JPS6218437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はハニカムコア等の空気室を有する芯材
を用いた複合パネルに関するものであり、詳しく
は、金属箔を積層することによつて燃焼性と防湿
性の優れた複合パネルを提供しようとするもので
ある。

ハニカムコア等の芯材を用いた複合パネルは従
来より種々製造されており、性能面においても
様々な工夫がなされている。

それらの工夫の内、製造工程中において接着剤
中の水分の影響でパネル表面に芯材のセル模様が
出てしまうのを防ぐための防湿性能と、着火し難
く燃え難いという防火性能との両方の性能を備え
たパネルは今まで製造されていなかつた。

本考案は以上の様な問題点を解決し、金属箔と
撥水紙とを貼り合わせた複合シートを用いること
によつて防湿性能と防火性能とを備えた複合パネ
ルを得ることを見い出したのである。

以下図面に従つて本考案を詳細に説明する。

まず、第１図に示す様に、ハニカムコアに代表
されるところの空気室を有する芯材１の片面に、
アルミ箔、銅箔、鉄箔等の金属箔２と撥水紙３と
を貼り合わせた複合シートをその撥水紙の面を芯
材に向けて積層する。この場合は天井材、壁材、
床材等の用途に供すべく構成しているので、残り
の面には金属箔を使用する必要はなく、例えば、
撥水紙３とポリエチレンフイルム等の樹脂フイル
ム４を用いることができる。

又、第２図に示すように金属箔２と撥水紙３と
の複合シートを芯材１の両面に積層することもで
きる。この場合はパネルの用途を襖、ドア、間仕
切、屏風等に設定しており、防火性能は両面に要
求される。

又、以上の様に構成された複合パネルが天井材
やドア材として使用される場合には、その表面に
化粧が施されるのが普通であり、パネル表面の金
属箔に予め所望の模様を施しておいたり、あるい
は所望の模様を施した化粧シートを予め金属箔に
積層しておいたり、パネルになつた後で化粧シー
トのみを積層したりして化粧を施す。

金属箔の厚さは７〜100μが適当であり、これ
より薄いと防火性能が損なわれる。

撥水紙は坪量100〜500g／m²のライナー紙ある
いは石コウボー用原紙等の厚紙に油類、パラフイ
ン、シリコン、反応性撥水剤、ゴムあるいはプラ
スチツク等を含浸させた紙で、紙の内部への水の
浸透を防ぎ又、水蒸気の透過率も悪くしたもので
ある。

以上のような構成の本件考案の複合パネルは次
のような効果を有している。

芯材との接合材として撥水紙を用いているの
で、エマルジヨンタイプの接着剤を用いてもそ
の接着剤中の水分を吸収せず、従つて芯材のセ
ル模様が表面に出ない。

撥水紙の表面に金属箔の層を設けたので火を
近づけても容易には着火せず、十分な防火性能
が得られた。

表面に金属箔又は樹脂フイルムを積層してあ
るのでパネル内部への吸湿がほとんどなく、高
温高湿の環境にあつてもほとんど変形しない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであつて、第
１図は金属箔の層を片面のみに設けた場合、第２
図は両面に設けた場合の各々断面図を示す。 １……芯材、２……金属箔、３……撥水紙、４
……樹脂フイルム。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハニカムコア等の空気室を有する芯材を用い
   た複合パネルであつて、少なくともその片面に
   アルミ箔、銅箔等の金属箔と撥水紙とを貼り合
   わせた複合シートが、その撥水紙の面を芯材に
   向けて積層してあることを特徴とする金属箔の
   層を有する複合パネル。 (2) 金属箔の表面に所望の模様が施されているこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
   記載の金属箔の層を有する複合パネル。 (3) 金属箔の表面に所望の模様が施された化粧シ
   ートが積層されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載の金属箔の層を有
   する複合パネル。