JPS62176696A - レ−ザを用いた金属切断方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、レーザーを用いた金属切断方法に関し、特に
、レーザーを用いた銅板切断方法に関す従来の技術 加工物の切断において、ＣＯ２レーザーによるレーザー
切断法は、ガス切断法およびプラズマ切断法と比較して
切断代の幅、熱影響幅が狭く、切断速度が早く、熱歪み
が小さい等の利点があり、各種加工物たとえば鉄板の切
断に用いられている。

しかしながら、レーザーエネルギーを吸収しない金属を
、たとえば表面でのレーザー光反射率が高く、熱伝導率
も大きく、したがってレーザーエネルギー吸収率の低い
銅板をレーザー切断法により切断することは非常に困難
で、従来、銅板の切断にレーザーを用いることは断念さ
れて来た。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、レーザーエネルギーの吸収率が低い金属も一
旦溶融状態となれば該エネルギー吸収率が大幅に増大す
ることに着目したもので、上記レーザー切断法による利
点を享受可能な、レーザーを用いた金属切断方法を提供
するものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、レーザーエネルギー吸収率が低い第−の金属
よりなる加工物のレーザー照射側表面に酸化反応熱を発
生可能な第二の金属よりなる金属層を形成し、該金属層
に酵素を吹き付けつつレーザーを照射し、前記金属層に
生じた酸化反応熱により溶融した前記加工物にレーザー
をざらに照射して切断するようにした構成よりなる。

作用 第一の金属よりなる加工物のレーザー照射側表面に形成
された第二の金属よりなる金属層に酸素を吹き付【プつ
つレーザーを照射すると、該金属層が酸素と酸化反応し
て酸化反応熱を発生して溶融し、次いで、前記層に生じ
た反応熱により前記加工物が溶融活性化される。該加工
物をなす第一の金属は、通常はレーザーエネルギー吸収
率が低いが、溶融状態では該エネルギー吸収率が増大し
、従って加工物はレーザーの照射により切断されるに至
る。

実施例 以下、銅板の切断に適用される、本発明の一実施例に係
るレーザーを用いた金属切断方法を説明する。

加工物としての銅板（第一の金属は銅）１の切断に先立
ち、第１図乃至第４図に示すように、そのレーザー照射
側表面１ａに、酸素との反応時に酸化反応熱を発生可能
な金属層を構成する薄い鉄板（第二の金属は鉄）２を超
音波溶接等で密に溶着し、両部材１，２間での熱伝導が
可能なようにしておく。

そして、銅板１のレーザー切断にあたり、先ず、該鉄板
２を溶着した銅板１を図示しないレーザー加工機の加工
テーブルに、鉄板２をレーザー加工機の照射ヘッド側に
向けて固定する。レーザー加工機は、たとえば従来公知
のＣＯ２レーザー加工機に酸素供給系をイ」設したもの
で、酸素供給系は、たとえば固定式照射ヘッドおよび可
動式加工テーブルを装備したレーザー加工機にあっては
該ヘッドに固設された酸素噴射ノズルと、該ノズルにゴ
ムチューブ等を介して接続された酸素ボンベとを備えて
いる。

次に、酸素供給系（図示省略）のノズルからアシストガ
スとしての酸素を該鉄板２に吹き付けつつレーザービー
ムを照射する。この結果、鉄板２が酸素と反応して第１
図に斜線で示すように酸化反応熱を発生し、この反応熱
とレーザービームのエネルギーとにより鉄板２が溶融切
断される。なお、溶融切断においては酸化反応熱の寄与
が大きく、レーザーエネルギーの寄与は全体の１０％程
度で済む。すなわち、一度レーザーで反応のきっかけを
作ると、鉄板２は酸化して自ずから連鎖的に熱を発生し
て溶融していく。そして、このとき高温下で次式（１）
のような化学反応が起こっている。

３Ｆｅ＋２０２→Ｆｅ３Ｏ４＋ΔＱ ・・・・・・（１） ここで、△Ｑは発生する反応熱である（以下、同様）。

上述の鉄板２の溶融切断が第一図から第３図まで進行し
て鉄板２の酸化反応が銅板１との界面まで達すると、上
記反応熱△Ｑにより銅板１が活性化されて界面で次式（
２）の反応が生じるものと考えられる。

Ｆ　ｅ　３０４　＋　ＣＬｌ　→３　Ｆ　ｅ　Ｏ＋ＣＬ
Ｊ　Ｏ＋ΔＱ′・・・・・・（２） この結果、通常はレーザービームを反射し、すばやく熱
拡散するため酸化反応を起こしにくい銅板１も溶融状態
となる。溶融状態となるとそのレーザ−エネルギー吸収
率が増大してレーザーエネルギーを極めて良く吸収する
ようになり、次式（３）の酸化反応が進行するものと考
えられる。

２　Ｃｕ　＋　０２　→２　Ｃｕ　Ｏ＋△Ｑ−−・・・
・・・（３） これにより銅板１の溶融状態が継続して連鎖的に発生す
る酸化反応熱へ〇−”とレーザーエネルギーとにより第
４図に示すように銅板１が切断されて行く。そして、加
工テーブルの移動中に各テーブル位置で上記各プロセス
が連鎖的に進行するので、銅板１は所要の形状に切断さ
れる。

発明の詳細 な説明したように、本発明によれば、レーザーエネルギ
ー吸収率が低い第一の金属よりなる加工物のレーザー照
射側表面に形成されかつ酸化反応熱を発生可能な第二の
金属よりなる金属層に酸素を吹き付けつつレーザーを照
射し、前記金属層に生じた酸化反応熱により溶融した前
記加工物にレーザーをざらに照射して切断するようにし
たので、金属層に生じた反応熱により前記加工物が溶融
活性化されてレーザーエネルギー吸収率が増大し、レー
ザーの照射による加工物の切断が可能となり、従来レー
ザー切断が困難であった加工物にあっても、レーザー切
断法の採用にともなう種々の利点を享受できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は、本発明の一実施例に係るレーザー
を用いた金属切断方法における反応プロセスを示す部分
概略断面図である。 １・・・銅板、２・・・鉄板。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）レーザーエネルギー吸収率が低い第一の金属より
   なる加工物のレーザー照射側表面に酸化反応熱を発生可
   能な第二の金属よりなる金属層を形成し、該金属層に酸
   素を吹き付けつつレーザーを照射し、前記金属層に生じ
   た酸化反応熱により溶融した前記加工物にレーザーをさ
   らに照射して切断するようにした、レーザーを用いた金
   属切断方法。
2. （２）前記加工物は銅板であり、前記金属層は鉄板であ
   る特許請求の範囲第１項記載のレーザーを用いた金属切
   断方法。