこ
ろ約40日間均一に放出を続けた。
低密度ポリエチレンの平衡膨潤率は3.6重量%
であり、低密度ポリエチレンからなる隔壁の表面
積Sは400mm2、S/Wは40であつた。
実施例 4 モモハモグリガの性フエロモン物質である14−
メチル−1−オクタデセンを高密度ポリエチレン
製の内径0.8mm、外径1.6mmの細管中に充填し、長
さ20cmで両端を溶封してフエロモンデイスペンサ
ーを得た。実施例1と同様に放出されるフエロモ
ン量を測定したところ約60日間均一に放出を続け
た。平衡膨潤率は4.4重量%でありS/Wは12.9
であつた。
比較例 4 コドリンドガの性フエロモン物質であるE,E
−8,10−ドデカジエノールを実施例4と同じ高
密度ポリエチレン細管中に充てんし、フエロモン
デイスペンサーを作成し、実施例1と同様にして
放出速度と平衡膨潤率を測定した。その平衡膨潤
率は1.1重量%であつた。またE,E−8,10−
ドデカジエノールの放出速度は殆どゼロに近く、
2カ月を経過しても殆ど重量減少は見られず、使
用できないものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 封入したフエロモン物質を高分子材料からな
    るバリヤー壁に浸透させて該壁外面から徐放させ
    るデイスペンサーにおいて、20℃におけるフエロ
    モン物質による高分子材料の平衡膨潤率が、2〜
    6重量%であることを特徴とする徐放性フエロモ
    ンデイスペンサー。 2 前記バリヤー壁の外表面積Smm2とフエロモン
    物質の封入重量Wmgとの比S/Wが4〜40である
    特許請求の範囲第1項記載の徐放性フエロモンデ
    イスペンサー。 3 前記平衡膨潤率とS/Wによつて徐放期間が
    1〜6ケ月に制御される特許請求の範囲第1項記
    載の徐放性フエロモンデイスペンサー。
JP3887886A 1986-02-24 1986-02-24 徐放性フエロモンデイスペンサ− Granted JPS62195303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3887886A JPS62195303A (ja) 1986-02-24 1986-02-24 徐放性フエロモンデイスペンサ−

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3887886A JPS62195303A (ja) 1986-02-24 1986-02-24 徐放性フエロモンデイスペンサ−

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62195303A JPS62195303A (ja) 1987-08-28
JPH0262522B2 true JPH0262522B2 (ja) 1990-12-26

Family

ID=12537476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3887886A Granted JPS62195303A (ja) 1986-02-24 1986-02-24 徐放性フエロモンデイスペンサ−

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62195303A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4657981B2 (ja) * 1998-01-30 2011-03-23 信越化学工業株式会社 徐放性フェロモン製剤
JP4884449B2 (ja) * 2008-01-08 2012-02-29 アース製薬株式会社 薬剤揮散装置
EP3213633B1 (en) 2016-03-03 2019-04-03 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd Sustained release pheromone preparation of vine mealybug and control method using the preparation

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5745101A (en) * 1980-09-01 1982-03-13 Nitto Electric Ind Co Ltd Slow releasing pheromone dispenser

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5745101A (en) * 1980-09-01 1982-03-13 Nitto Electric Ind Co Ltd Slow releasing pheromone dispenser

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62195303A (ja) 1987-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4387849A (en) Method for dispensing at a visibly detectable rate, continuously or discontinuously, for discrete periods of time at a steady rate, a volatile composition of matter from a container into the atmosphere as well as the container used in the method
USRE32513E (en) Method for dispensing at a visibly detectable rate, continuously or discontinuously, for discrete periods of time at a steady rate, a volatile composition of matter from a container into the atmosphere as well as the container used in the method
ES2299792T3 (es) Agente de control de plagas de liberacion sostenida biodegradable.
US4745705A (en) Method for killing insects by heating fumigation
US4289815A (en) Cold water-insoluble polyvinyl alcohol pouch for the controlled release of active ingredients
US4614299A (en) Article which dispenses at a constant rate a volatile composition, and process for using same
JPH0232246B2 (ja)
JPH0257044B2 (ja)
Lee et al. Development of a 1‐methylcyclopropene (1‐MCP) sachet release system
KR0130460B1 (ko) 산소 흡수제 및 그의 제조방법
ITTO950338A1 (it) Corpo poroso per l'immagazzinamento e la erogazione controllata di sostanze evaporabili (erogatore di profumo)
JPH0262522B2 (ja)
US5503839A (en) Method for the preparation of a sustained-release dispenser of sex pheromone of pest insects
JPH07313035A (ja) 徐放性製剤
JPS62258301A (ja) 徐放性フエロモンデイスペンサ−
JPS629561B2 (ja)
JP3015607B2 (ja) フェロモン製剤を用いた交信撹乱方法
US3882226A (en) Insecticidal composition employing DDVP
JP2957788B2 (ja) 徐放性フェロモン製剤
EP0537783B1 (en) Method for disruption of mating of pest insects using sustained-release sex pheromone dispenser
US3882227A (en) Insecticidal composition employing DDVP
JP2001120146A (ja) 害虫の交信撹乱防除方法
JPH0347243B2 (ja)
EP0340964B1 (en) Hygroscopic insect-proofing composition
CA1200530A (en) Process for steady state dispensing of volatile substance from particle into atmosphere and article therefor

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees