JPS621709B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、落花生、そら豆等の豆やアーモン
ド等の薄皮を除去する脱皮装置に関する。

（従来の技術） 従来この種の脱皮装置として、弾性材からなる
複数のリング状挾持輪を互に隣接状態で回転させ
て、隣り合う挾持輪の弾性側面間に落花生を弾性
的に挾持して搬送する搬送路を形成し、上記搬送
路に外部から落花生を押しこむ押込み輪及び搬送
路から落花生を外部に送り出す送出し輪を挾持輪
の回転方向に順次配設すると共に、上記押込み輪
と送出し輪の間に落花生の上面に切り目を入れる
１つのカツター又は落花生の上、下面に切り目を
入れる２つのカツターを配設した構造のものが知
られている。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、従来の装置では、カツターによつて切
り目を入れられた薄皮を実から完全に剥ぎ取る作
用が十分でなく、そのため完全に脱皮されないま
ま送り出される量が少くない欠点があつた。

本発明は、切り目を入れた薄皮を実から確実に
剥ぎ取ることができる脱皮装置を提供することを
目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明は、 側面を弾性挾持面に形成した複数のリング状挾
持輪を互に適宜間隔をあけた隣接状態で回転させ
て、隣り合う挾持輪の弾性挾持面間に豆等を弾性
的に挾持して搬送する環状搬送路を形成し、 上記搬送路内に豆等を押しこむべく外部から搬
送路内中間部まで進入する豆等押込み部材及び上
記搬送路内の豆等を外部へ送り出すべく搬送路内
から外部へ延長する送出し部材を挾持輪の回転方
向に順次配設し、 上記押込み部材及び送出し部材の間に、搬送さ
れる豆等の外周がわ面又は外周がわ及び内周がわ
両面に切り目を入れる位置に切り刃を配設すると
共に、切り目を入れられた豆等に流体を吹きつけ
る位置に流体噴射ノズルを配設した、 構成にしてある。以下落花生の脱皮装置に実施
した例について図面を参照して説明する。

第１，２図において、フレームＦの一側にラチ
ス状ドラム１の軸４両端部を軸受け５，５により
水平状態で回転自在に支承し、該ドラム１の外周
にゴム、合成樹脂等弾性材からなるリング状挾持
輪６…の多数体を軸方向に移動自在に被嵌して互
に隣接させ、その場合第３図示のようにドラム１
の両端部にリング状端板７，８を固定すると共に
一方の端板７と最側端の挾持輪６との間に多数の
コイルバネ９…を設けて各挾持輪６…を一方向へ
弾発し、このように支持した各挾持輪６…の隣接
間に前後両側位置において間隔調整輪１０…、１
１…をそれぞれ挾入して所定間隔に保持してあ
る。

上記挾持輪６…は、横断面において第６図示の
ように均等厚さの本体１６の外周面から先細り傾
斜の傾斜端部１７を突出したもので、その本体１
６及び傾斜端部１７の両側面に弾性フイン１８…
を密接し、その本体１６の側面を弾性挾持面に形
成すると共に、隣り合う挾持輪６，６、…の弾性
挾持面間に落花生を弾性的に挾持して搬送する環
状搬送路Ｒ（第６図）を形成している。２０は内
部にインサートとして埋設したリング状金属芯で
ある。１９は各挾持輪６…の内周面に突設した回
り止めストツパーである（第２図）。

上記のように支持した挾持輪６…の上部後側に
おいて、各挾持輪の弾性挾持面間に落花生押込み
輪２１をそれぞれ一部挾入してあり、該押し込み
輪２１…は、第３図示のように外周面を弧状溝２
２に形成したもので、その軸２４を軸受２５に回
転自在に支承してある。上記押込み輪２１…は本
例では挾持輪本体１６側面の中間位置まで進入し
ている。

一方、上記挾持輪６…の後方には、前壁を除い
た扁平箱形の振動式落花生給送枠２６を設け、該
給送枠２６は、その左右両側部に２本づつ連結し
た揺動アーム２７…をフレームＦの左右両側部に
連結することにより吊支すると共に、上記給送枠
２６の下位後方でフレームＦに設置された偏心器
２８の偏心棒２９を給送枠２６の下部に連結し、
該偏心器２８の回転により上記給送枠２６を挾持
輪６…がわへ斜め上下に微振動するようにしてあ
る。このような給送枠２６の前端部下面には落花
生誘導ロツド３０…の一端部を振動伝達可能に連
結してあり、該誘導ロツド３０…は、上記各挾持
輪６…の弾性挾持面間の内周部まで弦方向に延長
する基部３１と、その先端部から約65度の角度範
囲で弾性挾持面内周部に沿つて弧状に延長する案
内部３２と、その先端部から挾持輪６…の上部前
側においてフレームＦに固定されたシユート３４
上までゆるやかな弧状の下向き傾斜で弦方向に延
長する送出し部３３とからなり、各送出し部３３
…の始端部上位に特に第７図示のように切り刃３
５を下向きに取付けた切り刃レバー４１…を、送
出し部３３…中間部上位に噴射口を下向き斜め前
方に向けたエアノズル４２…をそれぞれ配設して
ある。

上記切り刃レバー４１…の各上端部には第１，
２，５図示のように支持棒４３を貫通し、該支持
棒４３の両端部をフレームＦ左右上端部に固定さ
れた支持板４４，４４の垂直方向の長孔４５，４
５に係合させると共に、上記切り刃レバー４１…
の中間部を２本の挾持棒４６，４７で挾持し、該
挾持棒４６，４７の各両端部をフレームＦ左右上
面に取付けた揺動板４８，４８に固定してある。
上記揺動板４８，４８は基板４９，４９にヒンジ
連結され、該基板をその長孔５０，５０に挿入し
たボルト５１，５１によりフレーム上面に移動調
節自在に固定してある。

上記エアノズル４２…には管５２…をそれぞれ
接続し、該管５２…を、フレームＦ上面に支持し
た左右に延長するヘツダー管５３にそれぞれ接続
し、該ヘツダー管にエアコンプレツサーから圧搾
空気を供給する管５４を接続してある。５５はバ
ルブハンドルである。

３７は、上記給送枠２６の後部上方においてフ
レームＦに昇降調整自在に支持されたホツパーで
ある。

３８…は爪を挾持輪６…の弾性挾持面間に入れ
た排皮輪で、挾持輪６…の下部前側においてその
軸３９を軸受４０に支承されている。

上記挾持輪６…を支持するドラム１、押込み輪
２１…、偏心器２８及び排皮輪３８…は、それら
の軸に通常の手段によりモータからの減速回転が
伝えられて、それぞれ矢印方向に回転する。

本装置の作用を次に説明する。モータを始動す
ると、まず偏心器２８の回転により給送枠２６が
微振動を行い、ホツパー３７内の落花生Ｐ…を給
送枠上で徐々に前方へ送り、ついで各誘導ロツド
３０…の基部３１…上に送り出す。送り出された
落花生Ｐ…は直ちに隣操する回転挾持輪６，６、
…の先端部１７，１７、…の弾性フイン１８…で
挾持されて押込み輪２１…がわへ搬送され、該押
込輪に接すると、その外周の溝２２…により挾持
輪６…の弾性挾持面間の中間部まで押しこまれ
る。ついで落花生Ｐ…は弾性フイン１８…で挾持
されながら誘導ロツド３０…に沿つて搬送され、
切り刃３５…の位置を通過するとき該切り刃によ
り落花生上面に切り目を入れられる。

上面に切り目をつけられた落花生Ｐ…は誘導ロ
ツド３０…の送出し部３３…に至り、ここで搬送
を阻止されると共に落花生の両側面を弾性挾持面
でこすられ、それにより薄皮が切り目を境に左右
に剥ぎ分けられ又は剥離され、それと同時にエア
ノズル４２…から落花生にエアが吹きつけられ、
それにより未剥離の薄皮が完全に剥離される。剥
離された薄皮P₁…は送出し部３３…の両脇をくぐ
りぬけてさらに搬送され、排皮輪３８…により外
部へ排出され、一方脱皮された実P₂…は送出し部
３３…上に沿つてシユート３４上に送り出され
る。

上記落花生に吹きつける流体は、エアのほか水
その他各種の流体でもよい。

上記押込み輪２１に代え、弾性挾持面間の中間
位置まで外部から弦方向に向けて挾入された押込
みバーを使用することもできる。

本発明の他の実施例として、上例の給送枠２６
及び誘導ロツド３０…を無振動型とし、給送枠２
６を前方へ下向き傾斜に設置して落花生Ｐ…を自
重で各挾持輪６…間に供給するようにし、他の構
造は上例と実質的に同一とした例もえられる。

さらに、他の実施例として、第８図示のように
基部及び案内部をもたない送出し誘導ロツド３３
ａをシユート３４ａの前端部に支持させ、他の構
造は上例と実質的に同一とした例もえられる。

本発明の別の実施例として、上例の切り刃レバ
ー４１，４１ａを除き、第９図示のような外周面
の弧状溝２２ｂに環状の切り刃３５ｂを突設した
皮切り兼押込み輪２１ｂを備え、他の構造は上記
各例のいずれかと実質的に同一とした例もある。

本発明のさらに別の実施例として、上記各例の
いずれかにおける誘導ロツド又は送出し誘導ロツ
ドに、押込み部材と流体噴射ノズルの間におい
て、落花生の下面に切り目をつけるための上向き
の切り刃を突設し、落花生の上、下面に切り目を
つけるようにした構成のものもえられる。

（発明の効果） 本発明の豆等の脱皮装置によれば、豆等に切り
刃によつて切り目を入れた後隣り合う挾持輪の弾
性挾持面で豆等の側面をこすつて薄皮を切り目を
境に剥ぎ分け又は剥離すると同時にノズルから流
体を豆等に吹きつけ、それにより確実に薄皮を剥
離することができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示し、第１図は一部
切欠側面図、第２図は要部の縦断側面図、第３図
は挾持輪、押込み輪及び間隔調整輪の位置関係を
示す一部省略平面図、第４図は給送枠及び誘導ロ
ツドの一部省略平面図、第５図は切り刃レバー及
びエアノズルの一部省略平面図、第６図は隣接す
る一対の挾持輪の一部拡大断面図、第７図は切り
刃レバーの先端部の拡大横断面図、第８図は他の
実施例の要部の一部省略縦断側面図、第９図は皮
切り兼押込み輪の拡大断面図である。 ６，６ａ……挾持輪、Ｒ……環状搬送路、２
１，２１ａ……押込み輪、２１ｂ……皮切り兼押
込み輪、３３……送出し部、３３ａ……送出し誘
導ロツド、３５，３５ａ，３５ｂ……切り刃、４
２，４２ａ……エアノズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 側面を弾性挾持面に形成した複数のリング状
   挾持輪を互に適宜間隔をあけた隣接状態で回転さ
   せて、隣り合う挾持輪の弾性挾持面間に豆等を弾
   性的に挾持して搬送する環状搬送路を形成し、 上記搬送路内に豆等を押しこむべく外部から少
   くとも搬送路内中間部まで進入する豆等押込み部
   材及び上記搬送路内の豆等を外部へ送り出すべく
   搬送路内から外部へ延長する送出し部材を挾持輪
   の回転方向に順次配設し、 上記押込み部材及び送出し部材の間に、搬送さ
   れる豆等の外周がわ面又は外周がわ及び内周がわ
   両面に切り目を入れる位置に切り刃を配設すると
   共に、切り目を入れられた豆等に流体を吹きつけ
   る位置に流体噴射ノズルを配設した、 豆等の脱皮装置。