JPS62179463A - 脱臭材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は通気性脱臭器エレメントなどのほか、脱臭性能
を付与した生理衛生用品、衣料品、寝具、内装材などに
使用する材料に関し、詳しくは亜鉛又はアルミニウムの
イオン性化合物の少入くとも１種類を有効成分として多
孔体に担持させてなる、脱臭性機能を有する材料に関す
るものである。

〔従来の技術及び問題点〕

生活環境において発生する悪臭を除去することは環境改
善の一つの手段であり、種々の方法が用いられている。

その殆どは脱臭剤を使用するものであって、大別して液
状やエアゾルで撒布するもの、固型であって特定の場所
に設置して使用するものが多く、日常生活に使用する日
用品自体に脱臭性能を付与したものは比較的少ない。後
者の日用品は、脱臭剤を組み合わせた材料を使用するこ
とによって得られるが、この目的に適した脱臭剤が未だ
開発されていない。

脱臭剤には大別して悪臭ガスを吸着によって除去するも
の、悪臭ガスと反応して無臭化するもの、マスキングに
より悪臭を惑しさせないようにするものなどがある。吸
着型脱臭剤の代表的なものは活性炭であるが、その色が
黒色であるため、日用品に組み込むには審美的な問題が
ある。白色乃至無色の吸着型脱臭剤であるゼオライト、
シリカゲルなどはその吸着能が不十分である・又・マス
キングによるものは、それ自体の芳香があるため、如何
なる場合にも適当であるとは限らない。これに対し、反
応型脱臭剤〜特に無機化学薬品は悪臭ガスとの反応が速
やかである利点を有し、最近、硫酸第１鉄等の鉄化合物
やこれを安定化したものが製品化されている。しかし、
鉄化合物は一般に黄色乃至褐色の色を呈しているか、経
時的に発色してくるかのいずれかであり、やはり審美的
に問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

日常生活において、身近に使用する衣料品、室内装飾品
、建具、日用品の中には多孔性の材質からなるものが多
く、それらの殆どは物質を担持する能力をも有している
ので、脱臭剤を担持させることによって、脱臭性能を付
与することができる。この場合、使用する脱臭剤として
は、担持する物質の本来の機能を損ねるようなものであ
ってはならない。具体的には色彩、そｈ自身の臭気、湿
気、通気性に対する影響、安全性などに問題のないこと
、担持方法が容易であること、担持体の変質を招かない
ことなどである。

本発明者は脱臭剤として、亜鉛又はアルミニウムのイオ
ン性化合物、特に硫酸亜鉛又は硫酸アルミニウムが上記
の条件を満足するものであることを認め、本発明に到達
した。

即ち本発明は、亜鉛又はアルミニウムのイオン性化合物
の少なくとも１種類を有効成分として、多孔体に担持さ
せてなる脱臭材を提供するものである。

本発明に使用する亜鉛又はアルミニウムのイオン性化合
物とは、例えば硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、リン酸ア
ルミニウムやそれらの複塩、例えばみょうばん、カリみ
ょうばんなどである。

塩化物も脱臭作用、特にアンモニア除去能力を示すが腐
食作用を有するものがあるので、使用目的によっては必
ずしも適当でない。特に有用なものは、硫酸亜鉛及び硫
酸アルミニウムである。これらは水溶性で且つ無色であ
り、例えばセルロース繊維の布地にこれらの水溶液を含
浸し、乾燥することにより容易に担持体とすることがで
きる。これらの担持体は乾燥後も変色がなく、吸湿性で
もない。

硫酸亜鉛、硫酸アルミニウムの水溶液は安定であり、数
十％濃度のものまで作ることができるので、含浸、或い
はスプレー後乾燥することにより任意の担持量の担持体
を作ること力Ｚできる。

脱臭材としての能力はやはり担持量に比例することは云
うまでもないが、固定された個所で使用する分野、例え
ば通気性脱臭器のエレメント、壁紙、カレンダーなどの
装飾品に用いる場合は４０重量％位までの担持量が可能
である。

一方、運動を伴う個所や応力が加わる個所で使用する分
野、例えば寝具、衣料品、インテリア、家具、建具など
に使用する場合は１０重量％位までであれば応力がかか
っても遊離してきたり、担体の可撓性を損なうことがな
い。勿論単に水溶液から担持させることのほかに、担持
力を増強するためバインダー物質を併用することも自由
である。

上記脱臭剤を担持する多孔体としては、セルロースなど
のルーズファイバー、織物、不織布、紐、紙、スポンジ
、木、セラミックスなど日用品雑貨に使用されているも
のがそのまま使用される。例えばルーズファイバーに担
持して脱臭性能を有する生理衛生用品、寝具等に、紙に
担持して、障子、カレンダー、図書、ノート等に加工す
ることができる。勿論、多孔体として、活性炭、ゼオラ
イト、シリカゲルなどの従来脱臭材の製造に使用されて
いたものを用いても良い。新規な多孔体、例えば球状酢
酸セルロース（特開昭６０−１５５２４５号公報）など
を用いても優れた効果が得られる。これらの中で好まし
いのはセルロース又はセルロース誘導体からなるもので
ある。

本発明に使用する脱臭剤である硫酸アルミニウム、硫酸
亜鉛は特にアンモニア除去能力に優れた脱臭剤である。

硫酸亜鉛はこのほか硫化水素にも除去能力があり、特に
ｐｌ＋調整剤を用いてｐＨを中性付近としたものはさら
に硫化水素除去能力が高い。このようにｐＨが調整され
た形で多孔体に担持させることも可能である。

〔実施例〕

以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこ
れにより限定されるものではない。

実施例１ 硫酸亜鉛７水塩２０ｇ、クエン酸３ナトリウム２ｇに水
及び少量の水酸化ナトリウムを加え、全量１００ｇの２
０％硫酸亜鉛ｐＨ調整溶液（ｐＨ＝５．７５）を作製し
た。

目付１１０ｇ／ｍ”の木綿ウェブ試料片に上記溶液をス
プレーし、８０％重量増となるようにした。

試料片を１１０℃で１０分、次いで１３０℃で１０分通
風乾燥して硫酸亜鉛担持木綿ウェブを得た。

下記の悪臭ガスを夫々含有する容量６．３１のデシケー
タ−を用意し、１０ｃｍ　Ｘ　４ｃｍの担持ウェブを投
入し、所定時間経過後のガス濃度を測定した。

アンモニア初期濃度　　　　２５０〜３３０ｐｐｍ硫化
水素初期濃度　　　　　　４０〜５０　ｐｐｍトリメチ
ルアミン初期濃度　　３８〜４６　ｐｐｍ初期濃度に対
する所定時間経過後のガス濃度の比を第１表に示す。こ
れによればいずれのガスにも良好な除去能が発揮されて
いる。

第　　１　　表 実施例２ 硫酸アルミニウム１８水塩を水に溶解し、２０％水溶液
（ｐＨ＝２．３４）を作成した。

目付５０ｇ／ｍ”の厚紙を上記溶液に浸漬し、ポリプロ
ピレンシートで挟んで軽く抑えて２００％重量増となる
ようにした。試料片を１１０℃で１０分、次いで１３０
℃で１０分通風乾燥して、硫酸アルミニウム担持紙を得
た。

下記の悪臭ガスを含有する容量６．３２のデシケータ−
に１０ｃｍ　Ｘ　８ｃｍの担持紙を投入し、所定時間経
過後のガス濃度を測定した。

アンモニア初期濃度　　　　２５０〜３３０ｐｐｍ硫化
水素初期濃度　　　　　　２０〜３５　ｐｐｍ初期濃度
に対する所定時間経過後のガス濃度の比を第２表に示す
。これによればアンモニア除去能力は大きく、硫化水素
除去能力はあまり大きくない。

第２表 実施例３ 実施例１において作成した２０％硫酸亜鉛ｐＨ調整溶液
に特開昭６０−１５５２４５号公報に示された方法で作
成した球径３．１〜３　、３ｍｍφの球状多孔性酢酸セ
ルロース（細孔容積”　１．２ｃｍ’／ｇ）を浸漬し、
吸液させて乾燥し、硫酸亜鉛担持酢酸セルロース球（担
持率５，６％）を得た。

このものを内径２５ｍｍφのガラス製カラムに層高５６
ｍｍになるよう充填しく充填量５．４ｇ）　、カラム底
部より下記一定濃度の悪臭ガスをそれぞれ含む空気混合
気体を１０１００Ｏ／分の割合で流し、充填層を通過し
た空気混合気体のガス濃度を定量した。

アンモニア濃度　　　　　　　７６０ｐｐｍトリメチル
アミン濃度　　　　８６ｐｐｍ硫化水素濃度　　　　　
　　　４２ｐｐｍ初期濃度に対する所定時間経過後のガ
ス濃度の比を第３表に示す。いずれのガスについても担
持体は優れた吸収能を示した。

＊細孔容積；半径７５〜７５０００人の細孔の占める容
積

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　亜鉛又はアルミニウムのイオン性化合物の少なくと
   も１種類を有効成分として、多孔体に担持させてなる脱
   臭材。 ２　多孔体がセルロース又はセルロース誘導体からなる
   ものである特許請求の範囲第１項記載の脱臭材。 ３　有効成分が硫酸亜鉛である特許請求の範囲第１項又
   は第２項記載の脱臭材。 ４　有効成分が硫酸アルミニウムである特許請求の範囲
   第１項又は第２項記載の脱臭材。