JPS6218836Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、酸欠時等の不完全燃焼を検知してバ
ーナへの燃料供給を断つ燃焼安全装置に関する。

従来この種装置として、ジルコニアその他の酸
素濃淡電池素子から成る不完全燃焼検知素子をバ
ーナの正常燃焼時に出力を発生する正常燃焼時出
力型に設け、バーナの燃料供給路に介在させる電
磁弁を該素子の出力で開弁保持させ、不完全燃焼
時の火炎のリフトアツプ等に起因する雰囲気酸素
濃度の変化に伴う該素子の出力低下で該電磁弁を
閉じるようにしたものは知られるが、該素子は敏
感すぎて人の移動等による火炎の同様によつても
直ちに出力低下を生じ、該電磁弁の無用の閉弁を
生じ勝ちである不都合を伴う。そこで、該素子と
電磁弁のコイルとに並列にコンデンサを接続し、
該素子の一時的な出力低下を生じても該コンデン
サからの放電で該電磁弁の閉弁が阻止されるよう
にしたものが、特開昭55−77634号公報に提案さ
れている。

しかし、このものでは、点火初期に該素子から
の出力が発生されても該コンデンサが充電される
迄は該電磁弁が開弁状態に確実に吸着保持され
ず、確実に吸着保持されるまでの待時間が長くな
る不都合がある。

本考案はかゝる不都合を解消した装置を提供す
ることをその目的とするもので、バーナ２の正常
燃焼時に出力を発生する正常燃焼時出力型の酸素
濃淡電池素子からなる不完全燃焼検知素子１ａ，
１ｂの出力によつて、該バーナ２の燃焼通路３に
介在する電磁弁４を開弁保持させる回路８に、該
不完全燃焼検知素子の１対１ａ，１ｂを点火時に
直列に接続して電磁弁４のコイル４ａに接続する
と共に、点火終了時は該不完全燃焼検知素子１
ａ，１ｂを並列に接続して、電磁弁４のコイル４
ａに接続させる切換スイツチ７を介在させ、且つ
該回路８に、点火終了にともなう前記切換スイツ
チ７の切換操作で、一方の不完全燃焼検知素子１
ａと電磁弁４のコイル４ａとに並列接続されるコ
ンデンサ５を介入させて成る。

尚コンデンサ５はその放電により該電磁弁４を
４乃至５秒間開弁保持するに足る容量のものを用
いる。

図示するものは、切換スイツチ７として、３接
点式のものを用い、一方の素子１ａの並列回路と
直列回路とを該スイツチ７の第１接点７ａで選択
的に閉成させると共に、他方の素子１ｂの並列接
続回路とコンデンサ回路とを夫々第２第３接点７
ｂ，７ｃで開閉させるようにし、該スイツチ７を
例えば電磁弁４の操作に連動して点火時は第１接
点７ａが直列接続回路に切換えられて第２第３接
点７ｂ，７ｃが開かれる第２図に示す直列接続状
態と、点火操作終了時は第１接点７ａが並列接続
回路側に切換えられて第２接点７ｂが閉じられる
第３図に示す並列接続状態とに切換操作される且
つ点火操作終了時は、第３接点７ｃも閉じられる
ようにした。

これによれば、点火時は第２図に示すごとくコ
ンデンサ５の充電は行なわれず、点火初期各素子
１ａ，１ｂの温度上昇に伴つて順次増加される該
各素子１ａ，１ｂの出力電圧が重畳して作動コイ
ル４ａに印加され、該コイル４ａの通電電流が早
期に初期保持電流に達し、待ち時間は著しく短縮
された16秒程度となる。

そして点火操作終了後は第１図に示す並列接続
される状態となる。

即ち点火操作の終了に伴う切換スイツチ７の切
換えによれば、結果として一方の素子１ａの出力
がコンデンサ５の充電に供され、作動コイル４ａ
には他方の素子１ｂの出力により通常の開弁保持
電流以上の電流が通電される状態となり電磁弁４
は確実に開弁保持される。そしてその後の炎のゆ
らぎ等により各素子１ａ，１ｂの一時的な出力低
下に際してはコンデンサ５からの放電で電磁弁４
の閉弁を阻止する。

尚、前記正常燃焼時出力型の配置は、両素子１
ａ，１ｂの各一方の電極１ｃを、バーナ２の燃焼
面２ａに正常燃焼時の燃焼炎F₁に晒されないよ
う間隙を存して対設し、１ａ，１ｂの他方の電極
１ｄを常火バーナ６で常時酸素不速状態に加熱す
べく構成配置するもので、正常燃焼時は両素子１
ａ，１ｂの各一方の電極１ｃと他方の電極１ｄと
の間の雰囲気酸素濃度差に応じた出力が発生され
るが不完全燃焼時は、該一方の電極１ｃがリフト
アツト炎F₂或いはその燃焼排気に晒されてその
雰囲気酸素濃度が低下し、両電極１ｃ，１ｄ間の
酸素濃度差が減少して出力が低下する。

このように本考案によるときは、バーナ２の正
常燃焼時に出力を発生する正常燃焼時出力型の酸
素濃淡電池素子からなる不完全燃焼検知素子１
ａ，１ｂの出力によつて、該バーナ２の燃焼通路
３に介在する電磁弁４を開弁保持させる回路８
に、該不完全燃焼検知素子の１対１ａ，１ｂを点
火時に直列に接続して電磁弁４のコイル４ａに接
続すると共に、点火終了時は該不完全燃焼検知素
子１ａ，１ｂを並列に接続して、電磁弁４のコイ
ル４ａに接続させる切換スイツチ７を介在させ、
且つ該回路８に、点火終了にともなう前記切換ス
イツチ７の切換操作で、一方の不完全燃焼検知素
子１ａと電磁弁４のコイル４ａとに並列接続され
るコンデンサ５を介入させたもので、炎の揺ぎ対
策用のコンデンサを備える式のものにあつても点
火時は、コンデンサ５の影響をまつたく受けず、
しかも２個の素子１ａ，１ｂの出力が重畳された
状態に得られるため、コイル４ａに生じる電磁弁
４の吸着力を高めて、速やかに且つ確実にこれを
開弁保持出来ると共に、点火終了にともなう切換
でも、一方の素子１ａの出力がコンデンサ５に充
電に供され、他方の素子１ｂの出力により作動コ
イル４ａに通常の開弁保持電流以上の電流が通電
される状態となり、電磁弁４を速やかに且つ確実
に保持出来て、従来のものに比し点火操作から前
記素子の出力による電磁弁の吸着保持による開弁
までの時間を著しく短縮出来るの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は正常燃焼時出力型の素子の配置を説明
する側面図、第２図は本考案装置の１例の回路
図、第３図はその切換状態を示す図である。 １ａ，１ｂ……不完全燃焼検知素子、３……燃
焼通路、４……電磁弁、５……コンデンサ、７…
…切換スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナ２の正常燃焼時に出力を発生する正常燃
   焼時出力型の酸素濃淡電池素子からなる不完全燃
   焼検知素子１ａ，１ｂの出力によつて、該バーナ
   ２の燃焼通路３に介在する電磁弁４を開弁保持さ
   せる回路８に、該不完全燃焼検知素子の１対１
   ａ，１ｂを点火時に直列に接続して電磁弁４のコ
   イル４ａに接続すると共に、点火終了時は該不完
   全燃焼検知素子１ａ，１ｂを並列に接続して、電
   磁弁４のコイル４ａに接続させる切換スイツチ７
   を介在させ、且つ該回路８に、点火終了にともな
   う前記切換スイツチ７の切換操作で、一方の不完
   全燃焼検知素子１ａと電磁弁４のコイル４ａとに
   並列接続されるコンデンサ５を介入させて成る燃
   焼安全装置。